日光がまぶしい、パソコン作業で目が疲れるなど、私たちは日々、自分でも気がつかないうちに「光」によるストレスを受けているそう。そんなストレスを緩和するものとして、コンタクトレンズ「アキュビュー」シリーズを展開するジョンソン・エンド・ジョンソンは、世界初となる調光機能付きコンタクトレンズ「アキュビュー オアシス トランジションズ スマート調光」(以下、トランジションズ スマート調光)を発表しました。2019年12月12日より、全国の一部店舗にて先行発売が開始されます。
「トランジションズ スマート調光」は2週間交換タイプのコンタクトレンズで、1箱6枚入り。価格はオープンです
「トランジションズ スマート調光」は、光に反応する「フォトクロミック分子」という調光剤をレンズ内に組み込んだコンタクトレンズ。光に合わせてレンズの色が変化し、目に入る光の量を自動で調整する世界で初めてのコンタクトレンズです。
レンズの色は光量が多い場所では濃く、光量が少ない場所では薄くなることで、目に入る光の量を調整。これによって、「まぶしくてよく見えない」「光が強くて目が疲れる」と言った不快感を緩和します。また、調光によって視界のコントラストがはっきりするほか、光のにじみが抑えられるなど、裸眼の状態よりもクリアな見え方になるそう。
なお、装着中にレンズの色が変化しても視界が暗くなることはなく、見え方は自然。明るさの違う場所に移動した場合も、装着者に違和感を与えることなく光の量を調整します。さらに、保湿成分配合でUVカット効果もあるため、装着時の快適度は同シリーズの「アキュビュー オアシス」と相違ないとのこと。
右奥が、紫外線を当てたことで色が変化した「トランジションズ スマート調光」。暗い場所に移動すれば、レンズの色は90秒以内に徐々に薄くなるそうです
光の量が多いほど色が濃くなります
瞳が茶色や黒色の場合は、レンズの色が変化しても外観上の印象はほとんど変わらないとのこと
「トランジションズ スマート調光」は、“調光レンズのパイオニア”と呼ばれるトランジションズオプティカルとの共同開発によって誕生したもの。1990 年にプラスチック製フォトクロミック(調光)レンズの商業化に初めて成功した同社が培ってきたフォトクロミック技術を、小さく薄いコンタクトレンズに搭載するため、調光剤の選定から製造方法まで試行錯誤を経て、今回の製品化に成功。構想から販売までに10 年以上を要したそうです。
レンズ内には、フォトクロミック分子がみっちり配合されています
調光剤「フォトクロミック分子」は、光に当たると分子構造が変化し、色が濃くなります。逆に、光がなくなると元の形と色に戻ります。この性質によってレンズの色が変わることで、装着者の目に入る光の量を自動で調整。光に合わせて最適な量の分子が変化するため、屋内外、日中・夜間を問わず、あらゆるシーンで「光」によるストレスを緩和してくれます。
フォトクロミック分子を拡大したもの。光が当たると分子構造が変化し色が濃くなり(左)、光が引くと再び元の形と色に戻ります(右)
以下は、「トランジションズ スマート調光」を装着した場合と、装着していない場合の見え方の違いを再現したイメージ。いずれも、「トランジションズ スマート調光」を装着しているほうがコントラストがくっきりしていて、色も鮮やか。光のにじみも抑えられているので、全体的に視界がクリアになっていることがわかります。
日中屋外のイメージ(左:通常の状態 右:光が調節された状態)
日中室内のイメージ(左:通常の状態 右:光が調節された状態)
夜間のイメージ(左:通常の状態 右:光が調節された状態)。運転中も使用可能
ジョンソン・エンド・ジョンソンによると、「トランジションズ スマート調光」に搭載されている調光機能は、視力矯正を必要としない人にも有効だそう。そのため、現時点では具体的な計画はないものの、今後の状況によっては、「視力矯正機能なしタイプ」の展開の可能性も視野に入れているとのこと。
美容・健康家電を中心に新製品レポートやレビュー記事を担当。時には体を張って製品の実力をチェックします。