ミズノの新戦略! トレーニングはもちろん、レースにも適した新モデルが登場

【試走レポあり】ミズノ「WAVE SHADOW」は“ドロップ”に着目したランニングシューズ

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マラソンシーズンが終わり、これから夏場に向けてトレーニング期に入るという方は多いでしょう。これまで多用したランニングシューズは、機能劣化などから買い替えが必要という方もいるはずです。そんな方には、ミズノの打ち出す新しいランニングシューズ「WAVE SHADOW」が選択肢のひとつになるかもしれません。いったいどのようなシューズなのか、2017年5月10日に行われた発表会の模様を踏まえながら、試走で感じたおすすめのポイントなどをご紹介しましょう。

今回発表となった「WAVE SHADOW」。2017年6月10日発売予定で、価格は11,900円(税別)

今回発表となった「WAVE SHADOW」。2017年6月10日発売予定で、価格は11,900円(税別)

多様なニーズに応える“ドロップ”着目の新シューズ

東京マラソンを皮切りに巻き起こったランニングブーム。ランナーの増加は2012年頃にピークを迎え、ランニングはブームから文化へと定着しつつあります。これにともない、ランナーのニーズは多様化。ミズノはこうした消費者のニーズ変化に対して、従来の製品および提案では対応しきれなくなると考え、新たなコンセプトのシューズ開発に着手したそうです。

ランナー人口は微減しているものの、フルマラソン完走者と、ランニングシューズの出荷台数は増加。ミズノでは「マラソン大会ではランナーを抽選で決めることもあるため、フルマラソンを意識してランニングに取り組む人は、実際の完走者(約35万人)より多いのでは」と予測

そこで生まれたのが、初級者・中級者がより高いパフォーマンスを発揮するための新たなランニングシューズ「WAVE SHADOW」です。ではいったい、「WAVE SHADOW」の何が新しいのか。そのポイントは“ドロップ”にあります。このドロップとは、つま先部分とかかと部分におけるソールの厚みの差。例えばミズノの初級者向けロングセラーシューズである「WAVE RIDER」は、このドロップが12mm。これに対して「WAVE SHADOW」のドロップは8mm。ドロップが低く、よりフラットに近い状態での着地が可能となっています。

「ドロップが少ない」と聞くと、ソールの薄い上級者向けシューズをイメージされる方が多いかもしれません。しかしこの「WAVE SHADOW」は、以下に示すように同程度のドロップ設計のシューズと比べて、ソールそのものは厚くなっています。

ドロップは低いながらも、クッション性を十分に持った厚めのソール

ドロップは低いながらも、クッション性を十分に持った厚めのソール

・WAVE EMPEROR(つま先部分13mm→かかと部分22mm/ドロップ9mm)・WAVE AERO(つま先部分14mm→かかと部分23mm/ドロップ9mm)・WAVE SHADOW(つま先部分17mm→かかと部分25mm/ドロップ8mm)

「WAVE SHADOW」の特徴とメリット

このように、「クッション性を備えながらドロップが低い」点こそが、「WAVE SHADOW」の持つ大きな特徴。では、ドロップが低いことで、ランナーにどのようなメリットがあるのでしょうか。

ミズノによれば、「WAVE SHADOW」をトレーニング時に利用することで、ランニングフォームの改善につながるとのこと。そしてランニングフォームが正されるからこそ、トレーニング効果も高まると言います。例えば、かかと着地ではスピードにブレーキが掛かってしまいますが、これが中足部もしくは前足部での着地に自然と矯正されていくといったイメージでしょう。

来シーズンで記録更新、あるいはマラソン完走を狙うランナーなら、こうしたランニングフォーム改善は魅力的ではないでしょうか。例えばトレーニングで「WAVE SHADOW」を使い、レースでは安心感のある「WAVE RIDER」を履くという、2足持ちも想定されているようです。

ドロップが高いとかかと着地の走行になりやすいと言われています。対して、ドロップが低くなることで中足部〜つま先着地の正しいフォームに導かれやすいというメリットがあります

「WAVE SHADOW」を履いて走ってみた!

ミズノからの発表後、実際に「WAVE SHADOW」を履いての試走会が行われました。個人的な感想となりますが、走ってみて感じたことを3つご紹介します。

試走会は片道約1kmのジョギングと、約150mのウィンドスプリントを4本。いろいろなペースから履き心地を確認できました

1. 着地から自然と伸びるストライド

特にポイントとしてあげておきたいのが、着地から蹴り出しへと移行する際のスムーズな動き。体幹部を意識した前傾姿勢は欠かせませんが、これがしっかり行えると、とても自然な形でストライドが伸びます。

なお、ドロップが低いため、意識せずとも中足部〜前足部での設置が実現できました。むしろ、このシューズでかかと着地は難しいのではないでしょうか。下り坂ではどうしてもかかとから着地しがちですが、「WAVE SHADOW」はそうした課題も解決してくれそう。私は普段から中足部着地で走るランナーですが、非常に走りやすく感じました。

2.足全体を包み込む高いフィット感

「WAVE SHADOW」はとても軽量でありながら、すぐれたフィット感を持っています。前足部には伸縮性のある素材が用いられているため、足幅の広い方でも窮屈さを感じないでしょう。実際、私は足幅が広い(指が開いている)のですが、シューズからの圧迫はありませんでした。

シューズを立てて地面に押し当ててみると、ソールのやわらかさが際立ちます。反発がないわけではありませんが、着地から蹴り出しまでの動作において、足の動きに合わせてフィットしてくれる感覚です

3. 着地時に前後・左右へブレにくい安定性

いくら中足部・前足部で着地できても、左右に傾いてしまったり、着地後にブレてしまったりしては意味がありません。その点において「WAVE SHADOW」は安定感が高く、しっかり“足裏全体で着地している”感覚を得られました。着地衝撃を足裏全体で受け止められるため、脚への負担が少ないほか、無駄なく力を伝達して走ることができる印象です。もう少し長い距離を走ってみないと断言はできませんが、小さな力で大きな推進力を得られる可能性が高いのではないでしょうか。

このことから、ミズノではトレーニング用として強く打ち出しているシューズですが、私としてはレースでも十分に活用できるものと感じています。私はウルトラマラソンにもよく出走しますが、そうした超長距離レースでも応用できるのではないでしょうか。

よりスムーズな走りを実現してくれそうな「WAVE SHADOW」。幅広い層のランナーにとって、魅力的な面が多いのではないでしょうか。ただしランニングシューズは、ランナーの走法や足の形状などによって、合う・合わないが異なります。気になった方は、まず実際に履いて、その使用感を確かめてみてください。

三河賢文

三河賢文

“走る”フリーライター。マラソン・トライアスロン競技を中心に、全国各地を走り回りながら取材・執筆中。83年生まれ・仙台市出身。ナレッジ・リンクス(株)代表。

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2017.6.21 更新
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