1993年、ニューバランスのランニングシューズシリーズ「990」の5代目として登場した「998」は、衝撃吸収と反発弾性を備えた素材「ABZORB(アブゾーブ)」を初めて搭載したことで、革新的なクッショニング性能を備えたモデルです。前作からシャープなシルエットを受け継ぎつつ、アッパーにプラスチックパーツを組み込むことでハイテク感も演出したデザインを採用しています。
そんな「998」が今季、生誕30周年を祝して、「Made in USA」ラインからクラシックなグレーのカラーウェイで復刻されました!
ニューバランス「Made in USA 998 TA」(品番:U998TA)。「atmos 千駄ヶ谷」での販売価格は37,400円(税込)
アッパーは上質なグレーのピッグスキンスエードとメッシュを組み合わせて構築されており、サイドのブルーの「Nロゴ」やヒールのブルーのパーツがアクセントとして効いています。このグレースケールの配色は、スタイリングにうまく溶け込むような洗練された仕上がりと言っていいでしょう。
今作の最大のポイントは、ズバリ「Made in USA」!
こちらはニューバランスのハイエンドラインのことで、最新のシューズテクノロジーが搭載された、機能性を重視したモデルをラインアップしています。そして素材使いや製造にもこだわっており、米国産の高品質レザーなどを使用して職人によって仕上げられています。まさにニューバランスのクラフトマンシップが凝縮された一足と言えるわけです。
アッパーは毛足が長めのヘアリースエードのオーバーレイとメッシュのアンダーレイで構成。高い通気性とシックな雰囲気を両立しています
シュータンには、「Made in USA」の証しとなる刺しゅうを配して存在感をアピール!
そして、「998」のソールと言えば「ABZORB」!
こちらはシューズのミッドソールに配置された特殊素材で、ランニングやウォーキングなどのスポーツアクティビティー中に発生する衝撃を吸収し、足への負担を軽減します。この素材は、独自のセル構造を持っており、圧力を分散することでクッション性を高めています。そんな「ABZORB」は今の同社のモデルではおなじみの素材ですが、それを最初に採用したのが「998」なのです。
そのほかにも、前足部にはクッション性に特化した「C-CAP」を搭載するほか、アウトソールには2種類のラバーを採用。前足部とヒール部分には硬質ラバーを、土踏まずの部分にはソフトなラバーを使用することで、すぐれた耐久性と屈曲性を両立させています。
ミッドソールには、「ABZORB」と「C-CAP」を両方搭載することで、すぐれたクッション性と軽量性を実現
アウトソールは2種類のラバーによる構成で、高い耐久性と屈曲性を確保
クラシックながらも、新鮮な表情が魅力的!
ランニングシューズやウォーキングシューズなど、同社のさまざまなスポーツシューズに採用されている「ABZORB」を搭載しながら、毛足の長いスエードでシットリと仕上げられた今作。生誕30周年の今季、初の復刻が実現されました。 定番の「990」シリーズのひとつとはいえ、初の復刻モデルと来れば、ストリートで熱い注目を浴びること請け合いです!
●取材協力/「ミタスニーカーズ」
ファッションを中心にさまざまな雑誌やWeb媒体で執筆を行っているエディター/ライター。なかでもスニーカーに特化し、年間400本近くのスニーカーレビュー記事を制作している。