オグさんです。
今回はタイトリストの新シリーズから、「T100アイアン」を試打させてもらいましたのでレポートしたいと思います。
ヘッド素材・製法:軟鉄鍛造
ロフト:#4 23°/#5 26°/#6 29°/#7 33°/#8 37°/#9 41°/PW 46°
タイトリストが新しく打ち出した「T-SERIES」は、同社の「常に最高の品質を持ってプレーヤーのパフォーマンスを最大限に引き出す」といった理念に基づき、開発された最新のアイアンシリーズ。ゴルファーがアイアンに求める性能は、ひとつではなく、非常にたくさんあります。それらを幅広く精査し、開発されたのがT100、T200、T300という3つのアイアンです。
今回紹介する「T100」は、狙ったところに正確にボールを運ぶ、番手ごとのキャリー性能を重視したモデルになっています。この「T100」は全くの新モデルですが、ポジションとしては過去に発売していた「AP2 718」とほぼ同じと考えればいいでしょう。
AP2とは、玄人好みのシャープな形状と、プロの要求する操作性、そしてそれをじゃましないミスへの寛容性を最新テクノロジーで融合したアイアンでした。AP2はモデルチェンジを繰り返し5代ほど作られましたが、そのバランスのよさが、プロはもちろんアマチュアの中上級者に高い評価を得てきたのです。今回のT100は、その後継モデルにあたるというわけです。
軟鉄鍛造のキャビティバック構造ですが、バックフェースにバッチを配し、メカニカルな印象を与えるデザインになっています。このあたりはAP2を彷彿とさせますね
T100 アイアン #5
T100 アイアン #7
T100 アイアン #9
PGAのトッププレイヤーが使用するアイアンだけあって、ヘッドサイズはやや小ぶり。トップブレードも薄めでかなりシャープな印象。わずかですがグースネックになっていますね
ミドルからロングアイアンにはヒール、トゥ両側にタングステンが埋め込まれており、少々の打点のミスは、許容してくれるよう設計されています
丸みを帯びたソールはヌケのよさを考えてのこと。海外の芝は抵抗が強く、ソールの抜けは正確なショットには欠かせない性能です
構えたときの印象は、美しいツアー向けのアイアンといったイメージで、シャープな顔をしています。とはいえ、圧のあるガチガチのプロ向けといった雰囲気はなく、どことなく助けてくれそうなイメージ
も。
打ってみると、余計な振動の少ないやわらかい打感が印象的。軟鉄鍛造のフェース、ボディに加え、バックフェースのバッジ類が衝撃を吸収しているのだと思います。芯を外したショットでも、どこに当たったかの情報は残りつつ、硬くイヤな感触はほとんどなかったですね。
操作性は、適度に残っている感じ。面白いほど曲げられるわけではありませんが、ボールを操作してプレーする上級者にも満足できる性能は持っています。これだけの操作性を確保しながらも打点のミスへの許容性は割とあり、バランスがかなりいいなというのが率直な感想です。
ヌケのよさはマットの上からでも感じました。突っかからず、それでいてちゃんとバンスも感じます。これは、芝の上で改めてテストしたいですね
#5:ロングアイアンでもしっかり右に出せてつかまったボールが打てるのは操作性の高い証拠。高さも十分出ています。長い番手でもしっかりコントロールできそう
#7:狙ったところに出て、ややつかまったドロー系。少々トゥ側の打点でしたがスピンも申し分なく、飛距離もしっかり出ています(私の7番アイアンは155ヤード程度)
今回のT-SERIESは3モデルそれぞれに明確なコンセプトがあり、個々のゴルファーが理想とするアイアンの形を具現化したモデルと言ってもいいでしょう。T200、T300は後日リポートしますが、今回のT100は、縦の距離のバラつきを抑えたモデル。5番、7番、9番と打たせてもらいましたが、確かに少々ミスしてもバラつきは少なかった印象があります。
こういった性能を求めるゴルファーは中上級者、スコアに特にこだわるゴルファーに多いですね。安定していいスコアを出したい。またそういったゴルファーになりたいと考えるのであれば、このアイアンはとてもおすすめできます。上達志向の高い方が、テクニックを身に付けるモデルとしてもいいと思います。