格安SIMの通信速度を徹底調査
auやソフトバンクのネットワークを利用する回線が安定

【2018年11月】格安SIM人気12回線の通信速度を比較 速い/遅いMVNOは?


大手携帯キャリアと比べて毎月のスマホ料金が安い格安SIM。料金が安いのはうれしいが、肝心の通信速度は遅いと言われている。実際のところはどうなのかを調べるべく、人気12回線の通信速度を調査。2018年11月の調査では、サブブランドなどau回線やソフトバンク回線の速度が安定していた。
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目次
1.【はじめに】通信速度の調査方法
2. 速度が遅くなりやすい昼休み、12時台の測定結果は?
3. 比較的速度が期待できる14時台の測定結果は?
4. 帰宅時間帯の18時台の測定結果は?
5. すべての時間帯における総合結果は?
6.【さいごに】今回の結果まとめ

1.【はじめに】通信速度の調査方法

格安SIMは、時間帯や場所によって通信速度が遅くなりがちだ。たとえば、休憩時間にあたる平日昼の12時台や、プライベートでの通信が増える夕方から深夜、都市部のターミナル駅周辺のように人口が極端に集中する場所においては、通信が混雑して回線速度が低下しやすい。

ただし、その度合いは通信会社ごとに異なり、重要な比較要素の1つと言える。本調査では、人口密度の高い地域に東京都千代田区の東京駅周辺、対照となる低い地域に長野県佐久市の佐久平駅周辺を選定。通信が集中する12時台と18時台、そして比較的通信が少ない14時台において、MVNO11社12種類の格安SIMの通信速度を以下の2通りの方法で調査している。

なお、今回の測定は東京駅周辺では2018年11月1日(木)、佐久平周辺では11月2日(金)に実施。使用した端末はファーウェイの「P10 lite」だ。

調査にはファーウェイのSIMフリースマートフォン、P10 liteを使用

調査にはファーウェイのSIMフリースマートフォン、P10 liteを使用

【調査方法1】
速度調査の定番アプリ「RBB SPEED TEST」(イード)を用いて、各地点・各時間帯で5回測定した上り/下り通信速度の平均値を算出した。測定エラーは回数に含めず、正常に測定できた結果のみを採用している。

【調査方法2】
実際の体感速度に近い状況として、アプリのダウンロード時における通信速度を測定。「通信速度モニター」(Lufesu Inc.)による通信速度を表示した状態でPlayストアからアプリをダウンロードし、その間の速度推移をP10 liteの動画スクリーンショット機能で記録。測定終了後に動画を確認し、ダウンロード中の下り平均速度を算出した。限られた時間内で測定を行うために、開始から1分30秒が経過した時点でもアプリのダウンロードが終わらない場合はインストールを中断し、その時点までの平均速度を求めている。

調査の対象とした格安SIMは、以下の12種類だ。なお、専用の通信帯域が割り当てられるmineoの「プレミアムコース」のような特別なオプションは、いずれも利用していない。

●調査した12種類(10社)の格安SIM
1.ワイモバイル
2.UQ mobile
3.BIGLOBEモバイル(回線:タイプD
4.OCN モバイル ONE
5.楽天モバイル(回線:ドコモ
6.mineo(回線:Dプラン / Aプラン / Sプラン)※Sプランを2018年10月追加
7.IIJmio(みおふぉん)(回線:タイプD
8.イオンモバイル(回線:ドコモ
9.DMM mobile
10.LINEモバイル(回線:ドコモ

2.速度が遅くなりやすい昼休み、12時台の測定結果は?

調査結果を詳しく見ていこう。まずは休憩中のユーザーが利用することで混雑しやすい12時台について、東京駅周辺の結果からだ。

東京駅周辺における12時台の測定結果(2018年11月1日実施。単位はMbps、以下同様)

東京駅周辺における12時台の測定結果(2018年11月1日実施。単位はMbps、以下同様)

RBB SPEED TESTの12回線全体の平均は、下りが4.65Mbps(先月は4.30Mbps)、上りが4.69Mbps(同4.00Mbps)だった。

回線別の下り通信速度は、前回から追加したmineo(Sプラン)が26.53Mbps、auのサブブランドであるUQ mobileが20.53Mbpsだったが、ワイモバイルは5.14Mbpsに留まった。上り通信速度もmineo(Sプラン)が10.68Mbpsと速い。

アプリのダウンロード速度は、12回線全体の平均が0.44Mbps(同0.58Mbps)。回線別ではUQ mobileの1.80Mbpsが最速で、ワイモバイルが1.26Mbps、mineo(Sプラン)が0.82Mbpsだった。

●RBB SPEED TEST下り平均速度のトップ3(12時台/東京駅周辺)
1位 mineo(Sプラン)
2位 UQ mobile
3位 ワイモバイル

●アプリのダウンロード速度のトップ3(12時台/東京駅周辺)
1位 UQ mobile
2位 ワイモバイル
3位 mineo(Sプラン)

続いて、佐久平駅周辺における12時台の結果を見てみよう。

佐久平駅周辺における12時台の測定結果(2018年11月2日実施)

佐久平駅周辺における12時台の測定結果(2018年11月2日実施)

RBB SPEED TESTの全体の平均は、下りが6.33Mbps(先月は4.23Mbps)、上りが8.83Mbps(同5.95Mbps)だ。

回線別の下り通信速度は、ワイモバイルが37.00Mbps、mineo(Sプラン)が17.29Mbpsと、ソフトバンク回線が速い。上り通信速度もmineo(Sプラン)が24.88Mbpsで最速だった。

アプリのダウンロード速度は、全体の平均が0.49Mbps(同1.61Mbps)。回線別ではワイモバイルの1.97Mbps、UQ mobileの1.29Mbpsと、サブブランドが速い。

●RBB SPEED TEST下り平均速度のトップ3(12時台/佐久平駅周辺)
1位 ワイモバイル
2位 mineo(Sプラン)
3位 UQ mobile

アプリのダウンロード速度のトップ3(12時台/佐久平駅周辺)
1位 ワイモバイル
2位 UQ mobile
3位 mineo(Sプラン)

3.比較的速度が期待できる14時台の測定結果は?

次は休憩時間が明けてスマートフォンの利用も落ち着き、速度も回復してくる14時台の結果を東京駅周辺から見てみよう。

東京駅周辺における14時台の測定結果(2018年11月1日実施)

東京駅周辺における14時台の測定結果(2018年11月1日実施)

RBB SPEED TESTの全体の平均は、下りが12.80Mbps(先月は11.97Mbps)、上りが11.77Mbps(同11.24Mbps)だ。

回線別の下り通信速度では、ワイモバイルが33.45Mbps、mineo(Sプラン)が20.19Mbpsと、ソフトバンク回線が好調。mineo(Aプラン)の17.53Mbps、UQ mobileの14.44Mbpsがこれに続く。上り通信速度は楽天モバイルの17.07Mbps、OCN モバイル ONEの15.48Mbpsなど、ドコモ回線が好調だ。

アプリのダウンロード速度は全体の平均が2.69Mbps(同2.56Mbps)。回線別ではUQ mobileの10.09Mbps、mineo(Aプラン)の9.19Mbpsが速い。ワイモバイルは0.96Mbpsに留まった。

●RBB SPEED TEST下り平均速度のトップ3(14時台/東京駅周辺)
1位 ワイモバイル
2位 mineo(Sプラン)
3位 mineo(Aプラン)

●アプリのダウンロード速度のトップ3(14時台/東京駅周辺)
1位 UQ mobile
2位 mineo(Aプラン)
3位 BIGLOBEモバイル

続いては、佐久平駅周辺における14時台の結果だ。

佐久平駅周辺における14時台の測定結果(2018年11月2日実施)

佐久平駅周辺における14時台の測定結果(2018年11月2日実施)

RBB SPEED TESTの全体の平均は、下りが15.94Mbps(先月は14.02Mbps)、上りが8.68Mbps(同6.02Mbps)だ。

回線別の下り通信速度は、ワイモバイルの37.75Mbpsとmineo(Aプラン)の36.82Mbpsが速い。上り通信速度はmineo(Sプラン)の23.97Mbpsが最速だった。

アプリのダウンロード速度は全体の平均が2.44Mbps(同3.05Mbps)。回線別ではmineo(Sプラン)が7.00Mbps、mineo(Aプラン)が4.43Mbpsと、mineoが好調だった。

●RBB SPEED TEST下り平均速度のトップ3(14時台/佐久平駅周辺)
1位 ワイモバイル
2位 mineo(Aプラン)
3位 mineo(Sプラン)

●アプリのダウンロード速度のトップ3(14時台/佐久平駅周辺)
1位 mineo(Sプラン)
2位 mineo(Aプラン)
3位 OCN モバイル ONE

4.帰宅時間帯の18時台の測定結果は?

続いては、会社や学校が終わり再び通信が混雑し始める18時台の結果だ。東京駅周辺から見てみよう。

東京駅周辺における18時台の測定結果(2018年11月1日実施)

東京駅周辺における18時台の測定結果(2018年11月1日実施)

RBB SPEED TESTにおける全体の結果は、下りの平均が3.73Mbps(先月は3.26Mbps)、上りは4.62Mbps(同8.32Mbps)だ。

回線別の下り通信速度は、mineo(Sプラン)が16.03Mbps、UQ mobileが14.35Mbpsと10Mbpsを超えていた。上り通信速度もmineo(Sプラン)の9.98Mbpsが最も速い。

アプリのダウンロード速度は、全体の平均が0.71Mbps(同0.51Mbps)。回線別ではUQ mobileの2.32Mbpsが最速で、1Mbpsを超えたのはmineo(Sプラン)の1.86Mbps、ワイモバイルの1.03Mbpsだった。

●RBB SPEED TEST下り平均速度のトップ3(18時台/東京駅周辺)
1位 mineo(Sプラン)
2位 UQ mobile
3位 ワイモバイル

●アプリのダウンロード速度のトップ3(18時台/東京駅周辺)
1位 UQ mobile
2位 mineo(Sプラン)
3位 ワイモバイル

最後に、佐久平駅周辺における18時台の結果を見てみよう。

佐久平駅周辺における18時台の測定結果(2018年11月2日実施)

佐久平駅周辺における18時台の測定結果(2018年11月2日実施)

RBB SPEED TESTの全体の平均は、下りが4.51Mbps(先月は7.44Mbps)、上りが5.83Mbps(同6.22Mbps)だ。

回線別の下り通信速度では、ワイモバイルが27.78Mbps、UQ mobileが17.68Mbpsと速い。上り通信速度もワイモバイルの12.10Mbpsが最速だった。

アプリのダウンロード速度は、全体の平均が2.80Mbps(同1.11Mbps)。回線別ではワイモバイルの17.38Mbpsが最も速く、RBB SPEED TESTも含めてすべての項目で最速だ。UQ mobileの12.20Mbps、mineo(Sプラン)の1.78Mbpsがこれに続いた。

●RBB SPEED TEST下り平均速度のトップ3(18時台/佐久平駅周辺)
1位 ワイモバイル
2位 UQ mobile
3位 楽天モバイル

●アプリのダウンロード速度のトップ3(18時台/佐久平駅周辺)
1位 ワイモバイル
2位 UQ mobile
3位 mineo(Sプラン)

5.すべての時間帯における総合結果は?

それでは、東京駅周辺と佐久平駅周辺のすべての時間帯における平均速度をもとに、ランキングを求めてみよう。各社の通信速度の推移がわかるように、先月(2018年10月)と先々月(2018年9月)の結果も併記している。

まずは、RBB SPEED TESTの下り通信速度からだ。

RBB SPEED TESTの下り通信速度ランキング

RBB SPEED TESTの下り通信速度ランキング

今月も前回に続き、ワイモバイルが24.18Mbps(先月は30.93Mbps)で1位。2位は前回の初登場に続き、mineo(Sプラン)が18.06Mbps(同21.32Mbps)でランクインしたが、速度はやや遅くなった。3位は16.88Mbps(同9.68Mbps)のUQ mobileだ。

トップ3の顔ぶれは、順位も含めて前回と同じ。12回線全体の平均は7.99Mbps(同7.54Mbps)で、先月からわずかに速くなっている。

次は、RBB SPEED TESTの上り通信速度の結果だ。

RBB SPEED TESTの上り通信速度ランキング

RBB SPEED TESTの上り通信速度ランキング

今月はmineo(Sプラン)が14.93Mbps(先月は12.19Mbps)で1位となった。2位は前回1位だったワイモバイルで、速度はほとんど変わらず12.57Mbps(同12.54Mbps)。3位はUQ mobileの7.36Mbps(同5.86Mbps)だった。

12回線全体の平均は7.40Mbps(同6.96Mbps)で、先月からの増速傾向が続いている。

最後は、Playストアからのアプリダウンロード速度の結果だ。

アプリダウンロード時の下り通信速度ランキング

アプリダウンロード時の下り通信速度ランキング

今月は、前回から倍近い速度になったUQ mobileが4.90Mbps(先月は2.61Mbps)で1位に。2位は前回1位のワイモバイルで、3.92Mbps(同5.13Mbps)だった。3位は2018年7月以来のランクインとなるmineo(Aプラン)の2.53Mbps(同2.18Mbps)だ。

12回線全体の平均は1.60Mbps(同1.57Mbps)で、先月とほぼ同じレベルだった。

6.【さいごに】今回の結果まとめ

調査した12種類(11社)の格安SIM

今回の調査では、auやソフトバンクのネットワークを使う回線が安定していた。以前からサブブランドのワイモバイルやUQ mobileの速度は安定していたが、mineoのSプランやAプランもアプリのダウンロードが速く、総合結果では1位から4位までをサブブランドとmineoが占めている。

mineoのSプランはサービスからまだ日が浅く、ユーザーが少ないために速い状況にあるのかもしれないが、mineoで最初にサービスインしたAプランも、アプリのダウンロード速度はSプランと同程度だ。

これに対してドコモ回線の格安SIMは、14時台こそサブブランドやmineoのSプラン・Aプランと同程度だったものの、12時台や18時台は下り通信速度の落ち込みが大きい。アプリの平均ダウンロード速度はいずれも12回線全体の平均速度以下で、1Mbpsを超えたのはOCN モバイル ONEだけだった。

大手携帯キャリアからの乗り換えを考えていて、端末がネットワークに対応しているのなら、現状ではau回線やソフトバンク回線の格安SIMを最初の候補として検討するのもいいだろう。

次回の調査は2018年12月上旬を予定している。10月から11月にかけて全体の平均速度は増速傾向にあるが、来月もこの傾向が続くのか、mineo(Sプラン)やドコモ回線を使う格安SIMの速度はどう推移するのかといった点に、引き続き注目したい。

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松村武宏

松村武宏

信州佐久からモバイル情報を発信するフリーライターであり2児の父。気になった格安SIMは自分で契約せずにはいられません。上京した日のお昼ごはんは8割くらいカレーです。

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