auは2017年11月21日、製品発表会を開催。スマートフォン2機種、フィーチャーフォン(ガラホ・ガラスマ)2機種のほか、家庭向けIoTサービス「au HOME」の拡充を発表した。スマートフォン2機種は先行して発表された「Galaxy Note8」、「Xperia XZ1」および「AQUOS sense」に追加された2017年冬モデルとなる。それぞれの特徴を解説しよう。
二児の母親でもある後藤真希さんが、ママの視点でホームIoT「au HOME」のメリットをアピールした
「isai」シリーズは、2013年に登場したauスマートフォンのサブブランド。本機は名称に「V30+」とあるように、実質はLGのグローバルモデルV30+のau版で、NTTドコモの「V30+ L-01K」とは兄弟の関係にある製品となっている。
そのボディには、画面解像度1440×2880表示に対応する約6.0インチ、縦横比1:2の縦長有機ELディスプレイを装備。ボディサイズは約75(幅)×152(高さ)×7.4mmで、重量は約158gとなっている。バックライトがない有機ELパネルの採用で、前モデル「isai Beat」よりも約0.6mm薄く仕上げつつ、横幅もプラス3mmの増加に抑えられており、大画面モデルとしては携帯性も良好だ。基本性能は、最新世代のハイエンド向けCPU「Snapdragon 835 MSM8998(2.45GHz×4+1.9GHz×4)」に、4GBのRAMと128GBのストレージを組み合わせる。OSはAndroid 8.0。microSDメモリーカードスロットは256GBまで対応する。
isai Beatにも搭載されていた、標準と広角の2種類のレンズを備えるダブルカメラ仕様のメインカメラは本機にも継承されており、標準側は画角70°のレンズに、約1,650万画素のイメージセンサーを組み合わせる。なお、こちらのレンズは、F1.6というスマートフォンとしては異例の大口径レンズで、素材も一部に一般的な樹脂ではなくガラスが使われており、高い透過率を生かしたキレのある写真が撮影できるとしている。いっぽうの広角側は画角120°のレンズに、約1,310万画素のイメージセンサーを組み合わせたもの。この広角レンズには、周辺部のゆがみが抑える処理がかけられている。
充実したオーディオ性能もisai Beatから継承されている。32bit Hi-FiクアッドDACを搭載しており、ノイズやひずみを抑えた音楽の再生が行えるほか、ハイレゾ音源の新しいデコード技術である「MQA」にも対応。高級オーディオブランドの「B&O PLAY」が監修した音質チューニングが施されており、ショート、シャープ、スローの3種類のデジタルフィルターと、強調、クリア、ライブ、Bassの4種類のイコライザー設定がプリセットされている。発売は12月下旬を予定。
表面を覆う約6.0インチの大画面有機ELディスプレイがデザイン上の大きな特徴だ
メインカメラは標準と広角のダブルカメラ仕様。標準側は大口径F1.6のガラスレンズを、広角側は歪みが抑えられた画角120°のレンズを採用して基本性能が向上している
カラーバリエーションはオーロラブラック、クラウドシルバー、モロッカンブルーの3色
画面サイズ(解像度):約6.0インチ(1440×2880、有機ELディスプレイ)
サイズ(幅×高さ×厚さ):約75×152×7.4mm
重量:158g
CPU:Snapdragon 835 MSM8998(2.45GHz×4+1.9GHz×4)
RAM容量:4GB
ストレージ容量:128GB
増設用メモリーカードスロット:microSDXC(最大256GB)
OS: Android 8.0
Wi-Fi:IEEE802.11a/b/g/n/ac
NFC:搭載
FeliCa:搭載
メインカメラ:約1,650万画素(標準)+約1,310万画素(広角)
サブカメラ:約510万画素
バッテリー容量:3,300mAh
電池持ち時間:約95時間
USBポート:USB Type-C(QuickCharge 3.0およびUSB PD対応)
今期のauのAQUOSシリーズでは、コンパクトエントリーモデルの「AQUOS sense」が発売済みだが、これに加えて、コンパクトハイエンドモデルである「AQUOS R compact」も発売される。
AQUOS R compactはソフトバンクからも発売予定となっており、両機のハードウェアは基本的に共通。1080×2032表示に対応する、約4.9インチのフリーフォームIGZO液晶を搭載するが、このディスプレイは3方向が狭額縁化されており、ボディサイズが約66(幅)×132(高さ)×9.6(高さ)mmというコンパクトさを実現している。
基本性能は、ミドルハイ向けオクタコアCPU「Snapdragon 660 SDM660(2.2GHz×4+1.8GHz×4)」に、3GBのRAMと32GBのストレージを組み合わせる。OSはAndroid 8.0(発売後2年間、最大2回のバージョンアップに対応)。microSDメモリーカードスロットは256GBまで対応している。
本機の特徴は、上位モデル「AQUOS R」ゆずりの倍速駆動液晶「ハイスピードIGZO」を搭載している点だ。本機に備わるCPU「Snapdragon 660」決して現状のハイエンドというわけではないものの、タッチ感度の高さによる快適な操作性は、ハイエンドモデルに迫る心地よさがあった。
メインカメラは約1,640万画素のイメージセンサーに35mm換算で焦点距離が25mmという広角レンズを組み合わせている。また、位相差オートフォーカスとコントラストオートフォーカスを組み合わせたハイブリッドオートフォーカス機構を採用しており、暗い場所でもすばやく正確なピント合わせが行える。サブカメラは約800万画素のイメージセンサーで、新たにディスプレイフラッシュ機能を搭載しており、暗い場所でもきれいな撮影が行える。発売は12月を予定している。
狭額縁フリーフォームディスプレイを採用することで、4.9インチの大画面でありながら4.7インチクラスのサイズを実現
ディスプレイ上面のフリーフォーム部分を表示しないスタンダードモードの設定もアプリごとに行える
カラーバリエーションはメタルブラック、ムーンホワイト、ローズピンクの3色
画面サイズ(解像度):約4.9インチ(1080×2031、フリーフォームハイスピードIGZO液晶)
サイズ(幅×高さ×厚さ):約66×132×9.6mm
重量:140g
CPU:Snapdragon 660 SDM660(2.2GHz×4+1.8GHz×4)
RAM容量:3GB
ストレージ容量:32GB
増設用メモリーカードスロット:microSDXC(最大256GB)
OS: Android 8.0
Wi-Fi:IEEE802.11a/b/g/n/ac
NFC:搭載
FeliCa:搭載
メインカメラ:約1,640万画素
サブカメラ:約800万画素
バッテリー容量:2,500mAh
電池持ち時間:約80時間
USBポート:USB Type-C(QuickCharge 3.0およびUSB PD対応)
Androidをベースにしたケータイ、いわゆるガラホ・ガラスマの新モデル。基本的な機能は2016年7月に登場した前モデル「SHF33」から変更はないが、ヒンジ部分のワンプッシュボタンを押すだけで、本体の開閉から電話の着信まで行える機能が追加された。また、バッテリーの容量が従来の1,410mAhから1,800mAhに増量され、連続通話時間が約660分から約810分に、連続待ち受け時間も約470時間から約620時間まで延長されている。
このほか、NFCポートや、PCメールの送受信機能、ボイスレコーダー機能、迷惑電話対策機能、本機で撮った写真をテレビに映し出す「テレビde写真」も追加されている。発売は12月中旬の予定。
540×960のQHD表示に対応する約3.4インチの液晶ディスプレイ+テンキーという基本部分は共通
ヒンジ部分のワンプッシュボタンを押すことで画面が開き、音声通話の着信まで行える
カラーバリエーションは、ロイヤルグリーン、シャンパンゴールド、ルージュレッドの3色
上記の「AQUOS K」と並んで登場したガラホ・ガラスマの新モデル。本機は通話終了時に通話内容を音声データとして最大60分間さかのぼって録音できる機能「あとから録音」を備えている点が大きな特徴だ。これを使えば、通話内容が聞き取りにくかった場合などに、後から再生できる。また、ケータイの画面をテレビに映し出せる「テレビde写真」機能にも対応している。12月下旬の発売予定。
ディスプレイをスピーカーとして使用する「スマートソニックレシーバー」を搭載しており、騒がしい場所でも通話音声が聞き取りやすい
音声通話を内蔵メモリーに記録しておき、通話終了後に保存ができる「あとから録音」を搭載する
カラーバリエーションは、グリーン、ピンク、ホワイト、ネイビーブラックの4色
今回の発表会では7月31日よりサービスがスタートしている、auの家庭向けIoTサービス「au HOME」の機能強化も発表された。最大のポイントは、GoogleのAIスピーカー「Google Home」に対応した点だ。これにより、Google Homeを経由して、au HOMEの機能にアクセスできるようになった。なお、山本泰英執行役員常務は、「Amazon ALEXA」にも対応させたいと、今後の展開に意欲をにじませていた。
また、従来からの機能に加えて、対応するエアコン、照明、テレビなどの赤外線リモコンのオン/オフを、スマートフォンのアプリから行える機能や、コンセントとプラグの間に差し込まれた「スマートプラグ(別売り)」の計測した電力消費を監視する機能も追加されている。さらに、従来のau HOMEは、「auひかり」のユーザーに対象が限られていたが、一般のインターネット回線を使っているauユーザーも対象になった。
また2018年春以降には、事前に設定を用意しておけば、自動でIoT機器を制御できるサービスや、スマートフォンアプリ「au HOME アプリ」上から手持ちの家電を一元管理して、オンラインの取扱説明書にアクセスする機能が追加される予定だ。
Google Homeとの連携が実現し、au HOME対応のIoT機器を音声で簡単に制御できるようになった
2018年春以降には、スマホアプリ「au HOME アプリ」が登場する
FBの友人は4人のヒキコモリ系デジモノライター。バーチャルの特技は誤変換を多用したクソレス、リアルの特技は終電の乗り遅れでタイミングと頻度の両面で達人級。