新製品レポート
GPS稼働と心拍数計測で40時間も使える

世界初「ランニングパワー」を手首で測れるGPSウォッチ、高橋尚子さんも絶賛!

心拍計測のパイオニアであるポラール・エレクトロ・ジャパンは、世界初となる手首で「ランニングパワー」を計測・分析できるGPSウォッチ「Polar Vantage V」を、11月8日に発売する。

本機単体のメーカー希望小売価格は69,800円(税別)で、胸ストラップ型心拍センサー「Polar H10」同梱版は75,800円(税別)となる。

「Polar Vantage V」の「ブラック」

「Polar Vantage V」の「ブラック」

「Polar Vantage V」の特徴は大きく分けて3つ。2色のLEDを使った高精度な光学式心拍計の搭載と、専用のデバイスなしに「ランニングパワー」を計測できる機能の搭載、そしてアイアンマンといった長時間レースにも使える最大40時間連続稼働のバッテリーだ。

以下では、各機能の詳細を紹介していこう。

「Polar Precision Primeセンサー」を搭載

ほかのスマートウォッチに搭載されている通常の光学式心拍計は、緑色のLEDを使用しているが、本機の心拍計「Polar Precision Primeセンサー」には、緑色と赤色の2色のLEDを計9個使用。赤色の波長を加えることで、より深い位置の毛細血管の計測が可能になり、血管の状態をより正確に把握することができる。

「Polar Vantage V」の本体裏面に搭載された光学式心拍センサー

「Polar Vantage V」の本体裏面に搭載された光学式心拍センサー

人間の皮膚や組織への光の透過率は、その波長によって変わる。「Polar Vantage V」は、従来の光学式センサーで採用されていた緑色のLEDと、さらに深い層の血流を検知できる赤いLEDという波長の異なる2色のLEDを組み合わせて、より精度の高い心拍計測を実現した

また、3D加速度センサーを内蔵することに加え、皮膚に接触する面には電極センサーを4つ搭載。ユーザーの皮膚と光学式心拍センサーの接触状況が把握できるため、装着する手の動きで発生する誤差(ノイズ)をより正確に補正できるようになった。つまり、2色LED光学センサー、電極センサー、3D加速度センサーという3つのセンサーを融合させたことで、心拍数計測の精度が格段に向上したわけだ。

なお、心拍ゾーンを5段階に分けて運動強度を測る「心拍トレーニング」にももちろん対応する。

ポラールが提唱する、精度の高い「光学式心拍数測定」に必要な条件。「Polar Vantage V」は、2色LED光学センサー、電極センサー、3D加速度センサーという3つのセンサーを融合させて、精度を高めている

手首で「ランニングパワー」を計測

自転車業界では、ペダルに専用センサーを付けることで、ペダルに伝わるパワーを計測することが一般的になっている。ランニング業界でも、専用センサーを足に装着すれば「走力のワット数=ランニングパワー」を計測可能だったが、本機は本体を手首に装着するだけで「ランニングパワー」が計測できる。

「ランニングパワー」は「w(ワット)」という単位で数値化される。スポーツジムに置かれているエアロバイクやトレッドミルでよく見る単位だ

「ランニングパワー」がリアルタイムにわかることで、力がより入るランニングフォームの確認が可能。また、複数の結果を比べたときに、同じ「ランニングパワー」でも、つまり同じ運動量でも、心拍数が低くなっていれば、トレーニングに効果があったと確認できる。

ポラールいわく、「ランニングパワー」を使った走力の分析は、動きがダイレクトに数値に反映されているため、遅れて反応がある心拍計測よりも、その時の実際の状態をリアルタイムに数値化できるという

「トレーニングモード」で最大40時間の連続使用

「Polar Vantage V」は、1日1時間のトレーニングと24時間の心拍計測を行った場合、最大1週間の連続使用が可能。いっぽう、GPS機能と心拍計の計測を同時に使用する「トレーニングモード」では最大40時間の連続使用が可能だ。アイアンマンレースやウルトラマラソンといった長時間レースでも、高精度なデータ計測が行えるのは便利だ。

トレーニング後に「Polar Vantage V」で閲覧できる計測データ。前回のトレーニングに比べて、「ランニングパワー」は下がらずに、心拍数が下がっていたら、身体が強くなったと考えられる

「トレーニング負荷 Pro」と「リカバリー Pro」が便利

「Polar Vantage V」には、そのほかにも新しくて便利な機能が搭載されている。そのひとつが、「トレーニング負荷 Pro」。この機能では、アクティビティの負荷を、筋肉の疲労度「筋肉負荷」と、心肺機能の疲労度「カーディオ負荷」、自身が感じる疲労度「自覚的負荷」の3種類のデータを数値化(「自覚的負荷」のみ、ユーザーが10段階評価する)。トレーニング後に、身体のどの部分に疲労がたまっているかを数値で確認できる。また、「カーディオ負荷」においては、直近と過去のトレーニング量を比較することで、そのトレーニングがオーバートレーニングなのか、適正なトレーニング量なのかを判別可能。これにより、過度の疲労や怪我につながるオーバーワークを防ぐことにもなる。

「リカバリー Pro」は、セット販売される「Polar H10心拍センサー」(別売だと税別11,800円)を装着して心電を計測することで、トレーニングによるストレスだけでなく、日常でのストレスも計測し、身体の回復状況を正確に計測可能。また、心拍数と心拍変動を測定し、心血管系の自律神経調整における変化を調べる「起立試験」のデータと、自覚的な回復状況、長期的なトレーニング負荷を総合的に評価し、トレーニングのアドバイスを行ってくれる。

スポーツにおいてパフォーマンス向上を成功させるためには、トレーニングと回復を正しいバランスで行うことが必要。「トレーニング負荷 Pro」や「リカバリー Pro」があれば、一般ユーザーでもそのバランスを適正に保つことができる

「Polar Vantage V」の操作は、「カラータッチパネル」と物理ボタンの両方で行える。防水性能は30m防水(WR30)に対応。スイミングにおいては、心拍数とともにストローク数と距離の計測や、平泳ぎやクロールといった泳法の自動認識も可能だ。

本機のサイズは、46(横)×46(縦)×13(厚み)mmで、重量は68g。カラーバリエーションは、「ブラック」「ホワイト」「オレンジ」を取りそろえる

【まとめ】マラソンやトライアスロンに本気で取り組むユーザーに最適

フィンランドに本社を構えるポラール・エレクトロは、1982年に世界で初めてトレーニング用心拍計モニター装置を開発した、心拍計測のリーディングカンパニー。「Polar Vantage V」は、そんな同社の新作モデルだけに、心拍計の精度において、他社の光学式心拍センサー搭載スマートウォッチの一歩先に進んだ印象だ。

また、今までは腰や足に別のデバイスを装着しないと計測できなかった「ランニングパワー」が、手首だけで測れるようになったのは大きい進化。精度の高い光学式心拍センサーもあいまって、本機は効果的なトレーニングをサポートしてくれるだろう。マラソン大会やトライアスロン大会などで、ベストタイム更新に常に挑戦しているユーザーにはぴったりな1台と言えそうだ。

なお、1点注意したいのは、「Polar Vantage V」は発売時、日本語表示に対応していないということ。対応は、2019年春を予定している。本体と連携するスマホアプリ「Polar Flow App」とWebサービス「Polar Flow」は日本語表示にすでに対応している。

記者会見には、同社アンバサダーの高橋尚子さんが登場した。フォーマルな場以外は、「Polar Vantage V」を常に装着。また、本機を装着したまま就寝し、起床した際には、睡眠の質や心拍数をチェックして、その日のトレーニングに生かすことが日課になっているという

牧野裕幸(編集部)

牧野裕幸(編集部)

月刊アイテム情報誌の編集者を経て価格.comマガジンへ。家電のほか、ホビーやフード、文房具、スポーツアパレル、ゲーム(アナログも含む)へのアンテナは常に張り巡らしています。映画が好きで、どのジャンルもまんべんなく鑑賞するタイプです。

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