ゴルフの楽しさ伝えます
2021年モデルのAPEX

AIフェースの搭載は伊達じゃない! キャロウェイ「APEX」「APEX DCB」アイアン

オグさんです!
今回は2021年春に発売されたばかりの、キャロウェイ「APEXアイアン」「APEX DCB アイアン」の試打レポートをお届けいたします!

キャロウェイ「APEXアイアン」「APEX DCB アイアン」

キャロウェイ「APEXアイアン」「APEX DCB アイアン」

アベレージ仕様が2モデルになった

「APEX」シリーズは、主にフォージド、つまり鍛造製法にこだわったアイアンに使われるキャロウェイのブランド。もともとは「ベンホーガン」というメーカーで使われていたブランドでしたが、現在はキャロウェイが使用しています。

2014年にキャロウェイのブランドとしてAPEXの初代モデルが誕生。その後2016年、2019年とモデルチェンジをし、今作で4代目となります。どの世代も、ミスに強く飛距離性能を磨いたアベレージ仕様、ツアープロや上級者が好むようなアスリート仕様と、複数モデルをラインアップしています。

今作も同様で、先にレビューした「APEX PROアイアン」がアスリート仕様で、今回紹介する2モデルがアベレージに向けたモデルに当たります。過去には、MB(マッスルバック)もラインアップするなど、性能だけでなく、操作性やフィーリングなども妥協しません。

従来では1モデルだったアベレージ仕様を今作では2モデルに加増。どちらも今までにないテクノロジーを搭載した、注目のアイアンになっています。

ではモデルごとに見ていきましょう。

■APEX アイアン

APEXアイアンは、近年のキャロウェイがウッド開発に用いたAI設計のフェースを初めて搭載したアイアン。安定性と飛距離を両立させ、軟鉄ボディと組み合わせることで、フィーリングをも追求した欲張りなモデルになっています。

ロゴが入ったバックフェース下部だけをメッキ処理し、それ以外はつや消しとし、控えめでありながら存在感のあるデザインをまとっています

ロゴが入ったバックフェース下部だけをメッキ処理し、それ以外はつや消しとし、控えめでありながら存在感のあるデザインをまとっています

APEXアイアン・#5

APEXアイアン・#5

APEXアイアン・#7

APEXアイアン・#7

APEXアイアン・#9適度なヘッドサイズに、ほどよい厚さのトップブレード。シャープさを感じさせるシェイプに、つかまりのよさそうなグースネックと、極めて絶妙なバランスに仕上がっています。腕前関係なく、スッと構えられそう

APEXアイアン・#9
適度なヘッドサイズに、ほどよい厚さのトップブレード。シャープさを感じさせるシェイプに、つかまりのよさそうなグースネックと、極めて絶妙なバランスに仕上がっています。腕前関係なく、スッと構えられそう

4番から9番までに、AIが設計した「フラッシュフェースカップ」を採用。このAPEXアイアン専用に、しかも番手ごとに別々にフェースを設計するというぜいたくな作りに驚きます。その番手の役割やミスの傾向に合わせた設計になっているそうです

4番から9番までに、AIが設計した「フラッシュフェースカップ」を採用。このAPEXアイアン専用に、しかも番手ごとに別々にフェースを設計するというぜいたくな作りに驚きます。その番手の役割やミスの傾向に合わせた設計になっているそうです

ヘッド下部には「タングステン・エナジー・コア」と呼ばれるウェートを3つに分けて搭載。低重心化を図りつつ、高初速エリアをフェース中央に設定することに成功しています。さらには、無駄な振動を防ぐ「ウレタン・マイクロスフィア」を搭載することで、初速を犠牲にすることなく打感をも追求しています

ヘッド下部には「タングステン・エナジー・コア」と呼ばれるウェートを3つに分けて搭載。低重心化を図りつつ、高初速エリアをフェース中央に設定することに成功しています。さらには、無駄な振動を防ぐ「ウレタン・マイクロスフィア」を搭載することで、初速を犠牲にすることなく打感をも追求しています

キャロウェイの新たな試みを具現化

アイアンのやさしさに対する、キャロウェイの新たな試みを形にしたモデル。重心の深さではなく、AIが設計するフェースによってミスを緩和させようという設計で、ポケットキャビティではなく通常のキャビティ構造を採用しています。軟鉄鍛造ボディに、タングステンを使用したウェートを3分割してボディ下部に搭載。さらに、余分な振動を吸収するウレタン素材を内蔵することで、ミスへの強さ、飛距離、打感などのフィーリングを含めた、アイアンに求められる性能すべてをバランスよく詰め込んだモデルといえます。

ロフト:#5 23.5°/#6 26.5°/#7 30.5°/#8 34.5°/#9 36°/PW 43°

ロフト角は7番で30.5°と、アベレージ向けのアイアンとしては平均的な設定。飛距離だけを追求せず、アイアンとしてのバランスを考えたうえでの設定でしょう。

シャフトラインアップは、アベレージゴルファーが使いやすい80g台の軽量スチールから、軽くてもしっかりした振り味の90g台のスチール、そしてアスリート向けの100〜110g台のスチールを用意。バランスのいいラインアップで、自分のパワーや好みのテイストに合わせて選ぶことができます。一般的な男性なら90g台の「NS PRO 950GH neo」がおすすめです。

想定外のミスが出ない……!

構えてみると、ある程度のサイズ感があるので安心感は得られるのですが、フェース長が意外と短く見え、シャープに振り抜けそうな印象を与えてくれます。

お借りしたのは「NS PRO 950GH neo」のフレックスSが装着されたモデル。まずはウォームアップがてら、ドライバーヘッドスピード38m/s相当ぐらいのイメージで打ってみました。
何球か打ってみた率直な感想は、安定感が高いということ。言葉が悪いですが、適当に打ってもちゃんと狙ったところにボールが飛んでいきます。打点の違いによって弾道に若干の違いは出るのですが、方向や飛距離が変わりにくかったですね。特に感心したのが、フェース下部でのオフセンターヒット。スピンが増えやすくボールも上がりにくい打点位置なのですが、ボールの高さを最低限は出してくれ、飛距離ロスも少なかったです。

打感は、軟鉄のやわらかく分厚い感触ではなく、はじき感のあるソリッドなもの。これはこれで爽快感があり、いいですね!

打感は、軟鉄のやわらかく分厚い感触ではなく、はじき感のあるソリッドなもの。これはこれで爽快感があり、いいですね!

操作性はというと、しっかり意識してスイングすれば曲がってくれると言ったレベル。基本は直進性が高く、曲がりにくい性質を持っています。ヘッドスピードを43m/s相当に速めて打っても印象はさほど変わらず。安定感の高さがこのアイアン最大の長所でしょう。

具体的に最も気に入った点は、想定外のミスが出なかったこと。ミスへの強さや飛距離を強く追求したアイアンでは、たまにびっくりするぐらい飛距離が出てしまったり、想定の反対側に曲がってしまったりすることがあるのですが、そういう打球は1球も出ませんでした。そういった点からも、バランスのよさを感じるモデルでした。

#7の弾道データ。7番らしいスピン量と打ち出し角です。つかまりはニュートラルなのでとても扱いやすく、ちょっとだけ飛んでくれるといった感じ

#7の弾道データ。7番らしいスピン量と打ち出し角です。つかまりはニュートラルなのでとても扱いやすく、ちょっとだけ飛んでくれるといった感じ

■APEX DCB アイアン

軟鉄ボディに「フラッシュフェースカップ」など、APEXアイアンと共通のテクノロジーを使いつつ、よりミスに強く仕上げたモデル。こちらもフェースはAPEX DCB アイアン専用で、同じく番手ごとに設計しています。

外装デザインはAPEXアイアンとほぼ共通。違いは、バックフェース中央に彫られた「DCB」のロゴ追加と、バッチの形状です

外装デザインはAPEXアイアンとほぼ共通。違いは、バックフェース中央に彫られた「DCB」のロゴ追加と、バッチの形状です

APEX DCB アイアン・#5

APEX DCB アイアン・#5

APEX DCB アイアン・#7

APEX DCB アイアン・#7

APEX DCB アイアン・#9ヘッドのサイズ感はAPEXアイアンとほぼ一緒。形状は、トゥ側の形状がやや丸みを帯び、トップブレードが厚くなっています。グースネックも少し強くなっていますね

APEX DCB アイアン・#9
ヘッドのサイズ感はAPEXアイアンとほぼ一緒。形状は、トゥ側の形状がやや丸みを帯び、トップブレードが厚くなっています。グースネックも少し強くなっていますね

「フラッシュフェースカップ」「タングステン・エナジー・コア」「ウレタン・マイクロスフィア」など、APEXアイアンと共通のテクノロジーを、DCB専用にチューニングして搭載しています

「フラッシュフェースカップ」「タングステン・エナジー・コア」「ウレタン・マイクロスフィア」など、APEXアイアンと共通のテクノロジーを、DCB専用にチューニングして搭載しています

APEXアイアンと最大の違いは、ソール幅でしょうか。ダフりのミスに強そうですね

APEXアイアンと最大の違いは、ソール幅でしょうか。ダフりのミスに強そうですね

APEXよりもミスに強い設計

APEXアイアンを基本に、打点のズレやダフりをさらに大きく想定し、ミスに強く仕上げたモデル。「DCB」とは、ディープ・キャビティ・バックを意味します。こちらもポケットキャビティではなく通常のキャビティ構造ですが、ネーミング通りAPEXアイアンよりは深いキャビティになっているようです。重心をより深くすることで、ミスヒットに対する許容性を強化しているのでしょう。

ポケットキャビティのほうが重心は深くできますが、そうしなかったのは、ある程度の操作性や打感などのフィーリング面を維持することや、フラッシュフェースの性能を生かす意図があるのではないかと思います。

ロフト:#5 23°/#6 26°/#7 30°/#8 34°/#9 36°/PW 43°

ロフト角はAPEXアイアンと比べて0.5°ほど立てた仕様になっています。ミスへの強さを重視しつつ、バランスが崩れない程度に飛距離性能も高めてあるのでしょう。

DCBのシャフトラインアップは、すべてスチールだったAPEXアイアンシリーズとは異なり、50g台の軽やかなカーボンをラインアップ。そのほか、70g台のしなやかに動く軽量スチールと、APEXアイアンと共通の90g台のスチールを用意。より楽に飛ばしたいならカーボンですが、軽すぎてもデメリットになることがありますので、290g前後のドライバーが問題なく振れるなら、70g台のスチールがおすすめです。

フェースのどこに当たっても飛んでいく

構えた印象は、めちゃめちゃミスに強そうな印象はありません。目に付くのは、やや厚めのトップブレードと強めのグースネック程度で、ヘッドサイズはAPEXアイアンと同じぐらいですが、打ってみると印象はかなり異なりました。

お借りしたクラブの装着シャフトは、90g台の「NS PRO 950GH neo」のフレックスS。こちらも38m/s相当から打ってみました。まず違いを感じたのは球の高さ。さほどヘッドスピードがなくてもボールがポンと上がってくれるので、精神的にとても楽ですね。

打点のミスへの強さは、すごいのひと言。APEXアイアンでも十分な強さを持っていましたが、DCBはフェースのどこに当たっても飛んでいく感じ。フェース下部はさらに強くハーフトップに近い当たりでも何事もなかったようにボールが飛んでいきます。

打感は、芯で打てばAPEXアイアンとの差は正直感じませんでした。ソリッドではじく感触です。違いを感じたのは芯を外した時。DCBのほうが、フェースがたわんでよりはじくような感触になりました。

#7の弾道データ。APEXアイアンと比べて、より高くさらに直進性が高まった印象。操作性はAPEXアイアンよりさらに下がっていますが、最低限は残っていますね

#7の弾道データ。APEXアイアンと比べて、より高くさらに直進性が高まった印象。操作性はAPEXアイアンよりさらに下がっていますが、最低限は残っていますね

APEXアイアンのバランスはすばらしい

APEXアイアンとAPEX DCBアイアンは、打点のミスへの強さや直進性の高さを出すためにフラッシュフェースという新たな技術を用い、操作性やフィーリング面を維持しつつ、やさしいアイアンに仕立てています。特にAPEXアイアンは、ミスへの強さと操作性を含めたフィーリング面のバランスがすばらしく、幅広いゴルファーが扱いやすいと感じる仕上がりだと思います。DCBはミスへの強さをより強調したモデルで、エンジョイゴルファーにおすすめです。

APEXアイアンのライバルモデルは、ちょっとテイストは異なりますが、スリクソン「ZX5」やミズノ「JPX921フォージド」あたりでしょうか。アスリートが使えるやさしいモデルといったポジションですね。上達志向のある方にもおすすめできます。
DCBアイアンのライバルモデルは、ミズノ「JPXホットメタル」、タイトリスト「T200」あたりです。結果重視でも、フィーリングがよくないモデルは使いたくないといった方におすすめです。

写真:野村知也

小倉勇人

小倉勇人

ゴルフショップ店長、クラフトマン、クラブフィッターそして雑誌の編集・執筆業も行う、歌って踊れるゴルフライター。好きなクラブはパター、左利き/右打ち。愛称は「オグさん」。

記事で紹介した製品・サービスなどの詳細をチェック
関連記事
価格.comマガジン プレゼントマンデー
ページトップへ戻る