「スマートウォッチが気になるけど、高い金額は出せない。でも安いスマートウォッチって本当に使えるの? そもそも運動しないけど持ってる意味あるのかな?」そんな世間の声を代弁するようなことを妻が言っているので、人気スマートバンドシリーズの最新モデル「Xiaomi Smart Band 9」を主婦の目線でレビューしてもらった。
「Xiaomi Smart Band 9」、公式サイト販売価格(以下同)は5,480円(税込、以下同)、2024年8月14日発売
通常のレビュー記事は、アラフォーおじさんの筆者がガジェットを使ってみた感想を書くが、今回は目線を変えて、主婦である筆者の妻にスマートバンド「Xiaomi Smart Band 9」を使ってもらった。
というのも彼女は、スマートウォッチが気になりつつも、高い金額を出してまでは買いたくないそうで、おしゃれを目的に時計を着けるなら、スマートウォッチではなくアナログ時計がよいそうだ。
「価格.com」をポチポチしながら検討した結果、「スマートウォッチ・ウェアラブル端末」カテゴリーの人気売れ筋ランキングで4位(2024年9月26日時点)に位置していた「Xiaomi Smart Band 9」に決定した。ここからはさっそく、主婦目線でのレビューをお届けする。
初めて使うスマートウォッチ選びの基準を彼女に聞いてみた。
・予算は1万円までです
・健康管理機能は気になります
・運動はしないので、重視していません
・着けていたくなるデザインは大切です
その結果、スマートバンド「Xiaomi Smart Band 9」を選びました。健康管理機能は把握できないほどいろいろ入っているし、月経管理も気になります。これだけ機能が満載で5,480円なら、気軽な気持ちで挑戦できそう。それに、ストラップやウォッチフェイスを変更できる自由度が高いので、アクセサリー気分で使えたらなって思ってます。
価格の安さとXiaomi公式サイトにあった上の写真が決め手となった
彼女が「Xiaomi Smart Band 9」を手にして最初のレビューはストラップについてだった。
スマートバンド は、アナログ時計と違って、家でも着けっぱなしが前提だったので、着け心地が心配でした。でも、この同梱されているストラップは、やわらかくって長時間着けてても、そこまで気にならないですね。サイズ調節が、ポチっと押し込むだけとすごく簡単なのもよかったです。
同梱されるTPUストラップは、写真のグレイシャーシルバーのほか、ミッドナイトブラック、アークティックブルー、ミスティックローズの4色展開
同梱されたストラップのままでも快適だったんですが、「Xiaomi Smart Band 9」を選んだ大きな理由のひとつが、個性的な交換ストラップの豊富さなので、さっそく交換しちゃいます。
スマートウォッチ/バンドに、交換ストラップが豊富なモデルはあるが、カラーバリエーションや素材の違いていどで、デザインのバリエーションが豊富に用意されている製品は珍しい。その点、「Xiaomi Smart Band 9」は、アクセサリー観点での個性的な交換ストラップが用意されており、ストラップ交換によるデザイン変化はほかのスマートウォッチ/バンドにはない魅力だ。
「Xiaomi Smart Band 9」の交換ストラップ
上の写真の交換ストラップを左から紹介する。
・金属の高級感ある「アシンメトリーメタルストラップ」(在庫なし)
・レザーにPUコーティングした「デュアルトーンレザーストラップ」3,480円
・磁石で着脱できるレザー風「マグネティックストラップ」(在庫なし)
・ゴージャスな雰囲気の「キューバチェーンストラップ」2,380円
・発色がよくカジュアルな「ブレイデッドストラップ」1,680円
なかでも私のお気に入りは、派手なオレンジ色がかわいい「ブレイデッドストラップ」です。Tシャツやデニムといったラフな服が好きなので、アクセサリーにはカジュアルなデザインでアクセントになる色を選ぶことが多いです。このビビッドなオレンジカラーにビビっときました(笑)
ウォッチフェイスの変更は、スマホアプリ「Mi Fitness」で選ぶだけ
ストラップに合わせてスマートウォッチのウォッチフェイスも変更してみました。アメリカンな雰囲気のグラフィックとオレンジのストラップが、デニムジャケットにマッチしてかわいい!
ディスプレイに表示するウォッチフェイスは、200種類以上が用意されていて、自分好みのデザインを選ぶだけで手軽にカスタマイズできる。また、スマホから写真を選んでウォッチフェイスにすることも可能だ。
ストラップの交換は、本体裏の上下にあるボタンを押すだけの「クイックリリース」機構でスムーズ
バンド交換があまりに簡単なので、ちょっとシックにモノトーンの服の日は、同梱されていたTPUストラップに変更。ウォッチフェイスもモノトーンのデザインに替えてみました。
妻は専業主婦なので、メールの通知やカレンダーでのスケジュールやタスク管理などが、そこまでシビアではなく、スマートウォッチの必要性を感じていなかった。でも実際に着けて過ごしていると、いろいろと“気づかされる”ことがあったようだ。
子どもが私のスマホでゲームをしたいと言って、スマホを貸してる時間があるのですが、そのときに小学校から電話の着信があったり、PTAからLINEで連絡があったりしても、今までは気づけませんでした。でもスマートバンドをしていると、スマホから離れていても、手元で通知してくれるので、対応が遅れることが減りました。学校からの着信って、後で気づくとかなり焦るんですよね……。
「Xiaomi Smart Band 9」は、バイブレーションが前世代から進化。より通知に気づきやすい仕様になっている
「Xiaomi Smart Band 9」が届けてくれる“気づき”は、スマホ連携の通知だけではなかったようだ。
ちょっと休憩したつもりが、寝ちゃてたことがあったのですが、そんなとき、スマートバンドから「そろそろ体を動かしましょう」的なメッセージが入って、「ストレッチでもしようかな」って思わせてくれることがありました。
もし夫に同じようなこと言われたら、「うるせぇ」ってなっちゃいそうですけど、スマートウォッチにうながされると素直に従えるの、なぁぜなぁぜ?(笑)
また、スマホアプリ「Mi Fitness」で設定した消費カロリーや歩数、運動量などの目標を達成したときに、「今日のミッションを達成しました」とスマートバンドが教えてくれます。家事や育児、習い事の送迎など、日常的な主婦活動でも、結構歩いているし、立ってる時間も多いんだなって、改めて気づかされます。お金をもらえる仕事をしてるわけではないけど、「家事だって立派な仕事だよ」とスマートウォッチが褒めてくれてるような気持ちになって、ちょっとうれしかったりもしました。
彼女は、スマートバンドを着けてから、さまざまな健康の指標をスマホアプリ「Mi Fitness」で確認する機会が増えたそうだ。そんな項目のひとつが「生理管理」だ。
なんだかイライラするなって思ったとき、女性は生理周期が原因になっている場合があります。人による程度の差はありますが、私はかなり影響されるほうです。ホルモンバランスの変化が原因なのですが、イライラ=生理周期の影響だと、自分で気づくまで時間がかかることも多いです。
「生理管理」モニタリングがあることで、「そろそろイライラしてきそうな時期だな」とか「明日はお腹が痛くなるかも」といった、意識していない体調の変化を客観的に確認できるようになりました。
スマホアプリ「Mi Fitness」の生理管理画面
まだ妻はスマートバンドを触りはじめて間もないので、実際に起こった変化を手入力で記録している段階だ。一定期間のデータが蓄積されると、スマホアプリ「Mi Fitness」上で、生理サイクルを予測し、未来の体調変化を予測することができるようになるそうだ。
私のイライラが減るわけではないですが、前もって調子が崩れるのを知っておければ、気持ちを身構える準備ができますし、家族にサポートを頼めるかもしれません。ほかにも心拍数や血中酸素濃度、睡眠といたった主要な健康管理機能は、今まで見たことのなかった自分の体調の変化を客観的に確認することができて新鮮です。
ですが、最も楽しみにしていたモニタリング機能である「ストレス」は、なぜか、ずっと“軽度”と計測されていました。明らかにイライラしているはずの私の心情とは異なる結果が表示され、さらにイライラ。
「ストレス」モニタリングの結果、睡眠時は“リラックス”、日中は“軽度”との表示
私の認識が間違っているのか、それともモニタリングが不正確なのかはわかりませんが、ストレスを意識的に確認している間に、ちょっとだけ落ち着きを取り戻せるような気がしてます(笑)
主婦には不要だと、妻自ら決め込んでいたスマートウォッチ/バンドだが、実際に使ってみると、思いのほか恩恵が多かったようだ。やはり価格の高い製品に手を出す気持ちにはなれないようだが、「Xiaomi Smart Band 9」は、低価格なのに必要十分な機能が盛り込まれていて、まさにコスパ最強の代名詞である。便利な機能が満載のアクセサリーとしてファッション目線から着用してみることをおすすめしたい。
最後に、メーカー公証値でのバッテリー持続時間は21日間(通常使用時)。約10日間のレビュー期間中、一度も充電せず使用していたが、バッテリーが切れることはなかった。あまりの長時間稼働っぷりに、すっかりバッテリーの検証を忘れてしまっていたが、心配ご無用なロングバッテリーであることを補足させていただく。