オグさんです。今回はプレーをより快適にしてくれるガーミンのゴルフウォッチ「アプローチ S42」をお借りしましたので、実際にプレーしながらその使い心地をチェックしてきました!
カラーはホワイト/シルバー、ブラック/カーボングレー、ライトサンド/ローズゴールドの3モデルを用意(写真はホワイトとブラック)
アクティブゴルファーにはメジャーなアイテムになった時計型GPSゴルフ用ナビ。そのパイオニアと言えば、ガーミンといっても過言ではないでしょう。今回お借りした「アプローチ S42」は、コンパクトなボディにカラータッチスクリーンを搭載。プレー中はもちろん、日常でも使えるサイズとデザイン、そして機能を持ったモデルです。
本体は、直径43.4××厚さ11.7mm、重量は43gと、プレー中に腕にはめていてもじゃまになりにくいサイズ。タッチスクリーン機能を搭載した直径1.2インチのカラーディスプレイは240×240ピクセルと解像度も十分。半透過型メモリーインピクセルというディスプレイタイプを採用し、日光下でもクリアな可視性を実現しています。
衛星はGPS、GLONASSそしてみちびきに対応。本機は、みちびきのL1S信号のサブメータ級即位補強に対応することで、従来モデルよりさらに精度の高い測位を可能にしています。
バッテリー稼働時間はGPSモードで最大15時間と、1日1.5ラウンドも安心のスタミナ仕様。ウォッチモードなら最大10日間使用できます。防水機能もバッチリで、水深50m相当の圧力に耐える防水等級5ATMを取得しています。
もちろんゴルフナビシステムも充実。全世界42,000以上のコースデータが収録されており、コース情報は無償でアップデートが可能になっています。簡易型のコースレイアウトにハザードまでの距離やグリーンの形状、グリーンのフロント、センター、バックまでの距離を見やすく表示してくれるので、必要な情報を瞬時に把握することができます。
また、デジタルスコア管理機能も付いていて、ガーミンが提供する専用のスマホアプリと連動させて使うことで、さまざまなデータ分析が行えるほか、クラブの飛距離情報などを詳細に記録することが可能です。オートショット機能を使えば、プレーしたコースのレイアウトにショットの軌跡を重ねて表示できるショットマップなど、自分のゴルフの内容を詳細に分析するのに最適なツールと言えます。
本製品を着けてみた第一印象は、下手な時計よりコンパクトだなといった感じ。シリコンバンドのおかげで滑りにくく、スイングしてもまったく気になりませんね。日光下で使う前提の設計だけあって、ウォッチモードの時計もとても見やすく、普通のアナログ式の腕時計より見やすいくらいでした。
ウォッチモードは普通の時計より見やすいぐらい。ディスプレイが秀逸です
プレー前にナビの設定をするのですが、ガーミンはどのモデルも簡単です。アプローチ S42はタッチパネル搭載なので画面をタッチし、ゴルフモードを起動させるとGPSモードが作動し、自動的に今いるゴルフ場を検索してくれます。ゴルフ場の名前が複数出てきたらプレーするゴルフ場を選び、プレーするティーやOUT、INなどのコースを選択すればOK。スコア登録の有無もここで設定します。
タップするとゴルフモードが選べます。案内に従って画面をタッチすれば簡単にセットできます。わかりやすくていいですね
ガーミンはGPSの高い精度が評価されていますが、今作はさらに精度を高めてきているようです
検索が終わると今いるコースが一番に出てきます。後はそのコースをタッチするだけ。ガーミンのいろいろなモデルをテストさせていただいていますが、コースがズレたことは今まで1回もないですね。GPSの精度がよいのでしょう
スコア集計の選択画面。ありを選ぶと毎ホールスコアの入力画面が表示されるようになります
これはグリーン周りの距離を表した画面で、数字は上から、グリーンのバックエッジ、同センター、同フロントエッジまでの距離。グリーンの形は実物と同じになっています。グリーンビューモードに切り替えれば、ピンの位置を任意で設定できるので、より詳細な距離を知ることができます。これなかなか便利です
アプローチ S42は、ガーミンのゴルフウォッチのラインアップ中ではミドルクラスに位置する機種で、上位機種と比べると価格がリーズナブルな分、上位機種に搭載される機能の一部が簡略化されています。
その最たる部分が、プレー中に表示されるコースレイアウト図です。S42は簡易的なコースレイアウト図を使用しており、バンカーや池などの細かい輪郭が省略されています。それぞれのハザードまでの距離や、それらを越える(もしくは手前に刻む)のに必要な距離などはしっかり表示されるので、使い勝手としては問題ないのですが、個人的には、形状まで知りたいなと感じたのが正直なところです。
さらに正確なホールレイアウトを望む向きには上位機種S62をおすすめします。
▶街でもイケるゴルフウォッチ! ガーミン「Approach S62」の進化がスゴい
GPSを使用したナビの最大のメリットは、打つ前に目に見えないハザードの存在を確認でき、そのハザードまでの距離を知れること。特に初見のコースでは絶大な効果を発揮してくれます
私はもともと時計をしたままプレーすることに何の抵抗もないのですが、これだけ軽く、薄いと、まったく気になりませんね。シリコンバンドはズレるようなこともありません。もし問題点をあげるとするならば、暑い時期に汗をかく要因になることでしょうか。それもサポーターなどの上からすれば簡単に解決できます
気になった点はこの簡易的なコース図。必要な情報はすべて得られるので機能的に十分満足できるのですが、どうせならバンカーの形状やコースレイアウトを自分のいる位置からの絵でみたいと感じました
実際にプレーしてみてGPSの精度は文句なしでした。これに関しては機種のグレード関係なさそうです。表示の数値も大きいので見誤ることもありませんでした。上記でコースレイアウト図のことを指摘しましたが、筆者は上位機種の詳細なレイアウト図を見たことがあるので不満に感じたものの、それを知らなければ不満には感じないでしょう。知りたいのはハザードやグリーンまでの距離ですから。
各ショットのデータを取る機能を搭載しているので、スマホアプリと接続すると、どのホールでどのクラブを使ったかが記録されます。この機能は上達志向のある方には非常に有効で、自分のゴルフを客観的に見ることができます。その日の反省会も詳細にできますよ
アプローチ S42は、いわゆるスマートウォッチですので、ゴルフモード以外にもサイクリングモードやランニングモード、歩数計やスリープモニタリングなどの機能を搭載しています。上位機種であるアプローチ S62と比べるとスイングトレーニング機能や、ホールマップ(コースレイアウト)表示、高低差情報の有無、などに差があります。
実売価格はS62が約6万円、S42は3万円強です。コースでの使い心地としてはコースレイアウトの詳細が見えるか見えないかが一番大きかったですが、価格差を考えればS42はお買い得ですね。一番知りたい対象までの距離は上位機種と変わらない高い精度で知ることができますから。
アプローチ S42は、GPSナビを欲しいけれど今まで価格面でちゅうちょしていた方におすすめのモデルですね。ガーミンが誇る高い測位精度はそのままに、機能の一部を簡略化することで手に取りやすい価格になっています。スマートウォッチとしての機能も高いので、ゴルフプレーがそんなに多くない方でもデイリーシーン含めてしっかり活用できるすぐれものですよ!
取材協力:千葉バーディクラブ
写真:野村知也
ゴルフショップ店長、クラフトマン、クラブフィッターそして雑誌の編集・執筆業も行う、歌って踊れるゴルフライター。好きなクラブはパター、左利き/右打ち。愛称は「オグさん」。