Daddy’s Sneaker

大人にしか響かない!? 90年代の香りプンプンの「ナイキ ACG エア マーダ」レビュー

本企画「Daddy’s Sneaker」は、30〜40歳代のパパにとって本当に使えるスニーカーを模索する連載企画。ここで言う同世代の平均的なパパたちとは、以下のように定義づけています。

・平日はスーツ姿で出勤。休日は全身ファストブランドで無難な感じにまとめがち
・休日のお出かけは、家族や子供を連れて公園や地元のショッピングモールへ
・自由に使える1か月分のお小遣いは3〜5万円

そんなパパたちがスニーカー選びで押さえておくべきは以下の3点です。

・生活圏内でも浮かないデザイン
・公園でも子供と走り回れる機能性
・地方でも買えて、価格は20,000円まで

以上の条件から導き出されるのは、「トレンドを超越したスタンダード」。履けば思わずテンションが上がり、とはいえ浮くことはない。ひと言で表すなら、“地に足のついたスニーカー”。ここでは、そのおすすめモデルと、その履きこなし方を紹介します。

★★連載「Daddy’s Sneaker」のアーカイブはこちら!★★
https://kakakumag.com/backnumber/?contents=158

第23回テーマ/気になるアウトドアシューズ、どうせ履くなら被らない1足

パパ世代にも人気のナイキ。その中でも、アウトドアアクティビティーをテーマに展開されるのが「ナイキ ACG」ラインです。今回は30代後半以上ならご存じの人も多いであろう、1990年代初期の名作モデルが復刻されたということで紹介!

パパ世代にも人気のナイキ。その中でも、アウトドアアクティビティーをテーマに展開されるのが「ナイキ ACG」ラインです。今回は30代後半以上ならご存じの人も多いであろう、1990年代初期の名作モデルが復刻されたということで紹介!

桜もすっかり花散り、青葉繁る今時分。五月晴れの空に浮かぶ白雲に初夏の訪れを感じる5月です。アウトドアアクティビティーを楽しむにも最適ですし、アウトドアグッズをファッションとして取り入れるのも今の気分。そこで今回のテーマは、“アウトドアシューズは気になるけど、どうせなら周囲と被らないモノを履きたい”人におすすめの1足。ピックアップするのは、「NIKE ACG(ナイキACG)」の「NIKE ACG AIR MADA(ナイキ ACG エア マーダ)」です。

本モデルは、トレッキングシューズのタフなシルエットとすぐれた軽量性、そしてオリジナルモデルを再現したディテールがポイントです。ここでは、シューズの特徴に触れながら、どんなスタイルに似合うのか?を考えつつ“なぜ買いなのか!?”を検証してみました。

そもそも「エア マーダ」って何?

1980年代後半のアメリカで、マウンテンバイクやクロスカントリー、ロッククライミングといったハイスピードなトレーニングを必要とする新しいアウトドアスポーツの総称として、「アウトドアクロストレーニング」というジャンルが誕生。そして、これらのスポーツを1足でカバーするというコンセプトで、1991年にナイキが設立したのが、「ACG(All Conditions Gear)」でした。ちなみに、ロゴマークの誕生が1989年だったことから、同年がACG設立年とする向きもありますが、当時はインラインの中に“全天候型シューズ”としてラインアップされていただけで、明確な線引きはされていなかったようです。カテゴリーとしての設立は、1991年という説が当時を知る人々の間では有力とのこと。

なんてトリビアはさておき、今回の主役は、1994年に登場したトレイルシューズ「NIKE ACG AIR MADA(ナイキ ACG エア マーダ)」です。クラシカルな登山靴のような風情だった初期モデルに比べ、トレッキング&テクニカルな要素が色濃く表れたデザインと、当時の基準をはるかに超えた軽量性が、登山愛好家からも支持を集めて大ヒット。そんな名作が今春待望の復刻ということで、往年のファンの間でも話題になりました。では、ここからは「エア マーダ」の実物の写真をご覧いただきつつ、シューズの細部を掘り下げていきましょう。

ディテールの随所から漂う90年代アウトドアムードが胸アツ

「ナイキ ACG エア マーダ」(バケッタタン/ナイトブルー/オキシダイズドグリーン/ブラック)。品番は、「DM3004-200」

「ナイキ ACG エア マーダ」(バケッタタン/ナイトブルー/オキシダイズドグリーン/ブラック)。品番は、「DM3004-200」

カラバリは、「トリブルブラック」と「アッシュグリーン」もリリースされていますが(2022年5月2日にさらに2色追加!)、今回紹介するのはオリジナルのファーストカラーでもあった「バケッタタン」。当時は日本未発売だったそうなので、こうして手軽に楽しめるのもうれしいところですね。

まずは、全体をグルッとひと回り。本モデルは、「AIR JORDAN(エア ジョーダン)」シリーズや「AIR MAX(エア マックス)」シリーズでも知られるティンカー・ハットフィールド氏のデザインを、「AIR MAX 95(エア マックス95)」を手がけたセルジオ・ロザーノ氏が具現化。不世出の天才2人のセンスが随所に炸裂しています。

後述しますが、シルエットにディテールと、前回の連載で取り上げた「ADIMATIC(アディマティック)」同様に再現度も高くイイ感じ。あの時代のアウトドアのニオイがプンプンして、パパ世代の琴線に触れること間違いなし。さてここからは、シューズの細部にフォーカスしていきます。

“軽く・歩きやすく・タフ”の三拍子が揃い踏み

【写真上】特徴的なのがサイドパネル。アンダーレイにジグザグに走るステッチが印象深い 【写真下】シュータンとヒール部分にあしらわれたプルタブが、脱ぎ履きを容易に

【写真上】特徴的なのがサイドパネル。アンダーレイにジグザグに走るステッチが印象深い 【写真下】シュータンとヒール部分にあしらわれたプルタブが、脱ぎ履きを容易に

曲線的カッティングが目を引くアッパーのオーバーレイには、耐久性の高いレザー素材を採用し、光沢のあるナイロン素材のアンダーレイと重ねることで、素材の対比を際立たせています。また、ジグザグに走るステッチも、見た目のアクセントになるだけでなく、甲部分を圧迫せずほどよくサポート。この屈曲性のあるアッパーレイアウトとクッションが封入された大きめのシュータンにより、動いているうちにズレてイライラさせられる心配もありません。

そして、もうひとつのポイントが、シュータンとヒール部分にあしらわれたプルタブです。こちらもまた、アクセントになるというデザイン的理由と、脱ぎ履きを容易にするという機能的理由を兼ねたグッドディテール。

【写真上】巻き上がったヒールが特徴的なバックビュー。小文字の旧「ACG」ロゴがさりげなく主張しています 【写真下】靴底にはリグラインド・アウトソールの文字が。生産時に生まれる廃棄材をリサイクルして作られており、耐久性にすぐれると同時に、高いトラクション性能を発揮します

【写真上】巻き上がったヒールが特徴的なバックビュー。小文字の旧「ACG」ロゴがさりげなく主張しています 【写真下】靴底にはリグラインド・アウトソールの文字が。生産時に生まれる廃棄材をリサイクルして作られており、耐久性にすぐれると同時に、高いトラクション性能を発揮します

続いては、トレイルシューズならではの様相をていするバックビュー&ソールに移ります。安定感を高めるラバー素材のヒールカウンターには、往年のトライアングルロゴと「NIKE AIR」のロゴが鎮座。タフな顔立ちとサイドにあしらわれた控えめスウッシュが、90年代ムードを演出します。

もちろん、トレイルシューズなのでソールは重要。ポリウレタン製ミッドソールは、前足部とエアクッションを搭載したヒール部を厚くすることで、歩行時のショックをしっかり吸収分散します。アウトソールには、トラクションにすぐれたラグパターンを採用。ヒールまでまくり上げることで、未舗装のアウトドアフィールドでもすぐれたグリップ力を発揮し、安定した歩行をサポートします。とはいえ、街履きでもトゥーマッチになることなく、ちょうどよいクッショニングが楽しめること請け合い。では、そろそろ実際に着用したスタイルサンプルをご覧いただきましょうか。

長袖トップス×ヒザ上ショーツの足元も、タフ&軽やかに

着用するのは、「ナイキ ACG エア マーダ」の「バケッタタン」

着用するのは、「ナイキ ACG エア マーダ」の「バケッタタン」

ボトムスは、アノコロストアのナイロンショーツ。トップスは、色合いがやさしいエトスのカットソー、キャップはシュプリーム。ヒザ上丈のショーツとトレイルシューズを合わせつつ、スケートテイストをちょい足しして、“あの頃”のミクスチャースタイルっぽくまとめてみました。ここに、「エア マーダ」の「バケッタタン」を合わせてみると……!?

「ナイキ ACG エア マーダ」(バケッタタン/ナイトブルー/オキシダイズドグリーン/ブラック)を着用

「ナイキ ACG エア マーダ」(バケッタタン/ナイトブルー/オキシダイズドグリーン/ブラック)を着用

いかがでしょうか。今回は、シューズが持つアウトドアムードに合わせて、ナイロン素材のショーツは軽快なモモ丈に設定。若干短過ぎると思われるでしょうが、長袖のトップスはやや大きめなのでバランス的にはグッド。ナイロン素材のトラックパンツに合わせてもイイですし、カーゴパンツやチノパンといったアメカジの定番ボトムスに合わせても違和感なくハマるはず。また、ちょっとしたポイントですが、ソックス選びも重要です。ショーツに合わせる際は、足長効果と清潔感の両方を兼ねるくるぶし丈を選ぶのが正解。

いつもはここで、サイズ選びに関するワンポイントアドバイスを行いますが、今回はシューレースのあしらいに関して。シューレースを普通に結ぶのもアリなんですが、こんなテクニックはいかがでしょうか。

(1) 上から2段目のホールまでは「上→下」に通す(いわゆるオーバーラップ)
(2) 最上段手前のホールは「下→上」に通す
(3) (2)のレースを同じサイドの最上段のホールに「上→下」に通してシューズの中に。

(3)の後は、内側で結んでもいいですし、気にならなければそのまま結ばずでもOK。着用画像で見てもらえればわかると思いますが、野暮ったさが払拭されて足元スッキリ。動いてもシューレースがあまりユルむことがないので、フィッティングの点でも問題なし!

【まとめ】大人の足元にハマる“ニュー・ヴィンテージ”なトレイルシューズ

というわけで、今回はナイキACG「ナイキ ACG エア マーダ」をピックアップしました。

本稿タイトルでいきなり結論を述べてしまって恐縮ですが、“大人世代にしか響かない”というのは、決して言い過ぎではないというのが筆者の肌感。実際、原宿や渋谷といった日本でいちばん多種多様なスニーカーを履いた人々を観測できる街を歩いていても、若者が履いている姿はついぞ見たことがありません(苦笑)。ただ、現在のアウトドアや90年代ファッションの人気を鑑みるに、注目される資質は十分に備えているのが本モデル。これからも続々ニューカラーが登場してくると思いますので、入手困難になる前に、このファーストカラーを押さえておくのが正解です!

TOMMY

TOMMY

メンズファッション誌を中心に、ファッションやアイドル、ホビーなどの記事を執筆するライター/編集者。プライベートでは漫画、アニメ、特撮、オカルト、ストリート&駄カルチャー全般を愛する本厄41歳。

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