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マッスルバックらしくない!?

食わず嫌いは損します!! 現代的マッスル「Z-FORGEDアイアン」打ってみた

オグさんです。

今回はスリクソンの「Z-FORGEDアイアン」を試打させてもらいました。

昔から定評のあるダンロップのアイアン

スリクソン(かつては「ダンロップ」ブランド)のアイアンは昔から定評があり、DP-201など名器が多数存在しています。最近では、20年も続くアベレージ向け大ヒットブランド「XXIO」の影に隠れがちですが、現在でもその性能、評価は健在。松山英樹選手をはじめ、世界の名だたるショットメーカーが使っています。

このZ-FORGEDアイアンは、最新のボールやドライバーとのマッチングを考えた、最新のマッスルバックといったところでしょうか。さっそくクラブを見ていきましょう。

バックフェース後方が削られていないマッスルバック形状。ただバックフェースの下部を肉厚にすることで低重心化を図ったデザインになっています

Z-FORGEDアイアン #5

Z-FORGEDアイアン #5

Z-FORGEDアイアン #7

Z-FORGEDアイアン #7

Z-FORGEDアイアン #9 どの番手もトップブレード、リーディングエッジが真っすぐに設計され、目標に構えやすいシャープな形状をしていますが、往年のマッスルバックに比べ、フェース長がやや長く、トップブレードも厚めになっているため過度なプレッシャーは感じさせません

全番手で溝を1本ずつ彫刻するていねいな作りに加え、短い番手は溝の本数を増やし、深さを変えることでスピン性能をより高める工夫がなされています

ソールはV字型に設計された「ツアー V.T.ソール」。ダウンブローにスイングしたときにボールに直接コンタクトさせやすく、なおかつ振り抜き時にソール後方が引っかかりにくいようになっています

ハードな感じはまったくない!

では、打っていきたいと思います。

パッと構えてみると、正直バックフェースを見ないとマッスルバックとは思えない穏やかな顔つきをしています。やや面長なフェースと適度な厚みのあるトップブレード、そしてわずかなグースネックのおかげでハードな印象は皆無です。

2~3球打ってみると、芯を食った感触はまごうことなきマッスルバック! 芯で打てばもっちりとした気持ちいい打感を味わえ、芯から離れた場所でヒットするほど打感が硬くなっていき、どこでヒットしたかすぐにわかる。この情報量の多さがとてもいいですね。

次にインテンショナルショットにチャレンジ。フックもスライスも狙いどおりちゃんと曲がってくれます。曲がり幅は一般的なマッスルバックと比べるとやや落ちますが、必要十分。言い換えればミスヒット時の曲がりが少なくて済むとも、直進性が高いとも言えます。

曲がり幅が少ないのでややスピンも少なめな印象。風に強そうな、重くゆっくりと飛んでいくように見える弾道が打てます。飛距離も一般的なマッスルと比べると半番手ぐらい距離が出ますね。これはヘッドの低重心化が影響していると思われます。バックフェース下部を肉厚にしている部分からも読み取れますが、マッスルバックとしてはかなり短いネックを採用しています。低重心化を図り、必要以上のスピンをかけないように設計されているのでしょう。

一般的なマッスルバックアイアン(左)に比べてネックを短くすることで、重心を下げ、余分なスピンをかけないような工夫がされています

パワーに自信がなければ「モーダス」を

今回は2種類のシャフトを試打できました。

上が「ダイナミックゴールド D.S.T.のS200」、下が「N.S.PROモーダス3 ツアー120」

上が「ダイナミックゴールド D.S.T.のS200」、下が「N.S.PROモーダス3 ツアー120」

まずはダイナミックゴールドD.S.T.のS200。このシャフトは従来のダイナミックゴールド(通称DG)より手元側に重心を移動させ、振り抜き感をアップさせたモデルと言えます。先端の剛性もやわらかくなっているようで、ボールも、若干ですが上がりやすくなっていたような……。

ヘッドの性能もあるので断言はできませんが、“マッスルバック+DG”という、打つ前からガチガチに力が入ってしまいそうな組み合わせとは思えない、軽やかな振り抜きと弾道が打てました。それでもDGはDG。基本的にボールをきちんとコントロールをする性能は持っているので、今まで標準のDGを使っている方が打っても不満はないでしょう。

DG D.S.T. S200:適正な高さ、軽いつかまりに多めのバックスピンと、アスリートモデルらしい弾道。上下左右にコントロールできる性能を持ち合わせているので、技術があればどんな状況にも対応できる性能を持っている組み合わせですね

もういっぽうの「N.S.PROモーダス3 ツアー120」は、アスリート向けのシャフトの中では比較的補正能力を持ったモデルです。適度に打ち出し角を高くしてくれ、つかまりもDGシリーズと比べるとやや高め。それでも高すぎるということはなく、安心して振っていけるシャフトです。重量はモーダスのほうが少しだけ軽いので、ちょっとパワーに自信がないなという方はモーダス3を選ぶとよいでしょう。

モーダス3 ツアー120:DG D.S.Tと比べると高打ち出し角でつかまり度合いも高いが、スピンがやや少なくなりました。ミスへの補正能力は、微々たる差ですがモーダスのほうが高いですね。特にスライス方向のミスを嫌がる方はモーダスのほうがいいと思います

ミスに強く、曲がらず、距離も出る

じっくり試打させていただきましたが、ひと言で言えばまさに“現代のマッスル”といった仕上がりだと思います。誤解を恐れずに言えば、皆さんが思い浮かべるようなマッスルらしくないマッスルです。思いのほかミスに強い仕上がり、思ったより曲がらない(直進性の高い)弾道。低重心化によるやや抑えられたスピン性能と、意外な飛距離。

なぜこういった性能が現代のマッスルかと言うと、ドライバーをはじめとした現代のウッド類の設計とマッチするから。打感などフィーリング面はしっかりと残しつつ、現代の主流となる直進性の高い性能を持ったドライバーとのマッチングを考えて作られたであろうマッスルバック、それがこのZ-FORGEDアイアンなのかなと。このアイアンは見た目で敬遠されるのはとてももったいないです。ダメもとでいいので打つ機会があればぜひ試してみてくださいね。

写真:野村知也

小倉勇人

小倉勇人

ゴルフショップ店長、クラフトマン、クラブフィッターそして雑誌の編集・執筆業も行う、歌って踊れるゴルフライター。好きなクラブはパター、左利き/右打ち。愛称は「オグさん」。

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