専門家・南井正弘のランニンググッズ連載
「ランナーズパルス」編集長・南井正弘のランニンググッズ連載

27km走って体感! ランニングシューズ新導入の「ナイキ リアクト」

2017年6月、ナイキがバスケットボールシューズに最新のクッショニングテクノロジーを採用した。その名を「ナイキ リアクト」という。このテクノロジーは、これまで同時に確保することが困難と思われていた「衝撃吸収性」「反発性」「軽量性」「耐久性」を高次元でキープすることに成功した。

そして「ナイキ リアクト」は、2018年2月22日発売のランニングシューズ「ナイキ エピック リアクト フライニット」にも採用することが決定。フリージャーナリストの南井正弘がその魅力を伝えるべく、このシューズを履いて実際に走り込みを行った。

「ナイキ エピック リアクト フライニット」の「ホワイト」

「ナイキ エピック リアクト フライニット」の「ホワイト」

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フワ、軽、パイーンな厚底ランニングシューズ「ナイキ エピック リアクト フライニット」

まったく新しいコンセプト&走り心地の厚底シューズ

2017年、ナイキから発表された厚底のレーシングシューズ「ナイキ ズームフライ」や「ナイキ ズーム ヴェイパー フライ4%」の快進撃は記憶に新しい。「カーボンナイロンプレート」や「カーボンファイバープレート」が内蔵されたこれらのシューズは、足を保護しつつ、今までにない推進力を生むことで、世界中のランナーから高い支持を得ることに成功。メジャーなマラソン大会でも表彰台の多くが、これらのシューズの愛用者で占められた。

従来のレーシングシューズは、脚力を路面に効率的に伝達するためにミッドソールを薄くし、着地時の衝撃吸収を犠牲にしてランニング効率を優先していたものが多かった。いっぽうで、厚底のランニングシューズは、これまでもその高い足の保護性能を武器に、シューズブランドの「ホカ オネオネ」がアメリカを始めとした世界各国で急速にシェアを伸ばしていたが、ナイキの「ナイキ ズーム フライ」や「ナイキ ズーム ヴェイパー フライ4%」は、それとはまったく異なったコンセプト&走り心地により、ランニングシューズ業界に大きなインパクトを与えたのだ。

「ナイキ ズーム フライ」の価格.com最安価格は16,200円(2018年2月21日時点)

「ナイキ ズーム フライ」の価格.com最安価格は16,200円(2018年2月21日時点)

今回、「ナイキ エピック リアクト フライニット」に初搭載されることになった「ナイキ リアクト」は、「衝撃吸収性」「反発性」「軽量性」「耐久性」のすべてを同時に追求したミッドソールテクノロジー。表面には凹凸を配しており、この深いくぼみはやわらかさとクッション性を、浅い部分は硬さと安定性を確保している。ミッドソールはかなり厚いが、「ナイキ ズーム フライ」などと異なり、カーボンナイロンなどのプレートは内蔵されていない。

ミッドソール表面に独自の凹凸を配した素材「ナイキ リアクト」を新開発。「衝撃吸収性」「反発性」「軽量性」「耐久性」のすべてを同時に追求している

「ナイキ エピック リアクト フライニット」を履いて走ってみた

実際に履いてみると、「ナイキ フライニット」のアッパーは、足を包み込むような感覚でフィット性が高い。また、立っている状態で重心を移動させると、従来の一般的なミッドソール素材「EVA」よりもやわらかいことが感じられる。「フワフワ」した感覚だ。

アッパーは「ナイキ フライニット」を採用し、ソックスのような高いフィット性能を確保

アッパーは「ナイキ フライニット」を採用し、ソックスのような高いフィット性能を確保

そして走り始めてみると、しっかりと着地の衝撃を吸収していることが理解でき、そのレベルは従来のEVAはもちろん、業界ではその機能性が高く評価されていた同社のソール素材「ナイキ ルナロン」よりも上。そして徐々にスピードを上げて、5分/kmを切るペースで走ると、足裏を押し返すような反発力を体感でき、グイグイとスピードを上げることができた。1度この強い反発性の感覚を味わうと、ペースを下げて6分/km程度で走っている際にもしっかりとこの素材が反発していることが理解できた。最初は「フワフワ」した履き心地にかき消されて、反発性のほうに気が回らなかったようだ。

アウトソールは、つま先とヒールの本当に耐久性が必要な部分のみにラバーを配することで、高い軽量性を確保した

【まとめ】走るのが楽しくなる高汎用性ランニングシューズ

この新しい感覚に気を取られているうちに、あっという間に日課の6kmランを終了。このモデルをひと言で表現するとしたら、「走るのが楽しくなるランニングシューズ」といった感じか。翌々日も6km、その3日後は15kmまで距離を伸ばしたが、脚部に疲労が蓄積されてからは、「ナイキ リアクト」の押し返すような反発力がうれしい。フルマラソンではよく「30kmの壁」という、レース後半になると疲労やエネルギー不足からペースがガクッと落ちることも珍しくないが、そんなときにこの反発力はありがたいはず。「ナイキ ズーム フライ」の、シューズが転がるように推進力を高める走り心地に対し、この「ナイキ エピック リアクト フライニット」は、素材自体の柔軟性と独自の凹凸形状を組み合わせることで、ランナーに比類なき反発性を与えてくれる。近い将来フルマラソンで履いてみたいと思った。

ちなみに同モデルでは、かかとから着地する「ヒール」、足裏全体を使って着地する「ミッドフット」、つま先から着地する「フォアフット」の3種類の着地タイプで走ってみたが、いずれのタイプでもこのシューズ本来の機能性を発揮してくれそう。ビギナーから中級以上のランナーにも対応する汎用性にすぐれたランニングシューズだと感じた。

アッパーの履き口と一体化したシュータンデザイン。キツすぎることもなく快適な履き心地だった

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外付けヒールカウンターとミッドソールのヒール後端が出っ張った形状は、着地時の安定性を向上させる

外付けヒールカウンターとミッドソールのヒール後端が出っ張った形状は、着地時の安定性を向上させる

南井正弘

南井正弘

ランニングギアの雑誌・ウェブメディア「Runners Pulse」の編集長。「Running Style」などの他媒体にも寄稿する。「楽しく走る!」をモットーにほぼ毎日走るファンランナー。フルマラソンのベストタイムは3時間52分00秒。

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