1987年、ナイキのデザイナー、ティンカー・ハットフィールド氏によって生み出された「ナイキ エア マックス 1」は、「エア ジョーダン」シリーズと並び、今やナイキを代表するアイコニックシリーズのファーストモデルです。
同モデルは、同社を象徴するテクノロジー「ビジブルエア」を最初に搭載したモデル。ミッドソールに配されたエアユニットのサイドに“窓”を設け、着地の際にエアユニットにかかる圧を逃すことで、高い衝撃吸収性と安定性を両立させています。2017年には誕生30周年を記念し、さまざまなアレンジバージョンがリリースされました。以来、現在でも復刻版などが継続的にリリースされていますが、今季、アッパーにデニムを使用した新アレンジバージョン「ナイキ エア マックス 1 PRM」がリリースされました。
「ナイキ エア マックス 1 PRM」(品番:DV3050-300)。「アンディフィーテッド」での販売価格は18,700円(税込)
本モデルのアッパーの一部には、ウォッシュド加工を施したブルーデニムを使用。履き込んでいけばいくほど、風合いが変わっていく経年変化が楽しめます。そして、トゥボックスからマッドガードにかけては、デニムパーツに合わせたカラーリングのスエードで切り替えており、シックな雰囲気と高い耐久性を兼ね備えています。
アッパーには、ユーズド加工を施したブルーデニムを使用。履き込むことで経年変化が楽しめます
マッドガードなどのオーバーレイは、スエードを採用。大人な雰囲気を演出するとともに、耐久性も強化しています
本モデルの魅力はアッパーだけに留まりません。
注目すべきはソールユニット。オリジナルモデルから継承した「ビジブルエア」の採用により快適な履き心地はそのままに、ミッドソールのサイドをあえて黄ばんだようなカラーリングで加工しており、まるでデッドストックのようなビンテージ感を演出しています。
また、シリーズ伝統のワッフルアウトソールには、マダラ状のラバーを使用することで、どことなくナチュラルなテイストも添えています。
まるでデッドストックのように黄ばませたミッドソールが、ビンテージ感を高めています
アウトソールには、「エア マックス」シリーズを象徴するワッフルソールを採用し、高いグリップ力を実現。マダラ模様のラバーの色は、さり気なくもアクセントとして効いています
本モデルは、ユーズド加工によるブルーデニムと、イエローのミッドソールのコンビネーションにより、ビンテージライクな仕上がり。ここ最近では、ナイキの「ナイキ エア フォース 1」やアディダス オリジナルスの「フォーラム」をベースに、精巧な加工を施すことで、まるでデッドストックのような雰囲気を再現した「ネオ・ビンテージモデル」が人気を得ています。本作もその1種と言えますね。しかも、デニムアッパーだから履き込むほど経年変化が楽しめるうえ、自然と世界にひとつだけのスニーカーへと育てられちゃうわけです。
チノやカーゴといったワーク系パンツと好相性
●取材協力/「アンディフィーテッド」
【製品ページ】
ファッションを中心にさまざまな雑誌やWeb媒体で執筆を行っているエディター/ライター。なかでもスニーカーに特化し、年間400本近くのスニーカーレビュー記事を制作している。