こんにちは、オグさんです。
こちらゴルフの楽しさをお伝えする連載ですが、今回はちょっと変わって「パークゴルフ」というものをご紹介します。
私1人でレポートするのもなんなので、ゴルフ女子向けコラムのモデル、武田奈津美(たけだ・なつみ)さんと一緒に行ってきましたよ!
誰でも楽しめるパークゴルフは、ホントに気軽に遊べますよ〜。ゴルフをやっていない方でも楽しいし、ゴルフを嗜(たしな)む方なら、ゴルフとまた違った楽しみがあって十分やりがいがあります
パークゴルフとは簡単に説明するとミニチュアなゴルフといった感じのスポーツ。1本のクラブとゴルフよりやや大きめのボールを使ってプレーします。ゴルフ経験がなくてもまったく問題なく誰でも楽しめ、そして奥が深いスポーツなんです!
パークゴルフの発祥は北海道。ちゃんとした協会もあって日本全国で競技が行われています。コースは意外と多く、全国に1200を超えるコースがあるんだとか。関東にも複数のコースがあります。皆さんの地元や近所にもあるかもしれませんね。
ゴルフは最大14本のクラブを使いますが、パークゴルフでは1本のみ。ゴルフのようにボールを上げたりはしませんが、バンカーや深いラフなどもあるので、少ない打数で上がるには技術が必要です。
この1本でさまざまな距離を打ち分け、より少ない打数でのカップインを目指すのです。ほとんどのコースにレンタルクラブ(とボール)が用意されているので、手ぶらで楽しむことができます。
なつみちゃんのナイスショット!ちゃんと当たったときは爽快感があり、気持ちいいですよ〜。打感もゴルフとは違った気持ちよさがあります
取材でおじゃましたのは多摩川沿いにある「多摩川うなねパークゴルフコース」。この日はかなりの高温でしたが、たくさんの愛好家の方々に交じってプレーしてきました。このコースはパークゴルフとしては長め(100m弱)のホールもあり、攻略しがいがありました!
全18ホールからなり、8〜17時(冬季は9〜16時)まで楽しめます
ゴルフならウェッジで打つ距離ですが、パークゴルフで90mを1打で飛ばすのはひと苦労。少しでも曲がったらOBが待ち構えています
スタートホールの近くにはゴルフ場と同じように練習グリーン? があり、短い距離の練習が可能。やってみるとやっぱりゴルフとちょっと違いますね
プレー前に、クラブについてお話しておきましょう。ゴルフメーカーのキャロウェイがパークゴルフ用のクラブを新しく発売したので、今回はそれをお借りしてプレーしてきました。
パークゴルフには、ゴルフ同様しっかりとしたルールがあり、クラブについてもそこで細かく決められています。長さや重さに加え、ロフト角が0度でなければならない、フェース面は平らでなければならない、ヘッド本体は木製(ソールは金属可)でフェース面補強材は樹脂製でなければならない、などなど。このルールの中で、各メーカーが特徴を出したクラブを作っています。ちなみにゴルフクラブを作っている主なメーカーで、パークゴルフのクラブを作っているのは、今回お借りしたキャロウェイのほかにミズノ、ホンマがありました。
今回お借りしたキャロウェイのパークゴルフ用クラブ。なつみちゃんが持っているのは、ゴルフで大ヒットしたパター「2-BALL」の意匠を取り入れたモデルです
キャロウェイ名物の「2-BALL」モデル(左)に加え、往年のパーシモンを思わせる木の風合いがきれいな「BIG BERTHA」(右)をお借りしました
どちらも金属のソール。ゴルフクラブと同様に、テクノロジーが満載されていそうですね
キャロウェイのパークゴルフ専用グローブ。女性向けに指先がカットされたモデルもあります。個人的感想としてゴルフ用グローブより若干厚めに作られていましたね。グリップが太いせいでしょうか?
ボールを2つ携帯できるウエストポーチなど、便利なグッズもキャロウェイで用意されています。あると手ぶらでプレーできるのでとても便利です
実際にやってみると、これが意外に難しい。一見平らなフェアウェイ? も細かなアンジュレーション(起伏)があり、クラブの芯でしっかり打たないと真っすぐ転がってくれません。特にグリーン周りになるとアンジュレーションはさらにきつくなり、ちゃんと傾斜を読まないとカップには入ってくれないのです。
ティーグラウンドではティーのような小さな台にボールを乗せて打ちます。この辺はゴルフと同じですね
バンカーもあります。すべて同じクラブで打つので加減が難しい……
OBもあるんです。ちなみにOBとはアウト・オブ・バウンズの略で区域外のこと。杭(くい)のコース側のラインを結んだラインを越えるとペナルティ(パークゴルフの場合は最後に横切った場所から2クラブ内に置いて2打追加してプレー)となります。このケースでは、なつみちゃんのボールはコース側のラインにかかっていたのでセーフ!!
コースには芝を長く伸ばしたラフもあって、転がりを計算するのが難しかったです。ゴルフとはまた違った戦略性が求められます
なつみちゃん、ナイスバーディー!
ワタクシ、イーグル奪取! 楽しい!
あるホールでは、なつみちゃんに負けました……こんなことも普通にありえるんです
PAR5などの長いホールでは、しっかり振らなければ届きません! ですが、慣れてくれば初心者でも意外と飛ばせます!
パークゴルフのおもしろいところは、ゴルフ同様コースをプレーするのでコースのコンディションが変われば戦略や転がりが変わるので飽きることが少ない点。もちろん別のコースに行けばまた違う戦略を求められるので、新鮮にプレーを楽しむことができます。
ゴルフをやっている人から見れば、つまらなそうに見えるかもしれませんが、決してそんなことはありませんよ。ゴルフ大好きの私が楽しかったんですから! 1本のクラブですべての距離を打ち分けるのはかなり難しいですし、意外と思ったとおりに転がってくれません。しかし、別のプレイヤーを観察していたところ、それをいとも簡単にやっているんです。パークゴルフ独自のテクニックが存在するようで、やればやるだけハマりそうですね。
パークゴルフはゲートボールと比較されることがあるようですが、まったく違います。ゲートボールは対戦形式チームプレーのスポーツですが、パークゴルフはゴルフ同様、コースとの戦いが前提にあるので1人でも楽しめますし、もちろんチーム戦も楽しめます。上達しても毎回うまくいかない奥深さもあるのがパークゴルフの飽きないところでしょう。
ルールとしてはカップに入れる単純なスポーツなので誰でも楽しめます! なつみちゃんも楽しそうでした! 家族で来ても絶対盛り上がりますよ〜
ちなみにゴルフ経験者の私がパークゴルフを楽しんだ際に苦しんだ部分をお話させていただくと……。パークゴルフのクラブは、ヘッドの芯に向かってシャフトが刺さっています。ゴルフでいう、パターのセンターシャフトモデルのようになっているのです。つまりスイングするクラブとは構造が異なり、どちらかといえばラケットやバットに近い構造です。
ラケットやバットと違うのは、フェース面が前面に出ている点。いわゆる出っ歯ですね。なのでゴルフクラブのようにフェース面をターンさせながら強く振ろうとすると、意外と狙ったところに飛んでくれませんでした。フェース面の向きをあまり変えずに振るよう心掛けると、少しは狙った方向に飛ばすことができるようになりました。
パークゴルフのクラブは、シャフトに対してフェース面が前に出ている”出っ歯”になっています
ゴルフのパターでいう「フェースバランス」になるのもパークゴルフ用クラブの特徴の1つ
フェース面をあまりターンさせないように振ると目標に打ち出しやすいことがわかりました。今度上級者に打ち方を習ってみたいですね
ゴルファーならまずは家族をパークゴルフに連れていくなどして、みんなで楽しむのもいいかもしれません。パークゴルフを一緒に楽しんでコミュニケーションをとるのもよし、パークゴルフがきっかけでゴルフに興味を持ってくれれば、なおよしでしょう! 機会があったらぜひやってみてくださいね〜。
最後に、パークゴルフFAQをまとめてみたので参考にしてみてください。
Q.普通のゴルフとの違いは?
└ゴルフボールより大きいボールを1本のクラブで打って少ない打数でのカップインを目指します。ルールはゴルフと微妙に異なるところもあります。また、コースにドレスコードはないのでカジュアルなファッションでOK。靴底に鋲(びょう)の付いたものは不要、スニーカーで十分です。
Q.1ラウンドどれくらい時間がかかる?
└腕前にもよりますが、9ホールを回るのに30〜60分くらいです。ハーフの休憩に関してはコースによって異なるので直接聞いてみるのがベターです。
Q.1ホールの距離は?
└ゴルフと同じようにPAR3〜5のホールがあり、距離は数十mから、長くても100mちょっとです。ゴルフ経験者が打った場合、成人男性の場合きちんと当たれば100m以上は飛ぶ(転がる)でしょう。
Q.料金設定は?
└コースによって異なりますが、1回券(18ホール)、●時間券、1日券(周り放題)などさまざまに設定されています。大人1人で数百〜1,000円ちょっとで18ホールのプレーができると思います。各種割引を実施しているコースも多いのでチェックしてみてください。
Q.必要なものは? クラブは借りられる? グローブは?
└極論すれば、手ぶらで行っても大丈夫です! クラブとボールはたいていのコースでレンタルサービスがありますので。ですが念のため、事前のチェックをおすすめします。グローブは、あってもなくてもいいでしょう。ゴルフでもノングローブのプレーヤーもいますしね。タオルやドリンクなどは忘れずに!
Q.楽しめる年齢層の、おおよその下限と上限は?
└ジュニア用の短いクラブもあるので、未就学のお子さんでもプレーできるでしょう。シニアに目を向ければ、80歳以上で楽しんでいる方も大勢いらっしゃいます。
公式ルールを知りたい人や、コースを探したい人は「日本パークゴルフ協会」のページをご覧ください。