牛島義之のアウトドアのススメ
いろいろ研究したくなる奥が深い蒸し焼き調理

板ごと焼いちゃう注目の“プランクBBQ”をSOTO「シダーグリルプレート」で試してみた!

日本国内のバーベキューと言えば焼き肉スタイルが一般的でしたが、最近は、厚みのある大きめの肉を焼いたりする本格的なアメリカンスタイルも浸透し、さまざまなスタイルで楽しむ人が増えています。そんな中、徐々に広まりつつある「プランクBBQ」や「プランクグリル」と呼ばれるスタイルをご存じでしょうか? 今回は、プランクBBQの楽しさをSOTO「シダーグリルプレート ST-162」(以下、シダーグリルプレート)を使って紹介します。

プランクBBQって、どんなもの?

日本国内では定番と言えるほど浸透していないものの、「プランクBBQ」は本場アメリカではポピュラーな調理方法です。「プランク=板」という意味のとおり、板を使うのが特徴。一般的なバーベキューは網などに食材を載せて直火で焼きますが、プランクBBQは食材を板の上に載せて焼くスタイルとなります。食材を載せている板が焦げて出る煙で食材が燻され、独特の風味が付くのもポイント。燻製のような香り高いバーベキューが楽しめるのです。

つまり、プランクBBQをするためには、いつものバーベキュー道具のほかに板が必要となります。その板は、ベニア板のような接着剤を使って積層した合板ではなく、無添加の無垢材でなければなりません。また、加熱した際に、いい香りのする煙が出る樹種がいいでしょう。プランクBBQに適した板はさまざまなメーカーから発売されていますが、今回は「シダーグリルプレート」を使用します。

シダーグリルプレートのサイズは約140(幅)×280(奥行)×10(厚さ)mm、重さは約150g。2枚セットで発売されており、価格は1,408円(税込)

シダーグリルプレートのサイズは約140(幅)×280(奥行)×10(厚さ)mm、重さは約150g。2枚セットで発売されており、価格は1,408円(税込)

カナダ産のレッドシダーで作られた板。「カナダ杉」や「米杉」とも呼ばれていますが、実は杉ではなくヒノキの仲間。香りが非常によく、肉や魚にとてもいい香りがつきます

カナダ産のレッドシダーで作られた板。「カナダ杉」や「米杉」とも呼ばれていますが、実は杉ではなくヒノキの仲間。香りが非常によく、肉や魚にとてもいい香りがつきます

定番の「プランクサーモン」を作ってみよう!

さっそく、プランクBBQを始めましょう。今回は、定番の「プランクサーモン」を作ります。シダーグリルプレートを水に浸しておく作業も必要なので、調理前の準備段階からスタート!

準備は、シダーグリルプレートを水に浸すことから始めます。浸し時間は2時間以上必要

準備は、シダーグリルプレートを水に浸すことから始めます。浸し時間は2時間以上必要

熱源の準備もしておきましょう。今回は、キャプテンスタッグのBBQグリル「ジュール スライドグリルフレーム ライト450」を使用します

熱源の準備もしておきましょう。今回は、キャプテンスタッグのBBQグリル「ジュール スライドグリルフレーム ライト450」を使用します

シダーグリルプレートを水に浸して2時間以上経過したら、食材の準備に着手。レモン汁、塩、コショウをサーモンに振り、オリーブオイルを塗ります

シダーグリルプレートを水に浸して2時間以上経過したら、食材の準備に着手。レモン汁、塩、コショウをサーモンに振り、オリーブオイルを塗ります

シダーグリルプレートにローズマリーを振り、サーモンを載せます

シダーグリルプレートにローズマリーを振り、サーモンを載せます

サーモンの上にもローズマリーを振って、スライスレモンをオン!

サーモンの上にもローズマリーを振って、スライスレモンをオン!

板から出る煙を閉じ込めるため、アルミホイルでフタをします。プレートの側面もおおうように包みますが、シダーグリルプレートの底面に直火を当てなければならないので、プレート底面にアルミホイルがあまりかからないようにしましょう。なお、BBQグリルにフタが付いている場合、アルミホイルは使用せず、グリルのフタを閉じればOK

板から出る煙を閉じ込めるため、アルミホイルでフタをします。プレートの側面もおおうように包みますが、シダーグリルプレートの底面に直火を当てなければならないので、プレート底面にアルミホイルがあまりかからないようにしましょう。なお、BBQグリルにフタが付いている場合、アルミホイルは使用せず、グリルのフタを閉じればOK

炭に火が付いたら平らにならし、BBQグリル全体に敷き詰めましょう。火力は中火です

炭に火が付いたら平らにならし、BBQグリル全体に敷き詰めましょう。火力は中火です

シダーグリルプレートをBBQグリルに載せてから1分ほどで煙が立ち上り、5分後には写真のようにモクモクと煙が!なお、今回使用したBBQグリル「ジュール スライドグリルフレーム ライト450」の焼き網にはシダーグリルプレートを2枚載せられますが、端のほうに火が当たりにくく、焼きムラになりそうだったので1枚だけにしました

シダーグリルプレートをBBQグリルに載せてから1分ほどで煙が立ち上り、5分後には写真のようにモクモクと煙が!なお、今回使用したBBQグリル「ジュール スライドグリルフレーム ライト450」の焼き網にはシダーグリルプレートを2枚載せられますが、端のほうに火が当たりにくく、焼きムラになりそうだったので1枚だけにしました

20分加熱を続け、完成! 板には焼き色が付いています

20分加熱を続け、完成! 板には焼き色が付いています

サーモンをひっくり返してみましたが、裏面にも焼き色はついていません。蒸し焼きされた状態です

サーモンをひっくり返してみましたが、裏面にも焼き色はついていません。蒸し焼きされた状態です

焼き色がついていないため香ばしさはないものの、ふっくらしていてジューシー。さらに、シダーグリルプレートの木材(レッドシダー)の香りも広がり、非常に爽やかです

焼き色がついていないため香ばしさはないものの、ふっくらしていてジューシー。さらに、シダーグリルプレートの木材(レッドシダー)の香りも広がり、非常に爽やかです

香り豊かな焼き上がりに大満足したのですが、シダーグリルプレートを使わず、普通に焼いた場合との違いが気になったので、同じ味付けを施したサーモンをスキレットで調理してみました。

シダーグリルプレートの代わりにスキレットを使用。味付けは同様です

シダーグリルプレートの代わりにスキレットを使用。味付けは同様です

アルミホイルをかぶせたものと同じ効果が出るように、フタをして加熱

アルミホイルをかぶせたものと同じ効果が出るように、フタをして加熱

約10分で調理完了。シダーグリルプレートで調理した時の半分の時間で焼き上がりました

約10分で調理完了。シダーグリルプレートで調理した時の半分の時間で焼き上がりました

スキレットは高温になるので、サーモンの裏面にはしっかりとした焼き色がついています

スキレットは高温になるので、サーモンの裏面にはしっかりとした焼き色がついています

焼き色がついている分、香ばしさを感じます。しかし、ふっくら感やジューシーさ、そして爽やかな香りという点は、シダーグリルプレートで焼いたサーモンのほうが上。ローズマリーやレモンを使っても、レッドシダー(シダーグリルプレートの木材)から出る爽やかな香りにはおよばないようです

焼き色がついている分、香ばしさを感じます。しかし、ふっくら感やジューシーさ、そして爽やかな香りという点は、シダーグリルプレートで焼いたサーモンのほうが上。ローズマリーやレモンを使っても、レッドシダー(シダーグリルプレートの木材)から出る爽やかな香りにはおよばないようです

ちなみに、プランクサーモンを作ったシダーグリルプレートの裏面は炭化してしまいます。使用は、1回の使い切りと考えておいたほうがいいでしょう。

20分間、BBQグリルで加熱したシダーグリルプレートの裏面。すっかり焦げて、炭化しています。これでもう1度調理するのは難しいので、同時に焚き火を楽しむ場合は焚きつけに使うといいでしょう

20分間、BBQグリルで加熱したシダーグリルプレートの裏面。すっかり焦げて、炭化しています。これでもう1度調理するのは難しいので、同時に焚き火を楽しむ場合は焚きつけに使うといいでしょう

「プランクステーキ」にも挑戦!

プランクBBQで焼いたサーモンのふっくらした食感と、香り高い焼き上がりが想像以上だったので、お肉も焼いてみたくなりました。牛ステーキ肉を使った「プランクステーキ」を焼いてみましょう。

2時間以上水に浸しておいたシダーグリルプレートに、塩こしょうをかけたステーキ肉を載せます

2時間以上水に浸しておいたシダーグリルプレートに、塩こしょうをかけたステーキ肉を載せます

「プラークサーモン」を作った時と同じようにアルミホイルでフタをし、中火で加熱

「プラークサーモン」を作った時と同じようにアルミホイルでフタをし、中火で加熱

待つこと20分。ステーキが焼き上がりました

待つこと20分。ステーキが焼き上がりました

少々焼きすぎてしまいましたが、蒸し焼きだからか肉は硬くありません。ジューシーな肉汁とともに香りも広がり、おいしい! ただ、肉の香ばしさが感じられないのはちょっと残念

少々焼きすぎてしまいましたが、蒸し焼きだからか肉は硬くありません。ジューシーな肉汁とともに香りも広がり、おいしい! ただ、肉の香ばしさが感じられないのはちょっと残念

ステーキにはつけ合わせの野菜も欲しいので、続けて、野菜もシダーグリルプレートを使って調理してみました。

じゃがいも、パプリカ、プチトマト、アスパラを同時に調理。これまで同様に、アルミホイルでフタをして加熱しました

じゃがいも、パプリカ、プチトマト、アスパラを同時に調理。これまで同様に、アルミホイルでフタをして加熱しました

焼き上がりは、こんな感じ。パプリカとプチトマト、アスパラは十分火が通っていましたが、じゃがいもは残念ながら加熱不足で硬いままでした。シダーグリルプレートで野菜を調理する場合は、生でも食べられるものに限定したほうがよさそう

焼き上がりは、こんな感じ。パプリカとプチトマト、アスパラは十分火が通っていましたが、じゃがいもは残念ながら加熱不足で硬いままでした。シダーグリルプレートで野菜を調理する場合は、生でも食べられるものに限定したほうがよさそう

そして、不思議なことが起こりました。なんと、一部の野菜が非常に辛くなっていたのです。その辛さは、唐辛子くらい! あとで調べてみると、煙の温度が高くなりすぎたことが原因だったようです。実は……、野菜を調理する前に火力が弱くなったため、炭を補充しており、もしかすると強火になってしまったのかもしれません。シダーグリルプレートでの調理は、火力(中火)を維持するのも重要だと言えそうです。

プランクBBQで和食も作っちゃえ!

前述のように、プランクBBQはアメリカで定番の調理方法ですが、日本料理の伝統的な「杉板焼き」や「杉焼き」と同じようなもの。杉板焼き(杉焼き)も、水をたっぷり含ませた板の上に食材を載せたり、水で湿らせた薄い杉板で食材を包んで焼くことで、木材の香りを食材につけながら焼き上げます。ということで、プランクBBQで和食も作ってみることにしました。まずは、「ハマグリの杉板焼き」にトライ!

水を含ませたシダーグリルプレートに、土台にするための塩を敷き、貝を載せます。ハマグリの杉板焼きを作る予定でしたが、ハマグリが入手できなかったので、少々お安いホンビノス貝を代用しますが、ご了承ください(笑)

水を含ませたシダーグリルプレートに、土台にするための塩を敷き、貝を載せます。ハマグリの杉板焼きを作る予定でしたが、ハマグリが入手できなかったので、少々お安いホンビノス貝を代用しますが、ご了承ください(笑)

アルミホイルでフタをして加熱。今回はちゃんと中火で焼きます

アルミホイルでフタをして加熱。今回はちゃんと中火で焼きます

個体差があるため、早いものは20分後に殻が開きましたが、すべての貝の殻が開いたのは30分後

個体差があるため、早いものは20分後に殻が開きましたが、すべての貝の殻が開いたのは30分後

期待に胸をふくらませて、ひとくち。あれ、香りが弱い……。よく考えたら、焼いている時は貝の殻が閉じているため、ホンビノス貝の身に香りが付着するまでには至らなかった模様。ただ、加熱中に香ってくるレッドシダーの香りは、とってもいいです(笑)

期待に胸をふくらませて、ひとくち。あれ、香りが弱い……。よく考えたら、焼いている時は貝の殻が閉じているため、ホンビノス貝の身に香りが付着するまでには至らなかった模様。ただ、加熱中に香ってくるレッドシダーの香りは、とってもいいです(笑)

気を取り直して、次は「ブリの幽庵杉板焼き」に挑戦! ブリの幽庵杉板焼きはこれまでの調理方法とは違い、シダーグリルプレートに載せる前に直火で焼き色をつけます。

同量のしょうゆ、みりん、酒にゆずの輪切りを入れた幽庵地に、ブリの切り身を30分〜1時間漬けておきます

同量のしょうゆ、みりん、酒にゆずの輪切りを入れた幽庵地に、ブリの切り身を30分〜1時間漬けておきます

水気を軽く取ったら、皮目だけ直火で焼きます

水気を軽く取ったら、皮目だけ直火で焼きます

このくらい焼き色がついたらOK。水に浸しておいたシダーグリルプレートに載せます

このくらい焼き色がついたらOK。水に浸しておいたシダーグリルプレートに載せます

これまでと同様に、アルミホイルでフタをして中火で加熱

これまでと同様に、アルミホイルでフタをして中火で加熱

20分後、焼き上がりました!

20分後、焼き上がりました!

まず、香りを嗅いでみると、ブリの身を漬けておく際に入れておいたゆずの香りよりも、圧倒的にレッドシダー(シダーグリルプレートの木材)の香りのほうが強い! 「プランクブリ」という感じ。しかし、食べてみると、ゆずの香りが広がり、ちゃんと幽庵焼きになります。直火で焼き色を付けているので香ばしさも味わえるのがいい。お酒や熱々のごはんが欲しくなる味です

まず、香りを嗅いでみると、ブリの身を漬けておく際に入れておいたゆずの香りよりも、圧倒的にレッドシダー(シダーグリルプレートの木材)の香りのほうが強い! 「プランクブリ」という感じ。しかし、食べてみると、ゆずの香りが広がり、ちゃんと幽庵焼きになります。直火で焼き色を付けているので香ばしさも味わえるのがいい。お酒や熱々のごはんが欲しくなる味です

まとめ

今回、プランクBBQを体験し、「プランクサーモン」が想像以上においしくて、ちょっと驚きました。蒸し焼きされるため、身はふっくらを通り越してフワフワで、とてもジューシー。そして、レッドシダーのいい香りが、とてもいいアクセントになっていました。それとは逆に、ステーキは直火で焼いたほうが好みかも。味や食感、ジューシーさは申し分ないのですが、焼けた肉の香ばしさがないのは、少し物足りなさを感じてしまいました。このように、食材によって相性はさまざま。あわせる食材、火加減、焼き時間によって仕上がりが変わる、非常に奥が深い調理だと思います。

調理方法に関しては、事前にシダーグリルプレートを水に2時間以上浸しておく手間はありますが、直火で焼く一般的なバーベキューほど焼き加減がシビアではなかったので、気楽に作れました。ただ、アルミホイルでフタをするのが、シダーグリルプレートを包む感じになるため、焼いている途中で食材の焼き加減を確認するのは、正直、少々めんどう。フタ付きのBBQグリルなら、アルミホイルを使わなくてもいいので、もっとラクに作れると思います。また、プランクBBQは焼き上がりに時間がかかるので、一般的なバーベキューと一緒に行ってもいいかも。少し大きめのBBQグリルを用意して、異なるバーベキューを同時に楽しんでみてはいかがでしょうか。

牛島義之

牛島義之

アウトドア雑誌の副編集長職を経てフリーランスとして独立。以降、アウトドアをはじめ、グッズ、クルマ、旅行などレジャー関連を中心に執筆している。

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