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TSからの正常進化

ギアフリークも納得の仕上がり! タイトリスト「TSi2」「TSi3」ドライバー

オグさんです! 今回はタイトリストの新作「TSi」シリーズのドライバーを試打させてもらいました!

タイトリスト「TSi2ドライバー」(左)と「TSi3ドライバー」(右)

タイトリスト「TSi2ドライバー」(左)と「TSi3ドライバー」(右)

ゴルフクラブ初となる合金を採用した新シリーズ

「TSi」シリーズは、今作からのニューブランド。前作は「タイトリスト・スピード」を略した「TS」シリーズの名で展開しており、スピードをテーマに最良の技術を追求するブランドとして、ツアープロから結果を重視するアスリートなどから大きな支持を得ていました。

そんなTSシリーズにinnovation(イノベーション/革新)、inertia(イナーシャ/慣性)、integration(インテグレーション/統合)、impact(インパクト/衝撃)などの意味を持つ“I”を追加して登場したのが「TSi」シリーズになります。

新作ドライバーの注目すべき点は、ゴルフ業界では初となる「ATI425」と呼ばれるチタン合金の採用。前作もドライバーの評価は高かっただけに、どのように進化したのか詳しく見ていきたいと思います。

■TSi2 ドライバー

アスリート向け設計でありながら重心を深めに設計し、ミスへの許容性を高めたモデルです。慣性モーメントを高めることで安定性を高めつつ、新素材によるボール初速の向上によって前作を越える飛距離性能と安定性を実現しています。

全体的に黒いカラーを採用していますが、仕上げをミラーにしたり随所にマットを使ったりするなど、凝ったデザインになっています

全体的に黒いカラーを採用していますが、仕上げをミラーにしたり随所にマットを使ったりするなど、凝ったデザインになっています

投影面積は大きいですが、ストレートかつトゥ側が逃げるようにデザインされたフェース面周りが、アスリート向けモデルであることを主張しています

投影面積は大きいですが、ストレートかつトゥ側が逃げるようにデザインされたフェース面周りが、アスリート向けモデルであることを主張しています

新素材のATI425をフェースに採用。フェース面には細かいミーリングが施されており、インパクトでボールが滑ることもなさそう。フェースだけ見るとかなりディープな形状ですね

新素材のATI425をフェースに採用。フェース面には細かいミーリングが施されており、インパクトでボールが滑ることもなさそう。フェースだけ見るとかなりディープな形状ですね

ヘッド後方が低い位置に収まるシャローバック形状ではありますが、ソールはなだらかに上がっていて、実はそれほどヘッド後方は下がっていません

ヘッド後方が低い位置に収まるシャローバック形状ではありますが、ソールはなだらかに上がっていて、実はそれほどヘッド後方は下がっていません

シャフトは、TSi専用に開発されたオリジナルのモデルが用意されています。「TSP」とは「タイトリスト・スピード・プロジェクト」の略で、その後の数字は特に意味はなく、開発時の番号をそのまま商品として使用しているそうです。軽量に仕上げながらも、しなやかさとしっかり感を両立させた「TSP110」と、やや粘る挙動で当たり負けしづらい「TSP322」の2種類が用意されます

シャフトは、TSi専用に開発されたオリジナルのモデルが用意されています。「TSP」とは「タイトリスト・スピード・プロジェクト」の略で、その後の数字は特に意味はなく、開発時の番号をそのまま商品として使用しているそうです。軽量に仕上げながらも、しなやかさとしっかり感を両立させた「TSP110」と、やや粘る挙動で当たり負けしづらい「TSP322」の2種類が用意されます

TS2と比べて洗練された印象

近年のタイトリストのドライバーで、数字の2が付くモデルは許容性を高めた設計になっており、今回のTSi2もそれを踏襲しています。TS2からの正常進化的な感じはあり、テクノロジーで注目すべき点はフェースに新素材を採用したことぐらい。しかし実物を見ると、かなり洗練された印象があります。

ヘッドの形状は空力性能を高めつつ、視覚的にフェースが左に向いていないように改良するなど、性能はもちろん、アスリートが気になりそうな細かな部分もしっかり真面目に改良してきている印象がありますね。フェースの素材は航空宇宙産業で使われているチタン素材らしく、ゴルフ界ではタイトリストのみが使用しているのだとか。はたしてどんな弾道が出るんでしょうか。

上級者のためのやさしいクラブ

構えてみると、やっぱりアスリートモデルなんだなと感じます。投影面積が大きいので一見やさしそうなんですが、トゥ側が逃げた形状や左を向かないヘッドの座りなど、アスリートのツボ抑えた作りになっています。

打ってみると、はじき感のある打感とやや金属音を伴った打音が響きます。前作よりは少しソフトになった印象はありますが、はじき感はしっかり感じますね。弾道は、前に飛ぶライナー性の感じ。球質としては申し分ないでしょう。

打点のバラつきによるミスへの許容度ですが、個人的にはかなり好きな仕上がりです。強い補正はかからないので、ミスした方向にちゃんと曲がりつつも、曲がり幅を抑えてくれる感じ。これなら想定外のミスはかなり出にくいので、安心して振っていけると思います。

つかまり性能ですが、アスリートモデルだけあってニュートラル。ただ前作と比べるとフェースのターンしやすさが少し高まった感じを受けました。個人的には、狙ったところにより打ち出しやすくなったと思います。

TSi2はまさに上級者のためのやさしいクラブと言った仕上がりですね。

気合いを入れてのフルスイングはもちろん、ポンと打ってもちゃんと狙ったところに打ち出せるのがTSi2のいいところでしょうか。プレッシャーや気のゆるみにも左右されない寛大さがあります

気合いを入れてのフルスイングはもちろん、ポンと打ってもちゃんと狙ったところに打ち出せるのがTSi2のいいところでしょうか。プレッシャーや気のゆるみにも左右されない寛大さがあります

新採用のATI425フェース。前作よりも打感はソフトになり、ボール初速の向上に大きく寄与しています

新採用のATI425フェース。前作よりも打感はソフトになり、ボール初速の向上に大きく寄与しています

個人的に前作よりよくなった!と感じたのはフェース面の管理のしやすさ。狙った方向に打ち出しやすかったです!

個人的に前作よりよくなった!と感じたのはフェース面の管理のしやすさ。狙った方向に打ち出しやすかったです!

ちょっとトゥ側でヒットし、左に打ち出してつかまってしまいましたが、芯を外した弾道としてはかなりいいと思います。スピンも増えすぎていませんし、曲がりも少ない。これなら安定したティーショットが期待できそう

ちょっとトゥ側でヒットし、左に打ち出してつかまってしまいましたが、芯を外した弾道としてはかなりいいと思います。スピンも増えすぎていませんし、曲がりも少ない。これなら安定したティーショットが期待できそう

■TSi3 ドライバー

結果はもちろん球質も妥協せず、なおかつ形状にも強い理想を持つアスリートへ向けたモデル。操作性を重視しながら可変できるウェイトを搭載し、より自分のスイングに合った調整ができるように設計されています。

デザインイメージや仕上げはTsi2と共通ですが、ロゴの位置がTSi3はヒール側になっています

デザインイメージや仕上げはTsi2と共通ですが、ロゴの位置がTSi3はヒール側になっています

奥行きが狭くややトゥ寄りにボリュームも持ったいわゆる洋ナシ型。TSi2同様こちらもトゥ側が逃げているように見えるよう、形状が変更されています

奥行きが狭くややトゥ寄りにボリュームも持ったいわゆる洋ナシ型。TSi2同様こちらもトゥ側が逃げているように見えるよう、形状が変更されています

TSi2同様、TSi3にも新素材のATI425フェースが採用されます。打点エリアは黒く、トゥ側とヒール側に模様をつけることで、構えたときにフェースの向きがよりわかりやすくなっています

TSi2同様、TSi3にも新素材のATI425フェースが採用されます。打点エリアは黒く、トゥ側とヒール側に模様をつけることで、構えたときにフェースの向きがよりわかりやすくなっています

シャローバックではありますが、最後方はTSi2よりさら高めの位置に収まっています

シャローバックではありますが、最後方はTSi2よりさら高めの位置に収まっています

こちらはもうひとつの純正シャフト「TSP322」です。TSi2にはTSP100といった決め方ではなく、自分の好みに合わせて自由に組み合わせることができます

こちらはもうひとつの純正シャフト「TSP322」です。TSi2にはTSP100といった決め方ではなく、自分の好みに合わせて自由に組み合わせることができます

TS3とは異なるウェイト調整機能を搭載

TSi3も、従来の3が付くモデルの流れに沿った設計になっています。クラシカルな洋ナシ形状で、操作性とアジャスト能力を重視した仕上がりになっています。こちらも正常進化ではあるのですが、大きく変わったのが、可変ウェイトシステムである「トラックウェイト」が搭載された点。

前作TS3は筒状のウェイトを前後入れ替えることでヘッド特性を2通りに調整可能でしたが、今作は可動ウェイトを5つのポジションにセットすることで5通りに調整できるよう進化しました。またこのウェイトを固定するウェイトカバーは、「カイロンマックス」と呼ばれる炭素繊維強化プラスチックでできており、強度も質感も非常に高くなっています。

顔の作り込みもTSi2同様抜かりなく仕上げてあり、自分の弾道に対するイメージを明確に持っているゴルファーにはピッタリのモデルに仕上がっています。

TSi2とは打感がハッキリ違う!

美しい洋ナシ型で、つかまりすぎもイメージさせず、フェースもかぶって見えない。アスリートゴルファーならこの顔に文句をいう人は少ないんじゃないでしょうか……ってぐらい気を使って作られていますね。

打ってみるとTSi2とは違い、非常にソフトな感触の打感に驚きました。適度なはじき感はあるのですが、感触の余韻が全く異なります。打音も静かで、ややこもった余韻の少ない乾いた音になり、まるで別物です。おそらく可動ウェイトを押さえているカバーの効果ではないのかと。ただ、どちらも気持ちいい感触なので、TSi2でTSi3の打感が味わいたい、なんて要望が出るかもしれませんが……。

弾道は、これまたライナー性で、強く前に飛ぶ感じ。つかまりはウェイト位置をニュートラルポジションにすると自然なつかまり具合といった印象。

操作性は、左右どちらにも曲げられますが、自由自在と言った類のものではなく、適度に曲がってコントロールがしやすい味付けになっています。このへんは、現在のツアープロやアマチュアゴルファーがドライバーに求めるニーズが反映されているのだと思います。

ウェイト調整機能の効果は高い

次に可動ウェイトの性能を確かめるべく、最もヒール側のH2ポジションと、最もトゥ側のT2ポジションを試してみました。このウェイト位置の表記ですが、個人的にはとてもいいと思います。こういった可動ウェイトに用いられる表記ですが、ヒール側にはドロー、トゥ側にはフェードと書かれているケースが多数見られます。しかし、詳しく書くと長くなるのではしょりますが、要は、ウェイトがヒール側になったからと言って球筋がドローになるとは限りません。ですので、トゥならトゥ、ヒールならヒールと表記するこのタイトリスト方式に賛成です。

さて肝心の違いですが、個人的にはH2ポジションがとてもよかったです。安心して左に振り抜いていけ、操作性が高まった印象を持ちました。よりクイックにヘッドを操作したいと考える方なんかにいいと思います。反対のT2ポジションは、オートマチック感が向上する印象。TSi2とはまた違う、ヘッドのねじれなさが高まる感じがし、フェースをねじらないように使うと安定した弾道が打てました。

TSi3は高いアジャスト能力で幅広いアスリートのニーズに応えられる懐の広いクラブだと思います!

 ネジを回すと滑らかにカバーが浮き、スムーズにウェイトを調整できます。なんか気持ちよかったです(笑)

ネジを回すと滑らかにカバーが浮き、スムーズにウェイトを調整できます。なんか気持ちよかったです(笑)

TSi2よりは若干つかまりを抑えてある印象はありますが、球がねじれないので安心してつかまえに行けます。個人的には、ウェイトをヒール側にしてもう少しヘッドをローテーションさせたほうが気持ちいいですね。ミスしたら曲がるでしょうけど……

TSi2よりは若干つかまりを抑えてある印象はありますが、球がねじれないので安心してつかまえに行けます。個人的には、ウェイトをヒール側にしてもう少しヘッドをローテーションさせたほうが気持ちいいですね。ミスしたら曲がるでしょうけど……

両者ともにある程度の技術が求められる

TSiシリーズは、前作からのコンセプトを受け継ぎつつ、大きな進化を感じました。

TSi2は、扱いやすさが高まり、よりミスに強くなった印象。TSi3は、調整幅が広くなったおかげでクラブの微調整がさらに緻密にできるようになったと思います。ただ、どちらもある程度のスイングスキルが求められますので、初中級者がやさしいと感じるクラブではありません。あくまで、ある程度ボールをコントロールできる技術を持ったゴルファーが、ミスを減らしたりコントロールする意思を持ってスイングしたときに効果を発揮してくれたりするクラブですので、注意が必要です。

ライバル的なクラブは、TSi2なら性格的にテーラーメイド「SIM MAX」やピン「G425 MAX」。TSi3はスリクソン「ZX7」、キャロウェイ「マーベリック サブゼロ」あたりになると思います。とはいえ、コンセプトは近いものを持っていますが、アプローチの仕方はモデルによって結構異なるので、打ち比べてそのへんを体感してみてください。

写真:野村知也

小倉勇人

小倉勇人

ゴルフショップ店長、クラフトマン、クラブフィッターそして雑誌の編集・執筆業も行う、歌って踊れるゴルフライター。好きなクラブはパター、左利き/右打ち。愛称は「オグさん」。

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