南井正弘の「毎日走って、わかった!」

「ポイント練習」に最適なランニングシューズ! ニューバランス「FuelCell Rebel v4」

「FuelCell Rebel(フューエルセル レベル)」は、ニューバランスのランニングカテゴリーにおいて、中核を成すプロダクトのひとつだ。初代モデルより、その反発性と衝撃吸収性の絶妙なハーモニーで、日本市場でも高い評価を得ることに成功している。そんな人気モデルから2024年春、第4弾モデルがリリースされた。それが「フューエルセル レベル v4」だ。

ニューバランス「フューエルセル レベル v4」(品番:MFCXLQ4)。公式サイト価格は16,500円(税込)

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軽量性と反発性がコンセプトの「フューエルセル レベル」がアップデート!

ニューバランスのパフォーマンスランニングシューズを大別すると、クッション性を重視した「フレッシュフォーム」搭載モデルと、高い反発性が特徴の「フューエルセル」搭載モデルに分けられる。デビュー以来、後者の「フューエルセル」シリーズは、特に日本市場で高い評価をキープしてきた。そんな「フューエルセル」のミッドソールを採用し、スピード走行を支える軽量性・反発性がコンセプトであるモデル「フューエルセル レベル」がアップデートされた。それが「フューエルセル レベル v4」である。

ミッドソールには、「PEBA」配合の「フューエルセル」を採用し、さらなる軽量化に加え、反発弾性が向上。また、前足部のフィット感を改善し、より転がる感覚・足抜けを意識した形状に仕上げている。また、アッパーには「FANTOMFIT」構造を採用することで、ストレスフリーな履き心地を実現。スピード走行を快適にサポートすることに成功している。

アッパーには「FANTOMFIT」構造を採用。速めのペースの走行でもストレスのない着用感を実現している

アッパーには「FANTOMFIT」構造を採用。速めのペースの走行でもストレスのない着用感を実現している

ミッドソールには「PEBA」配合の「フューエルセル」を採用。さらなる軽量化に加え、反発弾性がアップしており、また前モデルよりも素材の変形が少なく、着地安定性が向上している

ミッドソールには「PEBA」配合の「フューエルセル」を採用。さらなる軽量化に加え、反発弾性がアップしており、また前モデルよりも素材の変形が少なく、着地安定性が向上している

一般的なランニングシューズよりもアウトソールの接地面は広く、着地安定性と蹴り出し時の安定性を高めてくれる。ある程度の刻みがあるアウトソールパターンなので、アスファルトやコンクリートといった舗装路だけでなく、土や芝生といったオフロードでも十分なグリップ性を発揮する

一般的なランニングシューズよりもアウトソールの接地面は広く、着地安定性と蹴り出し時の安定性を高めてくれる。ある程度の刻みがあるアウトソールパターンなので、アスファルトやコンクリートといった舗装路だけでなく、土や芝生といったオフロードでも十分なグリップ性を発揮する

5分30秒/kmを切るあたりから“らしさ”を体感!

「フューエルセル レベル v4」を実際に履いて走ってみた!

「フューエルセル レベル v4」を実際に履いて走ってみた!

初代モデルからすべての歴代モデルを履いてきて、その高い反発性能と推進力を体感していたので、今回の第4弾モデルも楽しみにしていた。

まず足を入れてみると、「FANTOMFIT」構造のアッパーは、無駄な伸縮を排除しており、高速走行の際もシューズ内部の足のブレを防止してくれそうなことがわかる。立っている状態では前作までのミッドソールのモチモチ感や沈み込みがなく、着地安定性も高そうだ。

実際に走り始めてみると、やはりミッドソールの変形が最小限で、着地安定性が以前よりも向上していることが理解できる。反対にゆっくりペースだと、「前モデルよりも反発性が落ちるかも……」と思ったが、5分30秒/kmを切るあたりから、「フューエルセル」らしい反発性を感じられ、無理なくペースアップできた。前述のとおり、「FANTOMFIT」構造のアッパーは、足にカチッとフィットするタイプで、速めのペースで走っても脚力をロスなく、シューズ、そして路面へと伝えてくれる。どちらかいうと硬めの素材だが、長距離ランでも快適性を失うことはなかった。

【まとめ】定期的にインターバル走などのポイント練習を行うランナーにおすすめ

以上のように、アッパーとソールユニットの両方を変更するというフルモデルチェンジを敢行した「フューエルセル レベルv4」は、同シリーズならではの反発性と推進力に、従来にないレベルの安定性をプラス。これまで以上にスムーズかつ快適にペースアップできるようになった。

いっぽうで、第3弾モデルまでのフワフワ感を求めるランナーには、新たなアプローチの履き心地と走行感は残念に思うかもしれない。自分自身も最初の2回までは以前の走り心地のほうがいいと感じていたが、3回目に10km近い距離を走った際、本モデルの走行感のほうが、より幅広いレベルやタイプのランナーにマッチするかもしれないと、考え直した。特にファンランだけでなく、定期的にインターバル走やビルドアップ走といったポイント練習を行うランナーには、本モデルのスペックのほうが向いているだろう。

南井正弘
Writer
南井正弘
1966年愛知県西尾市生まれ。スポーツシューズブランドのプロダクト担当として10年間勤務後、ライターに転身。スポーツシューズ、スポーツアパレル、ドレスシューズに関する記事を中心に執筆しており、ランニングギアマガジンやランニング全般のポータルサイト「Runners Pulse」の編集長も務めている。
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牧野裕幸(編集部)
Editor
牧野裕幸(編集部)
アイテム情報誌「GetNavi」や映像エンタメ情報誌「DVD&Blu-rayでーた」(当時)の編集者を経て「価格.comマガジン」へ。スティック&ロボット掃除機、コーヒーメーカー、扇風機、電動歯ブラシ、電気ケトルなどの白物家電のほか、AV機器や加熱式タバコを担当しています。LOVE, LINKIN PARK.
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