牛島義之のアウトドアのススメ

残ったガスも使い切れて便利! OD缶、CB缶、ライターガスに対応するガス式ランタン「Hinoto」

LEDランタン全盛の昨今、ガスやガソリンを燃やして照らす燃焼系ランタンの新モデルはほとんど登場していません。そんな中、2021年3月にSOTOが、ガス式ランタンのニューモデル「Hinoto(ひのと) SOD-251」(以下、Hinoto)を発売。多様な燃料缶に対応するユニークな仕様で、発売直後、一時完売になったほど人気の高いギアです。

いろいろな燃料缶に対応できる仕組みとは?

一般的なガス式ランタンは、アウトドアガスカートリッジ(通称「OD缶」)を装着する「アウトドアガス式ランタン」と、カセットコンロなどで使用するカセットガスカートリッジ(通称「CB缶」)を装着する「カセットガス式ランタン」に分類されます。そして、ランタンに装着できる燃料缶は基本的にどちらか1種類。これに対し、Hinotoは複数の燃料缶に対応しているのが特徴です。といっても、直接装着できるのはOD缶のみ。それ以外のCB缶やライターガスを使いたい場合は、「充填式タンク」にガスを充填して使用します。もちろん、OD缶のガスも充填式タンクに充填可能。ガスを充填する作業は発生しますが、手もとにある燃料を使うことができ、ガス残量が少なすぎて使いあぐねていた燃料缶を使い切れたりするのは大きな魅力と言えるでしょう。

ガスを充填した「充填式タンク」(左写真)と、同ブランドのOD缶(右写真)のどちらも使えるのがHinotoの特徴です

ガスを充填した「充填式タンク」(左写真)と、同ブランドのOD缶(右写真)のどちらも使えるのがHinotoの特徴です

今回は、充填式タンクを使用する方法を紹介します。充填式タンク装着時のサイズは約38(幅)×38(奥行)×156(高さ)mmで、重量は約232g。充填式タンクは肉厚のアルミ製なので、コンパクトなわりにずっしりとした重量感があります

今回は、充填式タンクを使用する方法を紹介します。充填式タンク装着時のサイズは約38(幅)×38(奥行)×156(高さ)mmで、重量は約232g。充填式タンクは肉厚のアルミ製なので、コンパクトなわりにずっしりとした重量感があります

コイル状のフィラメント部分からガスが供給されて、ここに火が灯ります

コイル状のフィラメント部分からガスが供給されて、ここに火が灯ります

なお、専用ケースは用意されていないので、収納や持ち運びには注意が必要。ネオプレン製のホヤカバーが付属しているものの、これだけではホヤを衝撃からは守れないので、購入時の箱を残しておくか、市販のプラスチックケースなどに入れるといいでしょう。また充填式タンクを装着して保管する際は、ガス漏れを防ぐために本体とタンクの間に付属の「保護スペーサー」をはさんでおく必要があります。

ウエットスーツに使われる素材、ネオプレン製のホヤカバーが付属します。ただし、本体が熱い状態で装着すると溶けてしまうので注意しましょう

ウエットスーツに使われる素材、ネオプレン製のホヤカバーが付属します。ただし、本体が熱い状態で装着すると溶けてしまうので注意しましょう

充填式タンクを装着したまま保管する場合は、ガス漏れを防ぐ「保管スペーサー」を必ずはさんでおきます

充填式タンクを装着したまま保管する場合は、ガス漏れを防ぐ「保管スペーサー」を必ずはさんでおきます

ガスの充填は簡単で、時間もかからない!

充填式タンクにガスを補填するのは、燃料缶を充填式タンクのバルブに差し込むだけなので簡単。ライターガスとCB缶、OD缶の3種類の燃料缶に対応していますが、OD缶からガスを充填する場合は、別売の「フィルアダプター」が必要です。

グローブと充填式タンクを分離します

グローブと充填式タンクを分離します

充填式タンクの上面は真鍮(しんちゅう)製。このバルブからガスを充填します

充填式タンクの上面は真鍮(しんちゅう)製。このバルブからガスを充填します

CB缶のガスを充填する場合は、先端のノズルを充填式タンクのバルブにまっすぐ差し込み、上から押すようにして充填します

CB缶のガスを充填する場合は、先端のノズルを充填式タンクのバルブにまっすぐ差し込み、上から押すようにして充填します

ライターガスのガスを充填する場合もCB缶同様、ノズルを充填式タンクのバルブに差し込んで充填します

ライターガスのガスを充填する場合もCB缶同様、ノズルを充填式タンクのバルブに差し込んで充填します

OD缶は先端にノズルが付いていないので、別売の「フィルアダプター SOD-450」(メーカー希望小売価格1,350円/税込)を装着してから充填します。なお、フィルアダプターは充填式ガストーチなどにも使用可能

OD缶は先端にノズルが付いていないので、別売の「フィルアダプター SOD-450」(メーカー希望小売価格1,350円/税込)を装着してから充填します。なお、フィルアダプターは充填式ガストーチなどにも使用可能

充填式タンクへのガスの充填は、タンクが空であれば約8秒で完了。しかし、充填が完了したことを知らせるインジケーターなどは付いていないので、目で確認することはできません。満タンになるとバブルの脇からガスが「シュッ」と吹き出るので、それを目安にするといいでしょう。ちなみに、充填式タンクに充填するガスはCB缶、OD缶、ライターガスが混ざってもOK。他メーカー製の燃料缶でも問題ありません。

火を灯してみよう!

燃料を充填したら、Hinotoに明かりを灯してみます。点火装置は付いていないので、火口の長い着火ライターなどを準備しておきましょう。

「器具栓つまみ」の▼印がオフの位置にきていることを確認してから、充填式タンクと接続。なお、器具栓つまみはガスの供給量を調整するためのもの。供給量に合わせて炎の大きさも変わります

「器具栓つまみ」の▼印がオフの位置にきていることを確認してから、充填式タンクと接続。なお、器具栓つまみはガスの供給量を調整するためのもの。供給量に合わせて炎の大きさも変わります

着火する前に、器具栓つまみをオンの方向に最後まで回します

着火する前に、器具栓つまみをオンの方向に最後まで回します

グローブの上部にライターを向けて着火。これで点火は完了です

グローブの上部にライターを向けて着火。これで点火は完了です

火力の調整は無段階。最小時はマッチの炎くらい小さく、最大時はホヤの上部に届くほど大きくなります。充填状況や外気温によって異なりますが、充填式タンクの使用時で1〜2時間ほど燃焼可能

火力の調整は無段階。最小時はマッチの炎くらい小さく、最大時はホヤの上部に届くほど大きくなります。充填状況や外気温によって異なりますが、充填式タンクの使用時で1〜2時間ほど燃焼可能

炎の大きさは、使用する燃料や気温などに左右されます。たとえば、寒冷地でも使用できるSOTOのOD缶「トリプルミックス」を装着した場合、このOD缶にはプロパン、イソブタン、ノルマルブタンが充填されているため、ガスの供給量をMAXにするとホヤから炎がはみ出してしまうことも。反対に、ブタンしか充填されていないCB缶「レギュラーガス」の場合は、気温が低いと炎が大きくならないことがあります

炎の大きさは、使用する燃料や気温などに左右されます。たとえば、寒冷地でも使用できるSOTOのOD缶「トリプルミックス」を装着した場合、このOD缶にはプロパン、イソブタン、ノルマルブタンが充填されているため、ガスの供給量をMAXにするとホヤから炎がはみ出してしまうことも。反対に、ブタンしか充填されていないCB缶「レギュラーガス」の場合は、気温が低いと炎が大きくならないことがあります

まとめ

いろいろな燃料缶のガスに対応する仕様はとてもユニークで便利。さらに、充填式タンクを装着したフォルムは“SNS映え”する洗練されたデザインなので、キャンプサイトに置いておくだけでおしゃれ度がアップします。Hinotoは周囲を明るく照らすほどの光量はありませんが、ほのかな灯りは気持ちを落ち着かせてくれるもの。食事のあとにお酒を飲む時など、ゆったりとリラックスしながら過ごすシーンにそっと灯しておきたい明かりです。

ちなみに、充填式タンクを装着したスタイルは細長い形状なので、安定性が気になる方もいるかもしれませんが、実際には重量が約232gあり、重心も低いため、そう簡単には倒れません。それでも心配なら、OD缶を直接装着して使用すれば安心感を得られますが、キャンドルのような雰囲気は得られないのでもったいないような気もします。とはいえ、わざわざ購入しなくても、家にある燃料缶に合わせて使い方を変えられるのがHinotoの大きな魅力。一時完売するほど人気なことが納得できるアイテムです。

前述の105OD缶よりひとまわり大きい250OD缶を装着してみたところ、意外にもそれほどおかしな見た目にはなりませんでした。少し大振りにはなってしまいますが、シチュエーションによってはこれもアリです

前述の105OD缶よりひとまわり大きい250OD缶を装着してみたところ、意外にもそれほどおかしな見た目にはなりませんでした。少し大振りにはなってしまいますが、シチュエーションによってはこれもアリです

2022年春には専用ケースの付いたリニューアルモデルが登場予定

今回、紹介したHinotoですが、なんと2022年春にリニューアルされるとのこと。本体の構造やスペックは変わらず、収納や持ち運びに役立つ専用ケースが付属するほか、専用スタビライザーをオプションで発売する予定となっています。

2022年春発売予定のHinotoには、EVA素材の専用ケースが付属。軽量で耐久性や耐紫外線にすぐれており、運搬時の衝撃を吸収してくれます※写真はCGと試作品のため、実際のものとは異なります

2022年春発売予定のHinotoには、EVA素材の専用ケースが付属。軽量で耐久性や耐紫外線にすぐれており、運搬時の衝撃を吸収してくれます
※写真はCGと試作品のため、実際のものとは異なります

別売のスタビライザーを装着すれば、デコボコしたテーブルや砂利の上でも安定性がアップ

別売のスタビライザーを装着すれば、デコボコしたテーブルや砂利の上でも安定性がアップ※写真は試作品のため、実際のものとは異なります
※写真は試作品のため、実際のものとは異なります

スタビライザーは折りたたむことができ、付属の収納ケースに収納可能。OD缶で充填式タンクの充填する際に必要なフィルアダプター(別売)も収納できるそうです

スタビライザーは折りたたむことができ、付属の収納ケースに収納可能。OD缶で充填式タンクの充填する際に必要なフィルアダプター(別売)も収納できるそうです

牛島義之

牛島義之

アウトドア雑誌の副編集長職を経てフリーランスとして独立。以降、アウトドアをはじめ、グッズ、クルマ、旅行などレジャー関連を中心に執筆している。

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