リーボックは、「8の字織り」構造のアッパー「Flexweave」(フレックスウィーブ)を採用したトレーニングシューズ「FAST FLEXWEAVE」(ファスト フレックスウィーブ)を、2018年3月1日に発売する。
「FAST FLEXWEAVE」は、写真の「プライマルレッド」を含む全4色でラインアップ
「FAST FLEXWEAVE」は、部位ごとに繊維の種類や折り目が異なる1枚布構造の「Flexweave」をアッパーに採用し、サポート性をはじめ、柔軟性や通気性も高いトレーニングシューズ。ソールには、硬軟2種類のフォーム素材を組み合わせた「3Dクッショニング」構造を搭載し、安定した走りをサポートする。
リーボック直営店での価格は、10,789円(税込)。
一般的なシューズは、40ほどのパーツで構成されていると言われている。特にアッパー部分は、通気性や柔軟性、サポート性、強度などに寄与するさまざまな機能を持たせるために、いくつもの布地やパーツを組み合わせるため、シューズ作りは軽量性との闘いだという。
リーボックは、こういった従来のシューズ作りを根本から見直し、シンプルな構造でありながら機能性を確保したアッパーを開発した。それが、「Flexweave」だ。
アッパーに使われる1枚布の「Flexweave」。白いほうがつま先側で、黒いほうがヒール側。部位によって色だけではなく、繊維の種類や織りの密度が異なる
「Flexweave」は、近年他社から発売されているニット製アッパーモデルとは異なる。従来のニット製アッパーは1本の繊維で編まれた1枚布構造で、柔軟性、ストレッチ性、通気性があるいっぽう、縦や横の激しい動きが求められる運動ではサポート性に欠けていたため、他の部材で補強する必要があった。
しかし、「Flexweave」のベースにあるのは、横糸に対し、8の字に縦糸を走らせる「8の字織り」という「織り」の技術。「織り」は「編み」より構造的に強く、異なる繊維を組み合わせることが可能だ。だから「Flexweave」は、柔軟性が必要とされる前足部では横糸にやわらかい繊維を用い、織り目の密度も大きくすることで足指を動かしやすくし、いっぽうで中足部からヒール部にかけては、横糸を丈夫な繊維に変え、織り目も高密度にすることで、サポート性や耐久性を高めている。
屈曲性が重要な前足部は、柔軟性や伸縮性を重視した繊維を使用。また、織り目の密度を広くし、通気性を確保している
ヒール部は、強度とサポート力の高い繊維「TPEE」(ポリエステル系熱可塑性エラストマー)を採用。さらに、織り目の密度を狭くして強度やサポート力を高めている
なお、ソールには2つの硬度フォーム材を使用。走行時に一番負荷のかかる中央踵部から前足部にかけてはクッション性にすぐれたフォーム材を、その周囲には安定性と反発性にすぐれたフォーム材を使用する「3Dクッショニング」構造にすることで安定した走りをサポートする。
ソールの黒いフォーム材はクッション性にすぐれており、白いフォーム材は安定性と反発性が高い
「FAST FLEXWEAVE」を着用。全体のフォルムは比較的スリムだ
「FAST FLEXWEAVE」は、リーボックいわく、トレーニングラダーを使用した縦横&左右の動きがともなうアジリティトレーニングやフィットネス用途に適しているという。短時間ではあるが実際に試し履きしてみると、一見やわらかそうに見えるアッパーがしっかりと足の甲にフィットするのが感じられた。そして足を動かしてみると、とにかく軽い。そのフィット感と軽量性から、素足感に近い履き心地だった。また、反復横飛びのように横にステップを踏んでみると、従来のモデルに比べ、慣性の力によって足の甲が外側に逃げるのをしっかりと防いでくれているように感じた。つまり、足の動きをクイックに左右へ切り替えしやすいのだ。
なお、「FAST FLEXWEAVE」は、ランニングでも使えるが、5km程度のトレーニングランニングが最適だという。
「FAST FLEXWEAVE」の記者発表会には、アメリカのマイアミを拠点に活躍する人気トレーニングコーチ、ルイス・バディージョ・ジュニア氏が登壇。「FAST FLEXWEAVE」を履いてデモンストレーションを行った。「世界最速のフットワークを持つ男」としても有名な同氏の華麗な足さばきをどうぞ!