Daddy’s Sneaker

日本人の足によくなじむアシックス「ゲルソノマ 15-50」新色は“一石五鳥”だった!

本企画「Daddy's Sneaker」は、30〜40歳代のパパにとって本当に使えるスニーカーを模索する連載企画。ここで言う同世代の平均的なパパたちとは、以下のように定義づけています。

・平日はスーツ姿で出勤。休日は全身ファストブランドで無難な感じにまとめがち
・休日のお出掛けは、家族や子どもを連れて公園や地元のショッピングモールへ
・自由に使える1か月分のお小遣いは3〜5万円

そんなパパたちがスニーカー選びで押さえておくべきは以下の3点です。

・生活圏内でも浮かないデザイン
・公園でも子どもと走り回れる機能性
・地方でも買えて、価格は20,000円台前半まで

以上の条件から導き出されるのは、「トレンドを超越したスタンダード」。履けば思わずテンションが上がり、とはいえ浮くことはない。ひと言で表すなら、“地に足のついたスニーカー”。ここでは、そのおすすめモデルと、その履きこなし方を紹介します。

★★連載「Daddy’s Sneaker」のアーカイブはこちら!★★

第33回テーマ/「日本人の足になじむ、ルックスと価格のバランスがよい一足」

日本を代表するスポーツメーカー、アシックスから誕生したスポーツライフスタイルブランド「アシックス スポーツスタイル」。その数あるラインアップの中から、周囲と被りづらく、かつタウンユースやちょっとしたアウトドアでも活躍する一足を紹介!

日本を代表するスポーツメーカー、アシックスから誕生したスポーツライフスタイルブランド「アシックス スポーツスタイル」。その数あるラインアップの中から、周囲と被りづらく、かつタウンユースやちょっとしたアウトドアでも活躍する一足を紹介!

世の中のスニーカー人気は相変わらずですが、一時期に比べると、これまで圧倒的人気を誇ってきたナイキ“ではない”スニーカーを選択する人が増えているのは確か。パパ世代からの支持率も高いニューバランスやアディダス オリジナルスのような定番から、サロモンやHOKAのように昨今のテック人気で注目されたもの、そしてメレルのようにアウトドアアクティビティーと結びついたものまで、セレクトにも多様性が見受けられます。

このように選択肢が広がったことで、セレクト基準にファッションアイテムとしての有用性だけでなく、履き心地などの機能性を求める声も大きくなっています。そこで掲げるテーマが、「我々日本人の足に合ったスニーカー」。で、いちばんに思い浮かぶのが「アシックス スポーツスタイル」というわけです。同ブランドは、日本を代表するスポーツメーカーとして海外でも評価の高いアシックスが手掛けるスポーツライフスタイルブランドなのですが、最近ではアパレルブランドやクリエイターとのコラボレーションを精力的に展開し、注目を集めています。

そんな「アシックス スポーツスタイル」のラインアップの中で、スニーカーファンから最も知られているモデルと言えば、過去にも紹介した「ゲルライト3 OG」……ですが、今回フォーカスするのは同じく「ゲル」の名を冠した「ゲルソノマ 15-50(GEL-SONOMA 15-50)」です。その履き心地はもちろん、歴史やデザインにも触れながら、「どんなスタイルに合うのか?」といった視点を踏まえつつ、「なぜ買いなのか!?」を検証してみました。

そもそも「ゲルソノマ 15-50」ってどんなモデル?

スニーカー好きならば、この製品名を見て、「アッパーが『ゲルソノマ』というモデルのもので、そのアップデート版だろうな」と思われたことでしょう。確かに、通常ならばアッパーに使われたモデルが製品名に採用されるので考え方は間違っていませんが、本モデルの場合は逆。2014年にリリースされ、トレイルランニングカテゴリーの中でもエントリーモデルとしてヨーロッパを中心に人気を誇った「GEL-SONOMA(ゲルソノマ)」の初代モデル(2代目も同じ)のソールを使用し、アッパーには2002年に登場した「15-50」というクロスカントリー用スパイクから着想を得たものが採用されています。

これは、「ゲルソノマ」が本格的なトレイルシューズとしての機能を備えながら、軽量性とクッション性のバランスもよいことから、タウンユースでも使える汎用性を持たせやすいポジションにあったため、ビジュアル的にわかりやすいアッパー部分ではなく、シューズとしての機能性の要(かなめ)であるソール部分を主従の“主”に持ってきたからだと考えられます。「スポーツで培った知的技術により、質の高いライフスタイルを創造する」を企業モットーに掲げるアシックスらしく、機能性や技術を根幹に置いた、実に“らしい”ネーミングと言えるのではないでしょうか。それではさっそく、実物写真をご覧いただきつつ、その魅力を掘り下げていくとしましょう。

クールなたたずまい、汎用性の高い新色「ブラック×クレイグレー」

アシックス スポーツスタイルの「ゲルソノマ 15-50」(ブラック/クレイグレー)。メーカー希望小売価格は12,100円(税込)

アシックス スポーツスタイルの「ゲルソノマ 15-50」(ブラック/クレイグレー)。メーカー希望小売価格は12,100円(税込)

すでにいくつものカラバリが展開されている本モデル。今回はシーズナルカラーとして今年2023年4月にリリースされたばかりの「ブラック×クレイグレー」を選んでみました。過去のラインアップにオールブラックは存在していましたが、こちらはアッパーの甲から側面にかけて放射線状に配置されたテープにアクセントとなる「クレイグレー」を配置することで、すぐれたフィッティングを視覚化。これにより今旬の要素であるテックなムードを呼び込むことに成功しています。さらに、ジグザグ状のデザインとミッドソールの白が軽快でアクティブな印象を強めており、春から初夏の足元にふさわしいデザインに仕上がっています。続いて、シューズの細部にフォーカスしていきましょう。

アシックス独自のテクノロジーを随所に搭載

【写真上】シューレースを通すアイステイ部分に、アッパーと一体化したテープを配置。アッパーに使われたメッシュ素材は、穴は大きくとも薄く、通気性と軽量性を兼備 【写真下】アッパーサイドにはブランドのアイコンである「アシックスストライプ」のオーバーレイをオン。本作ではアッパーと同色のラバー素材を採用することで、足を包み込むようにサポートしつつ存在感も演出しています

【写真上】シューレースを通すアイステイ部分に、アッパーと一体化したテープを配置。アッパーに使われたメッシュ素材は、穴は大きくとも薄く、通気性と軽量性を兼備 【写真下】アッパーサイドにはブランドのアイコンである「アシックスストライプ」のオーバーレイをオン。本作ではアッパーと同色のラバー素材を採用することで、足を包み込むようにサポートしつつ存在感も演出しています

まずはアッパーから。先述のようにクロスカントリー用スパイクの「15-50」から着想を得たということで、最大の特徴はベースのメッシュ素材。そもそも草だらけ石だらけ、さらには水たまりもあるような野山を突き進むのがクロスカントリーという競技。その性質上、シューズ内部に水が侵入しても抜けるように、メッシュの穴を大きく設計しつつ、厚みは薄く。高い通気性に軽量性も加わって足なじみもよし。丸シューレースは、素早くフィッティングが調節できるいっぽうで、ゆるみやすいのが弱点ですが、伸縮性のあるアッパーも相まって、快適な着用感が楽しめます。

そして、その要因のひとつが、アッパーサイドに配された「アシックスストライプ」のオーバーレイ。これは、本モデルではアッパーと同色のラバー素材を採用しており、シューレースを締めた際に、アイステイ部分に放射線状にデザインされた補強テープと連動して、甲部分に沿って包み込むように足全体をサポート。しかも、ブランドアイコンを大胆に取り入れて存在感を演出しながらも派手さはなく、むしろほどよいアクセントを添えています。これもまた激しい動きが求められるクロスカントリー用という出自に由来する機能性とデザイン性が一体化した、本モデルならではの魅力と言えるでしょう。

【写真上】ヒール部分の安定性を高めるウィンドウ状のスタビライザーが、後ろ姿のアクセント。ソール側面に記された「SpEVA」の文字は、通常のEVAより反発性が約20%高く、衝撃緩衝性も向上している証左。【写真下】ラギッドなパターンのアウトソール。ヒール部分には通常のラバーよりも耐摩耗&減摩耗に強い「AHARPLUS」を採用。耐久性もアップしています

【写真上】ヒール部分の安定性を高めるウィンドウ状のスタビライザーが、後ろ姿のアクセント。ソール側面に記された「SpEVA」の文字は、通常のEVAより反発性が約20%高く、衝撃緩衝性も向上している証左。【写真下】ラギッドなパターンのアウトソール。ヒール部分には通常のラバーよりも耐摩耗&減摩耗に強い「AHARPLUS」を採用。耐久性もアップしています

続いては、履き心地の要であるツーリングユニットについて。こちらは先述のとおり、「ゲルソノマ」の初代や2代目のソールを使用。独自配合により通常のEVAより反発性が約20%高く、衝撃緩衝性も向上したフォーム材「SpEVA」をベースに、後足部にはアシックス独自のクッショニングテクノロジー「GEL」を備えています。これらにより軽量性と跳ねるようなクッション性をもたらしているミッドソールは、ジグザク状にレイアウトされたサイドビューもタフな印象を強めています。

また、耐久性を発揮するアウトソールのヒール部分には、自動車のタイヤにも用いられているゴムに補強材を配合することで、同社従来のラバー素材の約3倍も耐摩耗性を向上させた「AHARPLUS」を採用。つまり、ソールが削れにくく、かつラギッドなパターンで路面もしっかりグリップするわけです。アウトドアだけでなく都会のアスファルト道路でもソールは摩耗しますし、濡れたタイル床やマンホールの上では滑ることも。そんな場面でも安心です。ここらでいよいよ、実際に着用したスタイルサンプルをご覧いただくとしましょうか。

春らしさを狙った多色スタイルに、落ち着きと旬のムードをプラス

着用するのは、アシックス スポーツスタイルの「ゲルソノマ15-50」(ブラック/クレイグレー)

着用するのは、アシックス スポーツスタイルの「ゲルソノマ15-50」(ブラック/クレイグレー)

【スタイルサンプル着用品】
・ボトムス:バルのチェックショーツ
・アウター:シエスタ オリジナルのナイロンジャケット
・インナー:エトスのカットソー(長袖)
・キャップ:フラグスタフのベレー

今回は、新作のモノトーン配色を生かすべく、ウェアはパープル、イエロー、さらにラスタ配色のチェック柄と春らしい色味のモノを合わせつつ、ベレー帽のブラックでいったん引き締め。ゴールデンウィークを目前に控えて、気分も浮かれモードということでボトムスは安定のショーツです(まぁ、1年中はいていますが……笑)。ここに「ゲルソノマ15-50」を合わせてみると……!?

アシックス スポーツスタイルの「ゲルソノマ15-50」(ブラック/クレイグレー)を着用

アシックス スポーツスタイルの「ゲルソノマ15-50」(ブラック/クレイグレー)を着用

いかがでしょうか? アウトドアとタウンユースの両方に対応するライフスタイルモデルということで、ややアウトドアムードを狙った色数多めの着こなしに、シューズのブラックが落ち着きをもたらしてくれています。また、ほかのカラバリではパーツの切り替えに合わせて配色していているなどアウトドア感強めの本モデルですが、「ブラック/クレイグレー」はブラック、グレー、ホワイトの3色でまとめることで都会的なたたずまいに。パパ世代のシンプルな着こなしともマッチしてくれるに違いありません。

最後に、いつものごとくサイズ選びについても言及しておかなきゃですね。今回着用したのはUS9.0。甲高やや幅広の足型を持つ筆者は、普段から他メーカーでもUS9.0を選んでいますが、本モデルの場合、トゥに若干余裕を感じつつもフィッティング自体はジャスト。実際に足入れした感想としては、ソールにはしっかりクッション性を感じつつも、アッパーは締め付けがなくて非常に快適。それでいて甲部分もきれいに収まり、シュータンからトゥにかけてのフォルムもすっきりスマート。この完成度の高さは日本人の足を熟知したアシックスだからこそ。

【まとめ】ほどよくテックで、履き心地抜群! 一石五鳥のユーティリティーモデル

というわけで、今回はアシックス スポーツスタイルの「ゲルソノマ15-50」をピックアップしました

というわけで、今回はアシックス スポーツスタイルの「ゲルソノマ15-50」をピックアップしました

昨今の物価高はなかなかにエグイもので、スニーカーの定価も1万円台中盤なら御の字。ちょっと機能性にすぐれたモデルだと2万円台前半も珍しくなく、お小遣いに限りあるパパ世代は気になるモデルも買えず、悔し涙で枕を濡らすなんてことも……。

そんななか、本モデルは拍手喝采の12,100円(税込)! しかも、再三説明したように、日本人の足に最適な履き心地と機能性を備えながら、“テック感”という今旬のキーワードと、パパ世代にもファンの多いアウトドアテイストも同時に獲得可能。さらには、周囲のパパと被る心配もないとくれば、もはや一石五鳥。ぜひともお試しあれ!

●撮影協力:アシックス

TOMMY

TOMMY

メンズファッション誌を中心に、ファッションやアイドル、ホビーなどの記事を執筆するライター/編集者。プライベートでは漫画、アニメ、特撮、オカルト、ストリート&駄カルチャー全般を愛する41歳。

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