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“EPIC超え”は本当か!? キャロウェイROGUE(ローグ)シリーズを試打検証!

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こんにちは、オグさんです。今回はキャロウェイのROGUE(ローグ)シリーズの試打をさせていただきます。話題のクラブを立て続けに打たせていただけるのはめちゃめちゃうれしいです! 打って率直な意見を述べていきたいと思います〜。

「やさしさで、飛距離で、EPICを超えなければ意味がない」

キャロウェイは2017年に出したGBB EPIC(通称エピック)シリーズの売り上げが好調で、ゴルフ界に“エピック旋風”を巻き起こしました。そして2018年、キャロウェイは今回のローグ発表前から「EPICを超えなければ、出す意味なんてない」というティザー広告を打ち、ゴルファーの興味をひき付けていたんです。そして発表会当日、キャロウェイは新作のローグについて、EPICをやさしさと飛距離で超えていると、胸を張って発表しました。EPICよりも打ちやすく、ミスに強く、ボールのつかまりもいい。何より飛ぶと発表されたローグ、その“EPIC超え”は本当なのかどうか、打って確かめてみたいと思います!

発表会では、EPICを上回る性能を持つことが強くアピールされました

発表会では、EPICを上回る性能を持つことが強くアピールされました

大ヒットを記録したエピックをあえて踏み台にしたローグシリーズ。いやが上にも期待が高まります。発表会には同社の契約プロが駆け付け、花を添えました(左から、深堀圭一郎、上田桃子、石川遼)

これが”エピック”ことGBB EPICドライバー。最大の特徴は、ヘッド内部のフェースのすぐ裏側にソールとクラウンをつなぐように設置された2本の棒「ジェイルブレイクテクノロジー」を搭載していること。この棒の効果で、インパクト時に生まれるソールとクラウンのたわみを軽減することでエネルギーロスを抑え、ボール初速を高めるといった特性を持っています。実際の市場の評価も強い前に飛ぶ弾道が出ると評判のクラブでした

今回は、ドライバー、FW(フェアウェイウッド)、UT(ユーティリティー)、アイアンとローグシリーズのクラブすべてを打ってみます。ローグはエピックを超えているのかどうか、いざ試打開始!

ローグシリーズのドライバー3種、FW、UT、そしてアイアン2種を一挙に試打させていただきます!

ローグシリーズのドライバー3種、FW、UT、そしてアイアン2種を一挙に試打させていただきます!

いつもどおり「スカイトラック」という弾道計測器を使ってドライバーの弾道データを採取。特性の違いが弾道にも表れています。参考にしてみてください

今回試打するクラブは以下の7本です。

・ローグスター ドライバー:つかまりがよくスライサー向け
・ローグ ドライバー:ニュートラルなヘッド特性
・ローグ サブゼロ ドライバー:低スピンのプロモデル
・ローグスター FW:飛距離性能が向上
・ローグ UT:球を上げやすく飛距離アップが見込める
・ローグスターアイアン:飛距離性能に振ったロフト設定
・ローグアイアン:飛距離は上記スターに劣るが直進性が高い

■試打1 ROGUE STAR(ローグスター)ドライバー

エピックよりも、つかまりアップ

1本目はローグスタードライバーです。これはカタログモデルで、ローグシリーズのメインのモデルになります。同シリーズは、エピックに搭載されていた「ジェイルブレイクテクノロジー」をさらにブラッシュアップして搭載しています。フェース裏内部の2本の棒を砂時計型にすることで軽量化。その余剰重量を別に配分することで、より最適な重心位置を実現してします。そして、以前よりもさらに薄肉化され、エネルギー伝達効率を高めた「X-FACE VFTテクノロジー」、空力性能の向上など、最新技術の結晶といえるクラブに仕上がっているんです。どんな弾道が出るのか非常に楽しみです。

構えてみると、投影面積が非常に大きく、とても安心感がありますね。エピックと比べてかなり大きくなった印象があります。キャロウェイ特有のふっくらしたクラウンと相まって、プレッシャーのない、穏やかな気持ちでアドレスに入れますね。

試打したのは10.5度のRフレックス。私にとってはアンダースペックでしたが、公平を期するためにいつもどおりの力加減で打ってみました。打ち出された弾道は、中弾道でちょっと大きめのフックボール。バックスピンがやや多めですがシャフトのフレックスを合わせれば、もう少し収まるでしょう。エピックにも同じくスターというモデルが設定されていましたが、それよりもつかまり度合いが高まり、そしてより前に飛ぶ強い弾道が打ちやすくなっていますね。

一番の違いを感じたのがミスへの許容度。ローグスターは、トゥやヒールに寄った打点で打っても曲がりが少なく、飛距離のロスが少なかったです。重心が深くなったのか、エピックより直進安定性が高まった印象を受けました。やや強めのつかまりと高いボール初速で安定した距離が出せる仕様といった仕上がりですね。自分はかなりなだらかな入射角なので、10.5度でも打ち出し角は低めでしたが、ボールが上がりやすい方は9.5度でも十分高さを出せると思います。

ヘッドの断面図です。フェースすぐ裏にクラウンとソールをつなぐように2本の棒が設置されています。これがジェイルブレイクテクノロジー。2本の棒によってインパクト時に起こるクラウンとソールのたわみを軽減し、エネルギーロスを防いでいるのです。エピックと比べ、2本の棒を砂時計型にし、軽量化することで、さらなる重量配分の最適化を図っています

ヘッドの投影面積を大きくとり、アドレス時の安心感を与えながら、進化したジェイルブレイクテクノロジーなどで生まれた余剰重量を後方に配置することで打点のミスへの強さを実現させています。ミスへの許容度を上げつつ、直進性を高めたモデルといえます

■試打2 ROGUE(ローグ)ドライバー

ニュートラルなつかまり特性

2本目はローグドライバーです。キャロウェイによれば、こちらは数量限定モデルとのこと。見た目は、ローグスターに比べてやや引き締まったシェイプ。ヘッド後方に向かうにつれて低くなっていく“シャローバック形状”をしていますが、ヘッド自体はやや厚くなっており、適度な安心感がありながら、たたいてもいけそうな絶妙な顔をしています。

ジェイルブレイクテクノロジーなどが使われ、ローグスタードライバーとは構造的に同じですが、ソールのウェイト位置が違います。ローグスタードライバーはヒール側にウェイトを配置し、つかまり要素を高めていましたが、このローグドライバーはソール後方に配置。ニュートラルなつかまり具合を狙った設計になっています。またこのローグドライバーには、アジャスタブルホーゼル、いわゆるカチャカチャネックが搭載されているので、ロフトやライ角をある程度調整できるようになっています。

何球か打って「狙ったところに打ち出しやすいなぁ」と感じました。スペックはSフレックスの9.5度だったのですが、自分のタイミングで打つとほぼ狙った方向に飛び出し、狙ったつかまり具合で戻ってくる。とても扱いやすかったです。スピン量は2800台(rpm)、ボール初速も70m/sと文句なしでしたが、私には9.5度だとやや打ち出し角が足りず、飛距離が思ったより伸びませんでした。10.5度を選ぶか、アジャスタブルホーゼルでロフトを増やして打てばもう少し飛距離は伸びたでしょう。

シャローバックでありながらやや厚みを持たせることで、たたけそうな頼もしさと安心感を両立させた形状。とても構えやすい顔をしています

■試打3:ROGUE SUB ZERO(ローグ・サブゼロ)ドライバー

自分でつかまえられる人向けです!

さて3本目のドライバーは、ローグサブゼロドライバー(以下サブゼロと表記)です。これは3モデルの中でプロユースのタイプ。サブゼロとはそれまでの重心をゼロに例え、それよりサブ(下)という意味だそうです。低重心がコンセプトになっていることからこのネーミングが採用されたのだとか。ちなみにこちらも数量限定モデル。

構えた印象は、投影面積が最も小さく、操作性がよさそう。さすが、プロユースが前提になっているモデルです。そしてポンと地面に置いたときにフェースが右を向く座りで、左に行くイメージが湧きません。「思い切ってたたいていけますよ〜」といった感じ。個人的にミスが左の私としてはとても安心できます。

打ってみるとさすがにつかまりを抑えた仕上がり! ほかのモデルと同じように振っているつもりでもドロー系のボールがなかなか出ません。しっかりボールをつかまえに行けるので、安心して振り切っていけます。それだけにミスがスライス系のゴルファーにはおすすめできません。ローグの全モデルに共通することですが、低スピンで強い中弾道が出やすいです。比較的バックスピンが増えやすいスライス系のボールを打ってもボールが上がりきらないことがあるので、右のミスが多い方はローグスターを選びましょう。サブゼロは3モデルの中で一番強い球が打てるモデル。下記の弾道図を見てもらえばわかりますが、めちゃくちゃ強い弾道のフェードボールが出ています。ほかのモデルと同じような軽いドローをイメージして振っているのですが、それでもやや逃げる弾道で、それでいて飛んでいます。フックに悩むハードヒッターには、強くおすすめしたい性能を持ったモデルですね!

ソール後方にウェイトを配置しながらもソール前方にもウェイトを配置し、ほかのモデルと比べ、重心を浅くすることで操作性とさらに強い弾道を生み出すサブゼロ。ヘッド自体のつかまり性能をあえて抑えることでゴルファー自身がしっかりボールをつかまえに行ってもボールがつかまり過ぎない安心してたたける仕様になっています

ROGUEシリーズ ドライバーまとめ

今回、ドライバー3モデルを比較試打させていただきましたが、最新のローグシリーズはエピックシリーズに比べて、より広いゴルファー層に対応したラインアップになっていると感じました。エピックは2モデルでしたが、ローグシリーズで3モデルにしたことによってそれぞれのモデルがカバーする対象ゴルファーが絞られたことで、1モデルの性能を特化できたのではないでしょうか。もちろんテクノロジーの進歩による部分も多分にありますが、アベレージゴルファーをカバーするスターはよりミスを助けてくれ、サブゼロは、より上級者のニーズに深く応えたモデルに仕上がっている印象。そしてその中間を埋めるローグと隙間のないラインアップになっています。特にローグスターは純正シャフトに40g台と50g台が用意されており、きめ細かい対応だなと感心しました。しかもどのモデルもボール初速が出やすく飛距離が得られやすい! しっかり自分のミスの傾向や打ちたい弾道に合わせて選べば、よい結果が得られるでしょう。

■試打4:ROGUE STAR フェアウェイウッド

ソールのところどころを凹ませ、接地面を減らしたヌケがよさそうなソール(左)。顔はドライバーに準じたフォルム。キャロウェイらしい、角を丸めたふっくら形状

ローグスターFWです。エピックのFWにはジェイルブレイクテクノロジーが搭載されていませんでしたが、ローグスターFWには搭載されて登場しました。

ローグスターFWの内部。ドライバー同様2本の棒がクラウンとソールをつなぎ、エネルギーロスを防ぐ構造になっています

打ってみると、弾き感のあるいい打感でとても気持ちよく振り抜けます。5番ウッドを試打しましたが、自分の思った以上に高さが出つつ、飛距離も申し分ありません。同社は過去に発売してきたFWに名器が多く、特にヌケや操作性に評価の高いモデルが多いのですが、このローグスターFWもそれらと同じ雰囲気があります。低重心のボールの上がりやすさがありながら、ソールの後方を凹ませて接地面積を減らしヌケをよくする工夫が見られます。実際のヌケのよさは芝から直接打ってみないとはっきりしたことはいえませんが、抵抗は少なそうです。

■試打5:ROGUE STARユーティリティー

こちらもFW同様ソールを凹ませたデザインでヌケのよさを演出。少々ダフっても滑ってくれそうな形状をしています

ローグはUTにも、例のジェイルブレイクテクノロジーを搭載しています。UTにしてはヘッドの奥行きがあり、重心を深くするように設計されています。それでいてフェース周りは直線的にデザインしつつ、できるだけFP値(フェースの出っ歯具合)を抑えてアイアンっぽく打てるように工夫された、非常に凝ったクラブです。実際に打つとボールがよく上がり、狙ったラインにも打ち出しやすい仕上がり。これはFWやUTが苦手な人にも簡単に打てちゃう可能性が高いと思いますね。ぜひ試してもらいたいクラブです!

ウッドみたいなヘッド形状をしつつもフェース周りはできるだけアイアンっぽく仕上げ、アイアンのように打ち込んでもボールがとらえやすくなおかつ、高さが出せるように設計されています

ローグのアイアンは、”芝の上”で真価を発揮!

最後はアイアンです。ローグシリーズにアイアンは2タイプ用意されています。1つがローグスターアイアン、もう1つはローグアイアンです。どちらもやさしく真っすぐ飛ばせるアイアンですが、前者のほうが飛距離が出ます。共通する特徴は、どちらも“しっかりバンスが効いている”点。バンスが効いているとは、簡単にいえば、ソールの張り出しが大きいということ。このバンス、ウェッジで注目される項目ですが、アイアンにもバンスの効き具合はあります。ウェッジ同様、バンスがしっかり効いていると、少々ダフっても刺さらずに滑ってくれるのでミスになりにくいというメリットがあります。ですが効きすぎれば、ヘッドが跳ねてトップしてしまうといったデメリットもあるのですが、今回ローグのアイアンからはそのデメリットは感じませんでした。

ごく普通のアスリートアイアンとの比較がこちら。左がローグスターアイアンで右が通常のアイアンです。フラットな形状をしたアスリートアイアンのソールと比べ、丸みを帯びているのがわかるでしょうか。

左のローグアイアンは右の一般的なアイアンに比べ、ソール後方がやや張り出て丸みを帯びています。こうなっているとインパクト時、ソールの後方が早めに設置しやすくなるためヘッドが潜り過ぎずに滑りやすくなります

続いて、マットに接地させて比較したのが下の写真。ローグスターアイアン(上)のほうがエッジと地面との隙間が広くなっています。ほんのちょっとじゃない? とお思いになるかもしれませんが、これが打つと結構違います。

上がローグスターアイアン、下が通常のアイアン。ともに7番

上がローグスターアイアン、下が通常のアイアン。ともに7番

バンスの効果は、レンジのマットでは実感しにくいのが難点なのですが、芝の上から打つと効果はとても大きく、すごい手前からのダフりではさすがに厳しいですが、ちょっとしたダフりをかなりカバーしてくれるアイアンですね。具体的には強いハンドファーストで構える方や、入射角の鋭角なダウンブローの方、ボールをつぶすような意識を持っている方などに合うと思います。

ハンドファーストが強いのが左、右は弱い

ハンドファーストが強いのが左、右は弱い

■試打6:ROGUE STARアイアン

具体的なモデルの違いに行きましょう。ローグスターアイアンは、打点のミスに強いつかまりのよいモデル。下部と上部に回り込むように溶接されたフェースは上下の打点のミスに強く、少々のミスをなかったことにしてくれます。ロフトがやや立った設計ですが球の高さもしっかり出ましたね。グースネックで安心感もあり、直進性の高いつかまったボールがオートマチックに打ちやすかったです。シャフトの重量は50g台のカーボンから70g台のスチールまでというラインアップ。長さが少し長めに設計されているので、パワーがなくても飛距離にこだわりたい方向けのアイアンといえます。

■試打7:ROGUEアイアン

こちらはローグアイアン。ローグスターアイアンよりはグースネックが控えめで、ロフトもやや控えめな設定。それだけに、ローグスターアイアンと比べてもう少しパワーのあるゴルファーを対象としたモデルです。打点のミスへの強さやボールの上がりやすさはローグスターアイアンと同等ですが、飛距離性能は単純に比べればローグスターアイアンに劣ります。そのぶん、ある程度自分で飛ばせるゴルファーが使うといい結果が出せる設計のアイアンですね。90g台、100g台のスチールシャフトのみのラインアップからもそういった意図が読み取れます。使い勝手としてはやはりオートマチックに打てるアイアン。操作性がないわけではありませんが、直進性の高い弾道が打ちやすかったです。

自分に合うスペックを探すのが大事です

前年に大ヒットしたクラブをあえて踏み台にしたともとれる広告で、ユーザーをかなり挑発したキャロウェイでしたが、それは自信の裏返しだったのかと納得しました。これだけ幅広いゴルファーに対応するクラブであれば、全ゴルファーの興味を強くひきたい気持ちも理解できますね。ぜひ皆さんも試打してみてください。

ただし! モデルの数を増やして対象ゴルファーを細かく絞ってあるからこそ高い性能を発揮するクラブになっているだけに、モデルやスペックは慎重に選んでくださいね。性能の高いクラブほど、自分に合うスペックを見つけることが重要なのです!!

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小倉勇人

小倉勇人

ゴルフショップ店長、クラフトマン、クラブフィッターそして雑誌の編集・執筆業も行う、歌って踊れるゴルフライター。好きなクラブはパター、左利き/右打ち。愛称は「オグさん」。

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