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販路限定の骨太モデル

これがタイトリストの本懐だ! 「620 CB/MB」アイアン試打

オグさんです。

今回はタイトリストのアイアン「620 CB」「620 MB」の試打レポートをお送りします。

世界のトップランカーから愛され続ける伝統のブランド「タイトリスト」。そのトップランカーに向けたアイアンが、この620シリーズです

ツアープレイヤーが求めるアイアン

「620 CB」(本稿では以下、CB)は軟鉄鍛造のキャビティバックスタイル、「620 MB」(以下、MB)は同じく軟鉄鍛造のマッスルバックスタイルのアイアンです。この2つのアイアンは、昔からタイトリストが得意とする分野で、高いコントロール性能を誇り、多くのツアープレイヤーに愛されてきました。タイトリストはこの2つのモデルをとても大切にしており、時代が変わっても大きな変化をせず、どの時代のプロにも受け入れられるような性能を継承しています。

■620 CB

操作性を第一に考え、それをじゃましない程度に打点ミスへの許容性を高めたモデル。基本は軟鉄のみを使用した鍛造モデルですが、3番と4番だけはトゥとヒールにタングステンを埋め込み、打点のミスへの許容性を高めています。

バックフェースを削っていますが、削りの部分は浅め。打感や操作性を低下させないようにし、その範囲での余剰重量を外周に配置しています。

シンプルな形状のキャビティバック。仕上げも美しく、所有感も高い仕上がりです

シンプルな形状のキャビティバック。仕上げも美しく、所有感も高い仕上がりです

620 CB #5

620 CB #5

620 CB #7

620 CB #7

620 CB #9
小ぶりではありますが、適度な肉付きがされており、構えたときのシャープさをいい意味でなくしています

MBと比べると少しだけ大きめに設計されています

MBと比べると少しだけ大きめに設計されています

ソールはヌケを最大限に考えた性能。丸みを帯びた、いかにも突っかかりにくそうな形状です

ソールはヌケを最大限に考えた性能。丸みを帯びた、いかにも突っかかりにくそうな形状です

ロフト:#3 20°#4 23°/#5 26°/#6 30°/#7 34°/#8 38°/#9 42°/PW 47°

今では珍しい昔ながらのロフト設定。狙った距離を安定して狙うためのクラブに徹している証拠ですね。

■620 MB

かたやMBは、交じりっけなし、1枚物の軟鉄鍛造マッスルバックモデル。操作性のみを追求したモデルと言っても過言ではないでしょう。マッスルバックだけに重量配分もなく、設計による性能と形状、そして素材によるフィーリングのよさがこのクラブのすべてでしょう。

鈍い光を放つサテン風の仕上げが、所有感を高めてくれる美しいマッスルバック

鈍い光を放つサテン風の仕上げが、所有感を高めてくれる美しいマッスルバック

620 MB #5

620 MB #5

620 MB #7

620 MB #7

620 MB #9
余分な部分のない小ぶりでシャープな形状。少しだけ丸みを持たせることで、難しい!という印象を緩和しています

操作性を重視し、芝などの抵抗を少なくするため、極力小さめのフェースになっています

操作性を重視し、芝などの抵抗を少なくするため、極力小さめのフェースになっています

ソールはCB同様、シビアなライからでもヌケがいいようにやや丸みを持たせてあります。これらはツアープロからのフィードバックを参考にして設計されているのだとか

ロフト:#3 21°#4 24°/#5 27°/#6 31°/#7 35°/#8 39°/#9 43°/PW 47°

CBよりもロフトがさらに1°寝た仕様になっています。重心位置による打ち出し角の最適化、もしくはよりスピンをかけやすく、ボールコントロール性能を高めようという意図があるのでしょうか。

【CB試打】クラブの動きどおりの弾道が出る

まずは一般的なゴルファーが比較的手に取りやすいCBから打ってみました。構えてみると、やや小ぶりなヘッドではありますが、プレッシャーはなくスッと目標に構えられます。非常にいい顔ですね。

打ってみると、やや重さを感じるとても気持ちがいい打感が伝わってきます。つかまり性能はニュートラルで、クラブの動きのとおりの弾道がしっかり出てくれます。この辺はシビアな環境で戦うツアープレイヤーが好むだけあって、非常に使いやすく感じますね。

次に、芯をあえて外して打ってみると、打感はやや硬くなって飛距離も少し落ちる印象ですが、曲がりは少なかったです。打った後の打感で、どんな弾道になるのかがすぐわかる情報量の多さもこういったアイアンの魅力なのですが、このCBも高い情報伝達性能を持っていました。

ミスしても曲がりが少ないのがCBの長所でしょうか。それ以外に補正能力と言える部分は持っていません

ミスしても曲がりが少ないのがCBの長所でしょうか。それ以外に補正能力と言える部分は持っていません

CB・#7:しっかりとスピンの入った、つかまった弾道。打ち手の意思をしっかりとボールに反映してくれます

CB・#7:しっかりとスピンの入った、つかまった弾道。打ち手の意思をしっかりとボールに反映してくれます

【MB試打】左右、高低の打ち分けがしやすい

続いてMBです。構えた印象はCBよりもさらにシャープで、剃刀のようです。ヘッドをしっかりとコントロールできる人は操作性のよさを感じ取れる顔だと思います。打ってみると、ズシっと手に来る重厚な打感が。操作性は非常に高く、左右はもちろん、高低の打ち分けもしっかりと操作でき、打っていて楽しくなりました。まあ、操作性が最優先にされているアイアンですから当たり前といえば当たり前なのですが。

次に、こちらも芯を外して打ってみたのですが、さすがに飛距離は大きくロスします。ですが個人的には、これは悪くないと思っています。飛距離ロスは大きく、曲がるときは曲がるのですが、そのミスが致命的なスコアロスにつながらない範囲内に必ず収まってくれるのです。練習場では当たり外れが大きいアイアンという評価で終わってしまいがちですが、コースでミスしたときに飛んでしまうクラブは「狙ったところではないところに飛んでしまう」わけですから、ケガが大きくなりやすいとも言えます。そういった意味でMBは結果が出しやすいアイアンだと思います。

また、こういったアイアンを使うことで上達しやすくなるとよく言われますが、その理由はCB同様、情報のフィードバックがしっかりとあるから。芯を外せば大きく打感が変わり、フェースのどのへんで打ったかなどを感触でわからせてくれます。クラブ自体に補正能力がなく、スイング通りの弾道が飛んでいくので、正しいスイングをしたか否かが自分でわかるのです。補正能力のあるクラブは、曲がりや飛距離ロスを軽減してくれる代わりに、そういった情報までも軽減してしまうのです。

普段からマッスルバックアイアンを愛用している私ならではの感想かもしれませんが……マッスルバックアイアンを使用するようになってから、少なくともセカンドOBみたいな大きなミスや、打ってからびっくりするような弾道はなくなりました。

芯でとらえたときの重厚な打感はもう1回味わいたいと思う気持ちよさがあり、芯を外すとフェースのどの辺で打ったかを教えてくれる。本当にマッスルバックは打っていて楽しいアイアンです

MB#7:スピンが多めで操作しやすそうな弾道が打てています。ボールをコントロールするにはある程度のスピンが必要なのです。使い手の技術をそのまま弾道に映し出す。そんなアイアンです

【まとめ】“曲がりの量”でどちらかを選びたい

改めて、タイトリストのMB、CBはいいアイアンだなと再確認しました。単純に結果だけを求めたい、もしくはスライスや飛距離のバラつきを抑えたいといった明確な目的があるならば、同社であれば「Tシリーズ」などほかのアイアンのほうが使いやすいと感じるでしょう。

CB、MBは、自身のテクニックを使ってボールをコントロールしていくのに適したクラブです。ミスを含めてボールをコントロールできるので、テクニックを持った人たちには、非常に使いやすいアイアンと言えると思います。

CBとMBの違いは「操作性の幅と、ミスしたときの直進性の違い」でしょうか。CBは打点のミスに少し強い分、曲がりも少なめで、ミスしたときの曲がりも少なめな印象を受けました。MBはミスしてもスイング通りの曲がりがボールに反映されるので、あえてボールを曲げていくゴルファーにはMBのほうが安心できるクラブだと言えますね。

最後に、個人的にいいと思うのがセット販売の仕方です。多くのアイアンは5番からPWまでの6本セットで販売されることが多いのですが、この2製品は3番からラインアップされているにもかかわらず「6番からの5本セット」で売られています。3番から5番までは単品販売になんですね。これならセッティングを考える上で、ユーティリティーを多く入れたり、長い番手だけほかのモデルを入れたりと、セッティングを柔軟に考えられます。特にMBの長い番手は構えただけでプレッシャーを感じてしまう方も多いでしょうからね。

写真:野村知也

小倉勇人

小倉勇人

ゴルフショップ店長、クラフトマン、クラブフィッターそして雑誌の編集・執筆業も行う、歌って踊れるゴルフライター。好きなクラブはパター、左利き/右打ち。愛称は「オグさん」。

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