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“距離感”さらに出しやすく! ピン「SIGMA2」パター全9種を試打

オグさんです。
今回は私の大好きなクラブ、パターのニューモデルを試打してきたのでレポートします!

試打したのはピンの「SIGMA2」シリーズ

試打したのはピンの「SIGMA2」シリーズ

打音とタッチに寄与する新インサート

このSIGMA2(シグマツー)シリーズは、同社のポジションでいうとメインとなるど真ん中のシリーズ。ほかにはハイエンドのVAULT2.0シリーズがあり、どちらにもさまざまなヘッドタイプを用意することで幅広いニーズに応えています。

SIGMA2シリーズ最大の特徴は、フェースのインサートにあります。柔らかめの素材をフェース面に、硬めの素材をヘッドと挟むように使うことで、ソフトな打感を実現しながらしっかりした“打音”を作ることに成功。耳から得る情報を重視することで距離感を合わせやすくする工夫がされています。

従来のSIGMA Gシリーズで好評だった「芯を外しても距離が安定しやすいTR溝」は継続採用されているので、さらに安定した結果が出しやすくなったシリーズといえるでしょう。

ヘッドタイプは9種類。ヘッドカラーはプラチナム(シルバー)仕上げとステルス(ブラック)仕上げがあり、ヘッドタイプごとにカラーが決められていますが、定番の「アンサー」のみ両方の仕上げが用意されています。

【特徴-1】インサート

冒頭でも触れましたが、このシリーズの最大の特徴はインサートにあります。PEBAXという独自の素材で2タイプの硬さを用意し、重ねるように設置することでパターに求められる性能を高い次元で生み出しています。

ボールを打つフェース面側には柔らかい素材を使用することでショートパットでは繊細なタッチが出しやすく、そのすぐ裏には硬い素材を用いることで、ある程度ヒットしたときにしっかりした打感と打音が得られるようになっています。インパクトの強弱によって生まれる打音は、距離感を作るのにとても重要な情報。しかし柔らかい打感を追求すると打音が小さくなってしまい、距離感を作るための情報量が減ってしまいます。このSIGMA2シリーズはソフトな打感を実現しつつも打音もしっかりと得られるところがすごいですね。

フェースに見える黒い部分がショートパットのタッチをつかさどるソフトPEBAX、青い部分がロングパットの距離感を生み出すハードPEBAX。

ピンゴルフジャパンではトゥんと聞こえたとのことで「トゥん」がこの商品のキャッチコピーになっています。人によって聞こえ方はまちまちみたいです。私は「クん」ですかね?

【特徴-2】長さ調整

SIGMA2のもう1つの大きな特徴として「長さ調整機能付きのシャフト」があります。この機能は前シリーズにも搭載されていたのですが、さらに進化してきました。やり方は簡単。付属のレンチをグリップエンドにある穴から刺し込んで回すだけ。32インチから36インチの範囲で好きな長さに自由に変えることができる優れものです。ていねいにもシャフトに目盛りが付いているので目的の長さに合わせることも簡単にできます。自分に合った長さが明確になっていない方には、ぜひこれでいろいろな長さを試して最適な長さを見つけてもらいたいですね。自分の長さが決まっている人には調整機能が付いていないモデルもありますのでご心配なく。

グリップエンドに専用レンチを挿して回すだけ。するするとシャフトが伸び縮みします。グリップの中で伸縮するので見た目も変わらないのがいいですね〜

グリップの一番下のラインをこの目盛りに合わせれば、正確なインチの長さにできますし、微妙な長さへのセットも可能

左が32インチ、右が36インチです。前傾の深さによって最適な長さは変わりますから、ぜひ一度自分が気持ちいいと思う角度に合った長さを探してみてください。パターの長さは選択肢が少ないため、自分でパターに合わせてしまっている方が意外に多いんですよ。長さがあっていないとスムーズなストロークがしづらくなるため、距離感、方向性どちらにも悪い影響を及ぼしてしまうのです

【特徴-3】ボールを”拾える”ヘッド形状

まぁこれはおまけみたいな機能なんですけど、”かがまずに”ボールが拾えると意外に便利なんですよ。しかも今回のシリーズは、すべてのモデルでボールを拾えるんです。真ん中に穴が開いているフェッチというモデルは、なんとカップにヘッドを突っ込んで拾うことができるんです。カップインするしないにまったく関係ないんですけど……何か好きですこういうの(笑)

練習グリーンなどでかがまずにボールを拾えるので腰を痛めずに済みますね〜

練習グリーンなどでかがまずにボールを拾えるので腰を痛めずに済みますね〜

標準で3種のグリップを用意

SIGMA2には標準で3種類のグリップが用意されています(カスタムオーダーではさらに多くの種類から選べる)。「PP58」は縦に太い標準的なグリップ。重さもそこそこあって、どんなヘッドと組み合わせてもその特性をじゃましません。「PP60」は断面が五角形の横に広いグリップ。やや太めではありますが軽めに作られていて、どちらかといえばショルダーストロークに合います。「PP62」はPP60と比べてやや重く、サイドの丸みを強調した形状で、比較的いろいろな握り方ができます。かなり太いのでリストの動きを抑えたい人向けといえます。

上がPP60、下がPP58

上が発泡ウレタンタイプのPP60、下がラバータイプのPP58

では、これよりSIGMA2にラインアップされる9タイプのヘッドを解説していきます。

【1】ANSER

パターの基本中の基本の形

ANSERはアンサーと読み、50年以上前にピンが開発、というか”発明”した、パターの基本中の基本といえる形状です。長方形のボディの真ん中をくり抜き、重さを両サイドに集中させることで多少芯を外してもブレない安定性と、目標への構えやすさを両立させています。当初は特許を持っていましたがあまりにすぐれていた形のため、特許が切れたとたんあちこちでアンサータイプのパターが発売されるように。今ではパターを販売するメーカーに必ず1本はあるという偉大なる定番モデルとなっています。いまだにこの形状を同社の社名である“ピンタイプ”なんて呼ぶ方も多いぐらいです。

アンサータイプの特徴は、操作性があり打点のミスに強い点。そしてアークタイプのストローク、ストレートタイプのストロークどちらでも使える点。ですので使い手をほとんど選ばないパターといえます。迷ったらアンサータイプを買っておけば間違いないなんていわれますが、本当にそうだと思います。

【2】ZB 2

アークタイプによく合う

ZB 2は、もともとあったZBというヘッドの改良版といった形状ですね。ZBはZING BLADEの略で、これまた過去にラインアップされていたZINGというヘッドを現代風にアレンジしたもの、といったらよいでしょうか。

アンサータイプとよく似ていますが、違うところはネックです。ZB 2のほうが短くややヒール寄りに付いているため、ヘッドをワイパーのように弧を描いてストロークするアークタイプのゴルファーにマッチしやすいですね。ZBよりはヘッドの奥行きが広くなり、打点のミスにより強くなっている印象です。

【3】KUSHIN C

シリーズ唯一のセンターシャフト

KUSHINはクッシンと読み、Cはセンターシャフトを表します。アンサータイプのトゥ側とヒール側を後方に若干ストレッチしたような形状で、直線が多いためスクエアに構えやすくなっています。

センターシャフトは、シャフトの延長線上に芯があるため、ラケットやバットのように振れるので芯で当てやすくなります。半面芯を外すとヘッドがブレやすいといったデメリットもあるので、ライ角や長さなどをできるだけ合わせたスペックで使ってもらいたいですね。ヘッドの機能としてはオートマチックに振りやすいフェースバランス設計なので、ショルダーでストレートにストロークしたい人にマッチします。

【4】FETCH

実は誰にでもすすめられるモデル

このFETCH(フェッチ)は今回初めて世に出た形状です。カップにすっぽり入る適度なサイズのマレットで、いち早く試合に投入したプロがこのパターで勝利を挙げています!

ボールと同程度の穴が開いているので目標に対して正確に合わせやすく、深すぎない重心が適度な操作感を残しているので、操作もできてオートマチックにも振れるいいとこどりのモデルといったところ。直線的なラインが多いと目標にうまく構えられない方にいいですね。基本的には誰にでもすすめられる使い勝手のいいモデルです。

【5】TYNE 4

操作性のある大型マレット

TYNE 4(タイン フォー)は大型マレットの定番の1つである“ツノ型”のモデル。そこにZB2のようなショートネックを付け、操作性を向上させています。

後方に奥行きのある大型マレットはオートマチックに振りやすいモデルが多いのですが、TYNE 4はトゥ、ヒール側が羽のように後方に伸びていて、重さはそれほどなく適度な重心位置に設計されています。

そのボディに操作性が高まるショートネックを合わせることで、“投影面積が大きくヘッドの向きがわかりやすいのに操作性があるマレットタイプ”という感じに仕上がっています。フェッチは比較的オートマチック寄りですが、こちらはより操作性が高いモデルといえますね。

【6】ARNA

合う人も多く安定感も高い

このARNA(アーナ)は小ぶりなマレットタイプ。この手のヘッドは、ベントネック(ネックがなく曲がったシャフトがヘッドに刺さっているもの)を採用したモデルが多いのですが、このARNAにはネックがあります。ただアンサーなどのネックとは少し違い、斜めになっているスラントタイプになっています。

違いとしては、構えたときにスッキリして見えるのと、若干ですが重心が下がる部分ですね。重心角が適度にあるのでアーク、ストレートどちらのストロークタイプでもマッチします。重心も若干深めになっているので安定感も高いモデルです。

【7】VALOR

ヘッドをストレートに動かしたい人に

VALORはヴァラーと読みます。これもSIGMA2で初登場のヘッドで、投影面積が非常に大きい、いわゆるネオマレットタイプに属します。ネックはなくシャフト自体を曲げてフェースバランスになっているベントネックなので、ショルダーストロークでストレートにヘッドを動かしたい人にマッチします。

このモデルに限りませんが、ピンのベントネックはオフセットが少ない(フェース面があまりうしろに引っ込んでいない)ので、ボールを左足寄りにセットしたい人にとって、目標にとても合わせやすいと感じるはずです。

【8】TYNE

多少の操作は受け付ける大型マレット

先述のTYNE 4のベントネックバージョンがこのTYNE。TYNE 4との違いはカラーもありますが、性能的にはネックのみ。こちらはショルダーストロークでストレートにヘッドを動かしたい方にマッチする仕様になっています。ただヘッドの性能として重心がそれほど深くないので、多少の操作は受け付けてくれるのがこのヘッドのよいところ。

ほかのメーカー含め、ツノ型と呼ばれるモデルが上級者に好まれるのは、この特性によるところが大きいのです。

【9】WOLVERINE H

ボールがつかまりやすい

最後はWOLVERINE H。ウルヴァリン エイチと読みます。アメコミヒーローから取ったと思われるネーミングどおり、”爪”のような形状をしていますね。余談ですが、このヘッドが誕生したときに、ライバルメーカーにセイバートゥースというアメコミヒーローの敵役キャラと同じ名前の牙っぽいパターが存在していました。こういうの、遊び心があっていいですよね。

重心が深いネオマレット形状のヘッドに、アンサータイプなどに多いクランクネックを組み合わせています。オートマチックに振りやすい性能に、ネックで操作性を加味したモデルといったポジションで、基本はオートマチックでボールがつかまりやすいですが、多少のアジャストは受け付けてくれます。

こんな人にはこのヘッド

インサートで距離感やタッチの出しやすさを演出しながら、多数のヘッドタイプを用意することでゴルファーが自分に合ったモデルを選べるようになっているSIGMA2シリーズ。どれが自分に合ったモデルかわからない人でも、同社で展開しているパターフィッティングを受ければ、気持ちよく打てるパターに必ず出合えるはずです。時間がある方はぜひ一度パターフィッティングを受けてみてください。とはいってもなかなか時間が取れない方もいらっしゃると思いますので、個人的ベスト3を勝手に選んでみました。よかったらこちらも参考にしてみてください。

■ミスヒットに強いベスト3
1)ウルヴァリンH
2)ヴァロー
3)フェッチ

■操作性にすぐれるベスト3
1)アンサー
2)ZB2
3)タイン4

■自分が使うならベスト3
1)クッシンC
2)タイン 4
3)アーナ

写真:富士渓和春

※SIGMA2シリーズは2018年12月14日発売予定

小倉勇人

小倉勇人

ゴルフショップ店長、クラフトマン、クラブフィッターそして雑誌の編集・執筆業も行う、歌って踊れるゴルフライター。好きなクラブはパター、左利き/右打ち。愛称は「オグさん」。

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