格安SIMの通信速度を徹底調査
BIGLOBEモバイルやIIJmio(みおふぉん)が速度を伸ばす

【2019年3月】格安SIM人気12回線の通信速度を比較 速い/遅いMVNOは?


大手携帯キャリアと比べて毎月のスマホ料金が安い格安SIM。料金が安いのはうれしいが、肝心の通信速度は遅いと言われている。実際のところはどうなのかを調べるべく、人気12回線の通信速度を調査。2019年3月の調査では、前月の落ち込みをカバーするように速度を伸ばしたキャリアがいくつか見られた。

>>価格.comで格安SIMカードの主要MVNOを比較する

目次
1.【はじめに】通信速度の調査方法
2. 速度が遅くなりやすい昼休み、12時台の測定結果は?
3. 比較的速度が期待できる14時台の測定結果は?
4. 帰宅時間帯の18時台の測定結果は?
5. すべての時間帯における総合結果は?
6.【さいごに】今回の結果まとめ

1.【はじめに】通信速度の調査方法

格安SIMは、時間帯や場所によって通信速度が遅くなりがちだ。たとえば、休憩時間にあたる平日昼の12時台や、プライベートでの通信が増える夕方から深夜、都市部のターミナル駅周辺のように人口が極端に集中する場所においては、通信が混雑して回線速度が低下しやすい。

ただし、その度合いは通信会社ごとに異なり、重要な比較要素のひとつと言える。本調査では、人口密度の高い地域に東京都千代田区の東京駅周辺、対照となる低い地域に長野県佐久市の佐久平駅周辺を選定。通信が集中する12時台と18時台、そして比較的通信が少ない14時台において、MVNO10社12種類の格安SIMの通信速度を以下の2通りの方法で調査している。

なお、今回の測定は東京駅周辺では2019年3月4日(月)、佐久平周辺では3月5日(火)に実施。使用した端末はファーウェイの「P10 lite」だ。

調査にはファーウェイのSIMフリースマートフォン、P10 liteを使用

調査にはファーウェイのSIMフリースマートフォン、P10 liteを使用

【調査方法1】
速度調査の定番アプリ「RBB SPEED TEST」(イード)を用いて、各地点・各時間帯で5回測定した上り/下り通信速度の平均値を算出した。測定エラーは回数に含めず、正常に測定できた結果のみを採用している。

【調査方法2】
実際の体感速度に近い状況として、アプリのダウンロード時における通信速度を測定。「通信速度モニター」(Lufesu Inc.)による通信速度を表示した状態でPlayストアからアプリをダウンロードし、その間の速度推移をP10 liteの動画スクリーンショット機能で記録。測定終了後に動画を確認し、ダウンロード中の下り平均速度を算出した。限られた時間内で測定を行うために、開始から1分30秒が経過した時点でもアプリのダウンロードが終わらない場合はインストールを中断し、その時点までの平均速度を求めている。

調査の対象とした格安SIMは、以下の12種類だ。なお、専用の通信帯域が割り当てられるmineoの「プレミアムコース」のような特別なオプションは、いずれも利用していない。

●調査した12種類(10社)の格安SIM
1.ワイモバイル
2.UQ mobile
3.BIGLOBEモバイル(回線:タイプD
4.OCN モバイル ONE
5.楽天モバイル(回線:ドコモ
6.mineo(回線:Dプラン / Aプラン / Sプラン)※Sプランを2018年10月追加
7.IIJmio(みおふぉん)(回線:タイプD
8.イオンモバイル(回線:ドコモ
9.DMM mobile
10.LINEモバイル(回線:ドコモ

2.速度が遅くなりやすい昼休み、12時台の測定結果は?

調査結果を詳しく見ていこう。まずは休憩中のユーザーが利用することで混雑しやすい12時台について、東京駅周辺の結果からだ。

東京駅周辺における12時台の測定結果(2019年3月4日実施。単位はMbps、以下同様)

東京駅周辺における12時台の測定結果(2019年3月4日実施。単位はMbps、以下同様)

RBB SPEED TESTの12回線全体の平均は、下りが2.85Mbps(先月は3.35Mbps)、上りが12.66Mbps(同7.73Mbps)だった。

回線別の下り通信速度は、UQ mobileの11.60Mbpsが最も速かった。mineo(Sプラン)の7.51Mbps、ワイモバイルの5.48Mbpsがこれに続く。上り通信速度はBIGLOBEモバイルの20.70Mbpsが一番速い。

アプリのダウンロード速度は、12回線全体の平均が2.05Mbps(同2.25Mbps)。回線別ではUQ mobileが7.38Mbps、ワイモバイルが6.17Mbps、DMM mobileが5.40Mbpsだった。

●RBB SPEED TEST下り平均速度のトップ3(12時台/東京駅周辺)
1位 UQ mobile
2位 mineo(Sプラン)
3位 ワイモバイル

●アプリのダウンロード速度のトップ3(12時台/東京駅周辺)
1位 UQ mobile
2位 ワイモバイル
3位 DMM mobile

続いて、佐久平駅周辺における12時台の結果を見てみよう。

佐久平駅周辺における12時台の測定結果(2019年3月5日実施)

佐久平駅周辺における12時台の測定結果(2019年3月5日実施)

RBB SPEED TESTの全体の平均は、下りが4.67Mbps(先月は6.42Mbps)、上りが7.05Mbps(同8.47Mbps)だ。

回線別の下り通信速度は、UQ mobileが28.11Mbps、ワイモバイルが22.15Mbpsとなっており、いわゆるサブブランドの2回線が速い。上り通信速度はmineo(Sプラン)の18.13Mbpsが最速だった。

アプリのダウンロード速度は、全体の平均が2.53Mbps(同3.54Mbps)。回線別では、UQ mobileが14.16Mbps、ワイモバイルが12.85Mbpsで、やはりサブブランドが強い。

●RBB SPEED TEST下り平均速度のトップ3(12時台/佐久平駅周辺)
1位 UQ mobile
2位 ワイモバイル
3位 mineo(Aプラン)

●アプリのダウンロード速度のトップ3(12時台/佐久平駅周辺)
1位 UQ mobile
2位 ワイモバイル
3位 mineo(Aプラン)

3.比較的速度が期待できる14時台の測定結果は?

次は休憩時間が明けてスマートフォンの利用も落ち着き、速度も回復してくる14時台の結果を東京駅周辺から見てみよう。

東京駅周辺における14時台の測定結果(2019年3月4日実施)

東京駅周辺における14時台の測定結果(2019年3月4日実施)

RBB SPEED TESTの全体の平均は、下りが40.37Mbps(先月は31.68Mbps)、上りが10.55Mbps(同11.82Mbps)だった。

回線別の下り通信速度は、BIGLOBEモバイルが94.78Mbps、mineo(Dプラン)が68.26Mbps、OCN モバイル ONEが62.21Mbpsと、前々回の2019年1月から引き続きドコモ回線が好調だ。上り通信速度はBIGLOBEモバイルの17.08Mbpsが最も速い。

アプリのダウンロード速度は、全体の平均が17.08Mbps(同14.57Mbps)。回線別では、IIJmio(みおふぉん)の29.32MbpsとDMM mobileの29.31Mbpsがほぼ同じ速度で並び、LINEモバイルの27.37Mbpsがこれに次ぐ速さだった。

●RBB SPEED TEST下り平均速度のトップ3(14時台/東京駅周辺)
1位 BIGLOBEモバイル
2位 mineo(Dプラン)
3位 OCN モバイル ONE

●アプリのダウンロード速度のトップ3(14時台/東京駅周辺)
1位 IIJmio(みおふぉん)
2位 DMM mobile
3位 LINEモバイル

続いては、佐久平駅周辺における14時台の結果だ。

佐久平駅周辺における14時台の測定結果(2019年3月5日実施)

佐久平駅周辺における14時台の測定結果(2019年3月5日実施)

RBB SPEED TESTの全体の平均は、下りが13.25Mbps(先月は15.32Mbps)、上りが9.40Mbps(同8.26Mbps)だ。

回線別の下り通信速度は、ワイモバイルが48.46Mbps、mineo(Sプラン)が24.00Mbps、UQ mobileが13.14Mbpsと、前日の同時間帯における東京駅周辺とは対照的に、ドコモ回線以外の格安SIMが速い。上り通信速度もワイモバイルの26.51Mbpsが一番速かった。

アプリのダウンロード速度は、全体の平均が7.59Mbps(同9.57Mbps)。回線別では、ワイモバイルの29.18Mbps、mineo(Sプラン)の19.89Mbpsが速かった。

●RBB SPEED TEST下り平均速度のトップ3(14時台/佐久平駅周辺)
1位 ワイモバイル
2位 mineo(Sプラン)
3位 UQ mobile

●アプリのダウンロード速度のトップ3(14時台/佐久平駅周辺)
1位 ワイモバイル
2位 mineo(Sプラン)
3位 UQ mobile

4.帰宅時間帯の18時台の測定結果は?

続いては、会社や学校が終わり再び通信が混雑し始める18時台の結果だ。東京駅周辺から見てみよう。

東京駅周辺における18時台の測定結果(2019年3月4日実施)

東京駅周辺における18時台の測定結果(2019年3月4日実施)

RBB SPEED TESTにおける全体の結果は、下りの平均が16.66Mbps(先月は7.25Mbps)、上りが11.73Mbps(同10.33Mbps)だ。

回線別の下り通信速度では、BIGLOBEモバイルが100.92Mbpsというほかの回線に大きく差を付ける速さを記録。UQ mobileの43.16Mbps、mineo(Dプラン)の13.37Mbpsがこれに続く。上り通信速度もBIGLOBEモバイルの20.05Mbpsが最速だった。

アプリのダウンロード速度は、全体の平均が5.54Mbps(同1.38Mbps)。回線別では、IIJmio(みおふぉん)の22.74Mbps、UQ mobileの16.09Mbps、DMM mobileの15.81Mbpsが速かった。BIGLOBEモバイルは1.36Mbpsに留まっており、前述したRBB SPEED TESTの結果との差が大きい。

●RBB SPEED TEST下り平均速度のトップ3(18時台/東京駅周辺)
1位 BIGLOBEモバイル
2位 UQ mobile
3位 mineo(Dプラン)

●アプリのダウンロード速度のトップ3(18時台/東京駅周辺)
1位 IIJmio(みおふぉん)
2位 UQ mobile
3位 DMM mobile

最後は、佐久平駅周辺における18時台の結果だ。

佐久平駅周辺における18時台の測定結果(2019年3月5日実施)

佐久平駅周辺における18時台の測定結果(2019年3月5日実施)

RBB SPEED TESTの全体の平均は、下りが10.28Mbps(先月は13.94Mbps)、上りが8.09Mbps(同8.19Mbps)だ。

回線別の下り通信速度では、ワイモバイルが52.97Mbps、UQ mobileが33.06Mbpsと、サブブランドの2回線が速い。上り通信速度もワイモバイルの24.51Mbpsが最も速かった。

アプリのダウンロード速度は、全体の平均が4.38Mbps(同3.89Mbps)。回線別では、ワイモバイルの22.05Mbps、UQ mobileの20.42Mbpsが速い。

●RBB SPEED TEST下り平均速度のトップ3(18時台/佐久平駅周辺)
1位 ワイモバイル
2位 UQ mobile
3位 mineo(Sプラン)

●アプリのダウンロード速度のトップ3(18時台/佐久平駅周辺)
1位 ワイモバイル
2位 UQ mobile
3位 mineo(Sプラン)

5.すべての時間帯における総合結果は?

最後に、東京駅周辺と佐久平駅周辺のすべての時間帯における平均速度をもとに、ランキングを求めてみよう。各社の通信速度の推移がわかるように、先月(2019年2月)と先々月(2019年1月)の結果も併記している。

まずは、RBB SPEED TESTの下り通信速度からだ。

RBB SPEED TESTの下り通信速度ランキング

RBB SPEED TESTの下り通信速度ランキング

今月の1位は前回3位だったBIGLOBEモバイルで、速度は34.90Mbps(先月は16.66Mbps)。2017年12月の調査開始以来、ドコモ回線の格安SIMが1位になったのは初めてだ。

2位は前回1位だったUQ mobileで、速度は27.04Mbps(同30.64Mbps)。3位は前回2位だったワイモバイルで、速度は22.48Mbps(同27.91Mbps)だった。

12回線全体の平均は、14.68Mbps(同12.99Mbps)。前回よりも速くなったものの、サブブランドの2回線がやや速度を下げていることもあって、前々回の1月に比べると遅い。

次は、RBB SPEED TESTの上り通信速度の結果だ。

RBB SPEED TESTの上り通信速度ランキング

RBB SPEED TESTの上り通信速度ランキング

今月も前回に続き、ワイモバイルが16.35Mbps(先月は14.89Mbps)で1位に。2位も前回と同じmineo(Sプラン)で、速度は15.75Mbps(同14.59Mbps)だった。

3位は下りが1位だったBIGLOBEモバイルで、速度は11.83Mbps(同7.47Mbps)。12回線全体の平均は、9.91Mbps(同9.13Mbps)。全体的には昨年9月からの増速傾向が続いている。

最後は、Playストアからのアプリダウンロード速度の結果だ。

アプリダウンロード時の下り通信速度ランキング

アプリダウンロード時の下り通信速度ランキング

今月は1位から5位までが前回と同じ顔ぶれとなった。1位はUQ mobileで、速度は前回よりもやや遅い12.63Mbps(先月は14.50Mbps)。2位はワイモバイルで、速度は前回とほぼ同じ12.16Mbps(同12.27Mbps)だ。

3位はIIJmio(みおふぉん)で、速度は9.87Mbps(同6.57Mbps)まで増速。4位のDMM mobileも9.00Mbps(同6.47Mbps)で、サブブランドに匹敵する水準まで速度を増している。

12回線全体の平均は6.53Mbps(同5.87Mbps)で、ドコモ回線が好調だった前々回の1月をわずかに上回った。

6.【さいごに】今回の結果まとめ

今回の調査では、RBB SPEED TESTの下り通信速度が速かったBIGLOBEモバイルや、アプリのダウンロード速度が3か月連続でサブブランドに次ぐ3位となったIIJmio(みおふぉん)のように、各キャリアのネットワーク増強による効果が大きく現れていた1月よりも、さらに速度を伸ばしたキャリアがいくつか見られた。

今月のアプリのダウンロード速度の12回線全体における平均値は、調査開始以来の最速値を更新した。RBB SPEED TESTの上り通信速度も地道に速度を増し続けており、各キャリアの通信環境改善への取り組みが数値にも現れているようだ。

気になるのは今後の動向だ。昨年の調査では、春の商戦期が明けた4月から5月の速度は、3月までよりも大幅に落ち込んでいる。2019年4月上旬を予定している次回の調査では、新年度を迎えた各キャリアの速度がどのように変化するのか、普段以上に注目したい。

松村武宏

松村武宏

信州佐久からモバイル情報を発信するフリーライターであり2児の父。気になった格安SIMは自分で契約せずにはいられません。上京した日のお昼ごはんは8割くらいカレーです。

記事で紹介した製品・サービスなどの詳細をチェック
関連記事
「価格.comマガジン」プレゼントマンデー
ページトップへ戻る