今回は、オンでもオフでも大いに活躍するランニングシューズをセレクト!
「だからザ・ノース・フェイスは選ばれる!」は、現在セールス絶好調のザ・ノース・フェイスが、ユーザーから選ばれる理由を検証する連載企画。第11回は、「イヴォルブ ランナー」をピックアップ。衝撃吸収性と反発性を両立したハイブリッドなミッドソールを採用した軽量オンロード向けランニングシューズで、スタイリッシュなアッパーデザインはランニングだけでなく、オフシーンでも活躍してくれそうだ。
「イヴォルブ ランナー」の「ブラック」(品番:NF52002)。公式サイト価格は16,280円(税込)
最近、ザ・ノース・フェイスにおいて着実にシェアを伸ばしているカテゴリーがフットウェア。同社のフットウェアと言うと、かつては「ヌプシ」の名を冠したプロダクト群のように、オフシーン向けモデルのイメージが強かったが、ここ数シーズン、「ウルトラベロシティ」や「アンペッツォ」のようにパフォーマンスシーンでしっかりと評価されるプロダクトも増えてきた。
そんなザ・ノース・フェイスのフットウェアコレクションの最新オンロードモデルとして発売されたばかりなのが、「イヴォルブ ランナー」だ。本プロダクトは、かかと部分に衝撃吸収性能にすぐれた「XTRAFOAM(エクストラフォーム)」を、前足部には高反発素材の「FASTFOAM(ファストフォーム)」を内蔵。2つの異なる特性の素材を同時に使用することで、衝撃吸収性と反発性の両方を高レベルで実現したという。
ミッドソールの前足部には、高反発素材の「FASTFOAM」を内蔵。蹴り出し時に力強い推進力を与えてくれる
ミッドソールのかかと部分には、衝撃吸収性にすぐれた「XTRAFOAM」を内蔵。着地時の安定性にもすぐれていた
アッパーは部位によって編み方を変えたエンジニアードメッシュを用いることで、すぐれた通気性と汗抜け、フィット感を兼ね備えることに成功している。
部位によって編み方が異なるエンジニアードメッシュをアッパーに使用
足を入れてみると、エンジニアードメッシュのアッパーがフィット感抜群だと気づく。つま先部分は多少コンパクトな作りに感じるが、「ウルトラベロシティ」よりも適正ペースは速そうなので、前足部はこれくらいフィット感があったほうがいいだろう。
立っている状態で感じるのは、ヒール部分の安定性と前足部の接地感。このハーモニーが走行中はどのように変化するのか楽しみだ。
実際に走り始めると、ヒール部分はクッション性と安定性、前足部分は推進力と屈曲性を特に感じられた。ゆっくりペースだと、この2つの機能性が若干バラバラのように感じられたが、フルマラソンのサブ4ペースである5分41秒/kmを超えたあたりから、着地から蹴り出しまでの一連の動作がスムーズになった。ヒール着地、ミッドフット着地、フォアフット着地を試してみたが、いずれの着地にも対応しており、「ビブラムラバーコンパウンド」を使用したアウトソールは、アスファルトやコンクリートのオンロード、土や落ち葉の上といったオフロードの両方で高いグリップ性を発揮。刻みの浅いアウトソールのモデルではグリップしてくれない行きつけの公園の遊歩道でも、本モデルのアウトソールはしっかりと土を噛んでくれた。
アウトソールには、必要最小限の場所にのみ、ビブラム社製ラバーコンパウンドを配置。高いグリップ性や耐摩耗性、そして軽量性を追求している
そして、「どれくらいまでペースを上げられるのだろう?」と思い、周囲に人のいないのを確認して、ペースを3分58秒/kmまで思いっきり上げてみたが、シューズはしっかりと対応してくれた。同ブランドのオンロードモデルである「ウルトラベロシティ」や「ピナクルランナー」では、ここまでスピードを出すとシューズは悲鳴を上げていたような気がしていたが、このモデルはまだまだ余裕があった。本来は3分/km台で走るようなランナーに向けたシューズではないかもしれないが、その潜在能力の高さを垣間見ることができた。
以上のように、ザ・ノース・フェイスの最新オンロードモデル「イヴォルブ ランナー」は、中級以上のランナーにも十分対応するすぐれた走行性能を発揮してくれた。スタイリッシュなデザインも絶妙にミックスしているので、「ピナクルランナー」や「ウルトラベロシティ」ではもの足りなかったというユーザーも納得するはず。
もちろん、同ブランドのほかのフットウェアコレクションと同様にデザイン性は高いので、オフシーンで履いていても「そのシューズ、カッコいいですね!」と声をかけられるだろう。1足のランニングシューズをランとカジュアルの両方で活用したいと思っているランナーにもオススメのモデルだ。
カラバリは今回試用した「ブラック」と写真のカラーを含む全2色で展開