社会人のスキルアップの方法として、資格の取得はひとつの手段です。そのためには試験に合格しなければなりませんが、日常的にテストを受けていた学生時代ははるか昔のこと。当時は何となく身についていた「テストの勘所(かんどころ)」もすっかり忘れてしまい、頑張っているのに模試の点数が伸びない……と悩んでいる人も、割と多いのではないでしょうか。
この「テストの勘所」というのは、「テスト中の時間配分を考える感覚」とも言えるでしょう。たとえば、「最初から全部解こうとすると終盤で余裕がなくなるから、時間がかかりそうな大問は適度にスルーして進めよう」とか、「この大問は得点配分が大きそうだから、じっくりと時間をかけて解こう」とか。限られた時間をいかに効率的に配分できるかが、テストをクリアできるかどうかの大きな分かれ道だったりします。
つまり、こういった「テストの勘所=時間配分の感覚」は、きちんと合格点を取るために改めて身に付けておくべきものなんです。そこで今回は、大人がこの感覚を取り戻すのに使える学習用タイマーを紹介しましょう。
2023年8月に発売されたキングジム「ルラップ」は、まさにテスト対策に有効な機能を備えた最新の学習用タイマーです。デスクに置いた状態で見やすいように斜め上に向いた液晶表示と、大小の操作ボタンを備えています。
テストの時間配分をつかむのに最適な学習タイマー「ルラップ」(キングジム)
小ボタンは時間設定とモード選択、大ボタンでラップタイムの計測を行います。電源は、単4形アルカリ乾電池2本(別売り)を採用。アラームをオンにした状態で、1日10秒×3回使用した場合、約1年間稼働します
モードは、「タイマー」モードを始め、「カレンダー/時計」モード、「デイカウント」モードの3つを搭載しています。実はこの「タイマー」モードこそが、「ルラップ」最大のポイント。同モードは、大問ごとにかかった時間を確認できる「LAP(ラップ)タイム」機能を備えているのです。
「タイマー」モードでは、液晶の下段にメインタイマーを表示することに加えて、上段にラップタイムを表示。タイマー稼働中に、大問ごとに左側の大ボタン「LAP/RECALL」を押すことで、1問にかかった所要時間(ラップタイム)を記録できます。
ラップタイムは最大99回まで記録可能。ボタンを押す度に、区間ごとの時間を記録してくれます
ラップボタン付きの学習用タイマーはこれまでも発売されてきましたが、それらはスタートから各ラップまで、1つずつ時間を記録するものがほとんど。
これに対して「ルラップ」は、連続してラップタイムを記録できるため、どこにどれだけの時間を要したかが一目瞭然。模擬試験問題を解きながら大問ごとにボタンを押すだけで、「大問1を解くのに何分何秒、そこから大問2を解くまで何分何秒……」というように、複数のラップタイムを記録できます。
ちなみに、タイマー終了後に各ラップタイムを呼び出すことも可能。どのあたりに時間がかかったか確認することで、自分が苦手としている部分を客観的に分析できるというわけです。
「タイマー」モードでは、各ラップタイムを計測すると同時に、その時点での経過時間も表示してくれます。上の写真のように残り時間をカウントダウンするほか、シンプルに経過時間をカウントアップすることも可能です
「MODE」ボタンによって、「カレンダー/時計」モード、「デイカウント」モードへの切り替えも可能。「カレンダー/時計」は曜日・日・時間を表示するもので、卓上時計のように機能します。
「タイマー」モードを使用していないときは、「カレンダー/時計」モードに切り替えて、卓上時計として置いておくのがよさそう
「デイカウント」モードは、事前に設定した日まで“残りあと何日か”を常時表示しておくモード。つまり、残りの日数のカウントダウンです。
試験の日を設定しておけば、残りの日程で勉強をどこまで進めておくべきかなどのスケジューリングもしやすいかも。緊張感を維持することには役立ちそうですが、プレッシャーも……!
液晶の下段に表示されているのが、期日までの残り日数。追い込まれて燃えるタイプの人には向いていそうですが、プレッシャーで胃がキリキリしちゃうタイプの人は使わないほうが賢明な気もします
本体裏面にあるスイッチでは、「持ち歩きの際のボタンロック」と「サイレントタイマー」が切り替え可能です。
サイレントにすると、ビープ音が消音となり、LEDライトの点滅だけでタイマー終了を知らせるようになります。これは図書館やカフェなどで勉強するなら必須の機能と言えるでしょう。
裏面のスライドスイッチは、ボタンロック(左)とアラームのオン/オフ(右)
使ってみた印象としては、基本的な機能はきちんと押さえつつ、なかでも特にラップタイム機能の使いやすさが飛び抜けている感じ。模試の結果と照らし合わせれば、自分の得意・不得意分野も見えてくるので、試験対策ツールとしての役立ち度はかなり高め。試験勉強をしている人であれば、まず導入して損はないように思います。