新傑作ウォッチで令和を刻む

「シチズン アテッサ」×「フェアレディZ」! キリッと鮮やかな差し色が絶妙な限定ウォッチ

2022年1月14日に開催された「東京オートサロン」にて、日産自動車は日本市場向けの新型モデル「フェアレディZ(FAIRLADY Z)」を公開。あわせて、特別仕様車「Proto Spec(プロト スペック)」を発表し、今夏に販売を開始することを告知しました。

今回、本連載で紹介する時計は、シチズン時計のブランド「シチズン アテッサ(CTIZEN ATTESA)」が今年で誕生から35周年を迎えたことを記念する限定モデルの第1弾なんですが、それが先述の「フェアレディZ」との初コラボモデルなんです。

「シチズン アテッサ」と「フェアレディZ」は、「妥協せず挑戦し続ける姿勢」や「磨き上げてきた高い技術力」、「シャープでエッジの効いたスポーティーなデザイン」といった点において、お互いに通底するものがあるととらえ、また、「フェアレディZ」の「頑張れば手の届くスポーツカー」というコンセプトにも共感したことで、シチズンが日産に企画を持ち込んで始まったプロジェクトだそう。

ということで、クルマ好き&時計好きならずとも、新型「フェアレディZ」とともにぜひ注目したい、この「NISSAN FAIRLADY Z コラボレーションモデル」について、深掘りしていきましょう。

「シチズン アテッサ」の「NISSAN FAIRLADY Z コラボレーションモデル」は「AT8185-89E」(左)と「AT8185-97E」(右)の2タイプで展開。各1,700本限定で、公式サイト価格は各165,000円(税込)。なお、いずれにも、時計と並べて「フェアレディZ」のインテリジェントキーが収納できる、限定特製ボックスが付属します

「シチズン アテッサ」の「NISSAN FAIRLADY Z コラボレーションモデル」は「AT8185-89E」(左)と「AT8185-97E」(右)の2タイプで展開。各1,700本限定で、公式サイト価格は各165,000円(税込)。なお、いずれにも、時計と並べて「フェアレディZ」のインテリジェントキーが収納できる、限定特製ボックスが付属します

今夏の発売が待たれる新型「フェアレディZ」とは?

新型「フェアレディZ」。左は「イカズチイエロー」の特別仕様車「プロト スペック」で、右は今夏発売予定の標準仕様車。カラーは「セイランブルー」だ

新型「フェアレディZ」。左は「イカズチイエロー」の特別仕様車「プロト スペック」で、右は今夏発売予定の標準仕様車。カラーは「セイランブルー」だ

「シチズン アテッサ」×「フェアレディZ」を解説する前に、「フェアレディZ」(ちなみにアメリカでの通称は「Z car(ズィーカー)」について簡単に触れておきましょう。1969年に登場した初代「S30」型から現在まで半世紀以上にわたって連綿と続く、日産自動車のクーペ型スポーツカー「フェアレディZ」は、「NISSAN GT-R」と双璧を成す日産スポーツカーのフラッグシップであり、国産スポーツカーを象徴する存在です。ヨーロッパの高級車に勝るとも劣らぬ性能と、シャープで美しい造形を兼ね備え、しかし「頑張れば手が届く」価格設定とあって北米を中心に大ヒット。いくたびかのモデルチェンジを経ながら現在に至ります。その総販売台数は、シリーズ通算180万台以上。国内ではもちろん、海外でも多くの熱心なファンを擁する、まさに名車と呼ぶにふさわしい存在です。

その「Z car」の日本市場向けの新型車が今夏に発売されるとあって、目下「Z car」ファンはもとより、クルマ好きの間で大いに話題になっています。この新型「フェアレディZ」では、初代を含む歴代「フェアレディZ」へのオマージュを感じさせるデザインを受け継ぎつつ、エンジンを先代の「3.7リッターV型6気筒」から新開発の「3リッターV6ツインターボ」にスペックアップ。また、車間距離自動制御や、衝突被害軽減ブレーキ、後側方車両検知警報など、安全装備が大幅に強化された点においても、注目されるモデルに仕上がっています。

グレード構成では、「標準仕様」、スポーティーな「Version S」、最上級の「Version ST」、そして特別仕様車「プロト スペック」の4種がそろい、それぞれに6速MT、9速ATが用意されています。また、「プロト スペック」については、240台限定で(予約受付は2022年3月24日に終了)、ほかの3種の販売開始は今夏に予定されています。なお、これら新型「フェアレディZ」に関する詳細な情報は、以下の記事をご覧ください。

★新型「フェアレディZ」の詳細情報はこちらをチェック!
日産 新型「フェアレディZ」Proto Specの価格を先代やライバル車と比較!
https://kakakumag.com/car/?id=18037

ビビッドなイエローは「フェアレディZ」へのオマージュカラー

「AT8185-89E」では、「フェアレディZ」の実車カラーである「イカズチイエロー」と、特別仕様車のシートに採用されるドットデザインの文字盤がアイコンです

「AT8185-89E」では、「フェアレディZ」の実車カラーである「イカズチイエロー」と、特別仕様車のシートに採用されるドットデザインの文字盤がアイコンです

では、ここからは本題の「シチズン アテッサ ACT Line エコ・ドライブ電波時計 ダイレクトフライト NISSAN FAIRLADY Z コラボレーションモデル」(以下、「FAIRLADY Z コラボモデル」)について検証していきます。

「シチズン アテッサ」は、シチズン時計が展開するブランドのひとつで、「グローバルに活躍するビジネスマンをサポートする」ことがテーマ。また、1970年に世界初のチタニウムウォッチ「X-8 コスモトロン・クロノメーター」を開発して以来、同社が培ってきたチタニウム技術にこだわって展開されるブランドでもあります。そして、このうち、2019年から続いている「アクトライン(ACT Line)」は、ビジネスのカジュアル化に呼応すべく、ビジネスとカジュアルの両スタイルに合うモデルのコレクションであり、「FAIRLADY Z コラボモデル」は、このラインに含まれます。

このことから、本モデルがオン&オフ両シーンに対応するデザインのチタニウムモデルであることが理解できるでしょう。すなわち、ケースやブレスレットなどには、ステンレスの約半分の軽さで、耐傷性や耐摩耗性、耐腐食性、強度にすぐれ、肌にやさしい「スーパーチタニウム」が使われているのです。これは、チタニウムにシチズン独自の表面硬化技術「デュラテクト」が施された素材であり、「FAIRLADY Z コラボモデル」では、その技術のうちの「デュラテクトDLC」(DLC=Diamond-Like Carbonの略)が採用されています。結果、本来はやわらかく、傷がつきやすいチタニウムに耐傷性や耐摩耗性が備わっており、美しさが末永く保たれるものに。そして、同時にもたらされた滑らかなタッチ感と、艶やかなブラックカラーが、この時計の印象をグレード感あるものに昇華させています。

ところで、「FAIRLADY Z コラボモデル」には、2タイプが存在します。このうちの「AT8185-89E」では、文字盤外周の見返しリング、インダイヤルの一部フォント、ベゼル外周、リューズなどに、実車カラーのひとつであり、新型「フェアレディZ」の「プロト スペック」にも採用されている「イカズチイエロー」が取り入れられており、それが小粋な差し色として効いています。しかも、「スーパーチタニウム」のケースやブレスレットに加え、文字盤や時・分針、インデックスなどもブラックに徹したことで、“漆黒に走る雷(いかずち)”を思わせる疾走感あるデザインに。また、文字盤にうかがえるイエローグラデーションのドットパターンは、特別仕様車「プロト スペック」のシートにおいて、滑りにくい工夫として取り入れられたデザインをイメージしたもの。これがまた、「イカズチイエロー」と相まって、この時計の存在感を際立たせています。

クールなフェイスの鮮烈ブルー×砂地文字盤タイプも

「AT8185-97E」では、新ボディカラーである「セイランブルー」と、路面のアスファルトをイメージした砂地仕上げの文字盤を採用

「AT8185-97E」では、新ボディカラーである「セイランブルー」と、路面のアスファルトをイメージした砂地仕上げの文字盤を採用

もうひとつの「AT8185-97E」では、見返しリングやリューズなどに、新型「フェアレディZ」の新ボディカラー「セイラインブルー」を採用。「初夏に吹き荒れる風=青嵐」からインスピレーションを受けたという力強くスゴみあるブルーに、ハイウェイの乾いたアスファルトの質感を再現した砂地文字盤のブラックや、時・分針&インデックスのシルバーカラーを組み合わせることで、クールでソリッドな表情に仕上げています。

なお、「FAIRLADY Z コラボモデル」では2タイプともに、タコメーター(エンジンなどの回転速度を測定し、その回転数を表示する計器)のレッドゾーンからインスパイアされた赤いセンター秒針が備わっているほか、「フェアレディZ」のインストルメントパネル(計器盤)に使われてきた視認性のよいフォントを各数字に取り入れるなど、日本が誇る名スポーツカーの魅力を随所で表現しています。

では、次に本モデルが搭載する各機能について、ざっと触れておきましょう。

まず動力には、室内のわずかな光でも電気に換えて蓄え、それで時計を動かし続けるシチズン独自の光発電技術「エコ・ドライブ」を採用。その駆動持続時間は、パワーセーブ作動状態で約10か月という高性能であり、折々の充電量は12時位置のインダイヤルで確認できます。

10万年に1秒の誤差とされる原子時計を元に送信される標準電波を受信し、日本を含む世界4エリアで自動的に時刻&カレンダーを修正する電波時計機能も搭載。受信状況や受信結果は、6時位置のインダイヤルで確認できます。なお、9時位置にあるインダイヤルは、「午前」「午後」を示す「A」「P」表示付きの24時間計。手動での時刻&カレンダーを調整する際などに使用するものです。

都市選択式ワールドタイム「ダイレクトフライト」も、シチズン独自の機構です。これは、リューズを回して赤色のセンター秒針を動かし、ベゼル上に略称で記された世界26都市のいずれかを選ぶだけの簡単操作で、現地時刻に切り替わるというもの。サマータイム表示とも連動していて、そのオン/オフ設定は12時位置のインダイヤルで示されます。

このほかにも、デイ&デイト表示、2100年2月28日までカレンダー調整が不要なパーペチュアルカレンダー(永久カレンダー)、アラーム機能なども搭載。クロノグラフは最大60分まで計時可能で、作動時には12時位置にあるインダイヤルの針が経過単位の「分」を、センター秒針がクロノグラフ秒針となって「秒」を示し、6時位置にあるインダイヤルが1/20秒クロノグラフ表示(1周が1秒で、1目盛りが1/20秒)として機能します。

なお、本モデルには「パーフェックス マルチ 3000」なる技術も搭載されています。これは精度の妨げとなる磁気や衝撃の影響を軽減し、針ズレなどを補正させるための「JIS1種耐磁」、「衝撃検知機能」、「針自動補正機能」を一体化させたシチズン独自の先端技術「パーフェックス」に、世界4エリア対応の高感度電波受信システムを加えたもの。目に見える機能ではなく、使用者になんらかの操作を求めるものではありませんが、「エコ・ドライブ」電波時計としての高精度を補完する機能として、重要な役を担っているのです。

文字盤のみならず裏ブタにもダブルネームの証が!

リューズトップに「Z」をプリント。また、裏ブタに「NISSAN」と「CITIZEN」の両ロゴが、バックルに「CITIZEN」のロゴが刻印されています

リューズトップに「Z」をプリント。また、裏ブタに「NISSAN」と「CITIZEN」の両ロゴが、バックルに「CITIZEN」のロゴが刻印されています

文字盤では、3時位置に浮き文字の「CITIZEN」ロゴと、その下に「Fairlady Z」のロゴがプリントで配置されていますが、いっぽうのケースバックでは刻印により、「NISSAN」と「CITIZEN」のダブルネームが記されており(「CITIZEN」のロゴはちょっと控えめですけれど)、このモデルが両社のコラボアイテムであることを強調しています。

ブレスレット(バンド幅21mm)に目を移してみますと、ケースのみならず、こちらにも軽量で耐傷性にすぐれ、肌にやさしい「スーパーチタニウム」が使用されています。また、その中留めには「フィットアジャスター」機能を導入。これは、中留めボタンを押すことでバンドの長さを3段階(最大約7mm)で簡単に微調整できるというもの。そのバンド長の調整可能範囲は、148〜200mmです。

写真は「AT8185-97E」の発光の様子。鮮やかなブルーの発光は、「AT8185-89E」でも同じです

写真は「AT8185-97E」の発光の様子。鮮やかなブルーの発光は、「AT8185-89E」でも同じです

本モデルには、蓄光タイプの夜光針が採用されています。試しに、窓辺でしばらく放置させた後に暗所に持ち込んだところ、上の写真で見るように、時・分針が鮮やかなブルーに発光しているのが確認できました。ちなみに、シチズンでは夜光塗料に放射線物質などを含まない、人体や環境に安全な物質を使用しているとのことです。

ON使いでは手元を引き締めつつ、存在をアピール!

両モデルともにビジカジの手元にスマート、かつ品よくマッチします

両モデルともにビジカジの手元にスマート、かつ品よくマッチします

では、最後にビジカジスタイルの手元に両モデルを合わせて、その印象を確認してみましょう。「AT8185-89E」では、ブラックフェイスに鮮やかな「イカズチイエロー」がクッキリと映え、それがスタイルの効果的な差し色に。ドットグラデーション文字盤も相まって、ちょっと主張強めの手元に仕上がりました。

いっぽう、「AT8185-97E」の場合は、こうして装着してみますと、「セイランブルー」の存在感がやや控えめです。しかしその分、この時計全体のシャープでアクティブな姿が際立って、「AT8185-89E」以上にビジネス使いにマッチしているように感じました。

「どちらが欲しいか?」と聞かれれば、正直、とても悩んでしまいます。両モデルとも、大変魅力的に思えて甲乙つけ難いのですが、強いて言えば、オフ使いが多いのなら「AT8185-89E」、ビジカジのみならずスーツにも合わせたいなら「AT8185-97E」がベターというところでしょう。

なお、ケースやバンドなどに「スーパーチタニウム」が採用されているとあって、見た目に反し、重量約95gと軽量。この軽さは、こうして装着するとより実感できました。

【まとめ】 「フェアレディZ」ファンにはもとより、オシャレ好きにも大プッシュ!

「FAIRLADY Z コラボモデル」は、同じくムーブメント「H804」を搭載する定番「AT804」シリーズをベースに、「フェアレディZ」のエッセンスを添加してデザインされたものです。そこで、同シリーズの各モデル(「AT8044-56E」など)と見比べてみたところ、それらと今回の限定コラボではずいぶんと印象が違うと感じました。「AT804」シリーズが概してシックで重厚なたたずまいであるいっぽう、「FAIRLADY Z コラボモデル」2タイプはよりエッジが効いており、シャープでソリッドな印象、かつ軽快でアクティブに見えるのです。

その要因は、さまざまあって複合的だと思いますが、最もわかりやすいのは、やはり見返しリングの鮮やかなカラーリングではないでしょうか? 「イカズチイエロー」も「セイランブルー」も発色が鮮烈であり、クルマのエクステリア(外構え)においてもインパクトがありますが、時計においては通常採用されることがないカラーです。それを大胆にも見返しリングに取り込んだことでフェイスがキリッと引き締まって、今までに見たことのない、しかし、不自然さとは無縁の粋な秀逸デザインに仕上がったと思うのです。そのうえで、ハイウェイを滑らかに疾走する「フェアレディZ」の姿を実に巧みに表現し得たという点においても、これは実に見事なデザインと言えるのではないでしょうか。

クルマ党や「フェアレディZ」ファンが注目すべき存在であるのは当然として、そうではない人々にとっても、「FAIRLADY Z コラボモデル」は大変魅力ある時計です。ただひとつ残念なのは、数量限定という点。買いそびれてしまうにはあまりに惜しい、そんな傑作時計だと思う次第です。

●写真/篠田麦也(篠田写真事務所)

【SPEC】
「シチズン アテッサ ACT Line エコ・ドライブ電波時計 ダイレクトフライト NISSAN FAIRLADY Z コラボレーションモデル」
●商品番号:「AT8185-89E」(イエロー)、「AT8185-97E」(ブルー)
●キャリバー:「H804」
●駆動方式:クォーツ(光発電「エコ・ドライブ」)
●防水性能:10気圧
●ケース&バンド材質:「スーパーチタニウム」(「デュラテクトDLC」加工)
●ガラス材質:サファイアガラス(「クラリティ・コーティング」)
●ケースサイズ:42.0(横)×10.8(厚さ)mm
●重量:95g
●主な機能:充電量表示、充電警告、フル充電時約10か月可動(パワーセーブ作動時)、過充電防止、パワーセーブ、電波受信(日・米・欧・中の計4局自動選択、定時受信、強制受信)、時・分・秒表示、24時間表示、デイ&デイト表示、パーペチュアルカレンダー、「ダイレクトフライト」対応ワールドタイム、サマータイム、「パーフェックス マルチ3000」、1/20秒クロノグラフ、アラーム、耐磁1種、「wena3」対応バンド(別売)に付け替え可など
●付属:限定特製ボックス
●限定数:各1,700本
●製造国:日本

山田純貴

山田純貴

東京生まれ。幼少期からの雑誌好きが高じ、雑誌編集者としてキャリアをスタート。以後は編集&ライターとしてウェブや月刊誌にて、主に時計、靴、鞄、革小物などのオトコがコダワリを持てるアイテムに関する情報発信に勤しむ。

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