レビュー
大評判の”飛ぶバット”2種を打ち比べてみた

振り抜けるヨロコビ!「ビヨンドマックス・ギガキング」でホームランは打てるのか

3年前の初夏、42歳で草野球の楽しさに目覚めたライター、マリオ高野です。

野球を観るのは子供の頃から大好きだったにもかかわらず、実際にプレーをすることはなく中年となってしまいましたが、SNSのおかげで、「超」のつく初心者でも参加可能な草野球チームと出会うことができました。

草野球をはじめたことで、年齢と身体能力の低さにあらがう楽しさに目覚めた筆者

草野球をはじめたことで、年齢と身体能力の低さに抗う楽しさに目覚めた筆者

自前の木製バットで打撃力向上に取り組んでいましたが、飛距離などは頭打ち状態。試合では力むあまり、なお打てずという惨状です

草野球の試合で凡退を繰り返す……

初心者が中心のチームながら、硬式野球の経験者もいるので、練習では経験者から指導してもらったり、動画サイトやSNSで理論や技術の勉強をしたりする楽しさにハマっています。
中年であるうえ、もともと身体能力が低い(部活などでの運動経験ゼロ)せいもあり、技術の進歩は匍匐(ほふく)前進的な速度ながらも、グランドで白球を追うのは、ただひたすら純粋に楽しいもの。そんな喜びに浸れることにシアワセを感じる毎日です。

個人的に、草野球でもっとも楽しいと感じるのは、やはりバッティング。練習でも試合でも、強い打球を飛ばせたときの快感は格別なので、打撃力の向上を第一の目標として取り組んでいます。

140km/hを超える速球と、多彩な変化球を織り交ぜて投げてくるような投手は一生攻略できませんが、我々レベルの底辺草野球の場合、直球はせいぜい100km/hほど。テレビで観るようなエグい変化球を操る投手と対戦することもなく、基本的には常に打高投低。初心者でも気持ちよくヒットを飛ばせる可能性が高いところが、底辺草野球の楽しいポイントだと感じています。

「気持ちよく打つヨロコビ」のため、打撃力向上のための練習を重ねてはいるのですが、やはり、年齢の壁と身体能力の低さはいかんともしがたし。特に、たまにしかない試合での打席では、緊張と過度な力みなどにより、まったく冴えない結果ばかりにて、悩める日々を過ごしておりました。

とある試合の一場面。チームには4番に据えてもらっているのですが、好機に凡退を繰り返し、大変に落ち込みました。このときチームは惜敗……

”飛ぶバット”の最新モデルを試してみた!

そこで中年らしく、「道具に頼る」手段も選択肢に入れてみました。そこで今回は“飛ばせるバット”として超有名なミズノの「ビヨンドマックス」シリーズのバットを試させていただく機会を得たので報告します。

草野球をやっている方なら「ビヨンドマックス」の存在はきっとご存じでしょう。高反発素材により軟式ボール特有の変形を抑えて飛距離を伸ばす理論により、草野球人に「強い打球を遠くまで飛ばすよろこび」を与えてくれる魔法のようなバットです。

技術はなく、筋力も足りないのに重めのバットを使うことで自己満足する筆者。しかし、ビヨンドマックスの軽さと振りやすさに衝撃を受けます

「ビヨンドマックス」の初代モデルが登場したのは2002年。軟式野球の投手レベルが上がったことで、全日本軟式野球連盟がミズノに「飛距離の伸びる軟式バット」の開発を要望したことから生まれたといいます。「ビヨンドマックス」の絶大な威力は軟式野球界に衝撃を与え、たちまち超人気バットに。

この17年の間に改良が重ねられ、派生モデルも多彩となった「ビヨンドマックス」シリーズからは、2018年に新たなトップモデルとして「ビヨンドマックス・ギガキング」が登場。反発係数のさらなる向上などにより、歴代最高の飛ぶバットとして注目されています。

ビヨンドマックス・ギガキングの2種をチームでテスト

今回お借りしたのは、その最強モデルである「ビヨンドマックス・ギガキング」。長距離打者向けで、バットのバランスが先端にある「トップバランス」と、バットのバランスが中間部にあってミートしやす「ミドルバランス」の2本を、草野球練習のさまざまな場面で試してみました。

トップバランスとは、文字通り、バットの先端部分が重くなる重量配分がなされたバット。より高い遠心力が得やすいことで、長距離打者向けとされています。いっぽうのミドルバランスは、バットの先端よりも中心部分に近い場所に重心が置かれるタイプで、よりミートさせやすいことから確実性を高めたい打者に好まれる傾向があります。

プロ野球選手でも、ホームランバッター系の選手はトップバランスを好む傾向がとても強いようですが、トップバランスのバットを短めに持って単打を狙う選手もいますし、メジャーリーグのジャンカルロ・スタントン選手のように、ミドルバランスのバットでも異常な飛距離と打球速度を発揮するバッターもいるので、一概には決めつけられないようです。

ミズノからお借りした「ビヨンドマックス・ギガキング」2本(上2本)と、チームメイトが所有していた「ビヨンドマックス・オーバル」。今回の試打により、チーム方針が「ビヨンド積極採用」となりました

まずは、フリー打撃。練習によく参加する常連メンバー全員で試したところ、全員の打球の勢いが確実、かつ大幅に伸びてビックリ!

もともと打撃が得意な人の打球も明らかに変わりましたが、比較的、打撃が不得意だった人の打球が大激変したのにも驚きです。外野で守っていても、各自の打球が伸びまくる事実を実感。製品のうたい文句通り、最後の「ひと伸び」が明らかに違うと感じました。

球を打つ前に振り心地を確認

球を打つ前に振り心地を確認

各人が実際に打ってみました

各人が実際に打ってみました

ビヨンドマックス・ギガキングが与えてくれる「強打者になった感」を満喫するチームメイト。チームの課題でもある”貧打を解消する道筋が開けた喜びに浸り、大いに盛り上がります

試打後、各自に感想を聞いてみると、

「打球がよく飛ぶ気持ちよさもあるが、バットとしての扱いやすさ、振りやすさが印象的。握りやすくて振りやすいから、結果当てやすい」との意見で一致します。

特に手応えの違和感もないということで、全員が全面的に賞賛。問題は1本5万円弱という価格のみということでした。積み立てている部費が貯まったら、チームで1本用意したいとの意見も。

続いて、トスバッティングで念入りに試打

後日、打球の飛距離の伸びをより具体的に実感するべく、トスバッティングテストを実施。筆者と、元高校球児の硬式野球経験者であるコジマ氏の2人で試打してみました。

硬式野球の経験者であり、チームの技術的な中心人物コジマ氏(右)と筆者

硬式野球の経験者であり、チームの技術的な中心人物コジマ氏(右)と筆者(左)

2人の試打の模様は動画でもご覧頂けます!

筆者の場合は「デカイをの打ちたい!」と強く欲する思いが裏目となり、無駄に力む悪癖もあって空振りすることが多く、スイング時のバットの軌道がオカシイなど、バットの性能では解決しない技術的な問題が山積しているものの、それでも数十球に1回ぐらいの確率でマトモに芯に当たったときは「よく飛ぶ!」を実感。打ち損なったポップフライでも、いつもより明らかに遠くへ飛んでいることも確認できました。

「ビヨンドマックス・ギガキング」。上がトップバランス、下がミドルバランスですが、チームメイトの感想をまとめると「ミドルバランスが打ちやすい」との結果に

普段は木製バットを使っているのですが、手応えや打感に違和感はありません。もちろん、比較をすれば木製バットで芯に当たったときのほうが、よりよい感触が手に残るのは間違いないものの、やはり扱いやすくて振りやすいバットだと感じました。いかに名高いビヨンドであっても、打ち方がオカシすぎるときは飛ばないので、ど底辺レベルの選手にとっては「ビヨンドでは練習にならない」ということもないと思います。

普段の練習ではあまり実施しないとはいえ、トスバッティングでさえ空振りを喫することが多い筆者の技術的問題は深刻ながら、それは別の機会で改善を図る所存

振りやすい「ミドルバランス」が好結果に

筆者が目指しているのは「長距離打者」なので、個人的にはトップバランスで強く振り切るのが理想なのですが、使い比べてみると、自分の理想とは裏腹にミドルバランスのほうが打ちやすいため、結果としてミドルバランスのほうが飛距離も伸びるという印象。普段は、無理をしてトップバランス寄りのやや重めの木製バットを使って練習しているせいか、「ミートがしやすいほうが結果として飛ぶ」ことを実感します。ほかのチームメイトからも同様の意見が聞かれました。

硬式野球経験者のコジマ氏による試打は、圧巻の大迫力! コジマ氏は筆者と違い、練習でも常に正確なミートを意識しながらセンター返しを心がけるタイプなのですが、火の出るようなライナーを連発します! 飛距離も、普段より2割ほどは伸びていたでしょう。打球の強さもさることながら、持ち前のミート精度の高さもアップしているようで、暑さでダレるまでは快音を轟かせました。

コジマ氏は元高校球児のガチの野球人なので、内心ではビヨンドのようなバットを否定的に見ているように思えましたが、「ビヨンドマックス・ギガキング」の印象は悪くはなさそうな気配。

「ビヨンドマックス・ギガキング」の性能を遺憾なく発揮させるコジマ氏。もともと技術のある人にとっては「鬼に金棒」となることがよくわかりました

もともと確実性を重視されるタイプのコジマ氏は、やはりミドルバランスのほうがいい感触が得られやすいとのことで、ミドルバランスでも明確に飛距離をアップさせていました。

いずれも、バット自体の重さはほとんど変わりませんが、トップバランスは先端部分がやや重い分、スイングの軌道がわずかに下がり気味となるため、確実性がやや下がるのでしょう。

ミドルバランスではスイングの軌道がトップバランスほどに下がることはないせいか、特に高めの球が打ちやすくなる印象でした。バッティングのアドバイスで「ヘッドを立てて振るのがよい」とよくいわれますが、いわゆるヘッドを立て気味にして振りたい場合も、ミドルバランスのほうが修正しやすい気がします。

各自それぞれの技術や個性にもよりますが、一般的にはミドルバランスのほうが、誰もがより簡単に「振り抜けるヨロコビ」を満喫しやすいでしょう!

意見交換を行う筆者とコジマ氏。「ビヨンドは、加齢と身体能力不足を補う王道手段である」との意見で一致しました

結果、「ビヨンドマックス・ギガキングと木製バットをうまく使い分けたい」との結論に落ち着きました。

筆者としては、「技術もないのに1kgの木製バットを振り回して自己満足に浸ることはやめ、自分のレベルでも扱いやすいバットを使ってチームに貢献するべき」と反省。「練習ではおもに木製を使い、試合ではビヨンド」をチーム方針とします。

無意味な見栄を張ることなく、試合ではチームメイトが所有する楕円形構造の「ビヨンドマックス・オーバル」を使用するなど、「ビヨンドマックス」の力を存分に借りようと思ったのでありました。

「低反発素材ながら、しっかりと硬質な手応えが得られるところ」が一番気に入った筆者。道具の選択肢を増やすことで趣味としての草野球がさらに楽しくなりました!

マリオ高野

マリオ高野

1973年大阪生まれの自動車ライター。免許取得後に偶然買ったスバル車によりクルマの楽しさに目覚め、新車セールスマンや輸入車ディーラーでの車両回送員、自動車工場での期間工、自動車雑誌の編集部員などを経てフリーライターに。2台の愛車はいずれもスバル・インプレッサのMT車。

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