南井正弘の「毎日走って、わかった!」

超ロングセラー「ナイキ エア ズーム ペガサス」がまた進化! 39弾を試走レビュー

1982年に初代モデルが登場以来、そのすぐれた走行性能により、ランニングシューズ業界において確固たるポジションを築くことに成功したのが、ナイキの「ペガサス」シリーズだ。

シーズンごとにアップデートを続け、いつの時代も数多くのランナーから支持を集め続けてきた。そんな「ペガサス」シリーズの第39弾が「ナイキ エア ズーム ペガサス 39」。エアクッショニング「Zoom Airユニット」を2つ内蔵しており、足を踏み出すたびに、これまでの「ペガサス」シリーズ以上に高い反発性を発揮してくれるという。

「ナイキ エア ズーム ペガサス 39」の「ピュアプラチナム/ミネラルスレート/ブライトスプルース/トータルオレンジ」(品番:DH4071-003)。公式サイト価格は、14,300円(税込)

「ナイキ エア ズーム ペガサス 39」の「ピュアプラチナム/ミネラルスレート/ブライトスプルース/トータルオレンジ」(品番:DH4071-003)。公式サイト価格は、14,300円(税込)

前モデル「ペガサス38」からフルモデルチェンジ!

2022年4月29日、ナイキの「ペガサス」シリーズの第39弾「ナイキ エア ズーム ペガサス 39」が正式発売された。37弾から38弾へのモデルチェンジがミッドソールとアウトソールを継承したマイナーチェンジだったのに対し、今回はフルモデルチェンジ。従来のメッシュ素材よりも、強力で柔軟性にすぐれたエンジニアードメッシュをアッパー全体に配し、軽くて通気性にすぐれた履き心地を実現している。

アッパーには、柔軟性にすぐれるエンジニアードメッシュを採用し、軽量性と通気性を高いレベルで両立した

アッパーには、柔軟性にすぐれるエンジニアードメッシュを採用し、軽量性と通気性を高いレベルで両立した

また、シューレースで足の甲を包むように固定する「Flywire(フライワイヤー)テクノロジー」と中足部のバンドを一体化。これにより、靴内部で足がずれるのを防止しながら、しっかりとサポートしてくれる。

「Flywireテクノロジー」と中足部のバンドを一体化。シューズ内部で足がずれるのを防止しながら、しっかりとサポート

「Flywireテクノロジー」と中足部のバンドを一体化。シューズ内部で足がずれるのを防止しながら、しっかりとサポート

さらに、反発力にすぐれた素材「Nike React(ナイキ リアクト)」を採用したミッドソールでは、前足部とヒール部に「Zoom Airユニット」を内蔵し、着地から蹴り出しまでのスムーズな体重移動を実現。滑らかで、弾むような走り心地をランナーに提供してくれる。

足裏の「Nike React」によるクッショニングと、前モデル「ナイキ エア ズーム ペガサス 38」から1個増やした2個の「Zoom Airユニット」が、足を踏み出すたびに反発性を発揮

足裏の「Nike React」によるクッショニングと、前モデル「ナイキ エア ズーム ペガサス 38」から1個増やした2個の「Zoom Airユニット」が、足を踏み出すたびに反発性を発揮

ナイキ伝統のワッフルアウトソールは、アスファルトやコンクリートといったオンロードから、土や芝生などの非舗装路の両方において、すぐれたグリップ性を発揮する。

お菓子のワッフルからヒントを得たパターンを刻んだアウトソール。また、溝が入ったラバーソールが自然な動きをサポートしてくれる

お菓子のワッフルからヒントを得たパターンを刻んだアウトソール。また、溝が入ったラバーソールが自然な動きをサポートしてくれる

【実走】ソールユニットの反発性が大きく向上していることを体感!

実際に「ナイキ エア ズーム ペガサス 39」を履いて走ってみた!

実際に「ナイキ エア ズーム ペガサス 39」を履いて走ってみた!

まず手に取り、ミッドソールを触ってみると、前作「ペガサス38」よりも明らかにやわらかくなっていることを感じ、走る前から走行感はかなり違うだろうということを予感させた。

足を入れてみると、エンジニアードメッシュのアッパーは、前足部にゆとりを多少設けており、全体的なフィット感もよい。実測値でUS8(26.0cm)/242gと、一般的なランニングシューズとしては軽量な部類に入るが、そのすぐれたフィット感により、さらに軽く、230gほどではないかという体感を覚えた。

走り始めると、前作、前々作と比べ、ソールユニットの反発性が大きくアップしていることを感じた。これには、ヒール部分にも「Zoom Airユニット」をプラスしたことが大きく関係していると思う。また、ミッドソールの硬度がやわらかくなったことで、着地時および蹴り出し時のブレを心配したが、ペースを上げた状態でも不快なブレは感じられず、高い安定性を発揮。また、前作、前々作と比較すると、足裏で接地感をより感じやすい構造なので、中級以上のランナーにもうれしいスペックに仕上がっていると思う。

いっぽうで、蹴り出しを強めていった際に、アッパー前足部の生地が若干ねじれるような感覚を覚えたが、これはハーフサイズダウンしたら解消できるのかもしれない。

2度のテストランともに、4分50秒〜6分10秒/kmほどのペースで、6kmの距離を走り終えたが、個人的には速めのペースで走った時のほうが、このシューズの本領を発揮してくれるように思えた。

ワッフルアウトソールは、しっかりと刻みが設けられているので、舗装路だけでなく、東京・新宿にある「戸山公園」の土の路面の下り坂でも、高いグリップ性を発揮。あらゆるタイプの路面をストレスなく走れた。

【まとめ】間違いなくセールスは良好だと思うが、不安材料がひとつ

以上のように、「ナイキ エア ズーム ペガサス39」は、これまで継承してきた「ペガサス」シリーズの走行性能に、より一層の反発性をプラスしている点が最大の特徴だ。さらに、前足部の足裏感覚は第32や第33弾モデルを想起させ、ペースを上げた際の反応のクイックさは前作、前々作のソールユニットからかなり向上していると感じた。

「ペガサス」シリーズは、あらゆるランナーレベルにマッチし、さまざまな用途に対応する汎用性の高さでも知られているが、この第39弾でもその点はしっかりとキープしていた。

個人的に「ナイキ エア ズーム ペガサス39」をかなり気に入り、間違いなく良好なセールスも記録すると思うが、ひとつだけ心配な点がある。それは、14,300円(税込)という価格設定。前々作の「ナイキ エア ズーム ペガサス 37」から、この希望小売価格に設定されたが、業界関係者たちの声を総括すると、ランニングシューズの販売足数は価格が12,000円を超えると売れ行きがかなり鈍るようなので……。

南井正弘

南井正弘

ランニングギアの雑誌・ウェブメディア「Runners Pulse」の編集長。「Running Style」などの他媒体にも寄稿する。「楽しく走る!」をモットーにほぼ毎日走るファンランナー。フルマラソンのベストタイムは3時間52分00秒。

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