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全米オープンと東京五輪金メダル獲得モデル

世界のトップ選手を納得させた、キャロウェイ「APEX TCB アイアン」

オグさんです! 今回は2021年のメジャー大会で勝利をあげた最新モデル、キャロウェイの「APEX TCB アイアン」をご紹介したいと思います。

キャロウェイ「APEX TCB アイアン」

キャロウェイ「APEX TCB アイアン」

全米オープン優勝と五輪金メダルをもたらしたアイアン

キャロウェイの「APEX」シリーズは主にアイアンに使われるブランドで、2014年から展開されています。もともとAPEXというブランドは「ベン・ホーガン」というメーカーが使用していたのですが、キャロウェイがベン・ホーガンを一時保有した経緯もあり、現在はキャロウェイが使用しています。

APEXシリーズのアイアンは、アベレージゴルファー向けのミスに強いモデルから、ツアープロや上級者が好むコントロール性能を重視したモデルまで、幅広いゴルファーをカバーするラインアップが特徴。すでに2021年モデルとして、上級者向けの「APEX PRO」、飛距離性能とミスへの強さのバランスが取れた「APEX」、飛距離性能を重視した「APEX DCB」の3モデルを発売しています。

そんな中、突如、追加モデルとして登場したのが今回の「APEX TCB」です。実はこのアイアン、2021年初頭にはほぼ完成しています。当初は「APEXプロトタイプアイアン」と呼ばれ、ツアープロだけが使用を許されていた特別なモデルだったのです。完成度の高さからJ・ラームやX・シャウフェレなど多くのツアープロが使用。6月に行われた全米オープンでは、J・ラームがメジャー初タイトルを、8月の東京オリンピック2020ではX・シャウフェレが金メダルを、それぞれこのモデルを使用して獲得しました。

すでにツアーにて性能が実証されているAPEX TCB、はたして我々アマチュアには使いこなせるのか!? 詳しく見ていきましょう。

台形のフタが付いたバックフェースは「X-FORGED CB」と共通の外装。ゴテゴテしすぎず、“高性能感”を醸し出す秀逸なデザインだと思います

台形のフタが付いたバックフェースは「X-FORGED CB」と共通の外装。ゴテゴテしすぎず、“高性能感”を醸し出す秀逸なデザインだと思います

APEX TCB・#5

APEX TCB・#5

APEX TCB・#7

APEX TCB・#7

APEX TCB・#9どの番手も非常に小ぶりで、いかにもヌケがよさそうですね! これだけ小さいと見ただけで緊張しそうですが、やわらかな丸みを持つヘッドの輪郭と、ほんの少しだけグースになっているおかげで、なるべくプレッシャーを感じにくくなっています

APEX TCB・#9
どの番手も非常に小ぶりで、いかにもヌケがよさそうですね! これだけ小さいと見ただけで緊張しそうですが、やわらかな丸みを持つヘッドの輪郭と、ほんの少しだけグースになっているおかげで、なるべくプレッシャーを感じにくくなっています

フェースには、安定してスピンを得るために開発されたステンレス素材の「ツアーチューンドフェース」を採用。ボディは軟鉄鍛造で、芯付近を肉厚に設計することで、安定した弾道と打感を両立させています

フェースには、安定してスピンを得るために開発されたステンレス素材の「ツアーチューンドフェース」を採用。ボディは軟鉄鍛造で、芯付近を肉厚に設計することで、安定した弾道と打感を両立させています

ソールは丸みを帯びたヌケがよさそうな形状になっています。ヘッド内部にはタングステンウェートを搭載。番手毎の最適な重心位置を追求するため、重量や搭載位置をそれぞれの番手で変化させています

ソールは丸みを帯びたヌケがよさそうな形状になっています。ヘッド内部にはタングステンウェートを搭載。番手毎の最適な重心位置を追求するため、重量や搭載位置をそれぞれの番手で変化させています

ロフト:#5 26°/#6 30°/#7 34°/#8 38°/#9 42°/PW 46°

ロフトは7番で34°、飛距離性能をほぼ求めていないと言ってよい設定です。あくまで安定した弾道を打つためのアイアン、というコンセプトをロフト設定からもうかがい知ることができます。

シャフトは「NS PRO MODUS3 TOUR120」を標準装着。適度な重量を持ち、ほどよいしなり感で幅広いゴルファーをカバーする人気シャフトです。

 ミートしやすさと強い弾道を両立したロングセラーモデル。上級者に愛用者が多いシャフトです

ミートしやすさと強い弾道を両立したロングセラーモデル。上級者に愛用者が多いシャフトです

マッスルバックと遜色ない打感

ツアープロのためのモデルとして開発されたであろうAPEX TCB。2021年現在発売されているアイアンの中で、五本の指に入るであろう小ぶりなサイズです。軽いグースネックや丸みを帯びた輪郭がプレッシャーをやわらげてくれてはいますが、小さいヘッドを不安と感じる方にはちょっと抵抗があるでしょう。

まずはいつものように、ドライバーで40m/s程度のヘッドスピードを意識して試打を開始。ロフトが寝ているせいか高さはしっかりと出ますね。このヘッドスピード帯でも飛距離を求めなければ十分使えます。

芯で打った打感や弾道はマッスルバック、芯を外したときにキャビティといった感じの仕上がり。飛距離を求めなければ、結果がかなり出しやすいアイアンだと言えます

芯で打った打感や弾道はマッスルバック、芯を外したときにキャビティといった感じの仕上がり。飛距離を求めなければ、結果がかなり出しやすいアイアンだと言えます

芯で打ったときの打感は、マッスルバックと比べても遜色のない重厚かつやわらかい感触。とても気持ちよかったです。少々芯を外すとやや硬さを感じる打感に変化しますが、マッスルバックほど打感や弾道に差がなく、若干の飛距離ロスを感じる程度。このヘッドサイズでも十分ミスへの強さを感じることができました。

操作性に関しては、もうちょっとヘッドスピードがないとあまり曲げられないというのが率直な印象です。

実戦力を高めた仕様だけあって、かなり小さいヘッド。溝の幅はボールよりちょっと大きいぐらいです……

実戦力を高めた仕様だけあって、かなり小さいヘッド。溝の幅はボールよりちょっと大きいぐらいです……

技術やパワーがあるほど性能を発揮

ヘッドスピードを43m/s程度まで高めてみると、このモデルのよさがさらに際立ってきます。多少の打点のバラつきがあっても、高く打ち出し、スピンのしっかり入った弾道が安定して打てます。もちろん打点がズレたときの飛距離のロスは少々ありますが、通常のマッスルバックよりは少なく、高い安定感を誇ります。

フェース素材は、スピン性能を第一に考えたステンレス。ボディには打感やロフトライ角などの調整に有利な鍛造製法で鍛えられた軟鉄を使用。技術をつぎ込み手間暇かけて作られた、非常に凝ったアイアンです!

フェース素材は、スピン性能を第一に考えたステンレス。ボディには打感やロフトライ角などの調整に有利な鍛造製法で鍛えられた軟鉄を使用。技術をつぎ込み手間暇かけて作られた、非常に凝ったアイアンです!

ヘッドスピード40m/s相当で打ったときには、それまであまり高くなかった操作性が一気に向上。よほど極端なインテンショナルショットを狙わない限り、不自由には感じないはずです。もう少しヘッドスピードが高い方ならさらに曲げられそうな雰囲気はあるので、当初ツアープロにしか使用が許されていなかったのも、何となくうなずけます。

技術やパワーがあるゴルファーほど性能が生かせるモデルと言えますね。

番手毎に重さの異なるウェートをバックフェースに内蔵し、その番手の最適重心を追求しています

番手毎に重さの異なるウェートをバックフェースに内蔵し、その番手の最適重心を追求しています

7番のデータ。ちょっと寒い日でしたので距離が出ませんでしたが……高い打ち出し角と多めのスピン量が操作性のよさを物語っています。フックめに入っても飛びすぎない点は、左のミスを嫌がるゴルファーには非常にありがたいと感じられるはずです

7番のデータ。ちょっと寒い日でしたので距離が出ませんでしたが……高い打ち出し角と多めのスピン量が操作性のよさを物語っています。フックめに入っても飛びすぎない点は、左のミスを嫌がるゴルファーには非常にありがたいと感じられるはずです

今までにないやさしさが味わえるかも

APEX TCBは、シビアな環境で戦うゴルファーのためのやさしいアイアンに仕上がっています。それだけに、ある程度の技術やパワーがないと性能を生かしきれないでしょう。ですが、パワーがない方が使ってもヌケのよさや安定したスピン性能による高い実戦力は十分効果を発揮してくれるはずです。

アイアンに飛距離はいらない。自分で操作しつつ、ミスした時に想定内のミスに抑えてくれる。そんなモデルをお探しならぜひAPEX TCBを試してみてください。APEXシリーズにはAPEX PROがありますが、操作性を重視するならTCB、直進性を重視するならPROがおすすめです。

マーケットでは、タイトリスト「T100」、ピン「i59」が、ガチンコライバルになります。ミスに強い、直進性が高いというモデルを打ってみて違和感を覚えるゴルファーに試打してもらいたいですね。今までにないやさしさを味わえるかもしれませんよ。

写真:野村知也

小倉勇人

小倉勇人

ゴルフショップ店長、クラフトマン、クラブフィッターそして雑誌の編集・執筆業も行う、歌って踊れるゴルフライター。好きなクラブはパター、左利き/右打ち。愛称は「オグさん」。

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