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モデルごとの作り込みがハンパない

ピンが新パター「2021」を発表! “ツアーの空気”がビンビンです

オグさんです。今回は2021年2月22日に発表となったピンの新しいパター「ピン 2021パター」をご紹介します。

そもそもピンはパター作りから始まったメーカーで、創設者であるカーステン・ソルハイム氏が自宅のガレージで作成したパターからスタートしています

そもそもピンはパター作りから始まったメーカーで、創設者であるカーステン・ソルハイム氏が自宅のガレージで作成したパターからスタートしています

パターを作っているメーカーなら必ずと言ってよいほど作られる、トゥ・ヒールに重量が配分された「ブレードタイプ」と呼ばれるモデルは、このカーステン・ソルハイム氏が考え出した「アンサー」というモデルが元になっています。ひと昔前まで「ピンタイプ」と呼称されるほど、世の中のゴルファーに愛され続けるパターを生み出したメーカーなのです。

今回のパターはツアープレイヤーが求める3つの性能を重視して開発されているそうです

今回のパターはツアープレイヤーが求める3つの性能を重視して開発されているそうです

ひとつめは打感。繊細なタッチを生み出しやすくするためにフェース面にソフトな「PEBAX」と呼ばれる素材のインサートを採用。適度なやわらかさを感じる打感を追求しています。

2つめは打球音。打球音は、距離感を生むための大切な要素で、やわらかいインサートを使うと打球音は小さくなってしまいがち。そこを今回のモデルではインサートを2層構造にし、やわらかいインサートの後方に硬めのインサートを組み込むことで、ソリッドな打球音を実現させています。

3つめはボール初速。芝目に負けない安定した転がりを得るにはインパクトで的確にボールへエネルギーを伝える必要があります。今までピンでは「TR溝」という独自の溝をフェースに刻むことでインパクト時のバラつきを軽減させる技術を採用してきましたが、今作ではツアーからのフィードバックを元に新たな溝を開発、搭載することで、さらに安定した転がりを生み出すことに成功しています。

繊細なタッチを生み出すためにフェース面の前面はやわらかい素材のインサートを採用

繊細なタッチを生み出すためにフェース面の前面はやわらかい素材のインサートを採用

ソフトな打感を維持しつつ、しっかりした打球音を生み出すために、やわらかなインサートの後ろに硬めのインサートを組み込んだ2層構造のインサートを採用しています

ソフトな打感を維持しつつ、しっかりした打球音を生み出すために、やわらかなインサートの後ろに硬めのインサートを組み込んだ2層構造のインサートを採用しています

ツアープレイヤーの意見を参考に開発された新溝は、安定したボール初速を生み出すため

ツアープレイヤーの意見を参考に開発された新溝は、安定したボール初速を生み出すため

3タイプに分かれる11種類のヘッド形状

2021パターは11種類のヘッドバリエーションがあって、大きく3つのタイプに分類されます。前述したインサートを全モデルに採用しつつ、ヘッドタイプによって構造を作り分けることで、より高い安定性を追求した作りになっています。

タイプ1は、主にブレードタイプがベースになっているシリーズ。ステンレススチールのボディのフェース側のトゥ・ヒールにタングステンウェイトを搭載することで、高い慣性モーメントを追求。コンパクトなボディでもミスヒットに強い仕様に設計されています。

タイプ2は、マレットタイプのシリーズ。軽量のアルミニウムボディに高比重のステンレスプレートをソールに採用。深く低い重心設計にすることで、ミスに強く安定した転がりを生み出します。

タイプ3は、重心から最も離れた位置にウェイトを配置し、究極の重量配分設計を採用したシリーズで、ヘッドタイプは1種のみ。究極のミスへの強さを追求したタイプになっています。

ピンの代表作であるアンサーを中心としたタイプ1のシリーズ。トゥ・ヒールにウェイトを配置することで打点のズレによるヘッドのブレを抑制する効果をさらに高めています

ピンの代表作であるアンサーを中心としたタイプ1のシリーズ。トゥ・ヒールにウェイトを配置することで打点のズレによるヘッドのブレを抑制する効果をさらに高めています

ブレードタイプは操作性とやさしさを両立させるモデルとして人気のヘッド形状。このタイプ1は従来の操作性を維持しながら、ミスへの強さや安定性を追求した仕様になっています

ブレードタイプは操作性とやさしさを両立させるモデルとして人気のヘッド形状。このタイプ1は従来の操作性を維持しながら、ミスへの強さや安定性を追求した仕様になっています

タイプ2はマレットタイプの特徴である、構えやすさとミスへの強さという性能を、最新の技術で追求した印象

タイプ2はマレットタイプの特徴である、構えやすさとミスへの強さという性能を、最新の技術で追求した印象

ボディには比重の軽いアルミニウムを使い、ソールに比重の重いステンレスウェイトを使うことで、より深く低い重心を追求。最新のインサートが、安定した転がりと繊細なタッチを出しやすくしてくれます

ボディには比重の軽いアルミニウムを使い、ソールに比重の重いステンレスウェイトを使うことで、より深く低い重心を追求。最新のインサートが、安定した転がりと繊細なタッチを出しやすくしてくれます

タイプ3は、コンセプトモデルじゃないかと思うほど、かなり思い切った性能追求のモデルと言ってよいでしょう

タイプ3は、コンセプトモデルじゃないかと思うほど、かなり思い切った性能追求のモデルと言ってよいでしょう

ヘッドの重心に対して最も遠い四隅にそれぞれウェイトを搭載することで慣性モーメントを最大限までに追求。インパクト時のヘッドのブレを最大限に抑えた、かなり尖ったモデルです

ヘッドの重心に対して最も遠い四隅にそれぞれウェイトを搭載することで慣性モーメントを最大限までに追求。インパクト時のヘッドのブレを最大限に抑えた、かなり尖ったモデルです

個人的な印象として、ピンの2021パターは、共通するテクノロジーはあるものの、ブレードタイプ、マレットタイプとヘッド構造や素材が異なっており、それぞれに求められる性能を別々に追求している非常に凝ったシリーズだと感じました。ブレードタイプとマレットタイプを作り分けるのはピンの別シリーズである「ヘプラー」も同様ですが、今作のほうがより作り込まれている印象を受けました。

6モデルを打ってみた

実際に打ってみてどう違うのか、6モデルをお借りすることができたので、比較しながら打ってみたいと思います。

■ANSER

クランクネックとトゥ・ヒールに重量配分をした形状の元祖であるアンサーを、最新の技術で作り上げたモデル。オリジナルのヘッド形状を生かしたやや丸みを帯びた設計で、ソフトな打感とイメージがそろう仕上がりです。

ANSER

ANSER

ブレードタイプとしてはやや大きめで安心感がありますね。打感は前作の「シグマ2」の「アンサー2」と比べると振動の余韻が短くなった感じ。ソフトなフィーリングなのですが、振動が少なくなり、締まった打感になったと言えばよいでしょうか。個人的にはこちらのほうが好きですね。打音は前作より少し大きくなった印象。インパクトに応じてしっかり打音が響くようになりました。

性能的にはタッチがとても出しやすくなった印象。少々芯を外してもボールスピードや方向性が変わりにくくなったのでストロークに集中できます。ミスに強いブレードタイプを求めている方にはぜひ試してもらいたい仕上がりです。

ピンでいうセミアークタイプ。ヘッドが適度に弧を描くストロークの方に合う設計になっています

ピンでいうセミアークタイプ。ヘッドが適度に弧を描くストロークの方に合う設計になっています

■ANSER2

アンサーのヘッドの角をシャープにし、直線的なラインを多く使用したモデル。スクエア感が強く、カチッとした形状が特徴。クランクネックによるボールのつかまりのよさも人気の理由のひとつです。

ANSER2

ANSER2

アンサーと比べてフェース長が長くなっているようですが、構えた印象は、シャープな形状のおかげか違和感は全くなし。打った印象はアンサーと一緒です。構えた印象で選ぶとよいと思います。

ヘッドの基本設計はアンサーと同様。フェースのバランスも同じセミアークタイプです

ヘッドの基本設計はアンサーと同様。フェースのバランスも同じセミアークタイプです

このトゥ・ヒールに配置された高比重ウェイトのおかげでかなり打点のミスに強くなっています。ウェイトなしのほかのモデルと打ち比べると結構差を感じました!

このトゥ・ヒールに配置された高比重ウェイトのおかげでかなり打点のミスに強くなっています。ウェイトなしのほかのモデルと打ち比べると結構差を感じました!

■TYNE4

プロアマ問わず人気の”ツノ”形状にショートスラントネックを組み合わせたモデル。適度な投影面積が目標に対して正確に構えやすく、ショートネックと、深くしない重心により高い操作性を持っています。

TYNE4

TYNE4

前作よりツノの部分が短くなり、コンパクトになりました。フェース長は短めですが、トゥ・ヒールのウェイトの効果でかなり打点のミスには強くなっていますね。フェース開閉がしやすいタイプなので操作もしやすいです。

マレットに多いフェースバランスではなく、セミアークタイプの設計

マレットに多いフェースバランスではなく、セミアークタイプの設計

■DS72

ブレードが短めのミドルマレット。構えやすいクランクネックでアンサーのよさを持ちつつ、ボールと同じ幅のキャビティ部分や適度な投影面積が、構えやすさと安心感を両立させています。

DS72

DS72

ブレードタイプの操作性、マレットの構えやすさを両立させた、いいところ取りといった仕上がり。誰にでもすすめやすいオールマイティーなパターで、アンサーではちょっと構えにくいとか、投影面積が大きいのは苦手だけど打点のミスに強いモデルが欲しいなんて方にはよいと思います。

こちらもセミアークタイプ。アンサーよりは若干ミスへの強さを感じました

こちらもセミアークタイプ。アンサーよりは若干ミスへの強さを感じました

■OSLO H

打点のミスに強い大型マレットにクランクネックを採用することで、適度に操作性を持たせたモデル。

OSLO H

OSLO H

重心が深く、打点のミスには非常に強いですね。芯を多少外しても転がりがほとんど変わりませんでした。こういった重心の深いマレットにクランクネックの組み合わせは、意外と少ないと思います。基本はオートマチックに打てて、いざとなったら多少の操作も受け付けてくれる感じ。つかまりがよいので右へのミスが嫌な方によいと思います。

クランクネックを採用しているため、ストレートではなくセミアークタイプになっています。ブレードタイプよりも重心が深いため角度はゆるやかになっていますね

クランクネックを採用しているため、ストレートではなくセミアークタイプになっています。ブレードタイプよりも重心が深いため角度はゆるやかになっていますね

■HARWOOD

振り子のようにシンプルにパッティングができる大慣性モーメントモデル。ヘッドの四隅に配置されたウェイトが多少の打点のズレを帳消しにしてくれます。重い転がりを自然と打てるパターですね。

HARWOOD

HARWOOD

これは、たとえるなら、お寺の鐘を打つ撞木のような感じ。インパクトの後にもうひと押ししてくれるような挙動があり、小さなストロークでも芝目に負けない転がりが打てました。操作は全くできませんが、パッティングに悩んでいる方には強くおすすめできます。

こちらはセミアークタイプに分類されるのですが、傾きはほんのわずか。高い慣性モーメントのおかげで雑に打っても方向がブレにくいです

こちらはセミアークタイプに分類されるのですが、傾きはほんのわずか。高い慣性モーメントのおかげで雑に打っても方向がブレにくいです

6モデルを打って感じたのは、どれも打感が統一されているので、フィーリングを維持しながら複数のモデルを使い分けることも可能だなと思いました。個人的にはセンターシャフトのモデルが打ちたかったのですが、今回は借りることができませんでした。後日、個人的に借りてチェックしたいと思います。

特徴的なソフトな打感がどのモデルでも統一されて味わえます

特徴的なソフトな打感がどのモデルでも統一されて味わえます

黒いマットな仕上げのヘッドは強い太陽光にも反射しにくく、集中して構えられますね

黒いマットな仕上げのヘッドは強い太陽光にも反射しにくく、集中して構えられますね

打点のミスへの寛容性を高めつつ、ヘッドタイプごとに作り込んであるピンの2021パターは、非常に結果の出しやすいモデルに仕上がっていると感じました。高性能になった分、価格もそれなりにしますが、十分その価値はあると思います。試打する時は、自分の好みのヘッドタイプだけでなく、今まで敬遠していたヘッドタイプのモデルも打ってみてください。意外な相棒が見つかるかもしれませんよ。

今回お借り出来たのは11モデルのうちの6モデル。できれば全部打ち比べたかったですが、6モデルでその作り込みの高さと高性能は体感することができました

今回お借り出来たのは11モデルのうちの6モデル。できれば全部打ち比べたかったですが、6モデルでその作り込みの高さと高性能は体感することができました

写真:富士渓和春

小倉勇人

小倉勇人

ゴルフショップ店長、クラフトマン、クラブフィッターそして雑誌の編集・執筆業も行う、歌って踊れるゴルフライター。好きなクラブはパター、左利き/右打ち。愛称は「オグさん」。

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