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スパイダーが“トラス”搭載!「Spider GT TM1/2」は人気が出ないはずがない

オグさんです! 今回は、個人的に注目しているテーラーメイド「Spider GT TM1/TM2」パターをお借りしましたので、その性能をじっくりレポートしたいと思います。

テーラーメイド「Spider GT TM1」(左)と「Spider GT TM2」(右)

テーラーメイド「Spider GT TM1」(左)と「Spider GT TM2」(右)

さらにミスに強くなったスパイダー

「Spider(以下、スパイダー)」は、テーラーメイドが展開するパターブランド。投影面積が大きいマレットタイプを、数多くラインアップしています。発売当初は、重心を深くしたミスに強いモデルとしてアマチュアに人気で、ヘッドサイズ、形状、ネック、色など、さまざまなバリエーションが後に追加されました。すると、ミスに強い特性を残しながら、ツアープロも使える「操作のできるマレット」が生まれ、使用プロがメジャータイトルをはじめ、多くのタイトルを獲得。以来、プロアマ問わず高い人気を維持し続けています。

今回、そのスパイダーシリーズに「トラスホーゼル」を搭載したモデルが追加されました。通常のパターのネックは、ヘッドを1点で支えているのですが、「トラスホーゼル」は三角形状のネックにより、ヘッドを“面で”支える構造。これにより、芯を外してもヘッドがブレにくく、ミスに強いパターになるのです。

日本の女子ツアーでは、この「トラスホーゼル」を搭載したパターが高い人気を誇っており、2021年圧倒的な強さで賞金女王に輝いた稲見萌寧選手は、この「トラスホーゼル」搭載モデルを使用しています。

ただでさえミスに強いスパイダーが、さらにミスに強い「トラスホーゼル」を搭載したとあれば、興味がわかないはずがありません! さっそく見ていきましょう!

「Spider GT TM1」

「Spider GT TM1」は、スパイダーシリーズの中でも、重心を比較的浅めに設計し、ミスへの強さと操作性を両立させた「GT」シリーズに、「トラスホーゼル」を搭載。通常のブレード型に見られるクランクネックに近い位置に、ネックが装着されます。ヘッドをワイパーのように開閉しながらストロークする「アークタイプ」のゴルファーにマッチします。

重い素材を左右に、軽い素材を中央に使用。さらに、中央部分をくり抜くことで、慣性モーメントが高く、ミスに強い構造のヘッドです

重い素材を左右に、軽い素材を中央に使用。さらに、中央部分をくり抜くことで、慣性モーメントが高く、ミスに強い構造のヘッドです

スパイダーシリーズの中では、比較的小ぶりな「GT」シリーズのヘッド。それでも、マレットとしては標準に近い大きさの投影面積がありますね

スパイダーシリーズの中では、比較的小ぶりな「GT」シリーズのヘッド。それでも、マレットとしては標準に近い大きさの投影面積がありますね

横から見ると、「トラスホーゼル」の特殊な形状がよくわかります。フェースには、テーラーメイド独自のインサート「ピュアロール」を採用。アルミニウムと樹脂を組み合わせて作られており、打ち応えを適度に残した、ソフトな打感が魅力です

横から見ると、「トラスホーゼル」の特殊な形状がよくわかります。フェースには、テーラーメイド独自のインサート「ピュアロール」を採用。アルミニウムと樹脂を組み合わせて作られており、打ち応えを適度に残した、ソフトな打感が魅力です

構えやすさが格段に向上した!

構えてすぐに感じたのは、「トラスホーゼル」の“欠点”が改善されていたこと。今までの「トラスホーゼル」搭載モデルは、フェースのすぐ後ろにあるいわゆるブレードに、トラスネックが直接のっかっている状態でした。このため、ブレードがネックと重なってしまって一直線にならず、ちょっと歪んで見えることがありました。それが今回のモデルは、ブレードから飛球線やや後方に下げた位置にトラスホーゼルを装着しており、ブレードが隠れることなく、とても構えやすくなっているのです。

打ってみると、トラスホーゼルの効果をしっかり感じます。スパイダーとしてはやや重心浅めの「GT」は、適度な操作性を持っているのですが、それをじゃませず、深重心のスパイダー並みのミスへの強さを実現させています。

重心の深いマレットにありがちな、ロングパットでの飛び過ぎもありませんし、シビアなタッチもしっかりと出せました。見た目や構えた時に違和感がなければ、誰にでもおすすめできそうな、非常に完成度の高いパターです!

シャフトを支えると少しだけヘッドがトゥ側に垂れる「トゥバランス」の設計。アークタイプの人にマッチしますが、ストレートに振るタイプでも十分使えます

シャフトを支えると少しだけヘッドがトゥ側に垂れる「トゥバランス」の設計。アークタイプの人にマッチしますが、ストレートに振るタイプでも十分使えます

「Spider GT TM2」

上記「TM1」のセンターシャフト仕様。こちらは、シャフトを支えた時にフェースがほぼ真上を向く「フェースバランス」の設計。ストレートにヘッドを動かすタイプにマッチする仕様です。

ソールから見たデザインは「TM1」と共通。違いは、ネック形状の差異による、ネックを固定するための穴(?)の位置と、クラブ名だけです

ソールから見たデザインは「TM1」と共通。違いは、ネック形状の差異による、ネックを固定するための穴(?)の位置と、クラブ名だけです

ヘッド形状は「TM1」と同じですが、ネックの装着位置が異なります。やや後方にネックを装着しているため、フェースが隠れず、向きがわかりやすいです

ヘッド形状は「TM1」と同じですが、ネックの装着位置が異なります。やや後方にネックを装着しているため、フェースが隠れず、向きがわかりやすいです

「TM1」と比べ、「トラスホーゼル」の幅が広い。よりミスに強そうに見えますね

「TM1」と比べ、「トラスホーゼル」の幅が広い。よりミスに強そうに見えますね

センターシャフトのひとつの完成系……!?

個人的には正直、センターシャフト仕様のこちらが気になっていました。センターシャフトは、フェース面上の重心に真っすぐシャフトが刺さっているため、トゥ側/ヒール側どちらに打点がズレてもヘッドがブレやすいという欠点があります。重心を深くし、マレットタイプにすることでそれを軽減させることはできますが、構造上、完全には克服できない部分です。

従来の「トラスホーゼル」搭載モデルにもブレードタイプのセンターシャフト仕様はあり、ヘッドのブレをかなり軽減してはいたのですが、前述のネック周りの形状、構えた時の見え方に難があったのです。しかし、そんな部分をこの「TM2」は見事に改善しています。

マレットタイプのミスへの強さに加え、「トラスホーゼル」のヘッドのブレにくさ、そしてフェース部分を残したネック周りの構えやすさと、非常に完成度が高い! 個人的にはこのモデルは、センターシャフトのひとつの答えだと思います。

「TM2」はフェースバランス設計で、ストレートにストロークしたいタイプにマッチします

「TM2」はフェースバランス設計で、ストレートにストロークしたいタイプにマッチします

シャフトを地面と垂直に構える人は「TM2」、ややハンドファーストに構えたい人は「TM1」が心地よく感じると思います。この辺は、利き目や構え方で変わってくるので断定はできませんが、どう選んでよいかわからない時に、ひとつの目安としてみてください

シャフトを地面と垂直に構える人は「TM2」、ややハンドファーストに構えたい人は「TM1」が心地よく感じると思います。この辺は、利き目や構え方で変わってくるので断定はできませんが、どう選んでよいかわからない時に、ひとつの目安としてみてください

4万円台後半の価格をどうとらえるか?

「スパイダー GT ブラック TMシリーズ」は、現在考えられるパターの機能全部のせ!といった感じの仕上がりでした。ヘッドの動きを細かく制御し、打ち方を毎回変えたいといったフィーリングを重視するゴルファーにはおすすめできませんが、それ以外のゴルファーの多くにやさしいと感じてもらえるはずです。

価格は、4万円台後半。この性能なら決して安くはないと思いますが、ちょっと手の出しづらいところではあります。せめて、もう少しリーズナブルな価格だったら……とは思いますね。

写真:野村知也

小倉勇人

小倉勇人

ゴルフショップ店長、クラフトマン、クラブフィッターそして雑誌の編集・執筆業も行う、歌って踊れるゴルフライター。好きなクラブはパター、左利き/右打ち。愛称は「オグさん」。

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