ファーウェイの「MediaPad T5」は、高精細な10.1型ディスプレイや高性能な8コアCPUを搭載しつつ、価格.com最安価格18,479円(Wi-Fiモデル)というコストパフォーマンスの高い人気のタブレットだ。
そんな「MediaPad T5」に新モデルが登場。メモリーとストレージ容量がアップし、新色のミストブルーモデルが追加された。気になる価格は24,711円(価格.com最安価格)。スペックアップ分は値上がりしているものの、それでも十分に購入しやすい魅力的な価格となっている。パワーアップした新型「MediaPad T5」を詳しくレビューしていこう。
※価格.com最安価格は2019年8月27日時点。
「MediaPad T5」の新モデルはメモリーが3GBに、ストレージが32GBにアップし、より快適に使えるようになった。写真は新色のミストブルーモデル
まずはデザインから見ていこう。旧モデルのカラーはブラックのみだが、新モデルではブラックに加え、ミストブルーが追加された。新色のミストブルーモデルは、背面が透明感のある青色で、ベゼルは白色というカラーリング。ブラックモデルはシックで落ち着いた雰囲気なのに対して、ミストブルーモデルは軽やかな雰囲気で女性にも人気が出そうなカラーだ。
背面には耐久性にすぐれたアルミ素材を使っており質感が高い。この価格帯だとコストを抑えるため樹脂素材を使い、見た目も質感もチープなモデルが多いのに対して、メタルボディの「MediaPad T5」は高級感さえ感じる仕上がりだ。本体サイズは約243(幅)×164(奥行)×7.8(厚さ)mm、重量は約465g。10型クラスのタブレットとしては軽量な部類に入るので、持ち運びも苦にならない。スリムなのでかばんに収納しやすいところも、荷物の多いビジネスパーソンや、小さなバッグを持ち歩くことの多い女性にうれしいところだ。
新色のミストブルーモデルの背面は透明感のある青色。この価格帯でアルミ素材を使っているのは驚きだ
5100mAhの大容量バッテリーを搭載していることを感じさせない、厚さ7.8mmのスリムボディ。エッジ部分に丸みがあり、ホールドしやすいのもポイント
10.1型のタブレットとしてはスリムで軽量な「MediaPad T5」。小さすぎず、大きすぎず“ちょうどいい”サイズ感で、家でくつろぎながら使ってもよし、外出先に持っていってもよしの万能タブレットだ
「MediaPad T5」は、この価格帯でありながら、解像度が1920×1200の10.1型IPS液晶ディスプレイを搭載しているのも特徴だ。画素密度は224ppiと高精細で、動画や写真はもちろん、Webページの閲覧や電子書籍での読書なども快適に行える。解像度が高いだけでなく、自然な色味で、輝度も高い。この価格帯のタブレットとしては、ディスプレイの表示クオリティは非常に高いと感じた。目にやさしいブルーライトカットモードも備えているので、長時間の読書などにも向いている。
サウンド面では、本体下部にステレオスピーカーを搭載しており、動画や音楽を楽しむのにもピッタリ。さらに、ヘッドホン使用時にサウンドへの没入感を高めてくれファーウェイ独自のサラウンド技術「Histen」も搭載されている。「3Dオーディオ」は、近接、前面、ワイド、グランドから効果を選べて、好みの音にチューニングできる。音にこだわりたい人にはぜひ試してもらいたい機能だ。
10.1型のIPS液晶ディスプレイを搭載。この価格帯で解像度が1920×1200と高精細なのが特徴だ。輝度も高く、表示品質は非常に高い
本体下部にステレオスピーカーを搭載(横向き時)。広がりのある音で音楽や動画を楽しめる
ファーウェイ独自のサラウンド技術「Histen」の設定画面。ヘッドホンやイヤホンを使って、臨場感のあるサウンドを堪能できる
バッテリー容量は5100mAhで、動画再生なら約8.9時間(1080p動画再生時、Huawei ラボでの試験データ)という長時間駆動を実現している。旅行先や移動中もたっぷり動画や音楽を楽しめそうだ。
YouTubeやNetflix、Amazon Primeビデオ、DAZNなど動画を楽しむためにタブレットの購入を検討している人は、高精細な大画面ディスプレイとステレオスピーカー、それに「Histen」を搭載した「MediaPad T5」をぜひチェックしてもらいたい。
最後に性能面と使い勝手をチェックしていこう。CPUは旧モデルと同じ8コアの「Kirin 659」(2.36GHz×4 + 1.7GHz×4)だが、メモリーが2GBから3GBへ、ストレージ容量が16GBから32GBへそれぞれアップしている。特に日常的な動作に影響してくるメモリーの容量アップは多くのユーザーにメリットがあるはずだ。実際に複数のアプリを同時に起動してもサクサク動作し、「Chrome」で多くのタブを開いても動作が重くなることはなかった。ストレージに関しては、最大256GBのmicroSDメモリーカードが利用できるので、写真や音楽をたっぷり保存できる。
その性能をチェックするために、定番ベンチマークプログラム「Antutu Benchmark v7.2.3」を実行してみたところ、総合スコアは「87013」だった。ハイスコアというわけではないが、「MEM」(メモリー、ストレージ)のスコアが高く、メモリーとストレージ容量のアップが効いていることがうかがえる。
「Antutu Benchmark v7.2.3」では、「ユーザーの○%を上回っています」という具合に、自分のタブレットやスマートフォンがどれだけの性能なのかがわかる。項目別に見ると、「MEM」が「ユーザーの32%を上回っています」となっており、ほかの項目よりも高かった
使い勝手の面では、Android 8.0をベースとする「HUAWEI EMUI 8.0」を搭載しており、シンプルで直感的な操作が可能。ファーウェイのスマートフォンでもおなじみの「ナビゲーションバー」や、アプリのアイコンを長押しするとショートカットが呼び出せる機能など、便利な機能がいくつも搭載されている。その中でも便利に感じたのが、2つのアプリを同時に表示できる「画面分割機能」。動画を見ながらSNSをチェックするといった、2つの作業を同時に行える機能だ。
2つのアプリを同時に表示できる「画面分割機能」。「MediaPad T5」は画面サイズが10.1型と大きいので、2つのアプリを開いても窮屈な表示にならないのがポイント
さらに、子どもにタブレットを使わせる場合に便利な「キッズモード」も搭載されている。利用できるアプリを制限したり、利用時間を設定したりできるので、使いすぎや危険なWebサイトへのアクセスを防げる。子どもにタブレットを使わせるという家庭にとって、最初からペアレンタルコントロール機能が搭載されているのはありがたいはずだ。
かわいらしいイラストが描かれた「キッズモード」の画面。ペアレンタルコントロールだけでなく、カメラで遊んだり、キッズペイントでお絵描きをしたりできる
新型「MediaPad T5」は、ユーザーにとってメリットの大きいメモリーとストレージ容量をアップさせながら、手ごろな価格はキープしたコストパフォーマンスの高いタブレットだ。高精細な10.1型ディスプレイや8コアCPUなど評価の高い部分が変わっていないのもうれしい。エンタメ用にも使えるし、持ち運びしやすいので通勤通学中にも使える。「キッズモード」が搭載されているので、子ども用として選んでもいいだろう。新型「MediaPad T5」は、コストパフォーマンスを重視してタブレットを選ぶなら、間違いなく最有力候補となる製品だ。
なお、メモリー2GB、ストレージ容量16GBの旧モデルも併売されるので、価格を重視するならこちらのモデルを選んでもいいだろう。