アディダスから1984年にデビューしたバスケットボールシューズ「フォーラム」は、1979年に登場したバスケットボールシューズ「トップテン」をベースに、よりすぐれた安定性やクッショニングを追求した1足。当時、「包帯」をイメージして開発されたという「フォーラム」は、足全体を包み込むようなフィット感と、アンクル部分に搭載された面ファスナーストラップによる足とシューズの一体感が特徴です。
そんな「フォーラム」の汎用性を高め、タウンシューズとして1989年にリリースされたローカットバージョンの復刻モデルに、季節感のある「ウィートヌバック」バージョンが追加されました。
アディダス「フォーラム ロー アトモス(FORUM LOW atmos)」(品番:gx3953)
本モデルの最大のポイントは、アッパーの素材使い。通称「ウィート(小麦)」カラーのヌバックレザーで全体を構成しており、落ち着きのある大人な表情へとアレンジしています。さらに、シューレースには太めの丸ヒモを、ソールにはガムソールを採用してアレンジすることで、ブーツライクな雰囲気も巧みに加えています。
アッパーは、ウィートカラーのヌバックで構成し、落ち着きのある雰囲気に
丸ヒモのシューレースからワークブーツテイストが漂います
ソールは、アッパーと同系色のガムソールに変更。無骨でワイルドな表情が魅力的です
本モデルは、「フォーラム」ならではのディテール使いももちろん継承されています。アッパーのサイドに設けられているスリーストライプスや、甲上部に配される面ファスナーなど、1980年代を感じさせるレトロなルックスは健在。まさにオールド&ニューな1足と言えます。
定番のスリーストライプスは、スエードで表現。通常モデル「フォーラム」よりも、一層落ち着きのあるビジュアルへと仕上げられています
シューレースのトップには、面ファスナーのストラップを配置し、ホールド力を高めています
小麦色のボディが、シックな季節感をコーディネートにさり気なく添えてくれます
1980年代のアディダスを代表する「フォーラム」をベースに、「アトモス」のアイデアとセンスで見事にブーツライクな1足へと進化を遂げた本モデル。都会でアウトドアウェアを着こなすアーバンアウトドアスタイルが旬な今、まさに鉄板の1足と言えます。しかも、ウィートヌバックは、スニーカーシーンでも注目の高い素材使いで、「ナイキ エアフォース 1」でそのカラーが出たら即完売は当たり前。本モデルも熱い注目を浴びていますので、気になる人はお早めに!
●取材協力/「アトモス 千駄ヶ谷」
https://www.atmos-tokyo.com/
ファッションを中心にさまざまな雑誌やWeb媒体で執筆を行っているエディター/ライター。なかでもスニーカーに特化し、年間400本近くのスニーカーレビュー記事を制作している。