南井正弘の「毎日走って、わかった!」
各ブランドのベストバイから初心者向けモデルをセレクト!

《2022年》「初心者向けランニングシューズ」おすすめ13選! 専門家が選び方も伝授

新型コロナウイルスの感染拡大にともなう日常生活の変化により、ランニングとウォーキングはこれまで以上に注目を集めています。

スポーツジムなどの運動施設が営業を自粛する状況でも、政府から屋外における適度な運動が奨励されたこともあり、ランニング人口は急速に増加。緊急事態宣言が解除された今でも、走ることをそのまま続けているランナーは少なくありません。

ここでは、2021年版に引き続き、コロナ禍をきっかけに走るようになったランナーを3タイプに分け、それぞれにマッチしたシューズを提案。また、意外と知られていないランニングシューズの正しい選び方に関しても改めて紹介します。

初心者ランナーが履いても機能性をしっかりと享受できる1足を、各ブランドのベストバイからセレクト!

初心者ランナーが履いても機能性をしっかりと享受できる1足を、各ブランドのベストバイからセレクト!

専門家・南井正弘流! 初心者のためのランニングシューズの選び方

選び方【1】 大き過ぎても小さ過ぎてもダメ! ランニングシューズはジャストサイズを選ぼう

初心者がランニングシューズを選ぶ際にやってしまいがちなのが、大きめのサイズを買ってしまうこと。アディダス「スーパースター」やナイキ「ナイキ ダンク」、コンバース「オールスター」といった普段履きのスニーカーは、脱いだり履いたりすることを考えて、少し大きいサイズを選んでいる人は珍しくありません。しかしながら、ランニングシューズを選ぶ時は、それはNGです。

かかとをピッタリフィットさせた時に、つま先に少しゆとりがあるくらいのサイズを選びましょう。また、足長だけでなく足幅のフィットも重要。最近では「ワイド」や「スリム」のように足幅を選べるモデルもありますので、幅広の人や足が細い人はそれらをトライするのもよいでしょう。

ちなみに、今回紹介する「アルトラ」というブランドは、親指がいちばん長く、小指に向かって足長が短く、足囲にある程度ゆとりある形状の「オブリーク型」というラスト(木型)を使用しています。この形状は、日本人の足形に最も多いと言われる「エジプト型」の足にも無理なくフィットします。これまで、「どのシューズを履いてもフィットしなかった……」というランナーは、1度試してみるとよいでしょう。

選び方【2】 初心者にとって「軽いシューズ=いいシューズ」ではない!?

手に持った時に軽く感じるシューズは「速く走れそう!」と思うかもしれませんが、脚力のないビギナーがそういったシューズを履くのはおすすめしません。

走行中には、体重の3倍程度の衝撃が足にかかると言われていますが、軽量なランニングシューズは衝撃を吸収するための機能を省略することで軽量化を図り、脚力を効率よく路面に伝達することを重視しているので、衝撃がダイレクトに足に伝わってしまいます。こういったシューズを初心者が履くと、走り始めはいいかもしれませんが、しばらくしたら足が痛くなって走れなくなってしまいます。ビギナーは、足の保護性の高いシューズを選ぶべきなのです。

選び方【3】 自分自身の走りのタイプに合ったモデルをセレクトしよう!

着地から蹴り出しまでの一連の動作において、足が内側に倒れ込むことを「プロネーション(廻内)」と言います。この動きが軽度の場合はさほど問題ありませんが、この動きが過度になると「オーバープロネーション(過廻内)」と言い、ケガの原因になります。

こうした傾向のあるランナーは、ミッドソール内側に過度な倒れ込みを制御する機能を有したシューズを選ぶことをおすすめします。今回はピックアップしていませんが、アシックス「ゲル カヤノ」やブルックス「アドレナリン GTS」といったシリーズが有名です。これらのシューズは、着地から蹴り出しまでの動きを補助することから「サポートタイプ」と呼ばれ、正しい足の動きで走れていないランナーから支持されています。今回セレクトしたシューズの中では、ニューバランスの「フレッシュフォーム1080」がミッドソールの意匠を工夫することで、着地時の極端な倒れ込みを防止することに成功しています。

選び方【4】 注目の厚底タイプは誰でも履ける?

近年のランニングシューズのトレンドと言えば、何と言っても厚底タイプ。「東京オリンピック」のマラソン競技でメダルを獲得した男女6名すべてが、「厚底レーシング」と呼ばれるひと昔前では考えられない厚さのミッドソールを有したシューズを履いていたように、近年、トップアスリートのみならず幅広い層のランナーが履いており、そのシェアは拡大の一途です。

今回紹介するモデルの中では、ホカ オネオネ「クリフトン8」やニューバランス「フレッシュフォーム1080」が厚底タイプと言えるでしょう。ひと口に厚底シューズと言っても、トップアスリート向けの推進力抜群のプレート内蔵タイプから、フワフワした履き心地のノンプレートタイプまで、その機能的な特徴は多種多様です。

「クリフトン8」や「フレッシュフォーム1080」は、ランニング初心者が履いても問題ないです。しかしながら、ナイキの「ナイキ エア ズーム アルファフライ ネクスト%」などは上級レベルでも足の運びによっては向かないランナーがいるなど、ひと口に厚底シューズと言ってもさまざまなタイプが存在します。購入の際は、ビギナーや中級ランナーでも履きこなせるタイプかどうかをショップスタッフに確認しましょう。

3タイプ別! 南井正弘がおすすめするランニングシューズ11足を紹介

以下では、これからも楽しく走り続けたいランナーを3タイプに分類。それぞれのランナーにおすすめしたいシューズを、筆者が実際に走って感じたレビューとともに紹介します。

タイプ【A】ケガをせずに走り続けたいランナー向け

タイプ【A】のランナーは、これまでランニングを行っていなかったけれど、コロナ禍をきっかけに定期的に走り始め、今は走ることが生活の一部となった人。また、これからもずっと走り続けたいという意思があり、そのためにもケガや故障は避けたいと思っている人です。そんなランナーにおすすめしたいシューズは下記の5足です。

・ミズノ「ウエーブライダー25(WAVE RIDER 25)」

「ウエーブライダー25」(品番:J1GC2103)。公式サイト価格は14,850円(税込)

「ウエーブライダー25」(品番:J1GC2103)。公式サイト価格は14,850円(税込)

「ウエーブライダー25」は、ミズノランニングを代表するロングセラーシリーズの最新モデル。第25弾の今作では、ミッドソール全体に従来の素材「U4ic(ユーフォリック)」よりも柔軟性が17%、反発性が15%向上した素材「ミズノエナジー」を採用しています。前作の「ウエーブライダー24」ではかかと下部にのみ、この素材を採用していたので、スムーズな着地と力強い反発を、従来のどの「ウエーブライダー」よりも体感できるでしょう。

ミッドソールのヒール部分には、従来モデルと同様に新形状の「ミズノウエーブ」を採用。かかとからつま先へのスムーズな体重移動をキープすべく、中足部のプレートを巻き上げた形状にアップデートしています。これにより、衝撃吸収性、反発性、安定性といった足の保護性能をしっかりと確保することで、ケガの心配なく走り続けたいランナーにピッタリな1足に仕上がっています。

南井正弘の「走ってわかった!」

「前モデル「ウエーブライダー24」において「ミズノエナジー」を初搭載したことによって、ミズノの『ウエーブライダー』シリーズは新たなステージへと突入。衝撃吸収性、反発性、安定性という、ランニングシューズが確保すべき基本性能を高いレベルで兼ね備え、トータルバランスの高さをキープしていました。今回新たに『ミズノエナジー』をミッドソール全体に採用しましたが、それにより接地感覚がよりソフトになりました。かと言って、『ミズノウエーブ』によって安定性は確保されているので、着地から蹴り出しまでの一連の動作は、前作『ウエーブライダー24』以上にスムーズ。速めのペースにも対応してくれましたし、衝撃吸収性と反発性、そして安定性の絶妙なハーモニーを実感できました。ちなみに、足幅の広いランナーのためにメンズとウイメンズともに4E相当の『スーパーワイド』が用意されているのもありがたいですね。私は『標準タイプ』でピッタリでした」(南井)

・ニューバランス「フレッシュフォーム1080(FRESH FOAM 1080)」

「フレッシュフォーム1080」(品番:M1080C11)。公式サイト価格は17,600円(税込)

「フレッシュフォーム1080」(品番:M1080C11)。公式サイト価格は17,600円(税込)

ニューバランスのランニングカテゴリーにおいて、抜群の反発力でランナーから高い評価を得ることに成功したテクノロジーが「フューエルセル」なのに対し、究極のクッション性を追求するミッドソールテクノロジーが「フレッシュフォーム」です。

そんな「フレッシュフォーム」を採用したシューズのトップモデルが、「フレッシュフォーム1080v11」。数多くのランナーから支持される同社伝統のクッションモデルの品番「1080」も、本モデルで11代目となりました。

本モデルは、卓越したクッショニングを提供する「フレッシュフォーム X」を採用したソールに、抜群のサポート性とストレッチ性を発揮する「エンジニアードハイポニットアッパー」、そして足にやさしくフィットする「ウルトラヒール」を組み合わせることで、フルマラソンからLSD(Long Slow Distance=長い距離をゆっくり走るランニング)まで、快適にサポート。あらゆる足幅のランナーにマッチするD/2E/4Eの3種類の足幅サイズも展開されており、最良のフィット感を提供してくれます。

南井正弘の「走ってわかった!」

「ニューバランスの『1080』シリーズと言うと、安定性、衝撃吸収性、サポート性といったビギナーランナーに不可欠な機能を網羅した、初心者の強い味方といったイメージで、どちらか言うとゆっくり走るのに向いたシューズという印象がありました。しかしながら、『フレッシュフォーム1080v11』は、シューズと足のフィット感がよく、その見た目からは想像できないくらいに軽快に走れる1足に仕上がっており、最初は6分30秒/kmほどで走っていましたが、ついついペースが上がり、最終的には5分20秒/kmほどに。見た目からもわかるボリューミーなミッドソールは、厚底の部類に入ると思いますが、ニューバランスがリリースするモデルだけに、一般的なランニングシューズから履き替えても違和感なく使えるでしょう。厚底だと安定性に不安があるかもしれませんが、接地面積の広いアウトソールを採用していることもあって、着地から蹴り出しまで抜群の安定感を提供してくれます」(南井)

・ホカ オネオネ「クリフトン 8(CLIFTON 8)」

ホカ オネオネ「クリフトン 8」 (品番:1119393)。公式サイト価格は、17,600円(税込)

ホカ オネオネ「クリフトン 8」 (品番:1119393)。公式サイト価格は、17,600円(税込)

ホカ オネオネと言えば、厚底ランニングシューズのパイオニアとして知られるブランド。「マシュマロクッショニング」と呼ばれるフワフワのミッドソールは、履いた瞬間にその衝撃吸収性の高さを体感できるでしょう。

そんなホカ オネオネのラインアップにおけるベストセラーが「クリフトン」シリーズです。「クリフトン」は、ミッドソールの厚さが「ボンダイ」や「スティンソン」といった極限の厚底と、一般的なランニングシューズの中間くらいなので、初めて同ブランドのランニングシューズをトライするランナーにもピッタリなシリーズ。ビギナーからシリアスランナーまで、幅広い層に対応することができることから、先述のとおり、ベストセラーに君臨しているのです。

第8弾となる「クリフトン 8」は、従来モデルの汎用性の高さを継承しつつ、よりソフトな走り心地を実現。毎日のランニングを快適かつ安全に楽しみたいと考えているランナーに最適なスペックを結集しています。

南井正弘の「走ってわかった!」

「ホカ オネオネの『クリフトン』シリーズは、第2弾『クリフトン 2』から履いていますが、ホカ オネオネのシューズのみならず、快適性を追求した全ランニングシューズの基準的モデルと言っても過言ではないモデルです。なぜなら、走ることが楽しくなるクッション性の高さを始めとして、快適な走行感を提供するためのスペックをこの1足に集約しているからです。その走行性能は、モデルチェンジのたびに向上しており、今回の『クリフトン 8』ではアッパーのフィット感とソールユニットのクッション性がアップしていると感じました。私が選んだのは『トゥギャザー』と呼ばれるポップなカラーリングで、見た目もハッピーな配色でしたが、これ以外にも豊富なカラーバリエーションがラインアップされるのもうれしい点です。また、足幅の広いランナーのために『ワイドラスト』のモデルも用意されています」(南井)

・アルトラ「トーリン 5(TORIN 5)」

アルトラ「トーリン 5」。公式サイト価格は、18,700円(税込)

アルトラ「トーリン 5」。公式サイト価格は、18,700円(税込)

アルトラの「トーリン 5」は、ランナーの持つパフォーマンスを最大限に引き出すために設計されたモデル。前作「トーリン 4.5 プラッシュ」を随所で改良しており、特にミッドソールマテリアルが強化されています。新たなミッドソールに変更されたことで、クッション性に加え、しっかりとした反発性も確保。ニューマテリアルである「アルトラ EGO MAX」は、やわらか過ぎず硬過ぎず、ふっくらと弾むような絶妙な履き心地を実現しています。

また、ヒールパッドを増やすことで、かかとが包み込まれてロックされているようなフィット感を提供するほか、かかととつま先の高低差のない「バランスクッション」というアルトラ独自の構造も継承。こうして完成した「トーリン 5」は、一般的なランニングシューズを履きなれたランナーでも、違和感なくトライできるでしょう。

南井正弘の「走ってわかった!」

「アルトラが最も大事にしているコンセプトが、裸足で立っている時と同じ姿勢を保つために、かかととつま先の高低差がない『バランスクッション』です。以前は『ゼロドロップ』とも呼ばれたこの構造を採用したシューズは、人間本来の足の運びをランナーに提供してくれることから、『ケガのために走ることを諦めたランナーが、アルトラの靴を履くことによって再び走れるようになった』という報告が世界中から寄せられています。そんな独特な世界観を持つアルトラのシューズですから、一般的なランニングシューズからの履き替えを躊躇するユーザーは少なくありませんでした。そんな中で、最もハードルが低い存在が『トーリン』シリーズです。今作は『バランスクッション』や、人間のつま先の形状をかたどった『フットシェイプデザイン』といったアルトラ独自のスペックを採用することで、クッション性と反発性の見事なハーモニーが感じられ、足にもやさしく本当に走りやすかったです。『ケガなく走り続けたい!』というランナーに、ぜひとも試してほしい1足」(南井)

・サッカニー「キンバラ 12」

「キンバラ 12」の「ABC-MART」価格は、9,790円(税込)

「キンバラ 12」の「ABC-MART」価格は、9,790円(税込)

「キンバラ」は、サッカニーを代表するランニングシューズのひとつ。アメリカのランニング専門店のスタッフに対して、「サッカニーで1足選んで!」とお願いすると、大体のスタッフがこのシューズを選ぶほどの認知度と人気を誇る代表作です。

そんなキンバラの最新作「キンバラ 12」は、前作「キンバラ 11」と比較して、アウトソールのラグパターンを変えることでグリップ性能が向上。また、ミッドフット部のアーチを改良することでスムーズな足運びを実現しているほか、ミッドソール上部に 「PWRUN+」を搭載することでエネルギー効率が 8%UPしました。これらのスペック変更により、「キンバラ 12」はスピードランから中長距離走、さらにはデイリーランまであらゆるシーンに対応するトレーニング効果抜群の軽量スピード型万能モデルに仕上がっています。

アメリカでは110ドル(約12,500円)するにもかかわらず、日本では9,790円という買いやすいプライスで販売されているのもうれしいですね。

南井正弘の「走ってわかった!」

「サッカニーの『キンバラ』を履くのは、第3弾「キンバラ 3」が最初で、それ以降も同シリーズのいくつかのプロダクトを履いてきました。『キンバラ』は『ナチュラルランニング』を標榜していたように、無駄なパーツをそぎ落とし、足裏感覚をしっかりと感じられるランニングシューズで、世界中のランナーを魅了することに成功。一躍ベストセラーの地位に君臨することになりました。また、このシリーズは、毎シーズンアップデートされることで機能性を向上させてきましたが、今回リリースされた『キンバラ 12』を履いてみて思ったのは、軽量性やシンプルな構造など、これまでのスペックを継承しながら、従来よりもクッション性と反発性が大きくアップしていること。そのため、蹴り出し時の推進力が従来モデルとは大きく異なることを体感できました。『ケガを防ぎつつ、速めのペースでも走ってみたい!』というランナーに、ぜひともトライしてほしい1足です」(南井)

タイプ【B】今よりも速めのペースで攻めてみたいランナー向け

タイプ【B】は、走ることに慣れており、脚部がある程度鍛えられたことで、もう少し速いペースでランニングしてみたいというランナー。こういったランナーは、足の保護だけでなく、攻めのスペックも有したランニングシューズを選んだほうがいいでしょう。そんなランナーにおすすめしたいシューズは以下の5足です。

・アディダス「アディゼロ ジャパン 6(ADIZERO JAPAN 6)」

「アディゼロ ジャパン 6」(品番:H67510)。公式サイト価格は、14,300円(税込)

「アディゼロ ジャパン 6」(品番:H67510)。公式サイト価格は、14,300円(税込)

アディダスの「アディゼロ ジャパン」は、初代モデルを履いたハイレ・ゲブレシラシエ(エチオピア)が2008年の「ベルリンマラソン」で2時間3分59秒の世界記録(当時)を樹立するなど、ランニングシューズの歴史において、その名が知れ渡っている1足です。

そんな名作の第6弾が発表されたのは、2021年7月のこと。前作まで使用されていた「ブーストフォーム」を今回は使用せずに、「ライトストライク」と「ライトストライク プロ」という新しいミッドソール素材を用いることで軽量性と反発性を両立。スピードアップのために最適な軽量ランニングシューズが完成しました。

日々のランニングはもちろんのこと、インターバルトレーニングやテンポランといった走力を高めるための練習にもマッチします。履いていることを忘れるほど軽いメッシュアッパーは、フィット感が高く、「レギュラーフィット」に加えて「ワイドタイプ」も用意。なお、地球環境を考慮してアッパーの50%はリサイクル素材を用い、バージンポリエステルは不使用です。

南井正弘の「走ってわかった!」

「2021年7月に 『アディゼロ』シリーズがフルモデルチェンジされ、この『アディゼロ ジャパン 6』もそのタイミングでリリースされました。初代モデルの走りやすさはワールドワイドで高い評価を得ており、パフォーマンスモデルとしては珍しく、後に復刻されたほど。その後も『アディゼロ ジャパン』は進化を続けてきましたが、正直言うと、2代目以降のモデルは初代ほどのインパクトを残せなかったのも事実でした。そんな中、今回リリースされた『アディゼロ ジャパン 6』は、その軽量性と力強い反発性を高次元で融合させていました。そのスペックに魅了され、筆者にとって今夏以降最も履く機会の多いランニングシューズとなりました。アウトソールにグリップ性の高いコンチネンタルラバーを使用しており、しっかりと路面をつかむ感覚が、ペースを上げた際にとても心地よい。この走行感のおかげで『今日はいつもよりペースを上げてみようかな!?』といった気持ちにさせてくれるシューズです」(南井)

・ナイキ「ナイキ エア ズーム ペガサス 38」

「ナイキ エア ズーム ペガサス 38」(品番:CW7356-700)。公式サイト価格は、14,300円(税込)

「ナイキ エア ズーム ペガサス 38」(品番:CW7356-700)。公式サイト価格は、14,300円(税込)

1982年に初代モデルがリリースされたナイキの「ペガサス」シリーズは、現在、第38弾となる「ナイキ エア ズーム ペガサス 38」が販売中。ナイキのみならず、スポーツシューズ業界で最も長い歴史を持つプロダクトとして知られています。

前作からボリュームのあるミッドソールを採用したことで、転がすような感覚で自然とペースアップできるシューズへと大きく生まれ変わりましたが、今作では前作のソールユニットを継承しながらも、アッパーのフィット感を大きく向上させたことで、長時間のランニングにおいても快適な履き心地をキープしてくれます。さらに、ミッドソールの前足部に反発性にすぐれた「ズーム エア」を内蔵することで、踏み出すたびに高い反発力、クッショニング、エネルギーリターンを実現しています。

トップアスリートのトレーニング用としても人気ですが、より速いペースで走りたいと思っている、脱初心者を目指すランナーにもピッタリな1足です。

南井正弘の「走ってわかった!」

「これまでに20足以上の『ペガサス』シリーズを履いて走ってきました。第36弾のモデルまでは、どちらかと言うと、強く踏み込んだ時にクイックにリアクションしてくれる、ペースアップしやすいタイプのシューズでした。前足部はそれほど厚くなく、ある程度の足裏感覚も感じられましたし。そのため、前作の第37弾が登場した時は、『ずいぶんとミッドソールが厚くなって走り心地が変わったなぁ……』と思いましたが、しばらく走ってみると、「ナイキ ズーム ヴェイパーフライ ネクスト%」を始めとした、カーボンファイバープレート内蔵の厚底レーシングシューズにも通じる推進力を提供してくれたので自然とペースアップでき、『これはこれでありかも!』とポジティブな気持ちへと変わりました。そして今作では、ソールユニットはそのままに、アッパーのフィット感の向上にもトライしており、足をやさしく包むようなフィッティングは、前作よりも確実によくなっています」(南井)

・アシックス「ノヴァブラスト 2(NOVABLAST 2)」

「ノヴァブラスト 2」(品番:1011B192)。公式サイト価格は、17,600円(税込)

「ノヴァブラスト 2」(品番:1011B192)。公式サイト価格は、17,600円(税込)

アシックスの「ノヴァブラスト」は、トランポリンから着想を得た、まるでバネが入っているような走行感を提供するランニングシューズ。弾むような新感覚ランを、世代やレベルを超えた多くのファンランナーへと与えてくれる1足です。2021年、初代モデルが発表された際には、タレントの渡辺直美さんを広告塔に起用したのも印象的でした。

第2弾となる「ノヴァブラスト 2」は、アッパーを改良することで、足を包み込むような履き心地をさらに向上させているうえ、ミッドソールに採用された最新マテリアル「FF ブラスト」が柔軟性と跳ね返るような反発性を兼ね備えており、エネルギッシュな走行をサポートしてくれます。

また、アウトソールの接地面積を前作よりも広げたことで、より安定した着地を実現しているので、脚力が十分でない初心者ランナーが履いても、着地時のグラつきが少ないのはありがたいですね。

南井正弘の「走ってわかった!」

「ここ最近、アシックスのランニングシューズのラインアップに大きな変化が見られます。従来の『ゲルカヤノ』や『ゲルニンバス』といったランニングシューズの系譜に、転がるような感覚の『エボライド2』や『グライドライド2』、そして今回ピックアップした『ノヴァブラスト 2』や、その廉価版『ダイナブラスト2』を始めとする、弾むような感覚のシューズをラインアップに加えたことです。『ノヴァブラスト』は初代の前作も履いており、その抜群の反発性を体感し、『履いて走るだけで気持ちまでテンションが上がる1足だなぁ』と思いましたが、今回の『ノヴァブラスト 2』は、独自の跳ねる感覚を前作から継承しつつも、着地から蹴り出しまでの動作の間の安定性が明らかに向上していると感じました。アシックスのシューズを最近履いていないというランナーにこそ、ぜひ履いてもらいたい1足。このシューズを履いて走ることで、同社シューズの走り心地に対するイメージが大きく変わることでしょう」(南井)

・アンダーアーマー「UAフロー ベロシティ SE」

「UAフロー ベロシティ SE」(品番:3024016)。公式サイト価格は、14,300円(税込)

「UAフロー ベロシティ SE」(品番:3024016)。公式サイト価格は、14,300円(税込)

本モデルに採用されている「UAフロー」は、クッション性にすぐれるだけでなく、軽快性も高いレベルで追求したソールシステムです。スポーツシューズのパーツの中で最も重いアウトソールの貼り付けラバーを取り払い、英語で「流れる」という意味のネーミングどおりに、着地から蹴り出しまでの流れるような動きをランナーに提供します。

もちろん、貼り付けラバーがなくても、十分なグリップ性を確保することを怠っていません。この「UAフロー」は、3度のNBAチャンピオン、2度のシーズンMVPに輝いたスーパースター、ステフィン・カリー選手(ゴールデンステート・ウォリアーズ)のシグネチャーモデル「カリー フロー8」にも採用されましたが、ランニングカテゴリーでも威力を発揮したわけです。

本モデルではまた、解剖学に基づいたニットデザインをアッパーに用いることで、比類なきホールド感を実現。これにより、自己ベストを破る時、スピードを確実に制御できる1足が完成しました。

南井正弘の「走ってわかった!」

「本モデルの最大の特徴は、アウトソールにソリッドラバーを使用していないこと。これまでも同様の構造のスポーツシューズは各ブランドから発表されていましたが、それらの目指すところは裸足感覚や軽量化でした。いっぽう、『UAフロー』が追い求めたのは、クッション性をキープしつつ、着地から蹴り出しまでの流れるような走行感。実際に履いて走ってみると、その名のとおりに着地から蹴り出しまでの一連のムーブメントが本当にスムーズでした。カーボンファイバーのような異素材プレートは内蔵されていませんが、本当に推進力が高レベル。ひと足先にリリースされた『UAフロー ベロシティ ウインド』がタイトなフィット感の『ワープ』というテクノロジーを採用していたのに対し、初心者ランナーには、このモデルのように足をやさしく包んでくれる、伸縮性にすぐれたニットアッパーを採用しているほうがおすすめです」(南井)

・プーマ「リベレイト ニトロ(LIBERATE NITRO)」

「リベレイト ニトロ スペクトラ」(品番:195613_01)。公式サイト価格は、13,200円(税込)

「リベレイト ニトロ スペクトラ」(品番:195613_01)。公式サイト価格は、13,200円(税込)

プーマのランニングシューズコレクションの中で、特に軽量性を追求したモデルが「リベレイト ニトロ」です。本モデルは、従来のEVAと比較して46%の軽量化を実現した新開発フォーム「ニトロフォーム」をミッドソールに使用し、スーパーソフトなクッション性と高い反発性を超軽量のまま両立。履き心地に大きな影響を与えるラスト(木型)は、バイオメカニクスの研究と多くのテストに基づいて開発されており、最高のフィット感を実現しています。

また、ヒール周りのブレを防止させるTPUパーツが、走行中の安定性を向上させているほか、アッパーには水はけのよい「モノメッシュアッパー」を使用。さらに、あらゆる路面で抜群のグリップ性を持つ「プーマグリップ」のアウトソールを採用しており、速いペースでの走行時に力を発揮してくれます。

なお、アッパーの随所には、再帰反射素材を採用しており、早朝や夜間といった外が暗い時間帯でも安心してランニングできます。

南井正弘の「走ってわかった!」

「ウサイン・ボルトの活躍もあり、『プーマ=短距離走』のイメージが強いかもしれません。しかし、『東京オリンピック』の女子マラソン競技で銅メダルを獲得したモリー・サイデルが同社のレーシングシューズ『ディビエイト ニトロ エリート』を履いていたように、現在は長距離走においても存在感を見せることに成功しています。『リベレイト ニトロ』は13,200円という買いやすい価格で、高い軽量性とすぐれた衝撃吸収&反発性能を確保したランニングシューズであり、あらゆるレベルのランナーの要望に応えることができる汎用性の高い1足です。足を入れると、一般的なランニングシューズと比べて圧倒的な軽さを感じます。軽さを追求したシューズの中には、足の保護性をおろそかにしているモデルもありますが、本モデルではその心配はなし。着地時の衝撃をしっかりと吸収し、そのエネルギーを効率よく推進力へと変換してくれました。一般的に軽いシューズは初心者には向かないのですが、本モデルは十分な保護性能を有しているので、使用しても問題ないでしょう」(南井)

タイプ【C】悪天候でも走るのを諦めたくないランナー向け3選

タイプ【C】のランナーは、走る楽しさに目覚め、ほぼ毎日走っており、雨や雪といった悪天候の日も走ることを諦めたくないタイプ。このようなランナーに必要なのは、防水透湿性にすぐれるアッパー素材を用いたシューズです。シューズ内部に水が入ってこないのが、本当に快適なんです。なかでもおすすめのシューズは、下記の3足です。

オン「クラウド ウォータープルーフ(Cloud Waterproof)」

「クラウド ウォータープルーフ」の公式サイト価格は、17,380円(税込)

「クラウド ウォータープルーフ」の公式サイト価格は、17,380円(税込)

「クラウド ウォータープルーフ」は、オンが誇るベストセラー「クラウド」のすぐれた機能性と汎用性に、防水・防風性をプラスしたバリエーションモデル。同社を代表するクッショニングテクノロジー「クラウドテック」による雲の上のような履き心地や、ラバーストリングス(ゴム紐)を配する「スピードシューレースシステム」によるイージーな着脱、そして軽快なフットワークを生む抜群の軽量性といった「クラウド」の特徴を継承しつつ、防水性能を加えたことで、晴れだろうが雨だろうが、どんな天気でも街に飛び出したいランナーにピッタリな1足に仕上がっています。

さらに、「クラウド」にはない大きな特徴が、アッパーの随所に配されたリフレクター。オリジナルの「クラウド」よりもリフレクターの面積を大きくしたことで、自動車やオートバイのヘッドライトを効果的に反射してランナーの存在をドライバーに知らせられるので、夜間走行も安心です。

南井正弘の「走ってわかった!」

「最初にオンの『クラウド』を履いて走った時は、『ゴム紐だけど、このまま走れるのかな?』と不安に思ったものですが、実際に走ってみると、かかと部分が浮くことはなく、履き口とのフィット感も高レベルで、一般的なランニングシューズと比較して遜色のない走行性能を提供してくれました。それ以来、ヘビーローテーションで履いている1足です。そんな『クラウド』に防水・防風性能をプラスしたのが『クラウド ウォータープルーフ』。『クラウド』も十分に汎用性の高いシューズですが、靴内部への浸水を防止するウォータープルーフ機能が加えられたことで、オンのみならずスポーツ業界屈指のマルチパーパスな1足に仕上がっています。日々のランニングやスポーツジムでのトレーニング、旅行、街歩きなど、あらゆるシーンで活躍してくれます。唯一の欠点は、玄関に出しっぱなしにしておくと、この靴ばかり履いてしまうこと。それほど汎用性の高いプロダクトなのです」(南井)

ブルックス「ゴースト14 GTX(Ghost14 GTX)」

「ゴースト14 GTX」(品番:1103681D020-BRM3683)。公式サイト価格は、18,700円(税込)

「ゴースト14 GTX」(品番:1103681D020-BRM3683)。公式サイト価格は、18,700円(税込)

ブルックスは、アメリカのランニング専門店ルートでは最も高いシェアを誇ると言われているブランド。かつては、野球やバスケットボールにも参入していましたが、現在はランニング専業ブランドです。

そんなブルックスにおいて最もポピュラーなシリーズが「ゴースト」。ブルックスだけでなく、ランニングシューズ全体の中でも「スタンダード」と呼べる標準的スペックを高レベルの機能性で追求したことで、あらゆるタイプのランナーにマッチする存在として知られてきました。

第14弾となる「ゴースト14」では、ミッドソール全体に衝撃吸収性だけでなく、軽量性と耐久性にもすぐれた「DNA LOFTフォーム」を採用したことで、よりソフトで滑らかな走り心地となりました。そのバリエーションモデル「ゴースト14 GTX」は、防水透湿性能に定評のある軽量の「GORE-TEX」メンブレンをアッパーに直接貼り合わせることで、雨天を始めとした悪天候下でも、快適にランニングが楽しめます。

南井正弘の「走ってわかった!」

「『ゴースト』シリーズの走行性能の高さは、以前より体感していましたが、今回履いた『ゴースト14 GTX』にも、同シリーズ伝統のトータルバランスの高さはしっかりと受け継がれていました。実際に走ってみると、衝撃吸収性、軽量性、耐久性にすぐれた「DNA LOFT」フォームをミッドソール全体に採用したことで、前作『ゴースト13』よりもソフトでスムーズな走行感に。アウトソールのグリップ性も高く、アスファルトやコンクリートといった舗装路から、土などの非舗装路まで対応するなど、本当に快適な走り心地で、さまざまなレベル、あらゆるランニングスタイルのランナーにおすすめできます。もちろん、「GORE-TEX」を採用していることで、小雨の中でも快適。以前は、『日本人ランナーには日本ブランドのシューズがマッチする』という考えが大多数でしたが、この『ゴースト14 GTX』のように、海外発祥ブランドでも多くの日本人ランナーにピッタリなモデルが存在することを再確認できました」(南井)

サロモン「ソニック 4 GTX(SONIC 4 GORE-TEX)」

「ソニック 4 GTX」の公式サイト価格は、18,700円(税込)

「ソニック 4 GTX」の公式サイト価格は、18,700円(税込)

トレイルランニングの世界では、圧倒的な支持を受けるサロモン。最近では、トレイルランニングだけでなく、街中を走るオンロードランニングのカテゴリーでも着実にシェアを拡大しています。

そんなサロモンのオンロードランニングのラインアップにおいて、最も重要なシリーズが「ソニック」。現在は、「ソニック4」シリーズが展開されていますが、各タイプともに、筋肉疲労の原因となる着地時の微振動を吸収する「オプティバイブ」を採用しており、長距離ランの後でも脚部に疲労が残りにくいことで、数多くのランナーから高い評価を得ています。

そのバリエーションモデル「ソニック 4 GTX」は、「ソニック」シリーズのハイレベルな走行性能に、防水透湿性にすぐれた「GORE-TEX」テクノロジーをプラスすることで、天候に左右されることなくランニングやトレーニングセッションが楽しめます。「ブラック」を基調としたシックでスタイリッシュなデザインにも注目が集まっています。

南井正弘の「走ってわかった!」

「これまでに何足かの『ソニック』シリーズを履いて走ってきましたが、このシリーズに関して真っ先にあげられる大きな機能的特徴は、走っている時よりも走った翌日にそのスゴさがわかる点です。今回紹介している『ソニック 4 GTX』にも採用されているクッショニングテクノロジー『オプティバイブ』は、特にフワフワした感覚もないので、走っている時は『本当に着地衝撃を吸収しているのかな?』と思うこともありましたが、いつもより長い10〜15km走った翌日でも、臀部(でんぶ)や大腿部、ふくらはぎの筋肉の疲労が、ほかのシューズで走った時よりも明らかに少ないのです。疲れを翌日に残すことなく、毎日のように走りたいというランナーには、サロモンの『オプティバイブ』を搭載したプロダクトが本当におすすめ。そして、防水透湿性の高い『GORE-TEX』テクノロジーをプラスした『ソニック 4 GTX』なら、雨の日のランニングもより一層快適です」(南井)

南井正弘

南井正弘

ランニングギアの雑誌・ウェブメディア「Runners Pulse」の編集長。「Running Style」などの他媒体にも寄稿する。「楽しく走る!」をモットーにほぼ毎日走るファンランナー。フルマラソンのベストタイムは3時間52分00秒。

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