本企画「Daddy’s Sneaker」は、30〜40歳代のパパにとって本当に使えるスニーカーを模索する連載企画。ここで言う同世代の平均的なパパたちとは、以下のように定義づけています。
・平日はスーツ姿で出勤。休日は全身ファストブランドで無難な感じにまとめがち
・休日のお出かけは、家族や子供を連れて公園や地元のショッピングモールへ
・自由に使える1か月分のお小遣いは3〜5万円
そんなパパたちがスニーカー選びで押さえておくべきは以下の3点です。
・生活圏内でも浮かないデザイン
・公園でも子供と走り回れる機能性
・地方でも買えて、価格は20,000円まで
以上の条件から導き出されるのは、「トレンドを超越したスタンダード」。履けば思わずテンションが上がり、とはいえ浮くことはない。ひと言で表すなら、“地に足のついたスニーカー”。ここでは、そのおすすめモデルと、その履きこなし方を紹介します。
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スニーカー好きではなくとも、1度は履いたことがあるはずのコンバース。その豊富過ぎるラインアップの中から、ファッション性と機能性を兼備し、ストリート世代のパパたちも虜にするスケートラインの新作を紹介!
今回は、“革靴ほどではないけれど、オシャレをしている感じが伝わるスニーカー”がテーマ。そこでピックアップしたのが、CONVERSE SKATEBOARDING(コンバース スケートボーディング)の「CS MOCCASINS SK OX(CS モカシン SK OX)」です。
本モデルは、近年、シティボーイにも人気のモカシンシューズを彷彿とさせるシルエットと、合わせやすいワントーンカラーがポイントです。ここでは、シューズの特徴に触れながら、どんなスタイルに似合うのか?を考えつつ、「なぜ買いなのか!?」を検証してみました。
「コンバース スケートボーディング」のスタートは、2018年。コンバースのブランド創立110周年を記念して誕生した、国内発のスケートラインです。ベースモデルに山型(逆V字)と★印が特徴の「CHEVRON & STAR(シェブロン&スター)」を使用している点と、そのすべてが日本企画であるという点が特徴。クラシックなデザインながら、アウトソールのデザインや使用するラバーの配合比率、インソールの構造なども、スケートボード仕様にスペックアップされています。
リアルスケーターに向けた本格仕様の「プラス」シリーズと、基本スペックは搭載しながら、ライフスタイルでも履ける「スタンダード」シリーズの2種類を展開しているため、ビギナーでも気軽に取り入れられる点が、パパ世代にはありがたいですよね。ちなみに、今回紹介するモデルは、「スタンダード」シリーズに属しています。
では、ここからは「CS モカシン SK OX」の実物の写真をご覧いただきつつ、シューズの細部を掘り下げていきましょう。
コンバース スケートボーディングの「CS モカシン SK OX」。カラーは「サンドベージュ」
まずは、ルックスから見ていきましょう。
モカシン縫いで形成されたアッパーの雰囲気が、何だか新鮮に感じられますが、実は過去のアーカイブにあったモカシンタイプのモデルを、スケート仕様にアップデートしているとのこと。時代は巡るものなんですねぇ〜ということで、グルリと全体を1周。アウトカウンターに型押しで配された「シェブロン&スター」のロゴ以外はシンプルそのものです。スケーターの多くがシンプルなデザインを好むということもあってか、ロゴは主張したいけれど、やり過ぎると子供っぽくなってしまう。そのジレンマを解消しつつ、大人の足元にふさわしい抜群のバランス感を保っていると言えるのではないでしょうか。
続いては、細部にフォーカスしていきます。
【写真上】スマートなフォルムで、モカシンシューズの弱点である野暮ったさを払拭 【写真中央】チラリとのぞくインソールとライニング部分にも、スケシューらしいこだわり 【写真下】アウトソールももちろん、スケシュースペックを完備
アッパーに使われた素材は、耐久性と品のよさを兼ね備えたスエードを使用。ここで見逃せないのが、シルエットのよさです。モカシンタイプのスニーカーは、他ブランドでも見かけるのですが、このスッキリしたたたずまいはポイント高め。アッパー素材の風合いのよさも相まって、スラックスなどのきれいめボトムスとも好相性です。たとえ、全体をカジュアルにまとめたとしても、足元に洗練さを呼び込んでくれるに違いありません。
で、スケートシューズのスペックを備えていると聞くと、どうしても期待してしまうのが履き心地。履き口のライニングに滑りにくい質感の素材を採用することで、足入れした際のホールド感を向上させています。さらに、直接足裏が触れるインソールには、軽量性と反発性を独自配合したE.V.A.製のカップインソールを搭載。さらに、メッシュ素材と無数の通気孔により、快適でストレスのない履き心地が味わえます。
こだわりは、アウトソールにも。摩擦のかかる方向に対し、細かく溝が刻まれたソールパターンが、すぐれたグリップ性を発揮します。
付属の丸ヒモタイプのシューレースに交換してみると、より本格的な雰囲気に変化
ちなみに本モデルには、平ヒモタイプと丸ヒモタイプの2種類のシューレースが付属します。前者は、結んだ際に締まりやすく、ゆるみにくいので、アクティブな場面で着用する際におすすめ。対する後者では、見た目が完全にモカシンブーツライクに。ファッション性を考慮するならば、こちらが正解かと。ではそろそろ、実際に着用したスタイルサンプルをご覧いただきましょうか。
コンバース スケートボーディングの「CS モカシン SK OX」。カラーは「サンドベージュ」
今回は、ボトムスにビズカジでも使えるユニクロの「スキニーフィットチノ2WAYストレッチ」を選択。トップスは、ユニクロUのTシャツの上に、1990〜2000年代のSTUSSYのM-65ジャケットを重ねています。で、頭に被ったのはニューエラのキャップ。スケシューということで、ストリート感を漂わせつつ、大人っぽく黒を基調に。挿し色インナーで重たくなり過ぎないように意識しながら、足元を際立たせました。イメージ的には、ニューヨークのジャマイカンコミュニティーに出入りしているオジサン(笑)。ここに「CS モカシン SK OX」のサンドベージュを合わせてみると……!?
コンバース スケートボーディングの「CS モカシン SK OX」の「サンドベージュ」を着用
いかがでしょうか。パッと見、スケシューを履いていると気づかれないかも!?なんて思うくらい、洗練された顔立ちで、ストリート感のあるウェア選びを大人っぽくまとめ上げてくれています。デニムパンツやミリタリーパンツでアメカジっぽく着こなす際にもよさそうですし、リラックス感のあるスウェットパンツを上品に見せることもできそう。春になったら、ショートパンツと合わせてもハマるでしょうね。どちらにしろ、着こなしの幅を広げてくれる1足であることは間違いありません。
ここで、サイズ選びに関してワンポイントアドバイス。今回着用したのは27cmでしたが、甲高・若干幅広で普段は27〜27.5cmを選ぶ筆者でも、シューズ内に余裕がありました。スエード素材は履き込むうちにアッパーがなじんでくるので、ジャストサイズを選ぶのがよいかも。要は、レザーシューズを選ぶ感覚と言いますか。これは、実際に試着してみたほうが賢明だと思います。最後に同モデルのカラバリも見ていただきましょう。
コンバース スケートボーディングの「CS モカシン SK OX」。カラーは「ブラックモノクローム」
カラー名は、「ブラックモノクローム」。「サンドベージュ」に比べ、男っぽい仕上がりです。汚れにくさや使いやすさを考慮するなら、こちらも選択肢に加えたいところ。価格は税込12,100円だから、英国発の某ブランドのモカシンシューズ(25,000円前後)を購入すると考えれば2足買いもアリ!
というわけで、今回はコンバース スケートボーディング「CS モカシン SK OX」をピックアップしました。
これまでも“大人のスケシュー”という視点でスニーカーを紹介してきましたが、今回の「CSモカシン SK OX」は、シンプルなデザインによる高い汎用性と、本格スペックが実現させた抜群の履き心地という2点において、大人のスケシューのひとつの完成形と言っても過言ではないほどの、クオリティの高さを誇っています。ぜひ本モデルをチェックして、2022年最初のスニーカー選びを“スベらない”ことを願っている次第です。
●撮影協力:コンバース
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メンズファッション誌を中心に、ファッションやアイドル、ホビーなどの記事を執筆するライター/編集者。プライベートでは漫画、アニメ、特撮、オカルト、ストリート&駄カルチャー全般を愛する41歳。