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タイトリストのボールフィッティング、重視するのは“飛びよりスコア”だった!

こんにちは。オグさんです。

突然ですが、皆さんはゴルフボールをどのようにして選んでいますか。クラブは気にするけれどゴルフボールは何でもいい……というゴルファーは意外と多い気がしています。

ゴルフボールは、たくさんの種類が販売されていて、自由に選ぶことができます。種類が多いということは、性能にも当然違いが出てきます。ですので、ボールを頻繁に替えてしまうと、距離感やタッチなど合うはずもありません。

ゴルフボールは、ティーショットからパッティングまで、すべてのショットで使用する唯一のギアなのですから、ある意味でクラブよりも重要とも言えます。

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今回、タイトリストのボールフィッティングを体験する機会をいただきましたので、その模様をレポートしながら、ゴルフにおけるボール選びがいかに重要かを改めてお伝えしたいと思います。

タイトリストのボールフィッティング、詳しくはこちら
https://www.titleist.co.jp/golf-ball-fitting/

左から、「PRO V1」、「PRO V1x」、「AVX」。同じメーカーのボールでも、プレイヤーの技量やクセ、好みによって、最適なパフォーマンスを発揮するモデルは異なるのです!

左から、「PRO V1」、「PRO V1x」、「AVX」。同じメーカーのボールでも、プレイヤーの技量やクセ、好みによって、最適なパフォーマンスを発揮するモデルは異なるのです!

事前に、現在どんなボールを使っているか、プレーでの悩みなどをシートに記入。ボールにまつわる問題点を明確化させるというわけです

事前に、現在どんなボールを使っているか、プレーでの悩みなどをシートに記入。ボールにまつわる問題点を明確化させるというわけです

女性ゴルファーにも「V1x」!!

タイトリストは、もっとうまくなりたいと願う、上達志向の強いすべてのゴルファーを応援しているメーカー。ユーザーの腕前は関係ありません。そんなコンセプトを前提に、ゴルフボールがスコアアップにおいていかに重要であるかを啓蒙し、ユーザーに正しい知識をつけてもらうという活動を行っています。その一環が、ボールフィッティングなのです。

プロや上級者が使うボール、一般的には「ツアーボール」と呼ばれていますが、これをタイトリストでは「プレミアムパフォーマンスボール」と呼んでいるのだとか。人気の「PRO V1」シリーズなどはそのひとつですが、スキルの高い一部のゴルファーだけでなく、スコアアップを目指すすべてのゴルファーに最適なパフォーマンスを発揮させられると同社は自負しています。

男性よりもヘッドスピードが出ないケースが多い女性ゴルファーを対象にしたフィッティングでは、何と7〜8割の方に最も合うボールが、「PRO V1x」だったとか。スピンやフィーリングを重視する上級者やこだわりゴルファーが使うイメージが「PRO V1」シリーズにはついているかもしれませんが、実情はそれだけではないようです!

コースで打ってフィッティング

フィッティングの方法は、単純です。実際にコースでボールを打ち、計測器でデータを取ることで、ボールごとのデータをもとに、スコアリングに最適なボールを導き出していきます。

タイトリストの考え方では、グリーンを狙うショットや、ショートゲームを重視します。理由は、ラウンド中にそれらのショットの回数が多いから。パーオン率やリカバリーショットの精度を高め、カップからより近い場所でパッティングする機会を増やすことにより、スコアを作りやすくするのです。ボールフィッティングもその考えに沿って、50ヤード前後のウェッジショットから始まります。

実際のコースやアプローチ場など、できるだけ実戦に近い環境でボールを打ち、そのデータを計測していきます(会場によっては異なる場合もあるようです)

実際のコースやアプローチ場など、できるだけ実戦に近い環境でボールを打ち、そのデータを計測していきます(会場によっては異なる場合もあるようです)

ドライバーなどの飛距離の出るクラブからではなく、スコアリングに直結する短い距離からテストしていくという方法は、実にタイトリストらしいと思いました

ドライバーなどの飛距離の出るクラブからではなく、スコアリングに直結する短い距離からテストしていくという方法は、実にタイトリストらしいと思いました

テストは、2、3種類のボールを数球打ち、そのデータによって判断します。ボールの銘柄は、打つ時に伏せられており、テストを受けている人は知りません。データが取れたら、フィッターの方が説明してくれます。

同じ状況から異なるボールを打ってみると、打ち出し角、飛んでいくボールのスピード、打感など、さまざまな違いを感じられました。グリーンに落ちてからの止まり方も異なります。自分が打ちたい球質のイメージを明確に持っている方は打ち比べて選べばいいのですが、そんなゴルファーはほんのひと握りでしょう。今の自分の打ち方でスコアに最もつながるであろうボールを、データをもとに紹介してもらえるのは、とても有益でしたね。

テストショットの際には、ボールの銘柄は伏せられていました

テストショットの際には、ボールの銘柄は伏せられていました

まずはウェッジショットをテスト

ウェッジショットで求められるのは、カップの近くに止めるための安定したキャリーディスタンスと、最適なバックスピン量です。ボールの降下角度が大きく、バックスピン量が多いほど、グリーンで止まりやすくなります。ちなみに私の打ち方は、スピンがかかりにくく、高さで止める感じです。苦手なんですよね、ウェッジ……。

最初のボールは、いつもより高く上がり、グリーンに落ちてもイメージしていた距離よりも長く転がっていました。想定以上に飛んでしまう感じ。コントロールがちょっと難しかったです。

2つめのボールは、やや低く飛び出しましたが、グリーン上でほとんど転がらず、落としどころとボールの止まる位置がほぼ揃いました。これなら距離感が出しやすいと感じました。

3つめのボールは、2つめよりは高さが出て、ひとつめよりは止まるといった結果に。

テスト後、見せてもらったデータは下記のとおり。

<ひとつめ>
打ち出し角平均:48.5°/キャリー平均:44ヤード/スピン量平均:2800rpm/降下角度平均:55°

<2つめ>
打ち出し角平均:36.1°/キャリー平均:44ヤード/スピン量平均:6500rpm/降下角度平均:43.5°

<3つめ>
打ち出し角平均:44.0°/キャリー平均:41ヤード/スピン量平均:5100rpm/降下角度平均:49.5°

私のイメージと近かったのは3つめでしたが、スコアリングにつながりそうなのは間違いなく2つめ。これだけの違いを目の当たりにすると、自身の今までの考え方も簡単に変わりそうです。

ちなみに、ボールの銘柄は、ひとつめが「HVC」、2つめが「PRO V1」、3つめが「AVX」でした。

スピンのかかるメカニズムや、結果の分析をていねいに説明してくれるので、とても勉強になりました

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頻繁にボール銘柄を替えてしまうと、打ち出し角やスピン量がバラバラに。当然、飛距離や転がりも変わることはわかっていましたが、ウェッジショットにはそれが顕著に現れます

頻繁にボール銘柄を替えてしまうと、打ち出し角やスピン量がバラバラに。当然、飛距離や転がりも変わることはわかっていましたが、ウェッジショットにはそれが顕著に現れます

次はアイアンを打ってみる

続いて150ヤードのアイアンショット。アイアンで求められるのは、グリーンを狙い、かつ止めるための安定したキャリーディスタンス、そして適正なバックスピン量と降下角度です。目標方向に対してどんなに正確に打ち出せても、また短い番手で飛距離が出せても、最終的にグリーンで止められなければスコアにつなげられません。テスト方法はウェッジと同じで、銘柄の伏せられたボールを2〜3球ずつ打っていきます。

ウェッジと同様、実際のプレーと同じロケーションからデータを取っていきます

ウェッジと同様、実際のプレーと同じロケーションからデータを取っていきます

ひとつめは、3球とも適度な打ち出し角による安定した弾道でした。特に違和感もありませんでしたね。

2つめは、ひとつめに比べてちょっとだけ打ち出し角が低かった印象を持ちました。それ以外に差はなかったように感じました。

3つめは、前の2つと比べて打ち出し角こそ大きな差は出ませんでしたが、前に前に飛ぶような弾道で、飛距離が出ていました。グリーン着弾後も多少転がっているのが見えました。

テストショットは、プレー中のショットより緊張しましたね(笑)

テストショットは、プレー中のショットより緊張しましたね(笑)

実戦と同じ状況だからこそ、テストに意味があるってもんです!

実戦と同じ状況だからこそ、テストに意味があるってもんです!

3種打ってみて、正直なところ、ウェッジよりもボールの差を感じませんでした

3種打ってみて、正直なところ、ウェッジよりもボールの差を感じませんでした

データは以下のとおり。

<ひとつめ>
打ち出し角平均:19.9°/キャリー平均:147ヤード/スピン量平均:6600rpm/降下角度平均:46.3°

<2つめ>
打ち出し角:平均19°/キャリー平均:145ヤード/スピン量平均:6900rpm/降下角度:46.1°

<3つめ>
打ち出し角平均:20.2°/キャリー平均:152ヤード/スピン量平均:6100rpm/降下角度:42.5°

ひとつめと2つめは、若干の違いは感じられましたが、弾道は似ていました。2つめのほうがスピンが多い分、飛距離が出なかったみたいです。3つめはボール初速が速いというか、ポンと飛び出していく感じで、コントロールしにくい印象があったのですが、スピンが少なく、距離も思ったより出ていました。

ボールの銘柄は、ひとつめが「PRO V1」、2つめが「PRO V1x」、3つめが「ベロシティ」でした。

ドライバーは最後にテストする

最後にドライバーショット。ティーイングエリアからデータを取っていきます。こちらも銘柄を伏せた3種のボールを2〜3球ずつ打っていきます。

普段のティーショットと同じ状況からデータを取っていきます

普段のティーショットと同じ状況からデータを取っていきます

多少ミスしても打ち直しさせてくれますし、フィッターの方がしっかりと分析してくれるので、上級者でないと意味がないなんてことはまったくありません

多少ミスしても打ち直しさせてくれますし、フィッターの方がしっかりと分析してくれるので、上級者でないと意味がないなんてことはまったくありません

データは以下のとおりです。

<ひとつめ>
打ち出し角平均:13.5°/キャリー平均:245ヤード/スピン量平均:3132rpm/降下角度平均:32.1°

<2つめ>
打ち出し角平均:13.1°/キャリー平均:249ヤード/スピン量平均:2943rpm/降下角度平均:31.3°

<3つめ>
打ち出し角平均:14.5°/キャリー平均:245ヤード/スピン量平均:3214rpm/降下角度平均:32.3°

打っていて、打感の違いは感じましたが、飛んでいく弾道に大きな違いは感じ取れませんでした。ボールの銘柄を確認すると、ひとつめが「PRO V1」、2つめが「PRO V1x」、3つめが「TOUR SOFT」。

正直な感想を言えば、ティーショットはどのボールを使っても満足できそうですね。もしも、ティーショットのテストにディスタンス系ボールが入っていたら、飛距離の差がもう少し出たかもしれません。

ディスタンス系ボールが飛ぶ理由は低スピンであり、そういったボールは、飛距離は出やすいですがコントロールショットでのスピンが少ないため、コントロールもしづらくなり、グリーン上で止められなくなります。そのボールでセカンドショット、アプローチをしていくわけですから、いくらティーショットで距離が出たとしても、スコアリングが大変難しくなってしまいます。

フィッターの方によると、ボールの性能差が最も出にくいのがティーショットなんだそうです。実際、私のデータでもさほど差は出ませんでしたし、だったら差の出やすいグリーンを狙うショットの性能を重視してボールを選んだほうが絶対にいいですよね。

筆者は「V1」をすすめられた

すべてのテストが終わり、フィッターの方に改めて分析をしていただいた結果、私には「PRO V1」が合うとのことでした。確かに、50ヤードのショットでは最もスピンがかかって止まっていましたし、アイアン、ドライバーでもほかのボールと遜色なく、飛距離も十分でした。短い距離のショットが安定すれば、おのずとスコアリングにつながりますから、おすすめいただいたボールをしばらく使ってみようと思います。

アマチュアの方は、どうしてもドライバーの飛距離に合わせてボールを選びがちです。ゴルフショップではドライバーのヘッドスピードをもとにボールの銘柄をおすすめするケースもあるようですが、タイトリストの考え方は、そうではないことを今回知りました。飛距離にこだわることは、ゴルフを楽しむ要素のひとつですが、その考え方が結果的にスコアアップを難しくしているかもしれませんよ。

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小倉勇人

小倉勇人

ゴルフショップ店長、クラフトマン、クラブフィッターそして雑誌の編集・執筆業も行う、歌って踊れるゴルフライター。好きなクラブはパター、左利き/右打ち。愛称は「オグさん」。

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