提供:日本マイクロソフト
マイクロソフトの「Surface Pro」シリーズは、ノートパソコンとしても、薄型・軽量のタブレット端末としても利用できる、2in1パソコンのパイオニア的なモデル。仕事や勉強、遊びまで幅広い用途に使われており、価格.comでも人気のモデルである。そんな「Surface Pro」シリーズの最新モデルと言えば、昨年2021年11月に発売された「Surface Pro 8」だが、今回価格.comマガジンが注目するのは、もうひとつの最新モデル「Surface Pro 7+」。現行の「Surface Pro」シリーズの中で価格が一番リーズナブルなのが魅力だが、その実力は一体どうなのか? 価格.comマガジンが徹底チェックする。
12.3型の高精細ディスプレイを搭載する「Surface Pro 7+」。価格.com最安価格は現行の「Surface Pro」シリーズの中では一番リーズナブルな12万円台(2022年3月11日時点、「Surface Pro タイプ カバー」「Surface ペン」「Surface モバイル マウス」は別売)
価格.comマガジンの読者なら、「Surface Proシリーズの最新モデルはSurface Pro 8でしょう。“7”は1世代前のモデル」と思うかもしれないが、今回取り上げる「Surface Pro 7+」も今年1月に発売されたばかりのれっきとした最新モデル。どんなモデルなのかというと、2019年に発売された「Surface Pro 7」のリフレッシュモデルで、昨年法人向けモデルとして発売されたものを、個人向けモデルとして改めて発売したというものだ。リフレッシュモデルと聞くと、古いモデルを少し変更した廉価モデルというイメージを持つかもしれないが、「Surface Pro 7+」を単なるリフレッシュモデルとして片付けるのは、ちょっと待ってほしい。
本機の本体デザインは「Surface Pro 7」と同じだが、搭載されるCPUは最新の「Surface Pro 8」と同じ「第11世代インテルCore i5-1135G7プロセッサー」と、その中身は大幅にパワーアップしているのだ。「第10世代インテルCoreプロセッサー」を搭載していた「Surface Pro 7」と比較すると処理速度は最大2.1倍もアップしているという。もちろん、ソフトウェアも最新の「Windows 11」と「Office Home and Business 2021」が搭載されており、中身は最新モデルそのものになっているのだ。
上の表は、現行の「Surface Pro」シリーズと、旧モデル「Surface Pro 7」の主なスペックを比較したものだ。「Surface Pro 8」と「Surface Pro X」はいずれも13型の大きなディスプレイを搭載しているが、それ以外の点で、これらと「Surface Pro 7+」のスペックを比べても、実はさほど大きく劣っているわけではないことがわかる。もちろん、「Surface Pro 8」は「Surface スリム ペン 2」の触覚モーターによるフィードバック機能が使えたり、ディスプレイのリフレッシュレートが最大120Hz(標準は60Hz)に対応していたり、すぐれている点も多くあるが、人によっては手持ちの周辺機器との互換性が高いUSB Type-Aポートを備えた「Surface Pro 7+」のほうが使いやすいと感じるかもしれない。
また、これが一番の美点かもしれないが、「Surface Pro 7+」は現行の「Surface Pro」シリーズの中で価格が一番リーズナブルなのだ。価格.com最安価格では12万円台から購入でき「Surface Pro 8」の最も安いモデルよりも1万円ほど安い(2022年3月4日時点)。スペックの違いがさほどないことを考えると、本機のコストパフォーマンスは非常に高いと言えるだろう。
「Surface Pro 7+」(写真左)の本体サイズは292(幅)×201(奥行)×8.5(厚さ)mm、重量は770g。本体デザインや素材は「Surface Pro 7」と同じだが、「Surface Pro 8」(写真右)と比べても世代の古さはまったく感じられない洗練されたデザインだ
「Surface Pro」シリーズの人気の理由のひとつが、縦横比3:2の高精細なディスプレイ。「Surface Pro 7+」の12.3型ディスプレイの解像度は2736×1824(267PPI)で、「Windows 11」の新機能である「スナップウィンドウ」も使いやすい。10点マルチタッチにも対応する
キックスタンドも「Surface Pro」シリーズの特徴のひとつ。単体で自立させることができ、ノートパソコンスタイルからタブレットスタイルへと素早く切り替えられるすぐれた機構だ。外装は質感の高いマグネシウム素材で、カラーは「プラチナ」の1色展開となる
続いて「Surface Pro 7+」のパフォーマンス面をチェックしていこう。前述の通り、本機は、CPUに「Surface Pro 8」と同じ「第11世代インテルCore i5-1135G7プロセッサー」(4コア8スレッド、2.4GHz-最大4.2GHz)を搭載する。メモリーは省電力の8GB LPDDR4xメモリー、ストレージは約128GBのSSDだ。無線LANは最新規格のWi-Fi 6をサポートしており、スペック的に古さを感じるところはない。
その処理性能を、パソコンの総合性能を測定する定番ベンチマークプログラム「PCMark 10 Professional Edition」(UL)で測定した結果、トータルスコアは「3643」だった。細かく見ていくと、Webページの閲覧やアプリの起動、ビデオ会議など日常使いの快適さを示す「Essentials」が「8471」、オフィスワークをどれだけ快適にこなせるかを示す「Productivity」が「5355」、写真やビデオ編集の快適さを示す「Digital Contents Creation」が「2892」。なかでも「Essentials」と「Productivity」のスコアが特に高く、日常使いや仕事、勉強用には十分な性能を備えていることがうかがえる。実際の動作も快適そのもので、ファンレス仕様のため、動作音がしないのも印象的だった。
「PCMark 10 Professional Edition」(UL)の結果は「3643」。薄型・軽量ボディのタブレット端末としては高いスコアだ。ファンレス仕様なので、ベンチマークプログラム実行中も動作音はしなかった。図書館など静かな場所でも使いやすいだろう
レンダリング速度でCPU性能を測定するベンチマークプログラム「CINEBENCH R23」の結果は、CPU(Multi Core)が「3099」、CPU(Single Core)が「1127」。ファンレス仕様ながら「第11世代インテルCore i5-1135G7プロセッサー」の高いパフォーマンスをしっかりと発揮できている
また、バッテリー駆動時間(カタログスペック)が「Surface Pro 7」の最大10.5時間から、「Surface Pro 7+」では最大15時間まで伸びている点も見逃せない。CPUの刷新や省電力なメモリーの採用、バッテリー容量のアップによるものだが、本体サイズを変えずに、カタログスペックで4.5時間ものバッテリー駆動時間アップというのは、冷静に考えるとなかなか驚異的だ。なお、「Surface Pro 8」のバッテリー駆動時間は最大16時間なので、これと比較しても遜色はない。
最後に、使い勝手の面で、リフレッシュモデルならではの使いにくさを感じないかチェックしていきたい。まずは外部インターフェイスだ。「Surface Pro 7+」の外部インターフェイスは「Surface Pro 7」と同じで、USB Type-Aポート、USB Type-Cポート、microSDメモリーカードスロット、3.5mmヘッドホン端子、Surface Connectポートなどを搭載する。「Surface Pro 8」にはないUSB Type-AとmicroSDメモリーカードスロットを備えているのがポイントで、既存の周辺機器やメモリーカードと接続しやすいのはむしろ美点とさえ言える。
外部インターフェイスとして、「Surface Pro 8」にはないUSB Type-AとmicroSDメモリーカードスロットを搭載。USB Type-Aはまだまだ必要という人は意外と多いのではないだろうか
次は、ビデオ会議時に重要になるマイクとスピーカーだ。「Surface Pro 7+」は、集音性能の高い「Dual far-fieldスタジオマイク」を搭載し、ビデオ会議で使ってもクリアで聞き取りやすい音声を実現している。実際に「Microsoft Teams」を使ってビデオ会議を行ったが、ヘッドセットなしでもクリアな音でビデオ会議が行えた。また、搭載するスピーカーも、薄型・軽量ボディの割にかなり大きな音が鳴り、こもった感じもなく、人の声が聞き取りやすかった。このスピーカーは、立体音響技術「Dolby Atmos」にも対応しており、対応コンテンツなら高音質で動画を視聴可能。高精細なディスプレイと合わせて高画質&高音質でネット動画などを楽しめる。
スタジオレベルの集音性能を誇る「Dual far-fieldスタジオマイク」によりクリアな音声でビデオ会議に参加可能。「Surface Earbuds」など、最新のアクセサリーももちろん利用できる
本体と組み合わせて利用するアクセサリーはどうだろうか? 「Surface Pro 8」は、キーボード一体型カバーの「Surface Pro タイプカバー」を接続するポートの形状が変わっており、既存のものが使えなくなっている。その点、「Surface Pro 7+」なら、「Surface Pro 7」や「Surface Pro 6」時代の「Surface Pro タイプ カバー」がそのまま使えるので、人によっては手持ちのものがそのまま使えて出費を抑えられるというメリットもある。スタイラスペンの「Surface ペン」についても、最新の「Surface スリム ペン 2」だけでなく、既存の「Surface ペン」も利用可能。「Surface ペン」は4096段階の筆圧検知に対応しており、手書きのメモからちょっとしたイラストなどのクリエイティブな用途まで問題なく利用できる。
「Surface Pro 7+」は別売の「Surface ペン」を利用して、手書き入力が可能。「Surface Pro タイプ カバー」と同じく、すでに「Surface ペン」を持っている人なら、そのまま利用できるので経済的だ
以上、新たにリフレッシュされた新モデル「Surface Pro 7+」を詳しくレビューしてきたが、最新CPUを搭載するなど、中身は最新世代の「Surface Pro 8」と比べても見劣りしないモデルであることがわかった。使い勝手の面でも、使いやすい縦横比3:2の高精細ディスプレイや、便利なUSB Type-Aポートなどを搭載しており、仕事から趣味、遊びまで幅広い用途に使える。実際に試してみても、リフレッシュモデルだからといって、古くささを感じたり、我慢して使わないといけなかったりするところは皆無だった。また、価格.com最安価格は12万円台(2022年3月11日時点)と、「Surface Pro」シリーズで一番お手ごろなモデルで、お財布にやさしいのも魅力。コストパフォーマンスを考えると、本当に狙い目のモデルと言える。
さらに、台数限定だが「Surface Pro タイプ カバー」を同梱するモデルも用意されており、こちらの価格.com最安価格は11万円台(同)と通常モデルよりも約10,000円安い。18,040円(マイクロソフトストア価格、税込)の「Surface Pro タイプカバー」が付いて、この価格は驚きだ。台数限定なので、気になる人は早めにチェックしたほうがいいだろう。
パソコン・家電からカップ麺に至るまで、何でも自分で試してみないと気が済まないオタク(こだわり)集団。常にユーザー目線で製品を厳しくチェックします!