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タイトリスト「TS2」「TS3」を試打。ボール初速がめちゃヤバい!!

どうも。オグさんです。

今回はタイトリストの新型ドライバー2モデルを試打したのでその模様をレポートします。

過去の流れを一度断ち切り、伝統を守りつつ新たなスタートを切ったタイトリストの「TS」シリーズが今回のニューモデル

タイトリストは玄人好みのクラブを作る

「タイトリスト」とは米国に本拠地を置くゴルフ総合メーカーで、特にボールに力を入れています。ほかのメーカーと違い、ホームページを開くとクラブより先にボールが現れるというぐらいボールを大事にしています。そうまでしているだけあって、同社のボールのシェアは世界No.1なんですよ。

クラブのほうはというと、大きな変化を好まず、じっくり熟成させていくのがタイトリストの開発の手法。一見するとどこが変わったの? といった感じです。でも打ってみると、わかる人にだけ性能の違いがわかるという、玄人好みのクラブ作りをするメーカーといえるでしょう。

タイトリストが開発するクラブは、過酷な環境で戦うツアープロやトップアマに向けたモデルが多く、旧モデルから最新モデルにスイッチしても、すぐになじめて結果が出せるように……、といった配慮も含まれているようです。世界で戦うトッププロからの信頼も厚く、同社の契約選手は世界中に多くいます。

そんなタイトリストのドライバーが、このたび大きな変化を伴ってモデルチェンジしたのです。今回発表された「TS」シリーズは、今まで培ったノウハウをベースにしながら、過去のクラブとは一線を画すモデルとなっているようですが、多くの契約プロがすでにこの新型TSシリーズにスイッチしており、米ツアーでは使用プロが優勝しています。はたしてどんな進化をしているのか、非常に楽しみです!

タイトリストといえば、結果を求められる競技者、プロが愛用するブランドというイメージが色濃くあります。同時にアマチュアのあこがれのブランドでもありますね。2017年に松山英樹と競り合い全米プロゴルフ選手権のタイトルを取ったジャスティン・トーマスもタイトリスト契約のトップ選手

今度は「919」かと思いきや……!

タイトリストの近年のウッドクラブは「91●」シリーズと呼ばれ、910、913、915、917……と2年ごとにモデルチェンジを繰り返してきました。それぞれ「91● D2」「91● D3」と、基本的に2種類のヘッドを用意しています(ちなみに915には日本未導入の「D4」がありました)。

D2とD3ではヘッドの形状や特性が異なります。D2はややオートマチック気味の特性を持ち、直進性の高い弾道が打ちやすい、対するD3は操作性を持たせつつ、ある程度弾道を作れる、といった違いがあります。両者に共通するのは“ボールがつかまり過ぎないように設計されていて、安心してボールをつかまえにいける”点。これは多くの上級者が好むヘッド性能であり、タイトリストは結果を求めるアスリートゴルファーから支持されています。またこれらは、どの「91●」シリーズにも共通した特徴になっています。

ちなみにアイアンは「71●」シリーズ。ウッドと同じように2年ごとに新型が登場してきました。ただしウッドとアイアンは違う年にニューモデルが発表されるため、1年に一度、タイトリストの新しいクラブが市場に出てくるというわけです。

前作「917」シリーズのドライバーは、まさにプロが好む性能を持ったクラブでした。D2、D3それぞれ違った特徴を持たせつつ、つかまり過ぎない、大きなミスをしても想像以上のミスが出ない印象があります。テクニックがある人が使うほど、結果が出しやすく“やさしい”と感じるドライバーでした。

今回のモデルチェンジで「919」シリーズになるかという大方の予想を覆し、まったく新しい「TS」シリーズに生まれ変わり、「TS2」「TS3」の2本のドライバー(と「TS2」「TS3」各フェアウェイウッド)が登場しました。TSとはTitleist Speedの略で「“Speed”をテーマに最良の技術を追求した」とタイトリストはいいます。917とどれだけの差があるのか、ドライバーの性能を実際に体感してみたいと思います。

球の初速がとにかく速い「TS2」

今回のTSシリーズ、ボールスピードを極限まで高めるためにタイトリスト独自のテクノロジーが駆使されています。重心を下げるために軽量化されたチタンクラウン、空気抵抗を軽減させるヘッド形状をはじめ重心設計や高初速フェースなど、今まで培ってきたノウハウと最良の技術を組み合わせた「タイトリストスピードシャーシ」を搭載。これにより想像を超える飛距離を実現しているそうです。

まずTS2を打ってみようと思いますが、その前にシェイプを見ていきましょう。

フェース真ん中後方からややトゥ側にかけてボリュームのあるシェイプ。オートマチックさをイメージさせる柔らかい輪郭ですが、フェース面周りはスパッと切ったようなシャープな部分もあります

こちらが前モデル917D2。全体のシェイプはそれほど変わっていませんが、新しいTS2のほうがフェース周りがシャープになった印象を受けました

TS2のキャッチコピー? はストレートビッグドライブ。直進性を高めた仕様となっているようです。

試打クラブのスペックは純正のスピーダーシャフトのSでロフトは9.5度。長さと重さは45.5インチ304gと、昨今の純正クラブのスペックとしては少しハードな仕様ですね。構えてみるとアスリート向けクラブとしてはヘッドに奥行きがあります。ややトゥ寄り後方にボリュームがあり「つかまりを抑えてありますよ」という印象を与えてくれますね。ヘッドの奥行きがあるので、やや高めの弾道で飛んでくれるのかな〜という印象を持ちながら打ってみました。

まずびっくりしたのが「ボール初速の速さ」です。これだけ目に見えて初速が速いと感じたクラブは今まで打ったことがありませんね。少々芯を外しても、スピンが増えることなく前に飛んでいく弾道は変わりませんでした。重心の深いヘッドは芯を外したときに、曲がる原因となるサイドスピンではなくバックスピンが入りやすくなるため、曲がりが収まるようになっているのですが、このヘッドはそのような特性になっていません。芯を外してもサイドスピンやバックスピンが入りづらく、初速ロスも少ない印象。打ち出し方向さえ管理できれば、少々芯を外しても安定した強い球が打てるクラブだと思います。

ですが、決してやさしいクラブではありません。プロやアスリートが好むように作られたクラブだけあって、少しでも気を抜くとつかまえきれずボールが右へ飛んでしまいます。また生半可なパワーでは、ボールに高さを出すことができません。私はヘッドスピード43〜44m/sあると自負していますが、9.5度のモデルでは正直適正な高さの弾道は打てませんでした……。そこそこ腕に自信がある方でもまずは10.5度を試打し、しっかり高さが出るのを確認してから9.5度を検討したほうがいいでしょう。私が使うなら絶対に10.5度ですね。そのほうが絶対に飛ばせると思います。

もうひとつびっくりしたのが「打感」のよさ。これには個人差があると思いますが、芯を食った瞬間の重さのある柔らかい打感は気持ちいいのひと言。これは長く練習したくなるクラブですね。このコラムの担当編集Nもニヤニヤしながらかなりの球数を打っていました。

重く吸い付くような打感は癖になる気持ちよさ。これだけでも欲しくなります

重く吸い付くような打感は癖になる気持ちよさ。これだけでも欲しくなります

少々芯を外してもヘッドがブレず、低スピン、高初速の球が打ちやすかったです。半面、高さは出にくいのである程度パワーがないとせっかくの高初速が生かしきれない可能性があります。安定して飛ばしたいならロフトは多めを選ぶといいでしょう

<TS2ドライバー詳細>
ロフト:8.5、9.5、10.5(度・8.5はカスタム)
ヘッド体積:460cc
クラブ重量:300〜314g(シャフトで異なる)
クラブ長:45.0〜45.5インチ(同上)
シャフト:Titleist Speeder 519 EVOLUTION
Titleist KURO KAGE 50
Tour AD VR-6
Speeder 661 EVOLUTION V

弾道調整ができる「TS3」

こちらもヘッドシェイプから見ていきましょう。タイトリストの”3”の付くドライバー(D3)は伝統的に”2”(D2)よりもオーソドックスな形状になっています。

TS2と比べ、ややヒール寄りにボリュームを持たせたシェイプを持つヘッド。投影面積はTS3のほうが大きいですが、操作はしやすそうな印象があります

前モデル917D3。これと比べるとTS3は少しだけヒール側のボリュームが増した印象です。それだけヘッドの操作がしやすそうな感じを受けますね

こちらのTS3もTS2同様「タイトリストスピードシャーシ」を搭載しています。TS3のキャッチコピーはカスタマイズ・ビッグドライブ。TS2にはない重心調整機能「シュアフィットCG」を備え、スイングや打ちたい弾道に合わせてヘッドの重心位置を変え、特性を調整できるように設計されています。このシュアフィットCG、前作ではD2、D3両モデルに付いていたのですが、今回はこのTS3だけに付いています。これにより、TS2は直進性の高いオートマチックなモデル、TS3は自身のスイングや打ちたい弾道に合わせて調整して使うモデル、とそれぞれの“色”がより明確になったといえるでしょう。

こちらの試打スペックは、純正シャフトであるTitleist Tour AD 60のSフレックスに、ロフト9.5度のモデル。重さは312gありますが、45.25インチとなっており、TS2と比べると重く短くなっています。形状はやや平べったさを感じ、TS2より投影面積が若干ですが大きく感じます。個人的にヒール側にボリュームを感じるので操作しやすそうな印象を受けますね。

打ってみるとこれまた打感が気持ちいい! TS2とは違う、やや金属音を伴う爽快な音と適度な柔らかさを持つ感触がたまりませんね。兄弟モデルで打感や打音がここまで変わるのは珍しいんじゃないでしょうか。しかもどちらも気持ちいい!! ボール初速も速いですがTS2と比べると落ち着いた感じ。ボールもこちらのほうが上がりやすかったです。

操作性は良好で、意図してフックを打つにはそれなりに気合いを入れないといけませんが、左右上下の操作はある程度できました。ヘッドの特性が大きいとは思いますが、短く重めのクラブ設計も影響しているはず。TS3にだけ搭載されているシュアフィットCGは、ウェイトを入れ替えるだけでつかまりを2段階に調整できるので、好みに合わせて気軽にチューニングできるのはいいですね。

シュアフィットCG。ソールにあるビスをゆるめると(左)、ウェイトが出てくる(右)のでこの向きを入れ替えることで重心位置(≒つかまり具合)を調整することができます

ネックのカチャカチャ(シュアフィットホーゼル)は両モデル共通で搭載されています。ロフトやライ角を調整することで弾道の微調整を可能にした同社自慢のシステムの1つ。全部で16通りのポジションが用意されており、それぞれどんな球筋になるかを示したポジションシートが付属します

<TS3ドライバー詳細>
ロフト:8.5、9.5、10.5(度・8.5はカスタム)
ヘッド体積:460cc
クラブ重量:310〜315g(シャフトで異なる)
クラブ長:45.0〜45.25インチ(同上)
シャフト:Titleist Tour AD 60
Tour AD VR-6
Speeder 661 EVOLUTION V

まとめ〜TSはこんな人に合う

いや〜、このクラブはすごく大きく進化していましたね。タイトリストスピードと名乗るだけあって、文句なしに初速が出やすくなっていました。特にTS2は「本当にびっくり」するというのがピッタリなぐらい高いボール初速が出ました。さらにそれぞれのモデルの個性や狙いが前モデルにも増して明確化されたことで、選びやすくもなりましたね。プロや上級者にとって選びやすくミスの幅をコントロールできるやさしいクラブであり、飛距離も大いに期待できるクラブになったといえます。

半面、見栄やあこがれだけで買うとかなり痛い目に遭うと思います。どちらのモデルもつかまりを抑えてあるので、いくら弾道調整機能を駆使しても、ボールをつかまえる技術のあるプレイヤーでないと右方向へのミスばかりが出るクラブになりかねません。

最後に両モデルがどんな人に合うのかを個人的に考えてみたので、よろしければ参考にしてみてください。

TS2は、直進性の高い弾道をできるだけシンプルなスイングでオートマチックに打ちやすくしたクラブですので、できるだけフェース面を開閉しないスイングを持っている方に合うと思います。言い換えれば、このドライバーの性能を最大限生かすのであれば、フェースを開閉しない、シャットスイングが一番だということ。私はフェースターンが比較的大きいので、タイミングが合うとすごい飛距離が出ましたが、いまいち方向性が安定しませんでした。

TS3のほうは、フェースターンを大きめに使う方でも使いこなすことはできると思います。ですが、つかまりを抑えた性能が故、タイミングが狂うと右にミスする可能性はありますね。

今回のTSシリーズはクラブの性質上、フェースをあまり開閉しないスイング、つまりシャットスイング(右)のプレイヤーが使いやすいと感じる仕上がりだと思います

上記を要約すると、下記のとおり。

「TS2」に合うのは、
└フェースローテーションが少ない方
└球が上がり過ぎる方
└直進性の高い弾道が欲しい方

「TS3」に合うのは、
└ある程度操作性を重視する方
└自分の弾道に合わせてクラブを調整したい方

共通項として、
└左へのミスをなくしたい方
└パワーがあるのに思ったより飛距離が出ない方

今度のタイトには本当にびっくり。使うターゲット層を明確にし、そこに対して強烈なクラブを放ってきました。市場の反応がとても楽しみです!

タイトリスト「TS2」「TS3」は2018年9月28日(一部カスタムモデルは10月26日)発売予定

写真:富士渓和春

小倉勇人

小倉勇人

ゴルフショップ店長、クラフトマン、クラブフィッターそして雑誌の編集・執筆業も行う、歌って踊れるゴルフライター。好きなクラブはパター、左利き/右打ち。愛称は「オグさん」。

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