オグさんです。今回はテーラーメイドの新製品発表会に参加してきましたのでその模様をレポートしたいと思います。
発表されたのは「SIM GLOIRE(シム グローレ)」シリーズです
「SIM」はテーラーメイドのワールドワイドブランド。日本では2020年2月に発売され、2020年上半期の各ジャンルの売り上げの上位をほぼ独占した人気シリーズです。
いっぽう「グローレ」は、日本市場向けのプレミアムブランドで前作は「M グローレ」という名で販売されており、ミスに強くやさしく飛ばせるとこちらも高い人気を誇るシリーズです。
今回の「SIM グローレ」は、非常に高い人気を誇るSIMシリーズに搭載されている最新のテクノロジーを日本市場向けにチューニングして搭載したモデルになります。
本製品では、「SIM MAX」などに搭載されていた ダウンスイング中の空気抵抗を軽減し、ヘッドスピードを高める「イナーシャ ジェネレーター」にウェートの効果を持たせ、ヘッドのつかまり具合を高めた「ドローバイアス イナーシャ ジェネレーター」を採用。
フェース素材には高い反発性能を持つ「ZATECチタンフェース」を全面に採用し、従来のテクノロジーである「貫通型スピードポケット」と相まって、前作より約1.5倍もの高初速エリアを実現しているのだとか。
今回もフェースをミスの傾向に合わせてねじる「ツイストフェース」と、一度ルール上限を超えるまで反発を高め、フェース面の裏側にジェルを入れることでルール範囲内ギリギリまで仕上げる「スピードインジェクション」を引き続き搭載しています。
「グローレ」とは2012年に「やさしさは飛びやすさ」をコンセプトに誕生した日本市場向けブランド。初代グローレや「グローレF」はシニアプロが愛用し、大ヒットしました
先代「M グローレ」は11週連続No.1を記録したヒットシリーズ
空力を高めるためにはヘッドの後方を高くする必要がありますが、そうすると重心が高くなってしまいがち……
今回搭載されたドローバイアス イナーシャジェネレーターは、空力を高めつつ、ウェート機能を持たせることで空力+低重心を実現させているんだそう!
空気抵抗が下がればスムーズにヘッドが加速し、ヘッドスピードがアップするという「SIM」シリーズと共通の説明です
余剰重量を50g近くも作り、それをつかまる方向と重心を低くする方向に使うことで、飛んでつかまるクラブに!
従来のSIMシリーズはスピードインジェクションのジェルの入り口をフェース側に作っていましたが、SIM グローレはトゥ側からに変更され、フェースがすっきりしました
フェアウェイウッドはカーボンを多用し、余剰重量を多く生み出ししつつ、フェースにマレージング鋼を採用
余剰重量を、ドライバーと重心角がそろうように計算しつつ低い位置に設置することで、ドライバーとのつながりをよくします
アイアンはテーラーメイド史上最低重心。なんとボールの重心より低いんだとか! 高弾道が期待できそう!!
SIMシリーズのアイアンに搭載されていたスピードブリッジをさらに進化させた「スピードブリッジHT」。エネルギー効率がよく、スイートエリアの拡大に大きく貢献しているんだそう。ソールは広くなだらかになっていてダフリのミスにも強そう!
高級感を感じさせる落ち着いたコスメティックに、ウェートや貫通型ポケット、カーボン模様をあえて見えるようにデザインすることで、高性能な雰囲気も感じさせるデザイン
前作のM グローレと比べると、フェース側のアイアンでいう“トップブレード”を思わせる白い部分がやや細くなり、カーボンのカラーがややダークになりました。ヘッドシェイプはSIMシリーズとは異なり、きれいな輪郭の丸型になっています
今作からはトゥ側からジェルを入れる方式に変わったので、SIMシリーズにあったフェース面のビスはなくなり、すっきりしたデザインに。クラウン側はやや後方に向かって下がったシャローバックデザインになっていますが、ソール側は空力を高めるために後方に向けてやや高くなるようになっていますね
つかまりのいい同シリーズのドライバーとのつながりを意識して設計したというフェアウェイウッド。重心角をドライバーと同じに設計しているそう。低重心かつ、つかまる仕様になっています
ドライバー同様、クラウンの白いブレード部分の形状を変更し、構えやすさを高めていますね。投影面積は前作より大きくなっているそうで、安心感が増しています
ソール形状を見直し、ヌケのよさをさらに高めたソールデザイン。マレージングフェースを採用し、飛距離を追求しつつ、ツイストフェースで直進性も高めています
レスキュー(同社では伝統的にUTをこう呼びます)は、シリーズのほかのクラブとの調和を取りながら最適スピン性能に着目し、飛距離と方向性の両立を狙った仕様になっています
こちらもクラウン部のブレード部分の形状を見直し、より構えやすくなっています。フェースはフェアウェイウッド同様マレージング素材+ツイストフェースを採用しており、安定した弾道が打てそう。もちろんつかまりのよさも売りのひとつ
アイアンの開発コンセプトは「誰でも使えるディスタンスアイアン」。SIMシリーズのアイアンに搭載されていた,ボールへのエネルギー伝達効率が高まるスピードブリッジという技術をさらに進化させ、「スピードブリッジHT」として搭載。フェース下部の反発力を高める貫通型スピードポケットや飛距離や直進性に効果のあるL型フォージドフェースなど、テクノロジー満載のハイテクアイアン
安心化のある大きめのサイズに、やや厚めのブレードで当たり負けしなさそうなオートマチックな雰囲気を持つフォルム。非常に低重心に仕上がっていて高弾道が期待できそう!
SIM グローレは、日本のアベレージゴルファーがクラブに求める性能を詰め込んだようなモデル。飛び、つかまり、ミスへの強さなど、いわゆるやさしさが詰まったシリーズに仕上がっているようです。アベレージゴルファーがゴルフをもっと楽しめるための性能が詰まっているというのがテーラーメイドの説明でもありました。
近いうちに全部お借りして詳しく試打レポートをする予定です! しばしお待ちください!!
なおこのSIM グローレですが、2020年10月9日(金)発売の予定です。
ゴルフショップ店長、クラフトマン、クラブフィッターそして雑誌の編集・執筆業も行う、歌って踊れるゴルフライター。好きなクラブはパター、左利き/右打ち。愛称は「オグさん」。