Daddy’s Sneaker

21個の機能を搭載! 疲れにくく歩きやすい高コスパ街歩きシューズ「コミュート」

本企画「Daddy's Sneaker」は、30〜40歳代のパパにとって本当に使えるスニーカーを模索する連載企画。ここで言う同世代の平均的なパパたちとは、以下のように定義づけています。

・平日はスーツ姿で出勤。休日は全身ファストブランドで無難な感じにまとめがち
・休日のお出かけは、家族や子どもを連れて公園や地元のショッピングモールへ
・自由に使える1か月分のお小遣いは3〜5万円

そんなパパたちがスニーカー選びで押さえておくべきは以下の3点です。

・生活圏内でも浮かないデザイン
・公園でも子どもと走り回れる機能性
・地方でも買えて、価格は20,000円台前半まで

以上の条件から導き出されるのは、「トレンドを超越したスタンダード」。履けば思わずテンションが上がり、とはいえ浮くことはない。ひと言で表すなら、“地に足のついたスニーカー”。ここでは、そのおすすめモデルと、その履きこなし方を紹介します。

第37回テーマ/何かと忙しい師走シーズンを乗り切るために、抜群の歩きやすさと合わせやすさを備えた“ちょうどイイ”シューズ

日本発のシューズブランド、ムーンスターのプロダクトライン「エイトテンス」から、ご近所での散歩はもちろん、年末年始の旅行まで対応してくれる、チロリアンタイプのウォーキングシューズを紹介。なかでも、リラックスした雰囲気と抜群の歩きやすさに注目です!

日本発のシューズブランド、ムーンスターのプロダクトライン「エイトテンス」から、ご近所での散歩はもちろん、年末年始の旅行まで対応してくれる、チロリアンタイプのウォーキングシューズを紹介。なかでも、リラックスした雰囲気と抜群の歩きやすさに注目です!

どうやら2023年も、残りひと月。2023年は12月31日の大晦日が日曜日に当たるため、新たな年の始まりである元日は月曜日スタート。その次の月曜日である8日も「成人の日」(祝日)なので、例年よりも長めの年末・年始休みを取る人も多いのでは? となると、増えるのが旅行需要。「正月はハワイで!」なんてひと昔前の芸能人みたいなことは難しくとも、故郷への帰省だったり、近場で1泊だったりと過ごし方も人それぞれでしょう。もちろん遠出せずに、近所の氏神様で初詣なんていうのも乙なもの。

そんなときに、持っていると助かるのが“疲れにくく歩きやすい”スニーカー。それでいて、いつもの格好から旅先の装いまで汎用性が高ければ、なおのことよし。

というワケで、今回ピックアップするのは、以前にも何度か紹介した日本発のシューズブランド、「MOONSTAR(ムーンスター)」。そのなかでも、高コスパと評判を集めるプロダクトライン「810s(エイトテンス)」から、ご近所散策から旅行まで対応する「COMUT(コミュート)」を紹介します! その履き心地はもちろん、デザインや機能にも触れながら、「どんなスタイルに合うのか?」といった視点を踏まえつつ、「なぜ買いなのか!?」を検証してみました。

そもそも「コミュート」ってどんなモデル?

モデル紹介の前に、ムーンスターと「エイトテンス」について改めて触れておくとしましょう。ムーンスターは、福岡県久留米市に本社・工場を構え、150年の歴史を持つシューズブランド。用途に合わせていくつかのラインを展開しているのですが、なかでも厨房や病院などで使われるプロユースの靴作りで培ってきたノウハウを基に、機能性はそのままにデイリーユース仕様に再構築して展開するプロダクトライン、それが「エイトテンス」です。要は、ルーツとなる機能派モデルがあって、それを“いい感じ”にアップデートさせたスニーカーを作っています。

ここで取り上げる「コミュート」もまた同様。「WM500 PRIDE(WM500 プライド)」という1984年に誕生したロングセラーウォーキングシューズをルーツとするだけあって、歩行をサポートする機能性は抜群です。1万円以下で手に入るというリーズナブルプライスを考えると、むしろ破格とさえ言えます。さらには、日常の道具としての汎用性とファッション性も兼ね備えており、ファッションシーンでも拍手を持って受け入れられること必至なんです。

それではさっそく、実物写真をご覧いただきつつ、その魅力を掘り下げていくとしましょう。

街で変に目立たず、汎用性も高いサンドカラー

ムーンスターの「コミュート(COMUT)」(サンド)。メーカー希望小売価格は9,900円(税込)

ムーンスターの「コミュート(COMUT)」(サンド)。メーカー希望小売価格は9,900円(税込)

まずは色選びから。カラーバリエーションは、艶を抑えることでシックさを増した「マットブラック」と、合わせやすい色合いの「サンド」の2色。ともに汎用性の高さは同程度ですが、本連載のテーマである“生活圏内でも浮かないデザイン”という点を考慮しつつ、洒落感も演出しやすい「サンド」を選択してみましょう。

先述のように、アッパーは本連載でも人気の高いチロリアンタイプ。要は、「CLARKS(クラークス)」の「WALLABEE(ワラビー)」に代表されるアレです。ボリューム感も絶妙ですし、スポーティーな印象を与えるソールとの相性も抜群。それでいてウォーキングシューズならではの機能性も備えていると聞けば、期待は高まるばかりです。それでは、いよいよシューズの細部にフォーカスします。

長距離を歩くための21のウォーキングテクノロジーを搭載!

先述のように、本モデルの元ネタは日本人のために研究・開発したウォーキングシューズ「WM500 プライド」。このモデルは、歩きのメカニズムを徹底分析し、“長距離を歩くための21のウォーキングテクノロジー”を搭載している点が最大のウリで、「コミュート」はその機能を継承したうえでデザインや構造を再構築し、タウンシューズとして仕上げられている……とのことですが、ここで浮上してくるのが「長距離を歩くための21のウォーキングテクノロジーとはなんぞや?」という素朴な疑問。というワケでここからは、シューズに秘められた機能を解剖しつつ、シューズの魅力に迫っていくとしましょう。

まずは、アッパーから。ここには、脱ぎ履きの際にシューレースの調節をスムーズにする「パーソナルアジャスター」と、トゥ部分にゆとりを持たせることで爪先への圧迫を軽減する「ヘルストゥラスト」を採用。我々日本人の足型に最適なフィット感を手に入れると同時に、しっかりとした蹴り出しが味わえます。そこに、底部の屈曲を妨げないアッパー設計「フレックスカット」が組み合わさることで、ストレスのない歩行が可能に。また、長時間歩行の際にネックとなる、シューズ内部の蒸れや溜まった熱は、アッパーの土踏まず部分の脇に設置された「エアホール」で解消。常に足を快適に保ってくれます。

【写真1枚目】モカシン縫いされたトゥ&2ホールのレースアップでデザインされたチロリアンタイプのアッパー。リラックス感と洒落感が共存しています 【写真2枚目】アッパーの土踏まず部分の脇には、シューズ内部の蒸れを防ぐ通気用のエアホールが開いています 【写真3枚目】円形のリフレクター孔が3つ並ぶヒールカウンター。ヒール部のアウトサイドにはテキストのワンポイントも

【写真1枚目】モカシン縫いされたトゥ&2ホールのレースアップでデザインされたチロリアンタイプのアッパー。リラックス感と洒落感が共存しています 【写真2枚目】アッパーの土踏まず部分の脇には、シューズ内部の蒸れを防ぐ通気用のエアホールが開いています 【写真3枚目】円形のリフレクター孔が3つ並ぶヒールカウンター。ヒール部のアウトサイドにはテキストのワンポイントも

歩行時の安定性が高く、負担は軽減! 履いて歩けばわかる“違い”

履き心地を左右する部分で言えば、ヒール部分の「フィッティングカウンター」も重要。シューズ内での足のホールド力を高めることで、歩行時の安定性をアップさせます。

また、アウトソールのヒール部分を斜めにデザインする「ランディングカット」が、安定した着地から自然な体重移動を生み出し、足腰の負担を軽減。

そして、履き口のアキレス腱部分には、U字型の凹みを付けることで、歩行時に痛めやすいアキレス腱やくるぶしを保護する「フィッティングパッド」を搭載。さらには、甲部分とヒールカウンターと土踏まず部分の3方向から足と靴をしっかりホールドする「トリプルサポーター」も機能することで、足のブレを防ぎ、歩きやすさを向上させています。

表からは見えない部分ではありますが、しなりのよさと曲がりやすさを両立させた中底「ソフトオフ インソール」と、ムーンスターが独自開発した低反発衝撃吸収素材「アブソレン」も、着地の衝撃吸収と歩行時の負担軽減に寄与しています。また、歩行時のエネルギー消費が最小となる勾配率5%の下り坂を考慮した「ダウンヒルセオリー」。さらに、足の空中移動時にかかる負担を軽減する重心の位置を計算し、振り子作用で自然と歩幅が広がるように適正な靴重量に設計された「最適重心」&「最適重量」といった“履いて歩けばわかる”テクノロジーも見どころです。

【写真1枚目】アウトソールのヒール部分は斜めにカットすることで、安定した着地から自然な体重移動を生み出し、足腰の負担を軽減 【写真2枚目】インソール下の中底は足の凹凸に合わせた形状となっており、歩行時にしっかりフィット感が味わえます 【写真3枚目】履き口のアキレス腱部分はU字型に凹ませることで、歩行時に痛めやすいアキレス腱やくるぶしを保護します

【写真1枚目】アウトソールのヒール部分は斜めにカットすることで、安定した着地から自然な体重移動を生み出し、足腰の負担を軽減 【写真2枚目】インソール下の中底は足の凹凸に合わせた形状となっており、歩行時にしっかりフィット感が味わえます 【写真3枚目】履き口のアキレス腱部分はU字型に凹ませることで、歩行時に痛めやすいアキレス腱やくるぶしを保護します

ソールはソフト&ハード! 無理のない自然な歩行をサポート

ここで、直接足裏が当たるインソールにも触れておきましょう。

本モデルには、弾力性のある特殊な素材を使い、吸湿・速乾にすぐれた3層構造で空気の流れを生み出すカップインソール「ドライフット」が採用されています。これは、足の汗を発散させて蒸れを防止するので、長時間のウォーキングには欠かせない要素です。

地面に接するアウトソールは、摩耗しづらく、高い耐久性を発揮する「耐摩耗ソール」。土踏まず部分からヒール部分にかけて、堅牢な「ハードシャンク」を設置することで、蹴り出しの際にも、常に適正な屈曲を確保して歩行時の負担を軽減します。

そして、足裏に合わせてスムーズに屈曲する「ソフトオフ アウトソール」が、歩行の運動エネルギーを地面に無駄なく伝え、無理のない自然な歩行を実現。着地時の安定性を保つ「スタビライザー」もまた然り。ここまで、歩行時の負担を軽減させる機能が重複して搭載されたモデルは、ウォーキングシューズといえどもほかにはありません。

【写真1枚目】吸湿・速乾にすぐれた3層構造で空気の流れを生み出すカップインソールを採用 【写真2枚目】摩耗しづらく、高い耐久性を発揮する耐摩耗ソールは、土踏まず部分からヒール部分にかけて、堅牢なハードシャンクを設置して歩行時の負担を軽減 【写真3枚目】前足部の分割されたソールパターンによって、スムーズに屈曲して無理なく自然な歩行を実現させます

【写真1枚目】吸湿・速乾にすぐれた3層構造で空気の流れを生み出すカップインソールを採用 【写真2枚目】摩耗しづらく、高い耐久性を発揮する耐摩耗ソールは、土踏まず部分からヒール部分にかけて、堅牢なハードシャンクを設置して歩行時の負担を軽減 【写真3枚目】前足部の分割されたソールパターンによって、スムーズに屈曲して無理なく自然な歩行を実現させます

では、シューズの魅力を余すことなくお伝えしたところで、いつものスタイルサンプルといきましょうか。

リラックス感とシックな表情を兼備し、どんなスタイルにも対応

着用するのは、ムーンスターの「コミュート」(サンド)

着用するのは、ムーンスターの「コミュート」(サンド)

再三にわたり述べてきましたが、今回着用する「コミュート」(サンド)は、スタイリングへのなじみやすさがポイント。そこで今回は時節柄と、ご近所散策と旅行先という両シチュエーションを考慮した着こなしに合わせてみようと思います。

ご近所散策であれば、あまり厚着はしないでしょうし、旅先では身軽でいたいと思うので、ヘビーアウターはあえて避け、防風性のあるナイロン素材のブルゾンと、空気の層で意外に暖かなガーゼ素材のシャツという色鮮やかなレイヤード。歩いていると暑くなるし、今年は暖冬という話なので十分かと。もしもこれだけでは寒いなら、コートを羽織ったり、「ヒートテック」的インナーを重ねたりすれば問題ないでしょう。ボトムスはカジュアルすぎると場所を選ぶので、裾がややフレアしたスラックスで年相応に。加えて、いつものキャップも頭部の防寒を兼ねるということで採用。で、ここに「コミュート」(サンド)を合わせると……!?

ムーンスターの「コミュート」(サンド)を着用

ムーンスターの「コミュート」(サンド)を着用

カラフルにまとめた上半身を引き締めるボトムスと、落ち着いた色味のシューズが出会うことで、両者が自然となじんで、カジュアルな印象と大人の雰囲気のマッシュアップを実現。ややフレアしたシルエットに、厚めで無骨なソールがバランスよく収まり、その履き心地同様、抜群の安定感を発揮してくれます。これ以外のボトムスを選ぶのであれば、太めのコーデュロイパンツなんかでも悪くないですし、ちょっと気は早いかもしれませんが、春になったらショートパンツに合わせるのもよさそう。

最後はサイズ選びについて。写真では小さく感じさせませんが、今回着用したのはUS8.0(26cm)。甲高やや幅広の足型を持つ筆者の場合、他社のスニーカーではUS9.0を選んでいますが、本モデルは通常のモデルに比べてウィズ(幅)がかなり広めに作られているため、どうにかジャストフィッティング。ただ、ウォーキングシューズとしての本領発揮を願うのであれば、ソックスも厚めのものを選ぶなど、こだわりたいところなので、結局ワンサイズ上のUS9.0(27cm)が理想でした。つまり、読者の皆さんは、普段どおりのサイズを選んでもらえればよろしいかと。

【まとめ】とにかく歩きやすくて疲れない、なのに洒落感もある高コスパ街歩きシューズ

というわけで、今回はムーンスターの「コミュート」をピックアップしました

というわけで、今回はムーンスターの「コミュート」をピックアップしました

約3年間にも及んだコロナ禍から抜け出し、行動制限のない夏を経て、転がるように駆け抜けた2023年も残りわずか。師走はさまざまなイベントごとが色々な場所で開催され、外出が楽しくなる時期ですよね。で、そんなときに頼りになるのが“疲れにくく歩きやすい”スニーカーということは、十分にご理解いただけたはず。「通勤(commute)」を意味するモデル名が示すように、毎日履いて動き回るのに“ちょうどイイ”「コミュート」。ぜひ手に入れて、快適に年末年始をお過ごしください!

撮影協力:ムーンスター

TOMMY
Writer
TOMMY
裏原宿の某老舗ブランド、アメリカ西海岸発のアイウェアブランドを経て21歳でライター/スタイリストの澤山恵一郎氏に師事。23歳で独立し、以降はメンズファッションのフィールドを中心に、ファッションやアイドル、マンガ、ホビーなどの記事を執筆するライター/編集者として活動。スニーカーや古着を得意とし、同ジャンルの連載も手がける。
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牧野裕幸(編集部)
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牧野裕幸(編集部)
アイテム情報誌「GetNavi」や映像エンタメ情報誌「DVD&Blu-rayでーた」(当時)の編集者を経て「価格.comマガジン」へ。スティック&ロボット掃除機、コーヒーメーカー、扇風機、電動歯ブラシ、電気ケトルなどの白物家電のほか、AV機器や加熱式タバコを担当しています。LOVE, LINKIN PARK.
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