靴紐の結び方は30種類以上あると言われ、そのどれを選ぶかによって見た目の印象や履き心地が大きく変わります。しかし、本当に覚えておくべき実用的な結び方はそう多くはありません。革靴に関しては、基本となる結び方はたったの2種類! いずれも難しいことはないので、ぜひマスターしておきましょう。
出典:楽天市場
まず、革靴のフォーマルな表情を際立たせたいなら「シングル」です。内側の靴紐が目立たず、上品に見えるのが特徴。比較的簡単に結べますが、ややゆるみやすいので注意が必要です。いっぽう、ホールド感を高めたい場合は「パラレル」がおすすめ。少し手間はかかりますが、左右均等に締められるほか、ゆるみにくいのが長所です。以下でそれぞれの結び方を解説しましょう。
「シングル」は靴の結び方の中で最もオーソドックスな手法で、ビジネスシューズを始め、フォーマルやドレス用の靴に適しています。まずは、こちらの結び方をしっかりと押さえておきましょう。
【1】最前列にあるつま先側の2つのシューホール(写真内の(1)&(2))に、外側から靴紐を通します。このとき、(2)から出る紐を長めにしておくと、完成時のバランスが整います
【2】シューホール(1)から出ている靴紐を、最も足首に近い反対の列にあるシューホール(10)へ内側から通します。この紐は、最後に結ぶまでそのままで
【3】シューホール(2)から出ている靴紐を、反対の列で足首へ1段近づけたシューホール(3)に内側から通します
【4】シューホール(3)から出ている靴紐を、反対の列で同じ段のシューホール(4)へ外側から通します
【5】手順【2】〜【4】の作業を繰り返し、靴紐をシューホール(8)に外側から通すまで続けます
【6】シューホール(8)から出ている靴紐を、反対の列の足首にいちばん近いシューホール(9)に内側から通します。
【7】シューホール(9)とシューホール(10)から出ている靴紐の長さを揃え、結んだら完成です。シングルは靴紐の長さを調整しやすいのが利点。長さを整えてきちんと結べば、フォーマルな表情が際立ちます
「パラレル」は、「シングル」に比べて伸縮性がありホールド感が生まれるので、長時間歩いても疲れにくいのが特徴。革靴以外に、スニーカーなどにもよく使われる手法なので覚えておくと便利です。
【1】つま先側にある最前列の2つのシューホール(画像内の(1)&(2))に外側から靴紐を通します。このとき、両側の紐の長さを揃えておきましょう。後になって揃えるのは手間がかかるので、この段階で調整しておくのがおすすめです
【2】シューホール(1)から出ている靴紐を、反対の列で足首へ1段近づけたシューホール(4)へ内側から通します
【3】シューホール(4)から出ている靴紐を、(反対の列で同じ段の) シューホール(3)へ外側から通します
【4】シューホール(2)から出ている靴紐を、反対の列で足首へ2段近づけたシューホール(5)へ内側から通します
【5】シューホール(5)から出ている靴紐を、反対の列で同じ段のシューホール(6)へ外側から通します
【6】シューホール(3)から出ている靴紐を、手順【2】〜【3】と同じようにシューホール(8)へ内側から通し、その後、シューホール(7)へ外側から通します
【7】シューホール(7)から出ている靴紐をシューホール(10)へ内側から通し、シューホール(8)から出ている靴紐をシューホール(9)へ内側から通します。靴紐の長さを揃えて結んだら、ホールド感にすぐれる「パラレル」の完成です