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飛ぶと話題の「G400ドライバー」を"4つのシャフト"で徹底試打(データ付き)

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プロの活躍がG400人気に火を付けた

皆さんこんにちは。ゴルフ大好きオグさんです。今日は、今巷(ちまた)で評判になっているピンの「G400ドライバー」をご紹介したいと思います。なぜ評判になっているかといいますとプロツアーでピンと契約しているプロが活躍していることもありますが(2017年国内女子ツアーの賞金女王になった鈴木愛選手など)、何より“契約していない”選手も多数使用し、結果を残しているドライバーだから。

2017年国内女子ツアーで2勝を挙げ、賞金女王に輝いた鈴木愛選手はピン契約。後半戦を「G400 LSテックドライバー」で戦った。写真提供:ピンゴルフジャパン株式会社

2017年国内男子ツアーの賞金王、宮里優作選手もG400 LSテックドライバーを愛用。特定のメーカーとのクラブ契約はしておらず、様々なモデルから選び抜いた結果がこのクラブになった 写真:富士渓和春

契約外のプロは自分で好きなクラブを選ぶことができるのですが、結果を求められるプロに好んで使われるドライバーということはそれだけ性能がいいという証しになります。だからこそそれをテレビや雑誌、ネットなどで見たアマチュアが反応し、こぞって購入しているのです。実際に店舗をやっている私に聞こえてくる評判もいいものばかりですね。

G400ドライバーには3種類のヘッドがある

今回はその評判のよいG400ドライバーに用意されている標準シャフトの組み合わせをテストしてみました。このG400ドライバーには「スタンダード」「SF TEC(テック)」「LS TEC(テック)」の3種類のヘッドが用意されていて、ソールの文字とタングステンウェイトの位置で見分けることができます。SF TECとLS TECは、SFT/LST、SF/LSテック、または単にSF/LSと呼ばれることもあります。

スタンダードのヘッドはウェイト(コの字型の黒いパーツ)がソールの一番後方に配置されている

スタンダードのヘッドはウェイト(コの字型の黒いパーツ。金色のウェイトの左側)がソールの一番後方に配置されている

SFTはウェイトがややヒール寄りに配置されます。SFTのウェイトは台形型

SFTはウェイトがややヒール寄りに配置されます。SFTのウェイトは台形型

LSTはウェイト位置がスタンダードよりもフェース寄りになっています(金色のウェイトとPの文字の間のパーツ)

スタンダードヘッドは特に名称の記載はなく、LST、SFTはソールのトゥ側に記載されています

スタンダードヘッドは特に名称の記載はなく、LST、SFTはソールのトゥ側に記載されています

ピンのドライバーは代々、「投影面積が大きく、重心が深く長い」のが特徴で、このG400もそれを受け継いでいます。ピンというメーカーは「アマチュアが難しいと感じるものは作らない」というポリシーを持っており、それがどのクラブにも色濃く反映されています。重心が深く長いということは、ボールの直進性が高く、操作性が穏やかで打点のミスに強いということ。これを基本性能とし、3タイプのヘッドを用意することで、ゴルファーのニーズにより細かく応えられるようになっています。

非常に投影面積が大きく、安心できる“デカさ”

非常に投影面積が大きく、安心できる“デカさ”

フェース面も大きく、打点が少々ズレても飛距離ロスや曲がりを抑えられる設計になっています。ディープフェース(フェースが縦に広い)でも重心が低いのでボールはちゃんと上がります

クラウン上部に入っている突起は空気抵抗を軽減するための工夫。この突起があることによってフェース面の向きが目標に合わせやすいという、うれしい副作用もあります

それではさっそく打ってみましょう。ちなみに差がはっきりとわかるようにいつもどおりの自分のスイングを心掛けて試打しました。私の普段の弾道は、中弾道のドローでヘッドスピードは45m/s、ミスするときはフックになります汗

最初にヘッドの性能の違いを確認するため、純正シャフトで3タイプのヘッドを打ち比べ、それからいわゆる「カスタムシャフト」のベターな組み合わせを探ってみたいと思います。では行ってみましょう!

G400ドライバーに用意されるのは4種類のシャフトです(写真上から順に)。
・ALTA(アルタ) J CB ―フレックスR,SR,S,TS (メーカー純正)
・TOUR(ツアー)173 65/75 ―フレックスR,S,X(メーカー純正)
・スピーダー661エボリューションIV ―フレックスR,S,X(カスタム)
・アッタス クール6 ―フレックスSR,S,X(カスタム)

メインで選べるシャフトは4種類。これ以外にもカスタムシャフトは複数ラインアップされています

メインで選べるシャフトは4種類。これ以外にもカスタムシャフトは複数ラインアップされています

今回の試打では、「スカイトラック」という弾道測定器を使用します。飛距離はもちろんボール初速、スピン量、打ち出し角、打ち出し方向などを細かく計測できる優れものです

試打1:スタンダード(9度)×アルタ J CB(S)

最初に打つのはスタンダードの9度とアルタ J CBのフレックスSです。一番標準的な組み合わせですね。このアルタ J CBというシャフトは、いわゆる「メーカー純正シャフト」ですが、非常に凝っています。フレックス、いわゆる硬さに合わせてキックポイント(シャフトがしなる場所)を変え、ヘッドスピードに合わせて最適な結果が得られるように工夫がされています。実際に打ち比べてもちゃんと結果が変わります。

具体的には、振り心地のテイストはほとんど変わらず、柔らかいほどボールがつかまり、高さが出やすくなりますね。フレックスSでは、目標方向に飛び出し、中弾道でいつもよりややつかまったドローボールでした。ややスピンは多めですが、その分ミスしても滞空時間が維持しやすいので平均飛距離を伸ばしやすいと思います。

真っすぐ飛び出したやや強めのフックボール。ボールのつかまりを重視したシャフトの性能がよく出た弾道ですね

このシャフトは標準のシャフトの中では一番軽い50g台ですが、ほかのシャフトと比べて標準仕様が0.5インチ長く設定されており、パワーのない方が一番飛ばしやすい仕様といえるでしょう。

光沢のあるブラウンの塗装で仕上げられ、渋めでカッコいい仕上がり。アドレス時に、必要以上に主張しないように黒く見えるような工夫も。非常に凝っているシャフトです

アルタ J CBは、しっかりとヘッドを加速させ、ターンをうながしてくれる挙動で、スライスに悩む方や右に飛び出すミスに悩む方が結果を出しやすいシャフトです。硬さによってつかまり具合も調整されているので、「力がないからRフレックス」と決めつけず、ほかの硬さも試すことをオススメします

ヘッドの性能としては、打点のミスに非常に強く少々芯を外してもほとんど弾道が変わりません。クラブとしての完成度は非常に高いと思います。曲がりでお悩みの方はまずこの仕様を打ってみてどんなボールが出るかによってほかのヘッドやシャフトを試すといいでしょう。ただ、ボールを操作したい方にとってはちょっと扱いづらいかもしれませんね。その場合は後述のLSTのヘッドがいいと思います。

試打2:スタンダード(9度)×ツアー173-65(S)

このシャフトは、ピンが純正で用意しているものですが、アルタ J CBより叩(たた)ける仕様(思い切り振っても左のミスが少ない)です。アルタと同様フレックスに合わせてキックポイントを変え、さらに重さも65と75の2種類用意されており、ヘッドスピードやパワーに合わせてよりよい結果を得られるよう工夫されています。具体的には、硬くなるほどキックポイントを手元寄りにすることで、ヘッドのターンを遅らせてパワーヒッターにありがちなボールのつかまり過ぎを抑えるように仕上げています。先ほどと同じヘッドでこのツアー173-65のフレックスSで試打したデータは以下のとおり。

一度右に飛び出して戻ってくる理想的なドローボール。打ち出し角も14度と理想値に近い数値が出ています。この、右に一度飛び出すのがこのシャフトのいいところ。つかまり過ぎを抑え、叩いても左に飛ぶミスを抑制しているのです

アルタ J CBと比べ重量が重くなり、シャフトのねじれを表すトルクが小さいため、フックが抑えられ、飛距離が伸びています。打ち出し角が高くなっているのは0.5インチ短くなった影響でしょう。左に行く要素が減った分、思い切って振っていける組み合わせですね

光沢のあるシルバーで仕上げてあり、スタイリッシュにデザインされています。構えてまぶしくなるようなことはなく、スイングのじゃまにならず控えめながら主張する日本人が好むカッコよさですね

ツアーはアルタと挙動がかなり違い、かなりピンと張ったような剛性感のあるシャフト。特に感じるのが先端の剛性。先端がしなるように感じるアルタとは異なり、叩いても当たり負けしないだろうなと思わせるぐらい先端に剛性を感じます。思い切ってドライバーを叩いていきたい方には、とても頼もしい仕上がりだと思います

試打3:SFT(12度)×アルタ J CB(S)

さて次はヘッドを変えてみましょう。SFTは「ストレート・フライト・テクノロジー」の略。スタンダードよりつかまり性能を高めた設計になっていて、ロフト設計もスタンダードよりも多めに設定されており、よりスライスしにくくボールが上がりやすい性能です。実際に打ったデータを見ると、打ち出し角が15度とかなり高くなっていて初めからやや左に飛び出しています。

スタンダードヘッドよりロフトが増えていることもありますが、打ち出し角が高くなり、初めから左に飛び出しています。同じシャフトで打ち比べるとよりヘッドの性能が明確になりますね

私のヘッドスピードではややスピンが増えていますが、ヘッドスピード40〜42m/sぐらいのスライスで悩む方には効率よい弾道が打てるヘッド性能だと思います。つかまりのいいアルタ J CBシャフトとの相性もとてもいいですね。

ほかのモデルにはないロフト12度の設定。ロフトが増えるとつかまり度合いも高まるので、スライスに悩む方にはこの12度がいいですね。ボールが上がり過ぎてしまう心配がある方は10度を選ぶとよいでしょう

試打4:LST(8.5度)×アルタ J CB(S)

次に、同じアルタ J CBシャフトでもう1つのヘッド、LSTを打ってみましょう。LSTは「ロー・スピン・テクノロジー」の略。スタンダードと比べるとスピンを抑え、強い弾道を打ちやすく設計されています。スピンが多過ぎると、どんなにボール初速が高くてもボールは前に飛ばずに上空へ上がってしまうため、大きな飛距離ロスにつながってしまいます。

その半面、ある程度のスピン量がないとボールが上がらず最高到達点が低くなるため、ある程度パワーがある人でないと逆にキャリーが減ってしまい、飛ばなくなってしまう可能性もあります。LSTは、ある程度パワーがあってスピンが多めの方が使うとよい結果が得やすいモデルといえます。実際に打ったデータを見ると、確かに打ったシャフトの中では一番スピンが少なくなっていますね。また打ち出し角も低く、風に負けない強い弾道が打てました。

スタンダードのヘッドに比べてスピン量が減り、ボール初速もアップしています。それだけエネルギー効率が上がっている証拠ですね。飛距離に繋(つな)がっていないのはつかまり過ぎによるもの。もう少し打ち出し角を高めてつかまりを抑えると飛距離は伸びます

試打5:LST(8.5度)×ツアー173-65(S)

では比較的パワーがある人向けのLSTに、叩けるツアー173-65のシャフトを組み合わせるとどうでしょう。個人的には、とても相性のよい組み合わせだと思うのですが、結果は以下のとおりです。私の消し忘れで、画像には前のアルタ J CBのデータが残っていますが、数値はこの組み合わせのデータです。打ち出し角が12度、スピンは3095rpmと今までで一番少なくなっています。

すみませんアルタシャフトの弾道データが残ったままに…見にくくて申し訳ありません。右側の弾道、少しだけ右に飛び出てほぼストレートなのがLST+ツアー173-65の弾道です。スピンがさらに減り、つかまりが収まったため、飛距離が10ヤード近く伸びました。自分でもよい弾道だと思います笑

今回計測に使用しているこのスカイトラックという機器は、ボール初速からヘッドスピードを換算するのですが、ボール初速が一番出ているため、ヘッドスピードも速く出ています。それだけ効率のよい弾道が出ているということ。実際の飛距離もよく出ています。また、弾道はほんの少しだけつかまったほぼストレート。毎回こんなショットが打てればなぁというぐらいのいい弾道ですね。

「エボIV」「アッタスクール」をG400と組み合わせると…!?

ここからはカスタムシャフトを紹介していきましょう。カスタムシャフトとは、シャフトメーカーが作る後付け用のシャフトのことです。初めにいっておきますと、これらは打たずして買うものではありません。というのもG400の純正シャフトは非常によくできており、純正シャフトではタイミングが微妙に合わない、もしくは理想の弾道を求めるには動きが合わないといった方が選ぶべきものだと思います。

試打6:スタンダード(9度)×スピーダー661エボリューションIV(S)

カスタムシャフト1本目は、フジクラのスピーダーエボリューションIV。"エボIV"なんて呼ばれることもありますね。フジクラのシャフトの特徴は“さまざまな飛距離”の追求です。さまざまな飛距離とは、ボールがつかまった効率のよい飛距離、叩いても左に行かない強い弾道の飛距離…など、モデルごとに異なる飛距離を追求しているのです。このエボリューションIVは、適度なつかまりを持ちながら、叩いても左に行き過ぎないバランスの取れた飛距離を追求しています。

フジクラのスピーダーエボリューションW。黒いボディにゴールドの文字でデザインがカッコいい! Wというだけあってシリーズになっていて、どのモデルも挙動や組み合わせる素材は異なりますが、飛距離を追求したシャフトに仕上がっています

まずはスタンダードなヘッドと組み合わせて打ってみました。そのデータがこちら。

しっかり右に打ち出してから戻ってくるドローボール。先端が走るシャフトなのにつかまり過ぎないのがこのシャフトのいいところ

一度右に飛び出してから戻ってくるキレイなドローボールで、ボール初速が70m/sを超えています。自分的にはかなりいい数値です。もう少しスピンを減らせればもっと飛距離につながったでしょう。振りに行ってもつかまり過ぎないため、左のミスを怖がる方にはとてもいいシャフトだと思いますね。同じような性能で紹介したツアー173-65との違いは、シャフトの挙動です。エボリューションIVは、中間から先端寄りがしなり、シャフトがビュンと走る感じがあるのですが、ツアー173-65のほうは、中間から手元寄りがしなりヘッドを遅らせてくるような挙動を持っています。この違いは、主に振ったときのタイミングに影響するので、打ち比べて心地よいと感じるほうを選ぶとよいでしょう。

試打7:SFT(10度)×スピーダー661エボリューションIV(S)

次につかまりのよいSFTとエボリューションIVの組み合わせで打ってみます。こちらは先に結果をお見せしたほうがわかりやすいですね。

しっかりボール初速は出ていますが、スピン量が増えてしまい、飛距離に繋がっていませんね。もう少しスピンを抑えることができればかなり楽に飛ばせる組み合わせです。アルタだとつかまり過ぎる…なんて方にはいいでしょう

高く打ち出され、しっかりとつかまった弾道になっています。私的には思ったほど左に飛んでいない印象で、これはエボリューションIVのつかまり過ぎない性能がしっかり機能していると感じました。先ほどは12度のロフト、今度は10度で打ってみましたが、それでもしっかり高さは出ています。パワーはあるけどスライスに悩んでいる、純正のアルタだとちょっと軽いなんて人にはこの組み合わせはありですね。

試打8:LST(8.5度)×スピーダー661エボリューションIV(S)

エボリューションIV、最後は一番相性がいいと思われるLSTの8.5度で試してみたいと思います。ハイ、これまでで一番の記録が出ました!

ボール初速はほかの組み合わせのほうが出ていますが、スピン量が少なく高く打ち出せているおかげで飛距離が出ています。いや〜、いい弾道だ!笑

打ち出し角が14度とやや高め、スピン量2828rpmと、私のヘッドスピードではほぼ理想といってよい数値で、弾道は適度につかまったドロー。もう、申し分ない結果です。この組み合わせは操作性もよく、逃がしたフェードボールも打てました。ボールを操りたい(左右の曲がりや球の高さをコントロールしたい)方や、強い弾道の飛距離にこだわる方にいい組み合わせですね。

試打9:スタンダード(9度)×アッタス クール6(S)

さて2本目のカスタムシャフト、USTマミヤのアッタス クールです。一時期、松山英樹プロがこのシャフトをテストしている情報がネットや雑誌で取り上げられ、評判になりました。このアッタスというシリーズは毎モデル、コンセプトがガラッと変わり、このクールは飛距離にこだわった仕様になっています。具体的には、手元側の剛性を高め、中間と先端側に剛性差を作ることで鋭いしなり戻りを作り、ヘッドを走らせるといった工夫がされています。つかまりもいいですね。

こちらはホワイトをベースにブルーの文字をアクセントにした爽やかなデザイン。このシャフトも飛距離を追求した仕様。フジクラのエボリューションIVよりは少しつかまりを高めた挙動を見せるシャフトです

まずはスタンダードのヘッドと組み合わせて打ってみます。エボリューションIVと比べてしなりが大きく、やや右に出てからしっかりつかまって戻ってきていますね。振ってみると挙動にクセはなく、タイミングが取りやすく感じました。ヘッドの位置を感じながら振りたい方なんかとても振りやすいと感じるのではないでしょうか。エボリューションが叩いても左に行かない飛ばせるシャフトとしたら、クールはシャフトが仕事をして飛距離を伸ばすといった感じですね。

こちらも一度右に飛び出してから戻ってくるドローボール。同じヘッドのエボリューションIVより打ち出し角がやや高くなっていて、スピン量も若干減っています。ミスしても飛距離ロスが少なそうな印象です

試打10:SFT(10度)×アッタス クール6(S)

さて次はボールがつかまるSFTとクールの組み合わせで打ってみましょう。結果は予想どおり、しっかりとつかまったフックボールになりました。シャフトの挙動もつかまる特性、ヘッドの性能もつかまる特性で組み合わせていますので、スライスに悩む方にはとてもよい組み合わせです。純正のアルタJ CBとの違いは、振っていてクールのほうにやや剛性を感じます。打点のミスのときに飛距離ロスが少なくて済むといったところでしょうか。

アルタ、エボリューションIV、クールとは度合いが違いますが、どれもつかまり傾向を持つシャフト。つかまり性能の高いSFTとは好相性です。このクールとの組み合わせも強めにつかまったフックボール。私にはちょっとつかまりが強過ぎますが、スライス傾向の人には飛距離が出しやすい組み合わせですよ

試打11:LST(8.5度)×アッタス クール6(S)

では、低スピン性能のLSTとクールの組み合わせはどうか? 結果はこちら。

ほぼストレートの弾道ですね。ボール初速も出ていますし、安定感が高い弾道。一発の飛びはエボリューションIV、飛距離のばらつきが少ないのがクールといった感じを受けました

これも気持ちよい弾道でしたね。目視ではほとんどストレートでしたが、データではわずかなドローボール。飛距離もよく出ています。私が同じヘッドで打ち比べると、細かな違いはあれどアッタス クールとスピーダーエボリューションIVの弾道は似ています。違うのはタイミングの取りやすさ。「やや張りがあってピシッと走るエボリューションIVに対し、ややゆったりと重くしなるクール」といった印象で、どちらがいいかというのは完全に好みです。ぜひご自分で打ち比べてみてください。

試打12:SFT(10度)×ツアー173-65(S)

最後にこの組み合わせ。つかまるヘッドSFTと、ボールのつかまりを抑え叩いていけるツアー173-65シャフト。組み合わせとして一般的ではありませんし、合う人も限られると思いますが、それぞれベクトルの違う者同士が組み合わされるとどうなるのかを試してみました。結果は、ヘッドの勝ち。このコラムで何度かお話したこともあると思いますが、ボールの弾道への影響は、ヘッドのほうがシャフトよりもはるかに大きいのです。シャフトの性能も影響はしますが、どちらかというとゴルファーのタイミングに与える影響のほうが大きいといえます。

つかまるヘッドとつかまりを抑えたシャフトの組み合わせ。結果は、しっかりつかまった強い弾道が出ています。ボールに与える影響はヘッドの性能が一番強く作用するのです。

打ち方のコツは、フェースを開かずバックスイング

G400ドライバーを打つには、フェースをシャットに(閉じて)上げることが何より大事です。前述のとおり、やさしさを追求しているため、重心を長く深い位置に設計していて、操作性が穏やかに作られています。この操作性が穏やかということを噛(か)み砕くと、ヘッドターンが穏やか、つまり急なヘッドターンができないようになっているということ。

フェースをシャットにテークバックするということは、言い換えれば、フェース面をほとんど開かないでテークバックするということ。フェースを開いて上げてしまうと、トップでさらに大きく開いてしまい、インパクトまでにスクエアに戻しきれない可能性が高くなります。基本性能である、直進性が高い弾道を安定して打つためにも、シャットフェースのテークバックを心掛けるといい結果が出やすくなりますよ。

ヘッドターンが穏やかということはそれだけ動かすのにもエネルギーが必要になるため、右写真のようにフェースを大きく開いてしまうとそれだけインパクトまでにスクエアに戻すのが難しくなるのです

興味があれば無料のフィッティングをどうぞ


ピンというメーカーのいいところは、フィッティングを独自に用意し、そのフィッティングデータをもとに個々のゴルファーに合わせたクラブを作ってくれること。シャフトの種類はもちろん、オーダー時にクラブの長さやグリップの種類などをチョイスすることができます。個々のゴルファーに合わせることを前提としてクラブを開発しているのですから、そのシステムを使わない手はありません。ピンのフィッティングは大手量販店ではだいたい受けることができますし、なんと料金もかかりません。試打したいと思ったら、ぜひともフィッティングを受けてみてください。こちらの記事ではピンのフィッティングのもようを掲載しておりますので、あわせてご覧くださいね。

小倉勇人

小倉勇人

ゴルフショップ店長、クラフトマン、クラブフィッターそして雑誌の編集・執筆業も行う、歌って踊れるゴルフライター。好きなクラブはパター、左利き/右打ち。愛称は「オグさん」。

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2017.12.10 更新
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