デキる人はこれを背負う!
Vo.02 吉田カバン「ポーター インタラクティブ デイパック」

「ポーターのリュック」って、機能性は実際どうなの? 「インタラクティブ デイパック」で検証

多くのビジネスマンが近年、バッグの代わりに「リュック」という形を選択している。一般的なカジュアルバッグと異なるのは、ビジネスシーンで使える機能性と、スーツスタイルに映えるデザインだ。

吉田カバンの「ポーター インタラクティブ デイパック」も、まさにそうしたビジネスリュックらしい完成度を見せるモデルのひとつ。実際に試用してみて、その実力のほどを確かめてみた。

吉田カバン「ポーター インタラクティブ デイパック 536-17052」。公式サイト価格は31,900円(税込)

吉田カバン「ポーター インタラクティブ デイパック 536-17052」。公式サイト価格は31,900円(税込)

スッキリとしたフォルムがビジネスシーンに映える

スッキリとしたフォルムがビジネスシーンに映える

◎本連載「デキる人はこれを背負う!」のアーカイブはこちら!
https://kakakumag.com/backnumber/?contents=161

基本スペックをチェック! 何と1kgを切る軽さを実現していた!!

吉田カバンと言えば、2020年に創業85周年を迎えた国内随一のカバンメーカー。メインブランドのポーターは、1990年代のストリートカルチャーを牽引し、ファッションとの融合を図ったことでも知られている。

今回紹介する「ポーター インタラクティブ」は、2020年春夏に発表されたシリーズで、軽量かつ撥水性のある「ポリエステルオックス」生地を使った、ベーシックなビジネス向けモデルを展開している。同シリーズでは、3WAYブリーフケースなどの10タイプが展開されており、この「デイパック」はシンプルな1層式のB4サイズだ。

さっそく基本スペックを見てみたい。

外寸は28.5(幅)×42(高さ)×11(奥行)cm。縦横のサイズは標準的だが、スッキリとしたフォルムを採用しているのもあって、少し細長いような印象を持つ。昨今はマチ幅が8cmに満たないモデルも増えているため、“スリムバッグ”とは言い切れないものの、11cmは十分スマートだ。

外寸は28.5(幅)×42(高さ)×11(奥行)cm

外寸は28.5(幅)×42(高さ)×11(奥行)cm

重さは880g。1kgを超えるものが多いビジネスリュックの中で、これはかなり軽量な部類に入る。収納性を確保しながらも、この軽さを実現できているのは、採用した生地やパーツによるところが大きいと思われる。

重量880gはビジネスリュックの中では軽いほう

重量880gはビジネスリュックの中では軽いほう

表の生地に使われたのは、600デニールの「ポリエステルオックス」。表面には撥水加工を、裏面にはTPU(サーモプラスチックポリウレタン)という軽量で耐久性も高い加工を施し、水や汚れへの耐性を備えている。

見た目の質感は、落ち着きがあり、ビジネスの装いとも親和性が高そうだ。裏地には、「テフロン ファブリックプロテクター」加工で堅牢性を高めた「ナイロンオックス」を使用。グレーカラーを採用していることで、中身の視認性を高めている。

表地は「ポリエステルオックス」(左)、裏地は「ナイロンオックス」(右)

表地は「ポリエステルオックス」(左)、裏地は「ナイロンオックス」(右)

細かいところに手が届いた収納性!

さっそく、荷物を入れてみた。

メイン収納は、ラウンドファスナー仕様で、コの字に大きく開く。両側にササマチが付いているので、開け過ぎて内ポケットの中身が転落してしまうような事態を防げる。

収納力も確かなメイン室

収納力も確かなメイン室

B4用ファイルケースがジャストで収まった。B4サイズの書類が入る角型0号(横28.7×縦38.2cm)も収納可能だが、かなりギリギリ。バッグを使っているうちに、端が折れてしまうだろう。

B4サイズの書類が入る

B4サイズの書類が入る

2段式ランチボックスも収納できるので、家計を節約している人、愛妻弁当を用意してもらえる人に打ってつけだ。ただし、マチ幅はギリギリなので、ノートPCを収納すると、B4サイズの書類が入る余力はほとんどなくなる。ただし、ランチボックスの上のスペースに、A4以下の書類を入れることは可能だ。

2段式ランチボックスも収納可能

2段式ランチボックスも収納可能

次に、内外のポケットをチェックしてみよう。

なお、以下に掲載する俯瞰写真は、「写っているツールがすべて入る」のではなく、「こうした類のツールの収納に向いている」ことを示している。

メイン収納内の背面側

メイン収納内の背面側ポケットをチェック!

メイン収納内の背面側ポケットをチェック!

大型ポケット(写真/青) 
前後にクッション材を配置したポケットで、15インチクラスのPCを収納できる。もちろん書類でもOK。【SPEC】留め具/面ファスナー付きストラップ、内寸/横28×縦33cm、間口/28cm

ペットボトルホルダー(写真/赤) 
両側のササマチ部分が収納ポケットとして使用できる。上下が空いており、ドリンクや折りたたみ傘、ペンケースなど、長物を収めるのに便利だ。【SPEC】留め具/なし

なお、大型ポケットを留めるストラップには、指でつまめるツマミが付いている。これがあるだけで、サッと面ファスナーを外せるので、ストレスが大きく軽減する。あるようで意外と少ない仕様で、細部までこだわるポーターらしいディテールだ。

ストラップにはツマミ付きで、外しやすい

ストラップにはツマミ付きで、外しやすい

メイン収納内の正面側

メイン収納内の正面側のポケットをチェック!

メイン収納内の正面側のポケットをチェック!

オープンポケット×2(写真/赤)
やや深めのポケット。身体に寄せてバッグを開けた時、パッと視界に入る位置に配置されている。文庫本や12桁卓上電卓、長財布、電子タバコケースといった、ある程度かさばる手のひら大の小物も入れられる。【SPEC】留め具/なし、内寸/横14×高さ19cm、間口/14cm

正面

正面のポケットをチェック!

正面のポケットをチェック!

上段ポケット(写真/青)
取り出し頻度の高い収納物に適した大型ポケット。新書やA5の手帳も十分入る。また、内部にはオープンポケット(横12×縦15.5cm)×2とペンホルダーを備えており、スマホやメモ帳、カードケース、イヤホンケースなどの収納にも向いている。【SPEC】留め具/ファスナー、内寸/28.5(横)×35(高さ)×0.5(奥行)cm、間口/22.5cm

上段ポケット内部には小型ポケットを用意。すぐにアクセスできる位置にあり、必要な時に出し入れしやすい

上段ポケット内部には小型ポケットを用意。すぐにアクセスできる位置にあり、必要な時に出し入れしやすい

下段ポケット(写真/赤)
こちらにも、ポケットを装備。マチがないため、収納するならスリムな長財布やパスケース、バイブルサイズの手帳などにしたい。【SPEC】留め具/ファスナー、内寸/横28.5×縦16cm、間口/24.5cm

「ポーター インタラクティブ デイパック」のここがよかった!

ここがよかった!01/使い勝手のいいマチ部分の収納ポケット

今作の構造上の特徴が、メイン収納内のマチ部分に設けられたポケットだ。両側に設けたササマチを有効利用したもので、左右に“ダブル”で設けているのはなかなか珍しい。「万一にも中身がこぼれたら大変だから、ボトルは立たせて収納したい」「いつでもサッとペンケースを取り出したい」といった希望をかなえてくれる。

左右それぞれに設けられた収納ポケット

左右それぞれに設けられた収納ポケット

ササマチには、メッシュ生地が使われているため、目に留まりやすい。入れっぱなしで存在を忘れていた、という事態を防げる。

メッシュ素材のササマチ

メッシュ素材のササマチ

片方のリュックストラップを肩から外し、バッグ本体を身体の前方にスライドさせれば、ホルダーがある場所にアクセスできる。のどの渇きを覚えた時、素早くドリンクを取り出せるのは便利だ。ホルダーは左右に付いているから、どちら側からでもこうした動きを実現できる。「左利きだから使いにくい」ということがないのもすばらしい。

素早くドリンクを取り出せる

素早くドリンクを取り出せる

長物を収納しやすい点、利き腕を選ばない点がこの“ダブル”の収納ポケットのよさ。ただ、両方にモノをガッツリ入れると、A4サイズの荷物が入りづらくなってしまうので、その点は注意したい。

ここがよかった!02/メイン収納の中身を取り出しやすい

まさに主たる用途となるメイン収納が、なかなかに使いやすかった。ファスナーが底部近くまで配置されているため大きく開き、必要な書類やビジネスツールを楽に取り出せた。特に前抱え状態で使いやすく、電車内や混雑した場所でも重宝するだろう。

前抱えの状態でも使いやすいメイン収納

前抱えの状態でも使いやすいメイン収納

ユーザー視点はこう。中身がしっかり見える

ユーザー視点はこう。中身がしっかり見える

もうひとつの特徴は、ハンドル位置がメイン収納のファスナーより正面側にあること。ハンドルを手で持ったままファスナーを開けると、PCや書類の自重でメイン収納が自然と開くため、中身を閲覧しやすい。

自重で開くメイン収納。ハンドル側が正面になる

自重で開くメイン収納。ハンドル側が正面になる

ここがよかった!03/デザインが洗練されている

ファッションシーンを切り拓いてきたブランドなだけに、デザインにも惹かれるものがあった。生地感はスタンダードで、構造も比較的シンプルだが、無駄がなく洗練されている。

洗練された雰囲気が漂っている

洗練された雰囲気が漂っている

洗練された印象を与えるポイントのひとつが、メタリックに輝くファスナーの存在だ。ライトウェイトというコンセプトを貫くため、実は軽量な樹脂素材が使われているのだが、ガラスファイバーを練り込むことで金属製のように見える「METALUXE Tough」というYKKビスロン製の高強度タイプを採用している。こうした細部へのこだわりが、全体の気品を高めているのだろう。

金属のように見える「METALUXE Tough」ファスナー

金属のように見える「METALUXE Tough」ファスナー

正面右下には、ポーターブランドタブを配置。グレーカラーで表現することで脇役に徹し、ビジネスシーンにふさわしい雰囲気にまとめている。

おなじみのポータータグがグレーで表現されている

おなじみのポータータグがグレーで表現されている

ここがよかった!04/ひざの上にのせてもジャマにならない

「ポーター インタラクティブ デイパック」は、見た目はシンプルなのに、小気味いいほど実用的だった。

たとえばサイズ感。国内で走行する電車の座席シートは43〜47cm程度と言われており、高さ42cmのこのリュックは、ひざの上で横に寝かせても、隣の乗客のジャマをしない。リュックストラップがはみ出さない長さなのも、うれしいポイントだ。

ひざの上に置いても隣のジャマにならない

ひざの上に置いても隣のジャマにならない

背面には、背負い心地を高めるため、クッション性のあるメッシュ素材がレイアウトされているが、キャリーバーを通すためのループも設けられており、スーツケースにセットアップできる。なおそのループは、背負った時、ちょうど背骨が来る位置に配置されているので、背負い心地は悪くならない。

キャリーバー通しも備える

キャリーバー通しも備える

底部には、厚手のナイロンテープが配されていて、重い金属に代わりに底鋲の役目を果たしている。また、マチ幅が潰れないよう、多少の型崩れ防止の役割も担う。

底鋲の代わりになるナイロンテープ

底鋲の代わりになるナイロンテープ

「ポーター インタラクティブ デイパック」のここが気になった……

ここが気になった……01/厚みのある荷物は外ポケットに向かない

シンプルな構造でスマートなビジネスシーンにマッチする今作だが、外ポケットにマチが設けられていないのは気になった点だ。どうしても開閉に手間のかかるメイン収納と違い、サッと荷物を出し入れできる外ポケットは、移動中に使うことが多いもの。パスケースやスマホはもちろんOKで、イヤホンケースもいけるのだが、たとえば5cmほどの厚みがある電子タバコケースだと、入るには入るが、凸部が生じて見映えが悪くなった。デジカメも同様だろう。厚みのある小物は、メイン収納の利用を検討することになる。

外ポケットに厚みのある小物は向かない

外ポケットに厚みのある小物は向かない

ここが気になった……02/リュックストラップがやや短め

本モデルは、着席時にひざの上に置きやすいサイズ感だが、クッション性のあるリュックストラップがやや短い感じは否めない。このせいで、身体が大柄な人や、ストラップを長めにしてバッグを低い位置で背負いたいという人は、リュックストラップのテープや樹脂製バックルが胸部に干渉してしまう可能性がある。その点は留意しておきたい。

リュックストラップのフィット具合は、購入前に確かめておきたい

リュックストラップのフィット具合は、購入前に確かめておきたい

【まとめ】ビジネスシーンに最適な機能と軽量性を見事に両立!

300種類以上の製品を展開しているポーターには、実にさまざまなビジネスリュックがラインアップされており、今回の「ポーター インタラクティブ デイパック」もそのうちのひとつだ。

驚くほどのスペックを有していたり、独創的デザインを宿していたりするモデルと比べると、今作は控えめに思えるかもしれない。しかし、以上でご覧いただいたように、ビジネスシーンに資する機能はちゃんと備えているし、「軽い」という特性はビジネスパーソンにとって非常に重要な要素だ。特にテレワークで重いPCを持ち運ぶことが多い現状では、身体の負担を減らすためにも軽いバッグはありがたい存在と言えるだろう。

さらに、シンプルなのに洗練された雰囲気を宿しているのはさすがだった。このことを表現するのはなかなか難しいが、縫製やトリミングの美しさ、均整の取れたフォルム、スキのない構造といったさまざまな要素がかけ合わさった結果だろう。本モデルの背景にも、「一針入魂」をモットーに、日本のモノ作りのよさを追求してきた吉田カバンらしさがあるのだと感じた。

横山博之

横山博之

カバン、靴、時計、革小物など、男のライフスタイルを彩るに欠かせないモノに詳しいライター。時代を塗り替えるイノベーティブなテクノロジーやカルチャーにも目を向ける。

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