提供:HUION
HUION(フイオン)は、高性能かつ低価格な液晶ペンタブレットを展開する2011年設立の新興メーカー。小型モデルから大型モデルまで数多くの製品を手掛けているが、そのラインアップのなかでも、18.4型の「Kamvas Pro 19」は、本格的な仕様と使い勝手のよさで支持を集めているモデルだ。
本記事では、4K UHD解像度のディスプレイ、繊細なペンタッチを実現する独自の「PenTech 4.0」テクノロジー、描き心地にすぐれた「フルラミネーションスクリーン」の3点に注目して「Kamvas Pro 19」の魅力を紹介しよう。
HUIONの最先端技術をふんだんに採用し、高性能を実現した「Kamvas Pro 19」。「PenTech 4.0」テクノロジー搭載の標準ペン/スリムペン、専用のペンボックス、片手で操作できるミニキーボード「Huionキーダイヤル・ミニ」などが付属する
液晶ペンタブレットを選ぶうえで、まず注目したいのがディスプレイのスペック(画面サイズと解像度)だ。本格的なイラスト制作用として使用するには、画面サイズが小さいと使っていて窮屈に感じるし、逆に大きすぎると取り回しが悪くて使いこなすのに苦労する。設置性と作業性のバランスにすぐれるものが望ましい。
「Kamvas Pro 19」の大きな魅力は、18.4型と“ちょうどよい”サイズのディスプレイを採用していること。ノートパソコンやタブレットと組み合わせてもデスクの上に設置しやすく、かつ十分な描画スペースを確保できる大きさだ。しかも、4K UHD(3840×2160)の高解像度表示に対応しているのがポイント。画像を大きく拡大してもディテールをシャープに表示できるので、細かいところの作業がとてもやりやすい。
「Kamvas Pro 19」のサイズは448.9(幅)×272.4(奥行)×21.3(高さ)mmで、重量は2kg。液晶ペンタブレットとしては大きすぎず小さすぎず、ちょうどよいサイズ感だ。Windows 10以降、macOS 10.12以降、Android、Linuxの各OSに対応している
さらに、色再現性にもすぐれているのも特徴。色空間のカバー率はsRGBが99%、Adobe RGBが96%、DCI-P3が98%と非常に高く、より正確な色でイラストを表現できる。10bit表示に対応しているのでグラデーション表示も滑らかだ(※10bitロスレスで使用するにはUSB Type-C to USB Type-C接続が必須)。ハードウェアキャリブレーションに対応し、色精度が高いのも見逃せない点である。
このように、「Kamvas Pro 19」のディスプレイは、4K UHDの高解像度とすぐれた色再現性を両立しており、画像を鮮明に表示しながら細かいところまで正確な色で表示できる。作品のクオリティー向上につながる高品質なディスプレイと言えるだろう。
4K UHDの高解像度表示に対応するうえ、色再現性にもすぐれる。色空間をOSDメニューで手軽に切り替えられるのも使いやすい点だ
「液晶ペンタブレットの使い勝手を決める」と言っても大げさではないのが、ペンの使い勝手だ。ディスプレイのスペックがいくら高くても、ペンの描き心地が悪いと思うようなタッチで描くことができない。
その点、「Kamvas Pro 19」は、独自の「PenTech 4.0」テクノロジーを搭載し、ペンの反応性が非常に高いので安心だ。ペンのオン荷重は2g、ペン先の沈み込みは0.4mm、圧力感知レベルは16384段階の高精度を実現しており、非常に軽いストロークで均一にペンを扱える。さらに、高性能な傾き検知機能を搭載するのも特徴。ペンを傾けても検知精度が変化しないので、より自然な描き心地で使える。
画面にペンを軽く触れただけで描画できる高い反応性を実現。繊細なタッチで直感的に線を引ける
付属するペンは、標準的なグリップの「PW600」と、鉛筆のような使い心地のスリムな「PW600S」の2種類。狙った描画や好みにあわせて使い分けられるのがうれしい。いずれも、機能をカスタマイズできるボタンと、デジタル消しゴムが付いた高機能タイプだ。
標準ペン「PW600」とスリムペン「PW600S」が付属。追加でペンを購入することなく、描き味の異なる2種類のペンを使い分けられるのはありがたい
片手で操作できるミニキーボード「Huionキーダイヤル・ミニ」も付属。18個のキーを搭載し、通常のキーボードとしても、ショートカットキーを組み合わせたキーボードとしても使用できる。Windowsのラジアルモードに対応したダイヤルコントローラーも備わっている
「Kamvas Pro 19」は、リアルな描き味を実現するためにスクリーンガラスの性能にもこだわっている。
具体的には、液晶パネルとカバーガラスを圧着して一体化するフルラミネーション処理と、緻密な表面ガラスエッチング処理が施されており、「Kamvas」の名にふさわしい、紙に描いているかのような、マットでサラサラの質感を実現している。
さらに、画面のぎらつきを抑えるアンチグレア処理と、純白の背景でも画面の粒状感が目立たないアンチスパークル処理によって反射防止特性が高いのも特徴。イラスト制作は集中して作業を行うことが多いが、長時間の使用でも目の負担を抑えるように工夫されているのはポイントが高い。
フルラミネーション処理や表面ガラスエッチング処理などの技術を採用し、高品質なスクリーン仕上げを実現。紙のような質感と反射防止特性を両立している
今回、「Kamvas Pro 19」を実際に試すことができたので、その使い勝手をレビューしよう。
まず、デスクの上に設置してみて使いやすいと感じたのがサイズ感。18.4型というのは、液晶ペンタブレットとしての機能を犠牲にせずに、デスクの上に設置しやすい絶妙な大きさだ。これ以上小さいと液晶ペンタブレットの使い勝手が落ち、大きいと設置性が悪くなってしまう。ノートパソコンや外付けディスプレイと組み合わせるのに、ちょうどよいサイズ感だと思う。
27型の外付けディスプレイと組み合わせた例。デスクの奥行は60cm。ディスプレイの前に液晶ペンタブレットがちょうどよく収まっている。デスクの下に設置しているデスクトップパソコンとは付属の3 in 2ケーブルですっきりと接続できた
付属のUSB Type-Cケーブルを使って14型のノートパソコンと接続してみた。USB Type-C経由で液晶ペンタブレット本体からノートパソコンに給電して使用している
次に感心したのがディスプレイの美しさ。フルラミネーション処理が施された、紙のようなさらっとした質感のスクリーンなのだが、色の再現性が高いのがすばらしい。フルラミネーションスクリーンの場合、色が薄くなったり、少し斜めからの視認性が低かったりする場合もあるが、「Kamvas Pro 19」はそういったことはなく、正確に色を表示してくれる。出荷時点でしっかりとキャリブレーションが取れており、色かぶりが少ないのも高ポイントだ。液晶ペンタブレットとしては、とても上質なディスプレイである。
さらに、ペンの使用感も非常に良好だ。ペンのオン荷重が2gと非常に軽いため、スクリーンに触れるだけでスーッと気持ちよく線が引ける。微妙な力加減で線の強弱を付けられるのが使いやすく、筆圧で線の太さをコントロールしやすい印象を受けた。ペンの動作が安定しているのも特筆すべき点で、強弱を付けた際に引っ掛かった感じがしたり、線が途切れ途切れになったりするようなことはない。安定して線を引くことができる。
高性能なペンを採用し、軽いタッチで線が描ける。ベゼルがスリムかつフラットなので、作業スペースを広く取れるのもよい点だ。ディスプレイに手を置いた際の誤動作を防止するアンチタッチグローブが付属するのも気が利いている
「Kamvas Pro 19」は、HUION の最先端技術を搭載することで、ディスプレイから付属のペンにいたるまで、快適な使い心地を実現した液晶ペンタブレットだ。本記事では、4K UHD解像度のディスプレイ、独自の「PenTech 4.0」テクノロジー、高性能な「フルラミネーションスクリーン」の3点に注目したが、これら以外にもマルチタッチ機能(Windows 10以降のみ)やデュアルUSB Type-C端子など充実した機能を誇っている。
「Kamvas Pro 19」の直販価格は169,980円(税込)。充実した機能を持つ18.4型モデルとして、この価格はコストパフォーマンスが非常に高い。大きすぎず小さすぎない、ちょうどよいサイズ感の高性能な液晶ペンタブレットを探している人にとって、まさに“理想的な”モデルと言えるだろう。