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コブラの2021年モデル

デシャンボーの飛びにあやかりたい! コブラ「RADSPEEDドライバー」3本比較

オグさんです! 今回はコブラ「KING RADSPEEDドライバー」3モデルをお借りしましたので、比較を含めた試打レポートをお届けしたいと思います。

コブラ「KING RADSPEEDドライバー」(左)、「KING RADSPEED XBドライバー」(中)、「KING RADSPEED XDドライバー」(右)

コブラ「KING RADSPEEDドライバー」(左)、「KING RADSPEED XBドライバー」(中)、「KING RADSPEED XDドライバー」(右)

深く低い重心を極限まで追求

コブラは、独創的かつ先進的なテクノロジーを使った個性豊かなモデルを多く作っており、熱心なファンを持つ面白いメーカーです。「ゴルフ界の科学者」との異名を持つブライソン・デシャンボー選手と契約しており、その圧倒的な飛距離やほかの選手とは少し変わったクラブを使うことなど、定期的にゴルフ界に話題を提供してくれます。

「KING RADSPEED」シリーズは、そんなコブラの最新作。ヘッド面積の約半分にカーボンを使用した前作のヘッドと比べ、約30%もの軽量化に成功。生まれた余剰重量をソール前方と後方にそれぞれ分けて配置することで、深く低い重心を極限まで追求。ミスに強く、低スピンの強弾道の両立を可能にしています。

フェース面はCNCミルド加工された「新インフィニティフェース」を採用。これにより安定した高いボール初速を実現させているそうです。

KING RADSEEDドライバーは3つのヘッドを用意。ソールの前方、後方それぞれに配置されたウェートの重量を変えることでヘッドの特性を変え、さまざまなゴルファーのニーズに応えられるようになっています。

プロの飛距離で話題になることの多いコブラの最新ドライバーは、我々アマチュアでも飛ばせるのか!? 1モデルずつジックリ見ていきたいと思います。

■KING RADSPEED XD ドライバー

ヒール側後方にウェートを配置することでヘッドの自発的なターンをうながし、ボールのつかまり性能を高めたモデル。前後のウェートは後方をやや重く設定することで、ミスに強く、ボールが上がりやすい設定になっています。

メカニカルなデザインでなかなかカッコイイ! ヒール側にウェートを設定しているのはこのXDのみ。そこに記載されるのは「DRAW」の文字で、つかまえて飛ばす性能をアピールしています

メカニカルなデザインでなかなかカッコイイ! ヒール側にウェートを設定しているのはこのXDのみ。そこに記載されるのは「DRAW」の文字で、つかまえて飛ばす性能をアピールしています

ヘッドシェイプは、やや角を持たせたやわらかな三角形。クラウンまで回り込んだCNCミルド加工のインフィニティフェースがトップブレードのように見え、目標に対して構えやすくなっています

ヘッドシェイプは、やや角を持たせたやわらかな三角形。クラウンまで回り込んだCNCミルド加工のインフィニティフェースがトップブレードのように見え、目標に対して構えやすくなっています

かなりのディープフェースですが深低重心設計で、左右はもちろん上下の打点ズレにも強く仕上がっています。トゥ側から見るとさほどシャローバックにはなっていませんが、ウェートの効果で見た目以上にボールが上がりやすいです

かなりのディープフェースですが深低重心設計で、左右はもちろん上下の打点ズレにも強く仕上がっています。トゥ側から見るとさほどシャローバックにはなっていませんが、ウェートの効果で見た目以上にボールが上がりやすいです

シャフトは3モデル共通で、純正シャフト2タイプをラインアップ。ヘッドが走りやすく楽に振り抜けるフジクラ製と、粘る挙動でたたきに行けるグラファイトデザイン社製(下)。そのほか、フジクラ「スピーダーエボリューションVII」シリーズ(上)、グラファイトデザイン「TOUR-AD HD」シリーズ、三菱ケミカル「ディアマナTB」シリーズ(中)が用意されています

シャフトは3モデル共通で、純正シャフト2タイプをラインアップ。ヘッドが走りやすく楽に振り抜けるフジクラ製と、粘る挙動でたたきに行けるグラファイトデザイン社製(下)。そのほか、フジクラ「スピーダーエボリューションVII」シリーズ(上)、グラファイトデザイン「TOUR-AD HD」シリーズ、三菱ケミカル「ディアマナTB」シリーズ(中)が用意されています

右へのミスやスライスに悩むならXD

軽く堅ろうに仕上げられる技術を最大限に生かして余剰重量を大きく生み出し、その余剰重量の配置位置の違いによって、3モデルの個性を生み出しているこのKING RADSEEDシリーズ。ミスに強く、高い直進性をシリーズの基本性能として備えているのは、昨今のドライバーのトレンドに準じた仕様です。

このXDは基本性能に加えてつかまり性能を高めた仕様。右へのミスやスライスに悩むゴルファーに合わせた設計になっています。

上下左右の打点ズレに強い

お借りしたモデルのロフトは10.5°。KING RADSEEDシリーズはロフトによって標準のライ角が決まっており、10.5°のライ角は58.5°となります。これは標準的なライ角ですね。ちなみにロフト9.5°は57.5°とややフラットになっており、つかまりが抑えられた仕様になっています。

やわらかな三角形状のヘッドは構えやすく、ポンと置くとフェースが傾かない素直な座りが好印象。最初は40m/sあたりで打ってみると、目標より少し左に飛び出し、軽いドロー系の弾道で飛んでいきました。つかまりはとてもよいですね。スライス回転がかかりにくく、たとえ右に打ち出しても大きく右に曲がることがありません。ミスへの強さもかなりのものです。左右の打点ズレはもちろん、上下に外してもスピンや打ち出し角が変わりにくく、安定した弾道が打てました。

ミスに強いこういうモデルはスピンが多くなってしまうことが多いのですが、RADSEEDは低スピン!

ミスに強いこういうモデルはスピンが多くなってしまうことが多いのですが、RADSEEDは低スピン!

ヘッドスピードを高めて43m/sぐらいで振ると、左に真っすぐ飛び出してしまうミスがたまにありました。ある程度振れるゴルファーには、つかまり機能が強く働きすぎてしまう感じがありますね。

球質はかなりいいと思いました。スピンは増えすぎず、ボールはしっかり上がります。パワーのない方でも高弾道低スピンのボールが打ちやすいので、飛距離が伸びる可能性を秘めたモデルだと思います。特に、スピン過多でスライス系の弾道を持ち球にしている方にとっては、大幅な飛距離アップが期待できそうです。

個人的にはもう少し飛んでいる印象がありますね。とても効率のいい弾道が打ちやすいです。スライスで飛距離ロスの大きい方にはぜひ試してもらいたいですね

個人的にはもう少し飛んでいる印象がありますね。とても効率のいい弾道が打ちやすいです。スライスで飛距離ロスの大きい方にはぜひ試してもらいたいですね

└純正シャフト

■KING RADSPEED XB ドライバー

ソール後方に20gものウェートを配置し、ミスへの強さ、ボールの上がりやすさを追求したモデル。3モデルの中では最も安定性を重視した、結果を重視するゴルファーにおすすめの仕様になっています。

デザインはシリーズ共通

デザインはシリーズ共通

ヘッド形状もXDとほぼ同じ

ヘッド形状もXDとほぼ同じ

トゥ側のロゴ以外に、XDとの差はほとんど感じられません。ですが、内部に配置されたウェートの位置と配分を変えることで性能に差をつけています

トゥ側のロゴ以外に、XDとの差はほとんど感じられません。ですが、内部に配置されたウェートの位置と配分を変えることで性能に差をつけています

高弾道でミスに強いXB

ソール後方に多くのウェートを配置することで重心を深くし、より高弾道、打点のミスへの強さを追求しているのがこのXB。ただ後方を重くするだけでなく、ソール前方にもウェートを配置し、深重心のデメリットであるスピンの増大を軽減させています。

深重心でも低スピンの弾道が!

構えた印象は、XDとほぼ同じ。目標に対して構えやすいです。こちらも40m/s前後から打ってみました。感じたのは直進性ですね。XDよりさらに曲がりにくい印象。打ち出した方向にドーンと飛んでいってくれます。 打点ミスへの強さは文句なし。とりあえずフェースに当てさえすれば、適度な高さで安定した弾道を打ち出してくれます。

フェースさえスクエアに戻せばなんとかなってしまうのがXB。唯一希薄なのは操作性ですが、こういったクラブに操作性を求める方はいないでしょう

フェースさえスクエアに戻せばなんとかなってしまうのがXB。唯一希薄なのは操作性ですが、こういったクラブに操作性を求める方はいないでしょう

スイング中にヘッドの存在がかなり大きく感じられるのですが、重心がシャフト軸線から遠いせいか、フェースローテ―ションが大きいとインパクトでスクエアに戻しきれないことが何度かありました。いわゆるシャットフェースを意識して、ローテーションを抑えた今風のスイングで打つととても安定感のある弾道が打てますね。

ヘッドスピードを速めても印象は変わらず。打ち出し方向だけ管理できれば、かなり安定した弾道が打てますね。お借りしたクラブは9°でしたが、高さは出しやすいです。感心したのがスピン量。これだけ重心が深いとスピンが増えやすくなるはずなのに、その兆候はまったくなし。むしろ低スピンでドロップしそうなぐらい。これだけ深重心で低スピンのクラブはかなり珍しいです。

XD(左)とXB(右)のデザインの違いはヒール側のウェートの有無と、一部ホワイトのカラーリングの使い方。正直、ぱっと見ではわかりません

XD(左)とXB(右)のデザインの違いはヒール側のウェートの有無と、一部ホワイトのカラーリングの使い方。正直、ぱっと見ではわかりません

まさに「ドーン!」という効果音がピッタリの、直進性の高い弾道が打てます。つかまりはニュートラルなので、スライス傾向が強い方はXDのほうがよいでしょう

まさに「ドーン!」という効果音がピッタリの、直進性の高い弾道が打てます。つかまりはニュートラルなので、スライス傾向が強い方はXDのほうがよいでしょう

└純正シャフト

└カスタムシャフト

■KING RADSPEED ドライバー

ソール前方に24gのウェートを配置した、ボール初速と低スピンを追求したモデル。ある程度高いヘッドスピードを想定した仕様で、振れば振るほど飛距離につながりやすい設計。パワーのある上級者向けのモデルです。

このモデルのみ脱着可能なウェートポジジョンが前後に2か所あり、入れ替えることで重心位置を調整することができるようになっています

このモデルのみ脱着可能なウェートポジジョンが前後に2か所あり、入れ替えることで重心位置を調整することができるようになっています

ヘッドシェイプはほかのモデルと共通ですが、クラウンの仕上げがマット塗装になっており、精かんなイメージになっています

ヘッドシェイプはほかのモデルと共通ですが、クラウンの仕上げがマット塗装になっており、精かんなイメージになっています

クラウンの仕上げ以外、形状はほかのモデルとほぼ変わりません。塗装を変えることで別物感を醸し出しています

クラウンの仕上げ以外、形状はほかのモデルとほぼ変わりません。塗装を変えることで別物感を醸し出しています

脱着可能なウェートを装備

強弾道かつ安定した低スピン性能を追求したモデルです。ある意味、デシャンボーモデルかと言えるぐらい、かなりとがった性能を持っていますね。ほかの2モデルと外見上の大きな違いは、マット仕上げのクラウンと脱着可能なウェートが2か所あること。ソール前方に8g、ソール後方に2gが標準でセットされており、これを入れ替えることで、重心を少し深くすることができます。

ヘッドスピード45m/s以上あれば……

お借りしたモデルは9°。ほかの2モデルと形状は同じなのですが、構えるとマット塗装がヘッドを重々しく感じさせ、これはハードなモデルだと実感させてくれます。まずは前例どおり、ヘッドスピード40m/s前後で打ってみましたが、ボールが上がりませんでした。ほとんど目線ぐらいのライナーに……(笑)。

結構必死になって振って、やっとヘッドの性能を引き出している感じ。飛んでいく弾道は非常に強いので、パワーヒッターの方は試す価値あります!

結構必死になって振って、やっとヘッドの性能を引き出している感じ。飛んでいく弾道は非常に強いので、パワーヒッターの方は試す価値あります!

ボールのつかまりもかなり抑えられている印象で、つかまえる動きを自分でしっかりやらないとすぐ右に逃げていく弾道になってしまいます。半面、操作性というか、ヘッドのローテーションはさせやすく、しっかり意思を持って動かせばボールをつかまえることができました。ミスへの強さはほかの2モデルよりは落ちるかなといった感じ。でもこれはつかまりを抑えたことによる可能性が高いです。こういった強い弾道を打てるモデルとしては、打点のミスにかなり強い部類に入ると思います。

ヘッドスピードを43m/sまで高めてみると、ようやくドライバーらしい弾道に。球質はとても強く、直進性の高いライナー弾道なのですが、正直もう少しヘッドスピードが欲しいところ。45m/sぐらいまで上げられれば、もう少し高さも出せ、もっと効率よく飛距離につながりそうです。

KING RADSEEDシリーズで唯一、脱着可能なウェートが2か所設定されています。入れ替えれば、少しだけ重心を深くすることが可能

KING RADSEEDシリーズで唯一、脱着可能なウェートが2か所設定されています。入れ替えれば、少しだけ重心を深くすることが可能

CNCミルドのインフィニティフェースは見た目と違い(失礼)打感がやわらかく、気持ちよい打感が味わえます

CNCミルドのインフィニティフェースは見た目と違い(失礼)打感がやわらかく、気持ちよい打感が味わえます

結構つかまえにいってやっとこのストレート弾道。左のミスが嫌いな方には、かなり頼もしいモデルだと思います。低スピンで高初速の弾道が打てます

結構つかまえにいってやっとこのストレート弾道。左のミスが嫌いな方には、かなり頼もしいモデルだと思います。低スピンで高初速の弾道が打てます

└純正シャフト

└カスタムシャフト

まずXDから試していくのがオススメ

KING RADSPEEDシリーズは、現在のアスリートが求める直進性の高さと打点のミスへの強さを持ちながら、ウェートの配置による味付けで3モデルをしっかりと作りわけ、幅広いゴルファーが使えるシリーズに仕上がっていました。

ライバルとすると同じく深い重心でミスへの強さが売りであるピン「G425」シリーズ、テーラーメイド「SIM2」シリーズあたりが競合します。KING RADSEEDシリーズの強みは、低スピン性能が高く、風に強い弾道が打ちやすいところでしょう。

選び方ですが、XDから試していくのがおすすめです。XDはつかまりのよいモデルではありますが、あくまでアスリートに向けたモデルであり、お助けモデルといった感じではないからです。XDから試してみてつかまり過ぎるならXB、最後にスタンダードという流れがよいと思います。個人的にはちょっとしんどかったですが、スタンダードのウェートを入れ替えた仕様(やや深い重心)がお気に入りです。

ミスヒットに強く、強弾道が打てるドライバーショットを放ちたいと考えるなら、KING RADSEEDシリーズを試さないのは損ですよ!

写真:野村知也

小倉勇人

小倉勇人

ゴルフショップ店長、クラフトマン、クラブフィッターそして雑誌の編集・執筆業も行う、歌って踊れるゴルフライター。好きなクラブはパター、左利き/右打ち。愛称は「オグさん」。

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