定番から変わり種まで、バラエティ豊かな10作品をセレクト
皆さん、「金融リテラシー」や「マネーリテラシー」という言葉を聞いたことがありますか? 「リテラシー(literacy)」とはもともと「読み書きができる、教養のある」という意味です。これが転じて、現在では「情報や知識を活用する能力」というニュアンスで使われています。つまり「金融リテラシー」や「マネーリテラシー」は、「お金に関する知識や判断力」という意味で使われているわけです。
しかし思い出してください。親や学校から「お金の知識」を教わった経験はどれくらいあるでしょうか? 自信を持って「ある」と言える人はかなり限られるのではないかと思います。語り尽くされていることですが、今の時代、まじめに働き、銀行に預けるだけでは、お金を増やすことは難しく、年金が今後どうなるかも不透明です。「お金の問題」は自分で考えていく必要があるのは、皆さんも感じていることではないでしょうか?
そこで今回の記事では、「お金の知識」を楽しみながら学べる映画、漫画、書籍を紹介したいと思います。選者はエンタメ作品に詳しいFPの頼藤太希(よりふじ・たいき)さんに依頼しました。数ある作品の中から、「現時点でお金の知識が十分でなくても、作品として楽しめるもの」かつ「お金に関する生きた知恵が学べるもの」を基準に10作品をセレクトしてもらいました。「FPならではの楽しみ方のポイント」も各作品でコメントしてもらいましたので、ぜひ参考にしてみてください。
【紹介する作品一覧】
●漫画
1. インベスターZ
2. 銭
3. 闇金ウシジマくん
●映画
4. 億男
5. マイ・インターン
6. ウルフ・オブ・ウォールストリート
7. バブルへGO! タイムマシンはドラム式
●書籍
8. 金持ち父さん貧乏父さん
9. スイス人銀行家の教え
10. 「世界標準」のお金の教養講座
【教えてくれた人】頼藤太希(よりふじ・たいき)さん。漫画、映画、ゲーム好きのマネーコンサルタント、FP。女性向けメディア「FP Cafe」「Mocha」を運営。著書「投資信託 勝ちたいならこの7本!」、「入門 仮想通貨のしくみ」など(詳細な経歴は記事の最後に掲載)。
「お金の歴史や、就活、マーケティング、経済など、投資に限らない分野も学べるのも魅力です」(頼藤さん)
【あらすじ】
札幌にある創立130年の超進学校・道塾中学高等学校にトップで合格した財前孝史。入学式翌日に財前に明かされた学園の秘密。それは、各学年成績トップ6人のみが参加する「投資部」の存在。彼らの使命は3,000億を運用し8%以上の利回りを生み出すこと。それゆえ日本最高水準の教育設備を誇る道塾学園は学費が無料だった……。
頼藤さん:「『ドラゴン桜』で有名な三田紀房さんの投資漫画です。投資未経験の新入生・財前孝司が、投資部の先輩たちから手ほどきを受けながら、やがて投資の世界に魅了され、一人前の投資家に成長する姿が描かれています。ストーリーを追って読み進めることで投資全般が学べるしっかりした内容です。
株式、FX、不動産、保険、金(きん)など、幅広い投資対象が扱われています(やや株式に割くボリュームが多めですが)。難しい投資用語が出てくることもありますが、巻末に専門用語集や解説がついていて、これがFPの目から見てもかなり充実した内容です。しっかりと専門家に取材して書かれているのでしょう。
個人的には、時々出てくる『落ちてくるナイフはつかむな』などの”投資格言”に特に注目してもらいたいと思います。これらの言葉には投資の世界の本質が表れていますので、ぜひ頭に入れておいてもらいたいと思います」
「この作品を読むと、いろいろな業界の『お金の流れ』が気になるようになります」(頼藤さん)
【あらすじ】
取材漫画に定評のある鈴木みそが、「お金」を切り口に絞って濃密に描く漫画作品。漫画出版業界、アニメ業界、コンビニ業界などを取材し、単行本の原価、アニメ業界が抱える闇、コンビニ店長の理想と現実など、その業界の「儲けの仕組み」をわかりやすく伝える。
頼藤さん:「著者の鈴木みそさんは『大人の社会科見学』をテーマにした取材漫画の第一人者と目されています。この作品では、さまざまな業界を徹底取材し、各業界のお金の流れや、儲けの仕組みなどをわかりやすく解説しています。
主人公はお金に執着のある女性幽霊の『ジェニー』と、交通事故で幽体離脱して以来、奥深いお金の世界に足を踏み入れた少年幽霊の『チョキン』という設定。そのためにか、キャラクターの絵に独特のクセがあります。2人が、少し毒の効いた痛快なツッコミで、各業界のお金の流れを問いただしていくという内容になっています。
たとえば1巻で取り上げられているのは、漫画出版業界やアニメ業界、コンビニといった身近な業種。『本を売るより同人誌を売ったほうが儲かる』など、各業界のお金の裏事情が明かされていて、この作品を読んだ後は、身の回りのあらゆるものの『お金の流れ』を意識するような錯覚すら覚えるほど(笑)。
2004年発表の作品なので、税金の話(2巻)など、少し数字が古いものがあったりするので注意が必要な点もありますが、社会を知るという点で内容が本当にすぐれていますので、ぜひ手にしてもらいたい作品です」
「出てくる話はいずれも”エグイ”ものの、『信用の大切さ』など、人生にとって大切なものが作品の根底に流れています」(頼藤さん)
【あらすじ】
10日で5割という超暴利の「闇金融」、カウカウファイナンスを舞台に、そこを訪れる客、関係者の人間模様を描く作品。
頼藤さん:「法定金利をはるかに上回る高利でもお金を借りに来る人々が抱える諸事情と、闇金融業界の実態が赤裸々に描かれた金融漫画です。まさに日本社会の闇を描いた作品として、連載時から話題を呼びましたよね。後にドラマ化、映画化もされました。
扱われるテーマは、裏カジノ、ドラッグ、生活保護、洗脳など。お金に溺れてしまう人々がおりなす人間模様に、よくも悪くも引き込まれます。また、闇金の金利がどう決まるのかや、どんな人が闇金に手を出してしまうのか、借用書が持つ強い効力なども、リアルにわかります。
扱われるテーマが極端なので、一見自分には無関係な話と思いがちですが、さまざまなお金の失敗の原因も、元をたどるとささいな失敗だったりします。それにずるずると引きずられることで取り返しのつかない大きさにまで問題がふくらむことも……。どんな人にも存在するリスクとして、『お金の怖さ』はぜひ頭に入れておきたいところです」
【あらすじ】
3,000万円の借金を残して失踪した兄に代わり、借金返済に追われる一男。愛想を尽かした妻は娘とともに家を出てしまい……。そんな彼に宝くじ3億円当選という幸運が舞い込む。しかし、ネットで高額当選者の悲惨な人生を読み不安になった一男は、起業して億万長者となった大学時代の親友の九十九にアドバイスをもらうため訪ねる。酔いつぶれて目が覚めると、九十九は3億円とともに姿を消していた……。
頼藤さん:「気鋭の映画プロデューサー、川村元気さんの小説が原作で『ある日、高額の宝くじが当たったら……』という、誰もが考えたことのあることが実際に起きた様子を描いた作品です。主人公は、逃げた身内の借金3,000万円に苦しみ、昼は図書館司書、夜はパン工場で働く一男(佐藤健)。しかも、借金が原因で妻と子どもとも別居中という悲惨な状況です。しかしある日、偶然買った宝くじで3億円に当選。使い道の相談をしようと、学生時代の親友(高橋一生)に相談すると、なんと彼にお金を持ち逃げされてしまい……。というように、宝くじに当たったことをトリガーにして、家族や友人などとの人間模様が動き出します。
FPとしてこの映画でぜひ見てもらいたいポイントは『お金の価値は、その人が置かれた状況で変わる』ということ。ネタバレになるので詳述は避けますが、いかにも怪しげで、参加費が高額なマネーセミナーの教祖とそこに集う人々など、お金に振り回されてしまう人の心の弱さは、見ておいて損はありません。映画自体はマネーエンターテインメントとも言うべきコミカルな作りですが、扱うテーマは『お金さえあれば幸せになれるの?』という普遍的な疑問です。お金について考えさせられる作品です。
天才エンジニア兼競馬狂役の北村一輝、高額なマネーセミナーの教祖役の藤原竜也など、脇を固める個性派俳優たちの“怪演”も必見です」
【あらすじ】
アン・ハサウェイとロバート・デ・ニーロが共演したハートフルドラマ。ニューヨークを拠点とするファッションサイトのCEOとして活躍する女性が、40歳年上の男性アシスタントとの交流を通して人間として成長していく姿を描く。人生の先輩からの味わい深い助言の数々に次第に心を通わせていく様子は必見。
頼藤さん:「若くして成功したファッション通販サイトの女性経営者(アン・ハサウェイ)の元に、シニアインターンとして(ロバート・デ・ニーロ)がやってきて交流することで、女性経営者が人間的に成長していくというストーリーです。
この会社は急成長した若い会社で、社内はエンジニア、デザイナーなどの若者ばかり。能力は高いけれど、人と人との直のコミュニケーションは苦手だったりと、人間としては未熟な面もあります。それもあってか、会社としてやや伸び悩んでいる面もあると描かれています。それに加えて、女性経営者自身も、夫や子ども、ママ友、友人などとの関係に悩んでいるという設定が重なっています。ここに、人生経験豊富なシニアインターンが加わり、よい影響を与えることで、女性経営者や社員たちが人間的に成長していくという展開です。
具体的な成長具合は作品を見ていただくとして、FPとして今回の記事で取り上げようと思ったのは、投資対象として会社を選ぶ際のヒントになると感じたからでした。会社に投資するということは、その会社の風土や経営者の考えに共感できることが大切です。その意味で、デ・ニーロが加わった後の会社の変化に注目してもらいたいと思います。また、今後高齢化社会が進むにつれ、シニアの力の活用が注目されるはずです。この映画は今回の金融作品のくくりのなかでは、少し意外なセレクトかもしれませんが、こういった観点でご覧になるのをおすすめしたい作品です」
【あらすじ】
22歳で投資銀行へ飛び込んだジョーダン。学歴もコネも経験もなかったが、斬新な発想と巧みな話術でまたたく間にのし上がり、年収4,900万ドルを稼ぐまでに。すべてを手に入れた彼に、どんな行く末が待っているのか……。
頼藤さん:「ウォール街の実在の株式ブローカーの男の破天荒な人生を描いた作品です。
『ブラックマンデー』をきっかけに、失業してしまった20代のジョーダン・ベルフォート(レオナルド・ディカプリオ)は、再就職した会社で株式仲介人を始めます。巧みな話術で次々と業績を上げていったジョーダンは、頭角を現し、26歳には証券会社を設立。やがて、49億円もの年収を稼ぐ『ウォール街のウルフ』と呼ばれるまでになりました。
基本的に、証券マンは投資家からもらう手数料で利益を得ます。映画の中で、いかに投資家に魅力的な投資先と見てもらえるかをプレゼンで競い合うのですが、日頃、直に証券マンに接することのない人にとっては新鮮な描写ではないでしょうか。また、ジョーダンの”やり口”が鮮やかで、ビジネスを進めるうえで、学ぶべき点も見つけられるかもしれません。
しかしジョーダンはその後(皆さんの想像のとおりかと思いますが……)、浪費の限りを尽くして転落することになります。前半部分のギラギラとのし上がっていく様と、人生の転落とのコントラストは鮮烈です。ありきたりですが、投資ではずっと勝ち続けることは困難です。調子がいいときはいつか終わりが来るものですから、早めにリスクを分散させるという教訓を得られます。まあ、頭では理解していても、人間なかなか正しい行動を取ることは難しいですけど……」
【あらすじ】
巨額の負債を抱え、破綻寸前に陥った日本経済を救うため、財務省大臣官房経済政策課の下川路功はある極秘プロジェクトを進めていた。それは、1990年にタイムスリップしてバブル崩壊を食い止めるというもの。彼によってバブル絶頂期の東京に送りこまれたのは、フリーターの真弓だった……。「私をスキーに連れてって」のホイチョイ・プロダクションズの作品。
頼藤さん:「不況に苦しむ2007年の日本から、タイムマシンでバブル全盛時代の日本へ行き、バブル崩壊を食い止める……。こんな突飛な設定の作品です。この映画も、今回の記事のテーマの中ではやや変わり種のセレクトかもしれません(笑)。この作品は、『景気がよかった頃の日本』を知る資料的価値があると思い、紹介させてもらいました。
私自身もそうですが、日本のバブル経済を実体験した人はどんどん少なくなってきています。つまり、日本が本当に景気がよかった状態を、実感を持ってイメージできる人が少ないということを意味します。たとえば、1万円札をふらないとタクシーに乗れない(景気がよくて、タクシーで帰る人が多いから)なんて話も、若い世代には新鮮な驚きがあると思います。日銀はずっとインフレを目指していますが、本当にインフレになるとどうなるか、その実態を知っておくのもよいでしょう。
また、『不動産投資関連の融資の抑制』など、バブル経済が崩壊する仕組みを知る資料としても役立つ作品で、すぐれた金融作品と言って過言ではありません」
「この本を読んで投資を始めた人も多いと聞きます。多くの人のお金の価値観を変えた『お金の教科書』的な存在です」(頼藤さん)
【あらすじ】
パーソナルファイナンス専門の作家で大学講師でもあるロバート・キヨサキが、まったく違うタイプである2人の人物の影響を受けて構築したユニークな経済論を展開。1人は高学歴ながら収入が不安定な彼自身の父。もう1人は親友の父親で、13歳のとき学校を中退した億万長者。2人のお金の関する考え方や哲学の違いから、お金の原理原則を解き明かす。51か国語に翻訳され、109か国で読まれているベストセラー。
頼藤さん:「書名を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか? 2000年に初版が発売されると、多くの国でベストセラーとなり、広く影響を与えました。私自身、学生時代にこの本や、次に紹介する本田健さんの本などを読み、マネーコンサルタントとして起業の道を選んだ経緯があります。
本書の核となる主張は、『お金を生む資産を持とう』ということ。いわば、賢くお金を増やすための原理原則を学ぼうというもの。お金持ちの父親と、貧乏人の父親を対比させることで、2人の『お金の価値観』の違いがわかりやすく理解できます。この本を通じて『資産と負債の違い』『自宅用に買う不動産は負債』などの考え方を学んだ人も多いと思います。お金を生む資産。つまり『お金に働いてもらうこと』こそ、後の豊かな人生につながるという筆者の主張に、思わず引き込まれます。
かなり流行った本ですが、読者が一巡したのか、最近の若い人の中にはこの本の存在を知らないという人も増えてきています。学校教育ではなかなか教えてもらえない『金融リテラシー』を学べる本として、まだまだその魅力は衰えていません。数年前に発売された改訂版では、法律面の古い情報なども直されています。お金の見方が変わる1冊としておすすめです」
「実は私も学生時代にこの本を読んで大きな影響を受け、お金の専門家を志したんです。何度も読み込んでいるので本もカバーもだいぶ傷んでしまいました」(頼藤さん)
【あらすじ】
「どこにでもいる日本の大学生」ケンがスイスのバンカーに学ぶ「お金の成長物語」。本田健のベストセラー「ユダヤ人大富豪の教え」の続編。
頼藤さん:「評論家で、著書累計700万部を超えるベストセラー作家でもある本田健さんの一冊です。前作の『ユダヤ人大富豪の教え』に続く、本田さんの半自叙伝的な物語です。
スイス人のバンカー(銀行家)から、お金の教えを受けるという体裁になっていて、『お金に支配されること』からいかに逃れるかが説かれています。個人的に大きな影響を受けたのが、『お金の履歴書』という考え方。小さな頃に、祖父母や両親からどのようなお金の教育を受けてきたか、彼らの経済状況はどうだったのか、お金に関する口癖、あなた自身が体験したお金にまつわるドラマなど、『お金の履歴』を整理することで、あなた自身のお金に対する価値観を客観的に見られるようになり、お金の知性と感性を高めることにつなげられるという考え方です。
もうひとつ『5つの銀行口座を用意しよう』という考え方にも大きな影響を受けました。『ミリオネア口座』『日常口座』『自己投資口座』『プレゼント口座』『投資用口座』の5つに分けて活用することで、お金を貯めつつ増やすことができ、また、増やすための機会も作り出せるという考え方です。実は、今でも私は実践しています。興味のある人はぜひ本書で内容を確かめてみてください」
「元は中高生を教えるための教材だったそうです。非常にわかりやすく作られています」(頼藤さん)
【あらすじ】
「お金のことを考えることは人生(自分のキャリア)に向き合うこと」をコンセプトに、「信用」「価値と価格」「両面思考」という3つを軸に、将来に渡って通用するお金との付き合い方を伝える一冊。
頼藤さん:「日本でいち早くファイナンシャル教育を始めた、日本ファイナンシャルアカデミー代表の泉正人さんの著書です。中高生を対象としており、泉さんの著書のなかでもとっつきやすい内容になっています。図解も多く、お金に関する普遍的な知識がかみくだいて説明されており、『お金の教養』を身につける第一歩としては格好の1冊だと思います。
『信用』が現代の社会でいかに大切か。『価値』と『価格』は別物で、それを見極めることがいかに大切かなど、当たり前のようでいて、なかなか意識できないポイントがわかりやすく解説されています。また、クレジットカード、特にリボ払いがなぜダメなのかを、売る側の視点に立って考えさせる点などは、若い人にぜひ読んでもらいたいポイントですね。
全編を通じて、自分の頭で考えることの大切さを伝えてくれます。先行き不透明なこの時代、お金に悩まず、幸せに生きていく核となる考え方を教えてくれる本です。絵柄からやさしい内容を想像しがちですが(そして、実際読みやすいのですが)、込められたメッセージは本格的なもの。お金の知識を身につける最初の1冊としておすすめできます」
頼藤さん:「『お金の教養を高める作品』として10本紹介させてもらいました。実はここで紹介するかどうか最後まで迷った作品もあります。番外編として下記に5本あげたので、こちらも参考にしてもらえればと思います。
今回紹介しきれなかったおすすめの金融作品
●漫画
・「クロサギ」(原案:夏原 武、作:黒丸・小学館)
・「誰も教えてくれないお金の話」(監修:泉 正人、作:うえだひろえ・サンクチュアリ出版)
●映画
・「ウォールストリート」(監督:オリバー・ストーン・2010年アメリカ公開)
●書籍
・「人生を変える、お金の授業」(デヴィッド・バック・PHP研究所)
・「子供に教える『経済学』」(木暮太一・青春出版社)
FPとして日々お金の相談を受けていると、日本にはまだまだ『お金の知識』を知ってもらう余地があると感じます。お金について知らないことで、だまされてしまうリスクも高まるでしょうし、もしかすると、自分が損をしていることすら知らない可能性もありえます。つまり、お金について知っているのと知らないのとでは、日々差が開く一方と言えるのです。
身もふたもない話ですが、やはりお金に困らないほうが、豊かに生きていける可能性は高まることでしょう。今回紹介した作品をきかっけに、ぜひ『お金の教養』『金融リテラシー』に対して、一歩を踏み出してもらえれば幸いです」
●記事監修者紹介
頼藤太希(よりふじ・たいき)さん。(株)Money&You代表取締役/マネーコンサルタント。慶應義塾大学経済学部卒業後、外資系生保にて資産運用リスク管理業務に従事。2015年に(株)Money&Youを創業し、現職へ。女性向けWEBメディア『FP Cafe』や『Mocha(モカ)』を運営。マネーコンサルタントとして、資産運用・税金・Fintechなどに関する執筆・監修、書籍、講演などマネーリテラシー向上に努めている。著書は「入門仮想通貨のしくみ」(日本実業出版社)、「投資信託 勝ちたいならこの7本!」(河出書房新社)、「やってみたらこんなにおトク! 税制優遇のおいしいいただき方」(きんざい)など多数。日本証券アナリスト協会検定会員。ファイナンシャルプランナー(AFP)。
●頼藤さんの本の紹介
※本記事は、執筆者個人または執筆者が所属する団体等の見解です。