節約
厳しい荷物の重量制限や2歳以上は大人運賃。覚えておきたい独自ルール

LCC(格安航空会社)で夏の子連れ旅行! お得に利用するための5つのポイントを解説

文字どおり「格安」運賃が魅力のLCC(格安航空会社)は、何かとお金がかかる子連れ旅行の強い味方。時期によっては大手航空会社の半額以下でチケットを購入でき、さまざまな場所に旅行できます。しかし、JALやANAといった大手航空会社とは基本的なルールが異なるため、知らないと損をしてしまうリスクもあります。

そこで、LCCを利用した子連れ旅行を多く体験してきた筆者が、「夏休みにLCCを使って子連れ旅行を楽しみたい」という方に知っておいてほしい注意点と、よりお得に使う方法を解説します。
(各種手数料などは国内線のものを記載しています)

LCCは安い運賃を提供するため、効率的な運航を徹底

LCCは「ローコストキャリア」の略で、効率的な運航を徹底し、安い運賃を提供する航空会社のことです。日本初のLCC「ピーチ・アビエーション(ピーチ)」などが就航した2012年は「LCC元年」と呼ばれました。それから7年がたち、LCCが日本でも浸透しつつあります。2019年6月現在、「ピーチ」「バニラ・エア」「ジェットスター・ジャパン」「春秋航空日本」「エアアジア・ジャパン」の5社を、日本に本社を置く「日系LCC」と呼ぶのが一般的です(バニラ・エアは2019年10月26日を最後にピーチと統合予定)。

LCCは安い運賃を実現するために、主に以下のようなコスト削減策を行っています。
・できるだけ多くの乗客を運ぶため、座席のスペースを狭くする
・飲み物の提供や、ブランケットの貸し出しなどの無料サービスを極力行わない
・厳しい手荷物の重量制限を実施
・機材の稼働時間を長くするため、空港での滞在時間を短くする
・使用料の高い空港を避け、中心地から離れた空港を利用する傾向
これらの特徴を踏まえ、LCC利用する際に注意するべき5つのポイントについて解説します。

ポイント1:LCCで子連れ旅行は、下から2番目のプランが安心

まず気をつけたいのは予約するとき。
LCC各社は基本、3、4種類の運賃プランを用意しており、それぞれ条件が異なります。一例として、ピーチの運賃プランと条件を下記の表にまとめてみました。

東京(成田)から那覇まで2019年7月17日に搭乗すると仮定して、実際に検索した結果を見てみましょう。結果は「シンプルピーチ」7,890円、「バリューピーチ」10,590円、「プライムピーチ」12,720円となりました。最安のシンプルピーチにひかれそうなりますが、ここで一歩立ち止まって考える必要があります。上記の表で示したように、「シンプルピーチ」の運賃には機内に預ける受託手荷物や座席指定の料金が含まれていません。

下から2番目のプランなら、受託手荷物や座席指定もコミコミ

ピーチの場合、機内持ち込みは身の回りのもの(ハンドバッグなど)と手荷物で、ひとりにつき2個、合計7kgまで。それを超える場合は1個1,600円(国内線でインターネット予約の場合)を払って、受託手荷物として預けなければなりません。座席指定の料金は、一般的なスタンダードシートでひとりあたり480円。荷物が多くなりがちで、機内で離れ離れに座ることを避けたい子連れ旅行では、受託手荷物と座席指定のオプションは必要不可欠と言えそうです。

では、「シンプルピーチ」に上記2つのオプションをつけた場合の料金を計算してみましょう。
運賃(7,890円)+受託手荷物1個(1,600円)+座席指定(480円)=計9,970円。

受託手荷物と座席指定の料金が含まれている「バリューピーチ」との差は620円。「バリューピーチ」は、フライト変更が無料で可能(シンプルピーチは3,240円)なのに加え、払い戻しについても、「シンプルピーチ」は不可なのに対し、「バリューピーチ」なら1,080円の手数料を支払えば可能です(ただし、払い戻しは現金ではなく、航空券購入などの際に使うピーチポイントになります)。突然の発熱や体調不良など、子連れ旅行に突然の予定変更はつきものです。620円の金額差で安心感が得られるのは、ひとつ上のプランを選ぶ大きなメリットと言えるのではないでしょうか。

ほかの日系LCCでも基本的に、同様のことが言えます。ジェットスター・ジャパンの場合、「Starter」、「Starter Plus」、「Starter Max」、「Starter FlexiBiz」と4種類の運賃タイプがありますが、ここでもおすすめは下から2番目の「Starter Plus」。受託手荷物が20kgまで無料、スタンダードシートの座席指定無料、変更手数料無料など、さまざまな特典がついています。ただしこちらは、航空券の払い戻しはNGなので注意しましょう。

LCCはネット予約が基本。電話や空港での予約は手数料が発生

また、LCCはネット予約が基本になります。電話や空港カウンターでも予約することはできますが、こうした場合だと1人あたり1,000円〜3,000円前後の手数料がかかってしまうことも覚えておきましょう。

ポイント2:2歳児連れは、大手航空会社のほうが安くなる場合も

JALやANAといった大手航空会社とLCCは、運賃体系も異なっています。大手航空会社は国内線の場合、「12歳以上」は大人運賃、「満3歳以上」は小児運賃(大人普通運賃の半額程度)、「3歳未満」は無料(大人に同伴され座席不要の場合)となっています。

いっぽう、以下にまとめたとおり、LCCは基本的に「2歳未満」は幼児運賃が適用され、無料もしくは1,500円となりますが、「2歳以上」からは大人運賃が適用されます。大手航空会社にある小児運賃はありません。

〈ピーチ・アビエーション〉
座席を利用しない生後8日〜2歳未満は無料(大人1名につき幼児1名まで)。2歳以上は大人運賃
〈バニラ・エア〉
座席を利用しない生後8日〜2歳未満はひとり1,500円(大人1名につき幼児1名まで)。2歳以上は大人運賃
〈ジェットスター・ジャパン〉
座席を利用しない生後8日〜2歳未満はひとり1,500円(大人1名につき幼児1名まで)。2歳以上は大人運賃
〈春秋航空日本〉
座席を利用しない生後15日〜2歳未満はひとり1,500円(大人1名につき幼児1名まで)。2歳以上は大人運賃
〈エアアジア・ジャパン〉
座席を利用しない2歳未満はひとり1500円(大人1名につき幼児1名まで)。2歳以上は大人運賃

大手航空会社は3歳未満は無料だが、LCCは2歳以上は大人と同額

つまり、国内線の場合、2歳以上3歳未満の子どもは、JALやANAでは運賃が無料になるのに対し、LCCでは大人と同額の運賃が発生します。2歳児連れの場合、後述するLCCのセールなどの激安運賃でない限り、JALやANAのほうがお得になる可能性は少なくありません。家族全員の運賃の総額を計算して、慎重に見極める必要があるでしょう。

ポイント3:荷物の重さ、サイズは出発前にしっかりチェック

LCCは機内に持ち込むことができる手荷物の重さやサイズについても細かく決められています。LCC各社の基本的なルールは以下のとおりです。

個数:1人2個(身の回り品1個に加え、もう1個)
重さ:2個の合計が7sまで
サイズ:3辺合計が115p以内

少しでもオーバーすれば、機内持ち込みNG。有料の受託手荷物の扱いに

この条件を少しでもオーバーすると受託手荷物として預けなければなりません。そしてすでに説明したとおり、これは有料になります。先ほどは受託手荷物が1個無料で預けられる「下から2番目のプラン」をおすすめしましたが、出発の数日前になったら、もう一度、機内に持ち込もうとする荷物が条件に合うかをチェックしましょう。

そして、どうしてもオーバーしてしまうことがわかったら、受託手荷物の申し込みをネットで事前に済ませておきましょう。なぜなら、当日、空港カウンターで申し込むより、事前にネット申し込みのほうが安くなることが多いからです(ピーチの場合、事前のネット申し込みで1個1,600円、当日に空港で申し込むと1個2,680円)。

なお、ベビーカーについては基本的にLCCでも無料で預かってもらえます(子どもと一緒に搭乗する場合)。受託手荷物の数としてもカウントされないので、安心です。

ポイント4:LCCは時間厳守。チェックインに遅れると搭乗NGも

出発当日に気をつけたいのは、チェックインの時間。大手ならチェックインの締め切り時間を多少過ぎても待ってくれることがありますが、LCCは遅れると、搭乗を断られることも珍しくありません。大手では当たり前のWebチェックインも、LCCは対応していない場合もあります。主なLCCの、国内線のチェックイン時間は以下のとおりです。

〈ピーチ・アビエーション〉
出発時刻の90分〜30分前まで。Webチェックインは不可
〈バニラ・エア〉
出発時刻の90分〜30分前まで。Webチェックインは可(出発時刻の48時間前〜2時間前まで)
〈ジェットスター・ジャパン〉
出発時刻の120分〜30分前まで。Webチェックインは可(出発時刻の48時間前〜35分前まで)
〈春秋航空日本〉
出発時刻の90分〜35分前まで。Webチェックインは不可
〈エアアジア・ジャパン〉
出発時刻の120分〜30分前まで。Webチェックインは可(出発時刻の1時間前まで)

中心地から離れた空港が多い。時間に余裕を持って行動しよう

国内線の場合、東京は成田国際空港、大阪は関西国際空港と、中心地から離れた空港を利用することが多いのも、JALやANAとの大きな違い。住んでいる場所にもよりますが、空港までの所要時間も多めに見積もる必要があります。

なお、成田国際空港利用の場合は、通称「1,000円バス」と呼ばれるリムジンバスが便利。京成バス、THEアクセス成田の運行があり、JR東京駅・地下鉄銀座駅と成田空港間を片道1,000円(小学生半額/京成バスは2日前までの事前予約は900円)で結んでいます。

また、JR大崎駅と成田空港間では、片道1,000円の成田シャトル(ウィラー・エキスプレス、京成バス、千葉交通共同運行)も運行。どのバスも格安で本数も多いので、気軽に利用できます。

空港には飛行機を眺められる展望スポットやキッズメニューのあるレストラン、子どもが遊べるキッズスペースなど、子どもが楽しめる場所がたくさんあります。ギリギリになってあわてないために、早め早めのスケジュールを心がけましょう。また、LCCは機材繰りによる遅延も、大手に比べて高いひん度で発生しがちです。目的地に到着した後のスケジュールも、余裕を持って組んでおきましょう。

ポイント5:LCCをよりお得に利用するなら、セール運賃の活用を

東京と石垣島間が片道1,500円、東京と台北間が片道2,000円、大阪とセブ間が片道3,200円。これらはすべて、最近販売されていたLCCセールの運賃です。決して、年に数回しか実施しないセールではなく、毎週のように行われている“一般的”なセールの運賃です。時期によっては片道10円〜990円の激安セールもあり、さらに安く購入するチャンスがあります。

実際に筆者も、香港を拠点にするLCCである香港エキスプレスの「帰りは10円セール」を利用して、東京と香港を往路3,000円、復路10円という格安で購入しましたが、特に問題なく、旅を満喫できました。

こうしたセール運賃は、各社のツイッターやインスタグラム、フェイスブック、メールマガジンなどで予告されるので、これらにあらかじめ登録しておくのがおすすめ。1個ずつチェックするのが面倒な場合は、セール情報をまとめている総合旅行情報サイトを使うのも便利です。

まとめ

大手航空会社と異なる点を中心に、LCCを賢く使う5つのポイントを紹介してきました。厳しい荷物制限やチェックインの時間厳守、また無料サービスがほとんどないといった子連れ旅行にとって不便な点はありますが、これらは余裕を持った計画を立て、しっかりと準備をしておくことである程度は解消されます。

そして、人数が多くなる家族旅行にとって、やはり運賃が「格安」である点は大きな魅力です。予算が限られているために、近場しか考えていなかった場合、LCCを利用することで旅行先の選択肢が広がるからです。移動手段としてLCCも検討し、飛行機だからこそ行ける旅の計画を練ってみてはいかがでしょうか。

渡辺裕希子

渡辺裕希子

編集者兼マイラー。JAL、ANAはもちろん、海外航空会社のマイレージにもくわしく、仕事の合間を縫って旅を楽しむ。ポイント、マイルの交換などカードの裏技にも精通。

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