バーベルやダンベルを使ったウェイトトレーニングも楽しいですが、最近になって自重トレ(器具を用いず自分の体重で負荷をかけるトレーニング種目)の有効性に気が付いたライター、マリオ高野です。
いつでもどこでも出来る腕立てふせは万能的な筋トレのひとつ。お手軽ながら、出張中でもかなりの負荷をかけられるなど、重要な種目です
自重トレーニングの基本といえば、プッシュアップ(腕立てふせ)。筋トレのど定番中のド定番種目ながら、足をイスなどに載せて負荷を高めると、下手なウェイトトレよりも効果的であるなど、あなどれない種目ですよね。
今回、腕立てふせを見直すにあたり、試してみたのが「可動式のプッシュアップバー」です。固定式のプッシュアップバーで得られる効果に加え、手首を回せることでより多彩なプッシュアップトレーニングができると期待して、可動式プッシュアップバーとして評判のよい「パーフェクトプッシュアップ」を選びました。
数あるプッシュアップバーの中でも評判のよい「パーフェクトプッシュアップ」。手首を回転させることで通常のプッシュアップでは得られない負荷がかけられます
取扱説明書は英語オンリーですが、英語が苦手な人でも動作については何となく理解できますし、YouTubeには動画も上がっています。動画も英語ですが、どう使えばいいかは理解可能でした
鋼球ベアリングシステムにより、360°回転可能。耐久重量は136Kgまでとされています
腕、肩、胸、背中など、上半身の筋肉アップに効果的。手首の幅を広げたり狭めたりしても、手首の関節に負担をかけず、怪我のリスクを抑えながらトレーニングができます
フローリングはもちろん、畳の上でも確かなグリップを発揮します。屋外でも使えそうですが、可動部に砂やほこりが入る恐れがあるので、屋内での使用に限定したほうがよいと思われます
結論から言うと、やり方次第では腕立てふせの効果を最大限に引き出せる万能的なアイテムであると感動しました。
通常の腕立てふせよりも胸筋や上腕筋へかかる負荷が明らかに高く、多彩なトレーニングが可能です。バーベルやダンベルを使ったトレーニングでは効かせにくい部位を鍛えたり、いつもとは違う刺激を狙ったりする場合においても、すばらしい効果が得られるでしょう。
「パーフェクトプッシュアップ」ならではだと感じたトレーニング例を紹介します。フォームについては必ずしも正しいとは限らないので、あまり参考にしないでください。正確な動作やフォームについては取説、またはYouTube動画などを参考にすることを強くオススメします。
あまり意味がないとされながらも、昔から手のひらをグー(拳)にしてプッシュアップを行うのがクセになっている筆者。グー(拳)にして行うと、わずかながら腕のストローク量が増えることにより、胸筋へのストレッチ効果アップを期待しているのですが、素手ではこの程度の角度が限界です
パーフェクトプッシュアップを使うと、通常の腕立てふせでもかなり深く身体を降ろせるようになり、胸筋へのストレッチ効果が激増。上半身の位置が高くなる分、負荷はやや小さくなってしまいますが、ストレッチ感が増すとそれを補ってあまりある効果が得られると感じました。イスなどで足の位置を高くすれば負荷が増してなお効果的でしょう
一般的な手幅で腕立てふせを行なった様子。手を床に接地させるより手元が安定するので、効かせたい部位を意識しやすいと感じました
身体を降ろす動作をゆっくりと行うネガティブ動作についても、素手よりやりやすい気がします。手首の疲労感は少ないので、素手よりもしっかり追い込みやすいと感じました
通常のプッシュアップだと、ここまで手幅を狭めて行うのは至難の技であり、できても手首への負担の大きさが心配されますが、「パーフェクトプッシュアップ」なら無理なくできます
手幅を狭めると、上腕筋の三頭筋、胸筋だと中央部分へ効かしやすくなります。畳の上でも「パーフェクトプッシュアップ」は高い安定性を発揮しました
ダンベルを使ったトレーニングでも、動作の途中で手首をひねることで負荷を増す方法がありますが、それと同じ効果が得られます
左右どちらかに荷重を寄せて行うプッシュアップも、素手より圧倒的にやりやすいです
手首の位置を身体の下のほうへ配置して行うなど、通常のプッシュアップではまずできない動作がやれるようになるので、トレーニングの幅が広がります
片足を上げて負荷を増す動作は、素手で行うと手首への負担が大きくて怪我をしそうになりますが、そのリスクを低減できます
床とのグリップ感が高いので、手幅を広げて行うプッシュアップも不安なく行えました
これまた通常のプッシュアップではほぼ不可能と思える、ギリギリまで手幅を広げて行うプッシュアップも比較的無理なく行えるので、新たな刺激を開発できます
使い方次第では、シットアップ(腹筋)や体幹トレーニングとしても極めて有効な動作が行えます。工夫すれば創作トレーニングを開発する楽しみも得られるのです
多少かさばりますが、ダンベルなどのウェイト器具よりははるかに持ち運びしやすいのもメリット。自動車ライターの筆者は出張も自動車で移動する場合が多く、愛車に積んで運ぼうと思います
(本記事は、個人の感想に基づくものです)
1973年大阪生まれの自動車ライター。免許取得後に偶然買ったスバル車によりクルマの楽しさに目覚め、新車セールスマンや輸入車ディーラーでの車両回送員、自動車工場での期間工、自動車雑誌の編集部員などを経てフリーライターに。2台の愛車はいずれもスバル・インプレッサのMT車。